カオスな海外通販「Aliexpress」の魅力とリスクについて語ってみます(natsuki)

カオスな海外通販「Aliexpress」
こんにちは、natsukiです。ときどき、ウインタブで名前が挙がる中華通販サイトの1つに「Aliexpress」があります。先日も大規模なセールをやっていましたね。このAliexpressは、ウインタブでよく話題にするBanggoodなどとはちょっと毛色の違った通販サイトです。今回は、そのリスクと魅力について語ってみたいと思います。

スポンサーリンク

これまでウインタブでは、Aliexpressでしか入手が不可能であるなど特段の理由がある場合除き、Aliexpressの取り扱い製品を積極的に紹介することはしてきていません。理由は簡単で、Banggoodなどに比べて、ワンランクリスクの高い通販サイトだからです。その一方、リスクをよく分かった上で使う分には、非常に魅力のある通販サイトであることも、確かです。また、その存在感と影響力は非常に大きく、製品紹介記事を書く上でAliexpressの存在を無視して記事を執筆し続けるのも難しいことで、場合によっては不誠実にもなりかねません。そこで、どういう魅力があるのかということともに、注意喚起の意味も兼ねて、紹介してみたいと思います。

と、ごたくを並べましたが、要は、私はAliexpressで買い物するのが好きです。が、手放しで他人にお勧めできるようなサイトではないのも事実なので、Aliexpressの危険な誘惑についてちょっと語ってみたくなった、というわけです。

先に、強調してお断りしておきたいのは、この記事はあくまで「ざっくりとした」紹介にとどめるということです。非常に多様な商品を扱っている上、システム面でも複雑だったり変更があったりするので、細かい部分は、実際に使用する際に詳しく見てください。そして、リスクの「程度」については、それぞれでご判断ください。海外通販としては当たり前ですが、そのような細部の情報収集やリスク管理に自信がなければ、使うのはやめた方がいいです。

1.Aliexpressのリスクについて

まず先に、否定的な面について。Aiexpressを使用することのリスクについて、おおまかに説明しておきます。

海外通販としての一般的リスク

当然ながら海外通販の一般的なリスクはあります。商品情報の不正確さ、在庫管理の不手際、配送手続きのミスや遅れ、梱包品質の低さとそれにともなう輸送中の破損の危険、トラブル発生時の対応のいいかげんさやばらつき、などなど。そして、これも当然ながら、サイトが日本語に対応していようがいまいが、何かあったときの先方とのやりとりは英語です。BanggoodやGeabest、TOMTOP、Geekbuyingであるようなリスクは当然あり、また、全般的にいって、Aliexpressの方がそれらのリスクの発生する可能性や、補償がきちんと行われない可能性が高いと言えます。もう少し正確に言うと、後述のように商品ごとに信頼性が大きく異なります。Banggoodなどのサービス品質ですでに不満があるのなら、利用すべきではありません。

商品の信頼度はStore(出品者)に依存

Aliexpressは、その名の通り、アリババグループの経営する通販サイトです。しかし、その経営形態はBanggoodなどとは根本的に異なります。簡単に言うと、楽天市場や、Amazonのマーケットプレイスのようなものです。Aliexpressが提供しているのは、あくまで商取引の「場」と「システム」であり、そこに様々な業者(Store、Seller)が出品しているという仕組みになっています。

従って、商品の信頼性は各Storeに依存します。一応、Aliexpressによる各種補償制度はありますが、まあ、海外通販で、しかもこのようなシステムなんで、あんまり期待はできないでしょう。とりあえず、「届かない」ことについての補償は、システム上はきちんとあり、そのせいか、かなり安い製品で送料無料のものでも、トラックナンバーによる追跡に対応している場合が多いです。

そんなわけで、買う側には、出品者(Store)と商品を見極めて、信頼性を量る「目利き」が求められます。このことはリスクである一方で、ぶっちゃけ、この「目利き」が、Aliexpressを利用する楽しみの1つだったりします。

カオスな海外通販「Aliexpress」

クリックで拡大します

例をあげてみましょう。はい、日本でもそこそこ名の知れたKingSpec製の、2.5インチSSDですね。はたして、これを注文してまともなものが送られてくるのか。KingSpec製SSDの信頼性そのものは、ここでは問題にしません。ここで問うているのは、それ以前の「商品ページに記された情報通りの商品がちゃんと届くのか?」という信頼性です。

