GPD社の正規代理店、株式会社天空がゲーミングUMPC「GPD WIN Mini」の国内で発売します。大手メーカーの参入もあり、注目度が高まっているゲーミングUMPCジャンルのWindowsマシンですが、ウインタブとしてはゲーミングUMPCの元祖は「GPD WIN(初代)」だと思っています。ここでご紹介するGPD WIN Miniはサイズこそ初代GPD WINよりも大きくなっているものの、なんとなく「初代の再来」と感じさせてくれる製品です。
GPD WIN Mini 概要
スペック表
GPD WIN Mini |
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OS | Windows 11 Home (Steam OSまたはGPD OSの選択可) |
CPU | AMD Ryzen 5 7640U/Ryzen 7 7840U |
外部GPU | なし |
RAM(メモリ) | 16GB/32GB/64GB(LPDDR5-6400) |
ストレージ | 512GB/2TB M.2 SSD(PCle 4.0 ×4接続) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 7インチLTPS(1,920 × 1,080)120Hz |
ネットワーク | Wi-Fi 6E(a/b/g/n/ac/ax)、Bluetooth 5.2 |
入出力 | USB4 Type-C(40Gbps、Thunderbolt 3サポート)、Oculink (SFF-8612) 、USB 3.2 Gen 2 Type-C(フル機能)、microSDカードリーダー、オーディオジャック |
カメラ | なし |
バッテリー | 44.24Wh |
サイズ | 168 × 109 × 26 mm |
重量 | 520 g |
バリエーションモデル
・Ryzen 5/16GB/512GB
・Ryzen 7/32GB/512GB
・Ryzen 7/32GB/2TB
・Ryzen 7/64GB/2TB
コメント
OSはWindows 11 Homeで、天空の製品紹介ページには「Steam OSもしくはGPD OS選択可」という記載がありましたが、具体的な説明がなく、おそらく当初はWindows 11 Homeのみになると思います。
CPUはZen4/RDNA3アーキテクチャのRyzen 5 7640U/Ryzen 7 7840Uです。Ryzen 7 7840Uについては、直近発売されたゲーミングUMPCのほとんどが搭載していますので、もはや細かい説明は不要でしょうね。一方で下位グレードとしてRyzen 5 7640Uが設定されているのは「この製品の特性上」ありがたいと感じます。
GPD WIN Miniは最近良く見かける「ゲーム機型」のゲーミングUMPCとは異なる筐体です。クラムシェルノート(要するに普通のノートPC)なんです。着脱可能なグリップを備えてはいますが、グリップを外すと、「普通のUMPC」のような形状になります。
ゲームをするときにはこんな感じになります。どうでしょう…「ゲームのしやすさ」という点では最近の主流であるゲーム機型の製品のほうが上かも、という気はします。
GPD WIN Miniは物理キーボードを搭載しています。…んー、タイピングしやすいようには見えませんけど、とにかく物理キーボード搭載です。もちろんゲーミングUMPCらしく、ゲーム用のスティックやボタンもしっかり装備しています。
ボタン配置とポート構成です。ゲーム機として見る場合、ボタンやスティックの「数は足りている」のですが、R3・R4とかL3・L4とかは操作がちょっと苦しそうですね。ただ、これは製品サイズ及びクラムシェル形状、そして物理キーボード搭載ということでやむを得ないとは思います。
GPD社の直近のモデルについているOCuLinkポートもありますので、外付けGPUのGPD G1の接続も可能です。
3.GPD WIN Mini 価格など
GPD WIN Mini 国内正規版は12月下旬の発売予定で、GPDダイレクト、Amazon.co.jp、ハイビーム公式オンラインストア、ハイビーム秋葉原本店・大阪なんば店で予約販売がスタートしています。9月27日現在、先行予約特典として、通常価格から最大5,000円OFFになり、専用グリップアダプター、専用ケース、液晶保護シート、GPDロゴ入り液晶クリーナーがプレゼントされます。…グリップって本来は別売りなんですね…。
価格は下記の通りです。
・Ryzen 5/16GB/512GB:115,100円(115,100円)
・Ryzen 7/32GB/512GB:142,800円(143,700円)
・Ryzen 7/32GB/2TB:165,000円(168,000円)
・Ryzen 7/64GB/2TB:187,400円(192,400円)
※税込み価格
※カッコ内は通常価格
記事中、「ゲーム機型のゲーミングUMPCよりもゲームプレイがしにくいのでは?」という趣旨のことを書きましたが、当然それは私の本意ではありません。と言いますか、ウインタブ読者的には(ということはウインタブ的には)、この製品こそ「ゲーム目的だけではない、小型デバイスマニアが待ち望んでいたもの」と言えるかもしれませんね。また、その意味ではRyzen 5モデルが設定され、しかも比較的購入しやすい価格になっているのは歓迎すべきことだと思います。
関連リンク
GPD WIN Mini:天空 製品紹介ページ
GPD WIN Mini:GPDダイレクト
[PR]GPD WIN Mini:ハイビーム公式オンラインストア
コメント
ハイビームさんにGPD WIN miniの実機が展示してありましたので触れてきました。
展示実機のキーボードの打鍵音はGPD WIN4と同等程度でパンタグラフキーボードより小さめ、ファンの音は(TDPが14Wに制限されていたものの)少し離れるとエアコンの稼働音にかき消されて分からなくなるレベルの音量で、GPD WIN4より静かでした。
タッチパッドの感度や操作性は非常に優秀で、キーボードの使いやすさと合わせて現行のUMPCとして最高峰の使い勝手を誇るモデルだと思います。
また、ジョイスティックにホールセンサーを採用しているだけでなく、本体がGPD WIN4より100gほど軽いため、GPD WIN4よりゲームが遊びやすいと思いました。
サイズも事前情報通りで、最近の個人的な推しケースのダイソーのRYBOLOSS W210(山田化学 タフケースW210)に余裕を持って収納できることを確認させていただけました。
総じて、ガジェオタなら触った瞬間に欲しくなる逸品でした。