株式会社天空が運営する「GPD Direct」で6インチUMPC「GPD MicroPC」の先行予約販売がスタートしました。近年UMPC(超小型のモバイルPC)が脚光を浴びていますが、日本国内でその中心的な位置を占めるのはGPD社の「GPD Pocketシリーズ」だと思います。GPD Pocketシリーズは7インチサイズのモバイルノートPCで、最新モデルであるGPD Pocket 2はCPUにCore m3を搭載し(Celeronモデルもあります)、ディスプレイにもタッチパネルを採用するなどして、パフォーマンスと使い勝手を両立した人気製品です。
今回紹介する「GPD MicroPC」はGPD Pocketシリーズとは製品特性が大きく異なり、記事タイトルにあるように、どちらかというと「ITプロが現場で使う」ようなものになっています。なお、GPD MicroPCについては、過去に何度か記事を掲載していますので、詳しくはこちらをご覧ください。
GPD MicroPC - 「現場用」の6インチUMPCが2月15日からクラウドファンディング開始!小型デバイスマニアは見逃さないで!
GPD MicroPC - クラウドファンディングが開始されました。はたして「買い」でしょうか?
こちらがスペック表です。当初から変更点があります。この製品はクラウドファンディングに出品されていましたが、途中でRAM容量が4GBから6GBに増量されました。日本で発売されるモデルはRAMが6GBとなります。
OSはWindows 10 Proが標準搭載され、Ubuntu MATE 18.10もサポートされます。OSの仕様を見ると、この製品が「業務用」という性格が強いのがわかると思います。CPUはCeleron N4100なので、そんなにパワフルではありませんが、もともとゲームとか動画編集といった用途を想定していない製品なので、「実務的には」これで十分かと思われます。
ディスプレイもGPD Pocketシリーズとは性格が異なります。非常に大きな相違点としては「タッチ対応しない」ことですね。UMPCの場合、個人的にはタッチ操作を併用して使いたいと思っているのですが、ここはあえてタッチパネルにしなかった、ということでしょう。
その一方でキーボードにはかなりの工夫が凝らされています。右上に大きめのタッチパッド、左上にクリックボタン、そして数字キーは左手で押しやすいように左側に寄せられています。この画像がわかりやすいんですけど、このサイズだと両手全部の指を使ってタイピングするというよりは、両手の親指でタイピングする感じになると思いますし、そのような使い方を意識したレイアウトなんでしょう。
筐体もGPD Pocketシリーズのように高級感のあるものではなく、耐衝撃ABS合成樹脂を採用し、落下などにも強い構造です。「高さ1.5mの落下試験を97.63%の確率でクリア」ということですが、ここを「100%」にしなかったのがちょっと笑えますし、リアリティも感じられます。
GPD MicroPCは株式会社天空が運営する「GPD Direct」で先行予約を受け付けており、4月2日現在の価格は45,980円(税込み49,658円)と、5万円を切ります。またこの価格には「オリジナル国内保証1年間/WPS Office/カラビナリングネックストラップ/液晶クリーナー/イヤホン/USBリーダー」もセットされます。
GPD Pocket 2 Amber Black(CPUにCeleron 3865Yを搭載)の価格が59,800円(税込み64,584円、GPD Directの価格)で、税込みベースだと15,000円弱の価格差ということになります。UMPCに対するニーズがはっきりしている人であれば価格差うんぬんはあまり関係ないでしょうね。一方で用途を特に決めておらず、「どっちにしようかなあ」という人も多いかもしれません。ただ、同じUMPCでもPocketシリーズとMicroPCは明らかに製品特性が異なりますので、価格差よりも「仕様の違い」を重視するほうがいいと思います。個人的には「パーソナル用途であればPocket 2のほうが使いやすいだろう」と思います。
関連リンク
GPD MicroPC(6GB/128GB):GPD Direct