中国のパソコンブランドで「Daysky」というのがありまして、2年ほど前、当時まだGearbestから実機提供を受けていた頃、一度実機レビューをやりかけたことがあります。この時はレビューが実現しませんでしたが、その後も中国の通販サイトにいくつかの製品ページを見つけたこともありました。しかし、ここにきて中国の通販サイトで複数のDaysky製品のページが作られまして、2018年はこのブランド名を目にする機会が増えるのではないか、と思っています。
今回紹介する「D – book Pro」ですが、結論から言おうと、「製品説明に曖昧な部分が多く、すぐにはおすすめしにくい」です。製品ページがBanggoodとGearbestにあり、Banggoodのほうは「Alert Me on Arrival(入荷お知らせ)」というステイタスなのでまだ販売が開始されていませんし、Gearbestのほうは販売を開始しているものの出荷が3月2日から6日、といういつものいい加減さです。ウインタブでもこの製品のことが非常に気になりますので、Banggoodのご担当者に詳細を確認させてもらうつもりですが、あいにく中国は春節休暇の真っ最中ということもあり、情報を入手できるのは2月下旬になりそうです。
1.スペック
スペック表を確認すると、この製品が非常に尖っていることがわかると思います。CPUにCeleron N3450という、国内外のエントリーノートに採用されているものを搭載しつつ、GeForceも搭載します。GeForceの型番はBanggoodでは「940MX」、Gearbestでは「920MXと940MX」となっていますが、920MXのほうは「Discontinued」となっているので、販売はされないようです。940MXというのははっきり言って旧型番ですし、GeForceシリーズ中のエントリーグレードなのですが、Celeronに組み合わせるというのは異例です。この組み合わせでどのくらいのパフォーマンスが出るのか見当もつきませんが、まともに動くのであれば軽めのオンラインゲームくらいならいけるかもしれません。この時点で「試用してみたい」という好奇心は全開です。
RAMは6GBで、ストレージは「64GB eMMC + 64GB SSD」という、これまた奇怪な構成です。Banggoodでは「64GB eMMC + 64GB SSD」、Gearbestでは「64GB」と「128GB」を選択できるようになっていました。この点でももう少し確認が必要で、例えばOSがeMMCにインストールされているのか、それともSSDなのか、とかは事前に知っておきたいところです(個人的にはeMMCの方だろうと予想してます)。
ディスプレイは14.1インチでFHD(1,920 × 1,080)解像度となっていますが、IPS液晶なのかTN液晶なのかは不明です。また、バッテリー稼働時間はBanggood、Gearbestとも3~4時間と記載されていますが、メーカーが作ったと思われるPR画像には「最大12時間」という表記があり、この辺もよくわかりません。一応バッテリー容量は8,000mAhということなので、3~4時間ということはないだろうと思いますが、中華製品のバッテリー表記はかなりいい加減な場合もありますので、現状なんとも言えません。
サイズは14インチのノートパソコンとしては妥当、といいますか十分にコンパクトで、重量1.3 kgというのもモバイル利用に支障ない軽さです。
ここまで見てきたように、この製品のスペックに関しては、もう少し確認を取ってみる必要があるのは間違いないですね。DayskyはJumperとかChuwiのように日本でもそれなりに実績があるブランドとは言えませんし。
2.筐体
この製品の筐体色は「シルバー(この画像です)」と「グレー(トップ画像です)」の2色があります。Banggoodによれば筐体素材は「メタル」とのこと。また、画像を見ると、中華ノートのほとんどに見られる「Macbookにインスパイアされました」系とは少し違っていて、「Macbook Proにインスパイアされました」系と言うんでしょうか、若干角ばっている印象があります。
正面です。ベゼル幅はやや細めになっています。スペック表に記載されている横幅から考えて妥当(つまり、画像加工していない)かな、と思います。
天板は完全無地のようです。T-baoみたいに「アレ」なロゴが入るよりもこっちのほうがずっといいですよね。
キーボードはMacスタイル。右上に電源ボタンがあります。ただ、英語配列なのは当然として、見た感じ悪くなさそうな気がします。
中華ノートのご多分にもれず、この製品もポート類は少し少なめです。しかし、フルサイズ(Type-A)のUSB 3.0が2つありますし、HDMI、SDスロット(micro規格ではありません)がありますので、合格点はあげられそうです。
また、スピーカーは底面ではなく、両側面にあります(ステレオスピーカー)。音質のチェックもしてみたくなります。
この製品、デュアルファンです。ここだけ見ると高級機並みですが、実際のところどうなんでしょう。とにかく気になりますよね!
3.価格など
Daysky D – book Proは中国の通販サイト「Banggood」と「Gearbest」に製品ページがあり、Banggoodではまだ販売がスタートしておらず参考価格は434.99ドル(48,515円、64GB + 64GB)、Gearbestでは販売がスタートしていますが、配送は3月に入ってから、とのことで価格は413.37ドル(46,775円、64GB)、454.52ドル(51,432円、128GB)となっています。
私だけでなく、この製品がすごく気になる、という人は多いと思います。GPUを搭載する低価格ノートといえば以前「T-bao Tbook X8S Pro」の紹介記事を書いたことがありますが、X8S Proに関してはgeekbuyingに依頼し、春節休暇明けに実機レビューをさせてもらう方向で調整中です。また、X8S Proはどう考えても異常に安いので、Windowsのライセンスなどに問題がないか確認をしています。
その点、このD-book Proは約5万円ということなので、安いことは安いですが、異常な感じはありませんよね。ただ、CeleronにGeForceを積んで、どのくらいの実力を発揮できるのかは未知数なんで、その点はちょっと怖いものがあります。
4.関連リンク
Daysky D – book Pro:Banggood
Daysky D – book Pro:Gearbest
コメント
細かいコメント思いつかないけどとりあえず言っておきたい、クレイジーだ。
日本語入力さん、こんにちは。コメントありがとうございます。クレイジーですね、ええ…。しかしそれでこそ中華!という気がします。最近の中華ノートは平均点が大きく上昇した感がありますが、それだけに「面白くねえなあ」って思ってたりしますんで…。
けど、安くかえたパーツぜんぶ突っ込んでみましたw感もすごいですよ
なおさん、こんにちは、コメントありがとうございます。中華って第4世代とか第5世代のCore i7を乗っけて安く売ったりしていますもんね。日本製品と同じことをされても面白みがないので、これはこれで歓迎です。でもこの製品を買って常用するかと言われれば少し怖いです。
なに狙いなのかちょっと想像がつかない怪ノートですね
普通っぽい外見が逆にじわじわくる
かぜさん、こんにちは、コメントありがとうございます。でもこういうの好きでしょ?まともに動くんですかねえ?
X8S Proの920Mより断然スペックが高いだけにCeleronNが940MXのボトルネックにならないか心配……それさえなければ「買い」!!こういう尖った製品もっと増えてほしいですね~
@tkg5thさん、こんにちは、コメントありがとうございます。CeleronとGPUの関係ですが、私も両者の命令系統がよくわかりません。ウインタブの実機レビューだと同じGPUでもCore i7のほうがCore i5よりも高いスコアになるのが普通です。GPUが処理する命令がCPUを経由しているのなら、Celeonはボトルネックになると思います。ただ、このケースは見たことがないので、実際のところどうなんでしょうね?