レノボがThinkPad X1 2-in-1 Gen 9を国内発売しました。この製品は昨年12月に海外で発表されていますが、3カ月ほどして国内でも販売開始になりました。従来モデル「ThinkPad X1 Yoga Gen 8」から名称が変わりましたが、世代(Gen)の通番は引き継がれています。
メーカーサイトはこちらです
ThinkPad X1 2-in-1 Gen 9:Lenovo
1.スペック
スペック表
ThinkPad X1 2-in-1 Gen 9 | |
OS | Windows 11 Home/Pro |
CPU | Intel Core Ultra 5 125U/Core Ultra 5 135U Core Ultra 7 155U/Core Ultra 7 165U |
外部GPU | なし |
RAM | 16GB/32GB(最大64GB、LPDDR5X、オンボード) |
ストレージ | 256GB/512GB/1TB/2TB SSD(M.2 2280 PCIe-NVMe Gen4) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 14インチIPS(1,920 × 1,200)60Hz、タッチ |
ネットワーク | Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3、(5G/LTE) |
入出力 | USB4 Type-C(Thunderbolt 4)× 2、USB 3.2 Gen1 Type-A× 2、HDMI、オーディオジャック、(nanoSIMスロット) |
カメラ | Webカメラ(1080p)顔認証対応 |
バッテリー | 57 Wh |
サイズ | 312.8 × 217.65 × 15.49 mm |
重量 | 1.33 kg~ |
コメント
ThinkPad X1 2-in-1 Gen 9のシステムスペックはThinkPad X1 Carbon Gen 12とほぼ同じで、「兄弟機」と言っていいんじゃないかと思います。他のThinkPadシリーズと同様に、注文時に広範なカスタマイズが可能です。
搭載CPUはCore Ultra 5とCore Ultra 7の「U型番」で、この記事執筆時点ではより高性能な「H型番」は設定がありません。とはいえ、AI処理チップ「NPU」を搭載していますし、第13世代のU型番よりもパフォーマンスは向上しています。
RAMは最大64GBとのことですが、現時点で選択できるのは16GB/32GBのみです。また、オンボードメモリなので購入後の増設、換装はできません。SSDは256GBから2TBまで選択可能です。
ディスプレイはメーカーの仕様表だと下記の4種類があります。
・有機EL(2,880 x 1,800)、OGS
・IPS(1,920 x 1,200)OGS、プライバシーガード
・IPS(1,920 x 1,200)OGS
・IPS(1,920 x 1,200)
※すべて14インチでタッチ対応
3月31日現在だと選択できるのは下の2つのみで、「OGS(one glass solution)」というのは「筐体表面を覆うカバー・ガラスに、静電容量型タッチ・センサ電極を形成したもの。外付けのタッチ・パネルが不要になるため、薄型化やセンサ感度向上を図ることができます(出所:日経クロステック)」というものです。ただ、カスタマイズ画面の表記に詳しい説明がないので、注文する際はちょっと混乱しそうです。また、このクラスの製品だと有機ELディスプレイにしたい人が多いんじゃないかと思いますが、現時点では選択できないのがちょっと残念です。
なお、X1 2-in-1のディスプレイは筆圧に対応するペン入力が可能で、ペンも付属します。
通信周りではWi-Fi6Eに対応し、LTE/5Gモジュールの追加も可能になっています。ただ、こちらも現時点だとLTE/5Gモジュールは選べません。
2.筐体
X1 2-in-1は従来モデルからして「黒じゃない」です。ThinkPadシリーズとしては珍しく「グレー」で、筐体素材もリサイクルアルミニウムです。従来モデルからの外観上の変更点ですが、天板のWebカメラ付近のデザインが変わり、「突起」ができました。
筐体サイズも変わり、従来モデルよりも少し小さく、軽くなりました。
・Gen 9:312.8 × 217.65 × 15.49 mm/1.32kg~
・Gen 8:314.4 × 222.3 × 15.5 mm/1.38kg~
キーボード面です。ThinkPad X1 Carbon Gen 12と同様にタッチパッドが大型化し、トラックポイント(赤いデベソ)にも機能が追加され「トラックポイントをワンクリックまたはダブルタップすることで、クイックメニューを表示、コラボレーション関連機能の設定変更を容易に行うことができます」との説明がありました。
また、この画像では英語配列になっていますが、日本仕様では日本語配列と英語配列を選べ、ホワイトのバックライトも搭載します。
それと、この画像だとわかりにくいと思いますが、オプションで「感圧式クリックパッド」が選択できるようになりました。従来モデルと同じ「3ボタンクリックパッド」ももちろん健在です(カスタマイズ画面で好きな方を選べます)
コンバーチブル2 in 1筐体なので、普通のノートPC形態だけでなく、スタンドモードやテントモード、タブレットモードにして使うことができます。
側面と入出力ポートの配置です。ここはThinkPad X1 Carbon Gen 12と全く同じですね。従来モデルではペンの収納ができましたが、ニューモデルではペンを側面にマグネットで取り付ける形式に変わりました。
3.価格など
Lenovo ThinkPad X1 2-in-1 Gen 9はレノボ直販サイトで販売中で、3月31日現在の価格は253,572円から、となっています。筐体素材や筐体色が異なるものの、X1 Carbonとほぼ同一の仕様なので「X1 Carbonの軽さをとるか」「X1 2-in-1のフレキシブルな筐体構造とペン入力をとるか」という選択になると思います。ただし、価格はX1 2-in-1のほうがワンランク高いです。
4.関連リンク
ThinkPad X1 2-in-1 Gen 9:Lenovo