まず、注目するのは、Store情報です。

カオスな海外通販「Aliexpress」

クリックで拡大します

この製品の場合、Storeは「KingSpec Official Store」となっています。つまり、商品の製造元であるKingSpec直営ということです。え? KingSpecの名を騙っているかもって? それは、Storeの右側の情報を見ます。「Open:7year(s)」とあるのは、そのままStore開設7年目ということ。長く出店を続けていること自体が、信頼性の目安になります。そしてその右の「Top Brand」というのが、メーカ直営サイト、もしくは「正規販売代理店(Authorized Reseller)」であることを示すものです。完全な直営かどうかは、メーカーサイトからのリンクなどで確認するのが確実でしょう。「98.2% Positive feedback」は、そのまんま。また、マウスカーソルオーバーで、5段階評価の詳細、Store名からStoreのトップページにリンク、Storeのフォロワー数も表示されていますね。こういった情報から、それらの情報をどの程度信頼するかも含めて、Storeの信頼性を量ってください。まあ、KingSpecのような有名メーカーは「Top Brand」のストアがあるので問題ないでしょうが、わざわざAliexpressで買うほどのマニアックな製品にかぎって、怪しいStoreでしか販売していなかったりするものなので。

ところで、「KingSpec Factory Store」「KingSpec SSD Factory Store」「KingSpec SSD Store」「KingSpec Global Store」ってStoreもあります。これらは、KingSpecの専門店ではあっても、「Top Brand」がなければ直営店や正規販売代理店名ではないわけです。ちなみに、「Top Brand」付きStoreが複数あるメーカーもあります。正規販売代理店というのは、独占販売というわけではないようです。もちろん、「Top Brand」が付いていないStoreの方が安かったりすることもよくあるので、後は、様々な情報から信頼性を総合的に判断するしかありません。しかも、それぞれに取り扱い商品のラインナップや価格が違ったり、割引や同梱品サービスが違ったりと、ややこしいことこの上ないんですな、これが。でもでも、この猥雑さこそ、Aliexpressの真骨頂よ!

カオスな海外通販「Aliexpress」

クリックで拡大します

販売数やレビューの数も、信頼性の目安です。例に出したのは新製品なので、スクショをとった時点で販売数がわずか20ですが、KingSpecのSSDなら、販売数が数百~数千の製品も珍しくありません。ただし、そんなに販売数の多い商品は全体からするとごくわずかです。

無難なのは、「Top Brand」のStoreで、販売数の多い製品を買うことですね。その場合は、商品が届かなかったり注文したものとまったく違うものが届く可能性は低いですし、万が一取り違えや破損があっても、全額ならずとも一般的な海外通販レベルの補償は期待できます。ただ、それならはじめからAliexpressを使わなくてもいいじゃん、ってことも多い。怪しいストアの出店している販売数の少ないアブナイ商品を見つけ出してチャレンジすることこそ、Aliexpressのリスクでもあり、面白さでもあるから悩ましいんです。

4月20日訂正:
記事公開時に、「Top Brand」マークの解釈に誤りがありました。ここにお詫びいたします。本文の該当箇所は、修正いたしました。

PayPalは使えない

PayPalは使えません。販売システム上の最大のリスクはこれでしょう。昔は対応していたんですけどね。Aliexpressの支払いは、基本的にはクレジットカード情報を打ち込む必要があります。アリババグループといえば、中国国内での支払いには不可欠なAlipayなど、決済システムを得意としていて、「中国での」実績は十分すぎるほど。つーか、使わないと日常生活に支障が出るレベル。海外展開もどんどん広げています。が、PayPalと比べれば、その国際的信用度はまだまだ劣ります。

ここを許容できるかどうかが、Aliexpressを使うかどうかの一番の判断基準になるでしょうね。

スポンサーリンク

日本語表記はあてにしてはいけない

Aliexpressには、正式な日本語サイトがあります。しかし、その翻訳の質はBanggoodなどと比べても、非常に低いです。いや、Banggoodでも、翻訳品質は十分ではないので、製品情報は英語サイトの方で確認するのは基本ですけどね。ましてや、膨大なStoreと商品数を抱えるAliexpressではなおさらなわけで。個人的には、日本語サイトを利用する意味はないと思っていますし、実際私はまったく使っていません。はじめから英語で完結させておいた方が、かえってめんどくさくないと思います。

