ゲーミングUMPCでおなじみのGPD社の小型ゲーミングノート「GPD WIN Max2」が2024年モデルになりました。従来モデルからの変更点は小さいのですが、小型ゲーミングPCのジャンルでは「ゲーム機タイプ」のUMPCが主流と言ってよく、10.1インチサイズでクラムシェルノート形態のGPD WIN Max2は少々影が薄いように思われます。しかし、ゲーム専用機としてでなく、「これ一台で様々な用途に使える」という点でこの製品は非常に魅力的ですし、個人的には「自分のニーズに最も近い」と思っています。
1.概要
スペック表
GPD WIN Max2 2024 | |
OS | Windows 11 Home |
CPU | AMD Ryzen 7 8840U |
GPU | なし |
RAM | 32GB/64GB(LPDDR5x-7500) |
ストレージ | 2TB SSD(M.2 2280、PCIe Gen4) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 10.1インチ(2,560 × 1,600)タッチ |
ネットワーク | 802.11 a/ b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.2、(LTE) |
入出力 | USB4 Type-C、USB3.2 Gen2 Type-C、USB 3.2 Gen2 Type-A × 2、HDMI、SDカードリーダー、microSDカードリーダー、オーディオジャック、OCuLink |
カメラ | Webカメラ(200万画素) |
バッテリー | 67Wh |
サイズ | 227 × 160 × 23mm |
重量 | 1,005 g |
バリエーションモデル
・RAM32GB
・RAM64GB
コメント
従来モデルからの変更点はCPUの型番のみです。従来モデルが搭載していたRyzen 7 7840UとRyzen 7 8840Uはアーキテクチャも内蔵GPUの型番も同一で、もちろん新型番であるRyzen 7 8840Uのほうが性能は上ですが、その差はそれほど大きくはありません。
また、GPD WIN Max2は2023年モデルからOCuLinkポートを搭載しています。OCuLinkはUSB4(最大20Gbps or 40Gbps)よりも高速(最大63Gbpsの実効帯域幅)なデータ伝送が可能となり、GPD社の外付けGPU Box「GPD G1」との互換性が完全なものとなります。
GPD WIN Max2はゲーム機タイプのUMPCとは異なり、「普通のクラムシェルノート」に近い形状です。最大の特徴と言えるのがこの画像、つまりキーボード面ですね。上部にゲームコントローラーがあり、下部にはゲーミングUMPCには望めないサイズのキーボードがついています。キーピッチは16 mmと狭いものの、慣れれば文書作成など仕事に使えそうなサイズではあります(ちなみに私の場合、16 mmをうまく使いこなすのはちょっと厳しそうです。不器用なのでw)。
また、キーボード面上部のゲームコントローラー部分はカバーで覆うこともできます。これなら客先でも安心かと。
つまり、GPD WIN Max2はこのように、ゲームだけでなく、ビジネス用のモバイルノートとしても違和感なく使えます。
サイズもゲーム機型のUMPCと比較してそんなに大きくはありません。また、ノートPCとして見る場合は「かなりのコンパクトサイズ」です(ちなみに13.3インチモバイルノートはタテ・ヨコが300 × 200 mmくらいです)。
2.価格など
GPD WIN Max2 2024は5月10日から順次発売となり、GPDダイレクト、Amazon.co.jp、ハイビーム公式ストアおよびハイビーム各店舗で予約販売がスタートしています。価格はRAM32GB版が198,000円、RAM64GB版が228,000円です。
ゲーミングUMPCはゲームをするためにある、という考え方ももちろん正しいと思いますが、私自身はそれほど長時間ゲームをするわけではなく、どちらかというと「小さな筐体ながら高性能なWindows PCでもある」という点についても大きな価値を感じています。冒頭にも書きましたが、私のような人間の場合はゲーム機型のUMPCよりもこのGPD WIN Max2のほうがしっくり来るかなあ、と思っています。
3.関連リンク
GPD WIN Max 2 2024:GPDダイレクト
GPD WIN Max 2:ハイビーム
GPD WIN Max 2:Amazon