レノボのノートPC「ThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura Edition」「ThinkPad X1 Carbon Gen 13 IAL」をご紹介します。Aura Editionについてはすでにウインタブでも実機レビューをしていますが、IALのほうは6月3日に発売されたばかりです。Aura EditionとIALの相違点は「主にCPU」です。この記事では両者の違いも含め、ご説明します。
Aura Editionの実機レビュー記事はこちらです。
ThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura Edition レビュー - ThinkPadモバイルのフラッグシップ、Copilot+ PCになりました。すべてが最高!
ポイント:
・ThinkPadモバイルのフラッグシップモデル!
・超軽量!重さ1キロ切りを実現(Aura Edition)
・Arrow LakeとLunar Lake、2種類の最新CPUから選べる
・Copilot+ PCなのはAura Editionのみであることに注意!
1.製品概要
スペック表
ThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura Edition / IAL | |
OS | Windows 11 Home/Pro |
CPU | Aura Edition: Core Ultra 5 226V Core Ultra 7 258V/268V IAL: Core Ultra 5 225U/225H/235U/235H Core Ultra 7 255U/255H/265U/265H |
外部GPU | なし |
RAM | Aura Edition: 16GB/32GB(LPDDR5X、CPU内蔵) IAL: 16GB/32GB/64GB(LPDDR5X、オンボード) |
ストレージ | 256GB/512GB/1TB/2TB SSD ※256GBはIALのみ ※PCIe Gen5選択可 |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 14インチOLED(2,880 × 1,800)120Hz 14インチIPS(1,920 × 1,200)60Hz |
ネットワーク | Wi-Fi 6E/Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4 LTE/5G対応可 |
入出力 | USB4 Type-C(Thunderbolt 4)×2 USB 3.2 Gen1 Type-A ×2、HDMI オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(1080p/8MP)顔認証対応 |
バッテリー | 57 Wh |
サイズ | 312.8×214.75×16.95-17.95(最厚部)mm |
重量 | 986 g~ |
CPUについて
Aura Edition:
Core Ultraシリーズ2の型番で、コードネームは「Lunar Lake」です。内蔵するNPUの性能が非常に高く(最大48TOPS)、Intel CPUではLunar LakeのみがCopilot+ PCの性能要件「40TOPS以上のNPU」を満たします。また、「CPUとRAMがパッケージ化されている」という特徴があり、RAM容量についてはユーザーの選択余地がありません。ウインタブではLunar Lakeを「高性能の割にバッテリー持ちが驚異的に良い」と評価しています。
選択できる型番はCore Ultra 5 226V(RAM16GB)、Core Ultra 7 258V(RAM32GB)、Core Ultra 7 268V(RAM32GB、vPro対応)の3つです。
IAL:
Core Ultraシリーズ2の型番で、コードネームは「Arrow Lake」です。NPUの性能が低め(最大13TOP)なのでCopilot+ PCの性能要件は満たしませんが、NPU以外の性能は非常に高いです(ウインタブではLunar Lakeよりも上、と評価しています)。Arrow Lakeにはより高性能なArrow Lake-H(型番の末尾がH)と省電力性が高いArrow Lake-U(型番末尾U)があります。Lunar Lakeも含め、性能面を最重視する場合はArrow Lake-Hをおすすめします。
選択できる型番はCore Ultra 5 225U/225H/235U/235H、Core Ultra 7 255U/255H/265U/265Hと8つもありますが、235U/235H/265U/265HはvPro対応の型番で、どちらかと言うと法人向けなので、個人ユーザーの場合は225U/225H/255U/255Hの4つから選ぶことになると思います。
なお、Lunar LakeとArrow Lakeについて詳しく知りたい場合はこちらの解説記事をご覧ください。
ノートPC用CPUの選び方 - 2025年前半・最新CPU編
ディスプレイについて
Aura Edition、IALともディスプレイの仕様を選べ、特にIALでは選択肢が非常に多いです。基本的には「14インチ・IPS液晶・1,920×1,200解像度」と「14インチ・有機EL・2,880×1,800解像度」の2種類ですが、IALではそれぞれにタッチ対応/非対応が選べ、覗き見防止機能のThink Privacy Guardのついたものも選べます。
Aura Editionは「IPS液晶・タッチ対応」と「有機EL・タッチ非対応」の2種類のみです。
その他のスペックについて
このアングルから見ると「普通にThinkPad」ですね。MIL規格(MIL-STD-810H)のテストをクリアした堅牢性を備えています。一方でX1 Carbon Gen 13は「超軽量なThinkPad」でもあります。Aura Editionの最小重量は986 gと1キロ切りを実現しており、IALも1.01 kgです(心理的には1キロを切っているかいないかで激しく差があるように感じられますが、実際その差は「20 gもない」ので、利用時の体感差は皆無でしょうね)。
キーボードです。この画像では英語配列になっていますが、日本仕様では日本語配列と英語配列を選べます。また、タッチパッド部分についても、この画像にある「3ボタンのついた『クリックパッド』」と「触覚タッチパッド」を選べます。
側面と入出力ポートの構成です。ここは従来モデルから変わっていません。2つのUSB Type-C(Thunderbolt 4)、2つのUSB Type-A、そしてHDMIと充実した構成です。
2.価格など
Lenovo ThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura Edition/IALはレノボ直販サイトで販売中です。6月4日現在のベース価格は下記の通り。
Aura Edition:268,906円
IAL:220,682円
ベース価格はIALのほうがずいぶん安いのですが、これはIALのみストレージ256GBの設定がある(Aura Editionは512GBから)とか、ディスプレイでIPS液晶・タッチ非対応の設定がある(Aura EditionのIPSパネルはタッチ対応)などの理由もあります。
この記事の最後にウインタブの意見を書きます。「バッテリー持ちを優先するならAura EditionのCore Ultra 7モデル(Core Ultra 5モデルはRAMが16GBになってしまうので)、パフォーマンスを優先するならIALのCore Ultra 5 225HもしくはCore Ultra 7 255Hモデル(Arrow LakeにするならH型番の性能を取りたい)」です。
3.関連リンク
2014年にサイトを開設して以来、ノートPC、ミニPC、タブレットなどの実機レビューを中心に、これまでに1,500本以上のレビュー記事を執筆。企業ではエンドユーザーコンピューティングによる業務改善に長年取り組んできた経験を持ち、ユーザー視点からの製品評価に強みがあります。その経験を活かし、「スペックに振り回されない、実用的な製品選び」を提案しています。専門用語をなるべく使わず、「PCに詳しくない人にもわかりやすい記事」を目指しています。
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