2.安い!……んだけど複雑な価格システム

さて、先にリスクの話をさせていただきましたが、そのリスクを飲みこんででも使いたくなる魅力もあるわけです。そのひとつは、もちろん、安さです! ただし、価格システムは極めて複雑です。

カオスな海外通販「Aliexpress」

クリックで拡大します

もう一度、先ほどのKingSpecのSSDを例にとって見てみましょう。ご覧の通り、960GBの価格が、スクショをとったときは3月末のアニバーサリーセール価格で9,557円。記事執筆現在、Amazonや価格com.の2.5インチSSDの960GBの価格をざっと見ると、国際大手メーカの製品で、安いものだと約14,000円、SUNEASTや、中華メーカーの日本での輸入代理店保証付きのものが、安いので12,000円程度です。この段階でも十分安いわけですが、ここからさらに割引が適用される場合が多くあります。

カオスな海外通販「Aliexpress」

クリックで拡大します

決済画面です。

1で、セラーによる割引があれば、入ります。プルダウンメニューがありますが、何種類もの割引が用意されていることもあり、プルダウンメニューで今回の決済に適用する割引を選びます。

2で、Aliexpressによる割引があれば、入ります。これも、プルダウンメニューで複数の割引から選べる場合があります。

カオスな海外通販「Aliexpress」
これは、別の商品の決済画面の一部ですが、このように複数の割引を併用できる場合もあります。

3では、クーポンコードによる割引を適用します。ここは、普通は2と併用できないはずですが、Aliexpressの割引制度はともかく複雑なので、例外があるかどうかは知りません。

そしてこれらの割引ですが、自動的に適用されるものもあれば、能動的に獲得するものもあったりと、種類は非常に多種多様で、さらに、多くは最低適用価格や回数制限などの、利用条件も設定されています。買ってしまってから、あれ? このクーポン獲得してれば使えたじゃん、とか、こっちの割引適用した方が安かったじゃん、とか、あと100円の適当な商品をまとめ買いしとけば大幅割引だったじゃん、グワーッ! なんてことも。あ、送料や納期も、商品やストアによってまちまちなので要注意ですね。

ということで、この決済画面ではKingSpecの960GBのSSDが、なんと8,433円となります。

しかも、です。Aliexpressは多様な業者が出品しているわけで、実際、有名どころであるKingSpecのSSDともなれば、複数のStoreが出品して、それぞれで同じ製品でも、微妙に価格が違ったり割引が違ったりする。

1つの製品を買うにも、複数のストアを見比べ、条件の入り組んだ割引を試し(とりあえず、決済画面まで持っていってあれこれするのが手っ取り早い)、価格と信用性、輸送料や期日その他を勘案しながら購入の決断をしなくてはならない。だが、あえて言おう。それこそが楽しみであると。

3.まさしく「世界の工場」な、圧倒的品揃え

Aliexpressの最大の魅力は、安さよりもむしろこちらでしょうね。例えば、先ほどのSSDなら、お金を出せばもっと信頼性の高い保証のしっかりした製品が日本で手に入るわけで、わざわざAliexpressで買う意義は比較的低いと言えます。

しかし、中国が久しく「世界の工場」と呼ばれているのはダテじゃない。生産そのものは東南アジアやインドなどに散らばりつつあっても、やはり物流の中心は中国にあり。

カオスな海外通販「Aliexpress」

クリックで拡大します

話の流れついでで、SSDを見てみます。これが、Aliexpressでの最も売れ筋のSSDです。Goldenfirという、日本ではほとんど聞かないメーカーで、価格が安いのはもちろんなんですが、容量の選択肢に注目。かなりマニアックな容量まで、潤沢に在庫があります。

カオスな海外通販「Aliexpress」

クリックで拡大します

趣味で失礼。例えば、「ancient coin」で検索をかけてみます。すると、縁起物のお守りコインの他に、古代ギリシャ、古代ローマ、古代中国などのコインのレプリカが膨大にヒットします。しかも、いずれも数百円程度とべらぼうに安い。古代硬貨のレプリカなんて、こんなもん、Amazonや楽天でも扱いはわずかだし、なかなかいいお値段します。

このように、日本ではあまり出回っていないようなものから、そんなものもあるのか! というトンデモ商品まで、何でもありの品揃え。「世界の工場」中国の奥深さを垣間見せる、これこそが、Aliexpress。

