こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。HPがすごい2 in 1、といいますか、2 in 1の皮をかぶったワークステーションを発表しました。確かこの製品、1~2カ月くらい前に海外で話題になっていたのですが、「日本発売なんてあるはずかない」と勝手に思ってました。でも、あったんですよね!おそらくウインタブ読者の大多数が欲しくなるような製品だと思うので、最初に価格を書いておくと、「税込み397,440円から」です。はい、製品紹介の前に現実を理解できましたね。私もよーく理解しました…。
1.スペック
この製品には3つの「モデル」があり「フォトグラファーモデル(以下、フォト)」「デジタルアーティストモデル(以下、アーティスト)」「プロデジタルアーティストモデル(以下、プロアーティスト)」という、いかにもそれっぽい名称になっています。これらのモデルはCPU、RAM、ストレージ構成が異なりますが、それ以外、例えばディスプレイなどは共通になっています。
フォト:Core i7-7600U/16GB/512GB
アーティスト:Core i7-8550U/16GB/512GB
プロアーティスト:Core i7-8650U/32GB/1TB
というのが相違点で、企業など組織的なシステム管理に役立つIntel vProテクノロジーはフォトとプロアーティストに搭載されるCPUのみ対応しており、アーティストのCore i7-8550Uには対応しません。このあたり、各モデルの位置づけに微妙な影響がありそうですね。高額品ですし。
GPUはNVIDIAのQuadro M620です。全然話は変わりますが、たまたま某メーカーさんの製品企画担当の方にレクチャーを受け「クリエイターの場合、繊細な色味とか正確性を重視する(CADなど)ような作業ならQuadro、映像編集ならGeForceのほうが向く」という、ざっくりした位置づけを教えてもらったことがあります。この製品は「広色域Adobe RGB 100%を実現、さらに10億色表示可能なマルチタッチ対応4K UHD 非光沢タッチスクリーンパネルを採用」と、極めて高品質なディスプレイを搭載していることもあり、Quadroのほうが向く、ということなんでしょう。もちろんオンラインゲームにも使える性能だと思いますが、ゲームが主目的なら一般的なゲーミングPCのようにGeForceのほうがコスパが高いということになりますね。
また、このディスプレイはタッチ対応で、ワコムのEMR技術を基にHPが開発した、バッテリ不要で4,096段階の筆圧対応、傾き検知可能なスタイラスペンが付属します。モデル名がモデル名ですから、スタイラスペンの書き味には疑いの余地はないでしょうね。
そして、この製品は14インチサイズとはいえ、「タブレットが本体」にもかかわらず、入出力ポートは充実しています。ただ、頑張って側面を穴だらけにしてもゲーミングノートのような数のポートは搭載できないわけで、Thunderbolt 3を2ポート搭載して拡張性を確保しています。この辺は筐体説明のところで…。
なお、この製品の画像を見るとSDスロットはmicro規格ではなく、フル規格のように見えますが、HPのスペック表にはmicroSDという記載になっていましたので、この記事のスペック表ではmicroSDと表記しています。
あと、サイズですが、さすがにでかいですし、重いです。タブレット形態なのに本体重量1.7 kgですから。製品の性質上、タブレット形態は軽快に使うためというよりは手書き入力をしやすくするため、ということでしょう。冷却ファンも2基搭載してますしね。
2.筐体
画像だけ見てると「ごついSurface(あるいはHP Spectre x2)」という感じで、基本的な構造(キックスタンドのデザインなど)はSpectre x2と同じと言えるんでしょうけど、サイズは圧倒的に大きいというか分厚いので、実機を前にしたら圧倒されるかもしれませんね。
ディスプレイの両サイドにいくつかのボタンが配置されています。これらは「HPクイックキー」というショートカットキーで、あらかじめ18種類のショートカットが設定済みとのことです。設定済みのショートカットはAdobeのCreative Cloudアプリ(フォトショップやイラストレーターなど)に最適化されているとのことですが、Adobe以外のソフトウェアにどのくらい対応するのかは不明です。
背面です。キックスタンドはSpectre x2と同じタイプではありますが、かなり太いですねw
キーボードはBluetooth接続です。ただ、Bluetoothにした理由というのがちゃんとありまして、「ディスプレイと分離時もアクティブな状態を保持」するためとのことです。タブレットとして使っている際もキーボードショートカットなどが使えるように、ということですね。
側面画像です。上の2つが右側面、一番下が左側面となります。番号が振ってありますが、「1.DC-IN、2.Thunderbolt 3、3.HDMI、4.USB 3.0、5.SDスロット、6.指紋センサー、7.オーディオジャック、8.電源ボタン、9.音量ボタン」となります。
3.価格など
HP ZBook x2はフォトフラファーモデルが2018年1月中旬、それ以外のモデルは2018年3月下旬に発売される予定で、価格は下記のとおりです。
フォトグラファー:397,440円
デジタルアーティスト:421,200円
プロデジタルアーティスト:505,440円
はい、50万円ですねわかります。確かにクリエイターならだれもが大満足しそうな製品だと思います。また、スペック面やデザイン面でも妥協が感じられませんし、こういう価格になるのも理解できます。プロフェッショナル向け、ということでしょうね。
コメント
鈍器や・・・
私はコレに期待してたんですよ….
だから20万円台後半までなら覚悟してたんです….
そしたら蓋あげたら….モバスタの方が安く見えてしま…..
無理や…..
なんでタブレットにしなきゃいけないのかよくわかんない
ジュラルミンケースにでも入れないと、恐ろしくて持ち歩けないですな。
$1740からとは一体どういうことだったのだろうか……。
競合製品は、通常のタブレットPCではなく、Wacom MobileStudio Proでしょうから、重さがWacomは13.3インチで1.42kg、15.6インチで2.2kg、価格もWacomの13.3インチ最上級が三十万強、15.6インチ最上級が四十万弱で、そのWacomよりも高性能なわけだから、まぁ、このスペックだとこうなるよね、ということは予想はつくのですが……
Wacom MobileStudio Proでも、「低スペックすぎる!」という世界の話なわけですね。
前々から期待していた品だったんですが38万は酷い。アメリカだと1800$からだったので一体どこで値が上がってしまったのか意味不明です。
Elite x2の後継機として考えてたんですけど、全く残念です。