これだけすさまじい品揃えがあるので、購入する気がなくても、海外製品の情報収集にも使えますね。

4.「買い物という行為」を楽しみたい人のために

カオスな海外通販「Aliexpress」
Aliexpressという通販サイトを一言で表すなら、「カオス」です。膨大な品揃えに、不確かな信頼性、複雑怪奇な割引制度…… 個人的には、そもそも、Amazonや楽天のような日本の通販サイトはもちろん、Banggoodなどとも、利用目的が異なるサイトだと捉えています。一般的な通販サイトは、「商品を手に入れること」が目的であり、不確定要素は悪以外の何者でもありません。信頼性はあることが大前提、同一商品に複数の出品があっても、その比較は極力視認性よく簡単にできるインターフェースになっていること。それが当たり前。

しかし、Aliexpressの場合は、その「不確定要素」を楽しむサイトだと思っています。かつて、インターネットが普及するまでは、ある商品を買うためにいくつもの店を回って価格を調べて一番安い店で買ったつもりが、あとからさらに安い店を見つけて悔しがったり、怪しい商品を買って、ギャーッなんじゃこりゃとなったり。それも「買い物」のひとつの楽しみでしたよね。Aliexpressでの買い物はまさにそれ。欲しい商品を見つけたら、様々な情報を総合してその信頼性を推し量り、これまた様々な割引情報を見つけ出して、組み合わせて、より安く手に入れる工夫を考えたり、実際に商品が届くまで、どんなものが来るかドキドキワクワク(笑)。買い物するという行為そのものを楽しむ、そんなサイトだと考えて使っています。もちろん、それはAliexpressがそうしようとしてるわけではなく、私が勝手にそう捉えているだけです。まだまだサービス品質が安定しないために、結果的にそういう楽しみ方ができてしまうだけのことなんですけどね。

最後に、この記事は、Aliexpressという通販サイトのおおまかな性格の紹介のために書きました。Aliexpressの信頼性を「評価する」ことは目的としていません。また、そのような評価などできるわけもありません。コメント欄への、信頼性の評価についての意見の書き込みは、お控えいただくようお願いいたします。くどいようですが、Aliexpressの利用は、さまざまなリスクを自分の責任において判断できることが、最低限のハードルです。万人には、とうていお勧めできません。しかし、リスク管理を自己判断で行う上で利用するなら、もっと誤解を恐れずに言えば「買い物のリスクを楽しむ」なら、この上なく有用で魅力的な通販サイトなんです。

5.関連リンク

Aliexpress トップページ

スポンサーリンク

コメント

  1. こぷりん より:

    Aliexpress、私もときどーき、利用します。
    ちなみに、Teclast X4が330$と、Banggoodより、約50$安い!
    A50用に買おうかどうか思案中です。

    • natsuki より:

      コメントありがとうございます。
      安さを求めると、やっぱりここに流れ着きますよね。Banggoodとは、Paypal使える信用度分の差額をいくらと考えるかですね。

  2. 匿名 より:

    Banggoodなども同様の紹介記事を書いていただければ見方の違う意見や知らなかった情報ありそうです、機会があればお願いしたいです。

    • natsuki より:

      コメントありがとうございます。
      Banggoodは、私が使っている限りでは、海外通販としては普通すぎて、特にネタがないんですよね~ もちろん、海外通販一般の注意事項はあるんですが。

      ちなみに、1回、とあるガジェット(特に記事にはしていません)で「うまく動作しないんだけど、不良品なんじゃないの!? ほらほら見てコレ(動画)」とやっておきながら「ゴメン、設定ミスってた」というのをやらかしているのですが、対応は素早く、誠実なものでした。

      過去記事と重複はしますが、海外通販初心者向けの記事をあらためて書いてみるというのもありかもしれませんね。考えてみます。

  3. 匿名 より:

    たまに買います 届かないのがたまにある 
    自分が買ってるものはamazonにもあったりする

    • natsuki より:

      さすがに届かないものは、申し立てするとなんらかの対応があるとは思いますが。ただ、税関トラブルだと、どこに責任があるか分かりづらいのでやっかいかもしれませんね。Aliexpressではありませんが、前に、レビュー用の製品がなぜか税関に引っかかったことがあったんですが、税関が送ってくる書類というのはこれがまた非常に見づらく、いったい何が起こっていてどう対応すればいいのかというのが、暗号解読レベルでした。

      amazonとの比較は私もよくやります。amazonで、この程度のものがこんなにするの? ってときは、Aliexpressをみてみるとたいてい安価であるので、あとは信頼性とスピードのバランスですね。