HPが11インチ、デタッチャブル2 in 1タイプのChromebook「HP Chromebook x2 11」を発表しました。CPUにSnapdragon 7cを搭載し、日本向けのChromebookとしては珍しくLTEモデルも用意されます。発売は「12月末までに」となっています。発売が待ち遠しいですね!
1.Chromebook x2 11 スペック
スペック表
Chromebook x2 11 | |
OS | Chrome OS |
CPU | Qualcomm Snapdragon 7c |
RAM | 4GB/8GB |
ストレージ | 64GB/128GB eMMC |
ディスプレイ | 11インチIPS(2,160 × 1,440) |
バンド | 未公開 |
SIM | nano SIM(対応モデルのみ) |
ネットワーク | 802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 5.0 |
入出力 | USB Type-C(5Gbps、映像出力・USB PD対応) × 2、microSDカードリーダー |
カメラ | イン92万画素/アウト503万画素 |
バッテリー | 駆動時間 最大11時間 |
サイズ | 未公開 |
重量 | 560g(本体のみ) 1.03kg(キーボード、キックスタンド含む) |
バリエーションモデル
・Wi-Fiモデル:RAM4GB/64GB eMMC
・セルラーモデル:RAM8GB/128GB eMMC
※セルラーモデル=LTEモデルです
コメント
HP Chromebook x2 11のスペックはかなり目新しいです。CPUのSnapdragon 7cという型番ですが、正直「聞き慣れない」ですよね?QualcommによればエントリーPC、エントリーChromebook向けのCPUということですが、CPU Monkeyにあるデータを見る限り、そこまでエントリーじゃないように思われます。現在LenovoやASUSのChromebookに搭載されているMediaTek MT8183よりは高性能なんじゃないか、と思いますね。ただし、あくまでも私の印象で、実機をテストしてみない限り実際のところはわかりません。
それと、Snapdragon 7cには「Gen2」という新しい型番が存在しますが、HPの製品ページにはGen2という記載がなかったので、おそらく「Gen2ではないSnapdragon 7c」だと思います。
RAMとストレージはWi-FiモデルとLTEモデル(セルラーモデル)で異なります。Wi-Fiモデルが4GB/64GB、LTEモデルが8GB/128GBなので、単にLTEモジュールの有無だけではなく、Wi-Fiモデルが下位、LTEモデルが上位、という感じですね。
ディスプレイは11インチ、IPS液晶で解像度は2,160 × 1,440と高精細です。また、このディスプレイはアスペクト比(画面の縦横比)が3:2で、Microsoft Surfaceシリーズと同じ形状、一般的なノートPCのディスプレイよりも縦方向に長くなっています。また、デタッチャブル2 in 1なのでもちろんタッチ対応しますし、筆圧対応のHP ワイヤレスリチャージャブル USI ペン(別売り)が使えます。
LTEの通信バンドについては10月12日現在未公開です。でもHPが国内向けに発売する製品なので、ほぼ間違いなく日本の主要バンドは網羅されていると思います。
入出力ポートは少なめですね。ただ、この製品はタブレットが本体となるデタッチャブル2 in 1で、サイズも11インチと小ぶりなのでやむを得ないでしょう。USB Type-Aポートが1つは欲しかったところですけどね。
サイズについても10月12日現在は公表されておらず、重量のみ公開されています。本体のみ、というか11インチサイズのタブレットで重量560 gというのは軽量な部類だと思いますし、キーボード込みでも約1キロと、ラクラク持ち運べそうです。。
2.Chromebook x2 11 筐体
Chromebook x2 11の本体は11インチタブレットです。メーカーサイトに詳しい説明がなかったのですが、この2枚の画像はおそらく「本体に着脱式のキックスタンドを装着したもの」と思われます。
それと、上のほうの画像を見ていただくと、本体の右側面にUSIペンを(マグネットで)くっつけられるようになっているのがわかると思います。それと、ペンのすぐ左にスピーカーグリルが見えます。この製品のスピーカーは横持ち時の前面左右にあります。
キーボード接続時の正面画像です。タブレット製品としてはベゼル幅は細いほうだと思います。この製品は11インチとコンパクトなので、キーボード面積の確保という点でもこのくらいのベゼル幅になってしまうんでしょうか。
なお、キーボードの仕様は「PUコーティング加工ソフトカバー兼用マルチジェスチャーイメージパッド付きマグネティックキーボード(日本語配列)」と開示されていて、キーピッチは不明、キーストロークは1.3 mmとのことです。キーピッチは少し狭いと思われますが、何ミリくらいなのか知りたいところです。
側面と入出力ポートの配置です。スピーカーはBang&Olufsenですね。また、USIペン用のマグネット式ドックもあります。最近良く見かける「ペンをくっつけておくと自動的に充電される」タイプですね。
なお、これまで掲載してきた画像はWi-Fiモデルのもので、この画像がLTEモデル(セルラーモデル)です。本体は基本的に同じデザインですが、キーボードとキックスタンドの色が異なります。Wi-Fiモデルは「ナチュラルシルバー & シェイドグレー」、セルラーモデルは「ナチュラルシルバー & ナイトティール」となります。
3.Chromebook x2 11 価格など
HP Chromebook x2 11は「2021年12月末までに販売開始予定」で、10月12日現在、HP公式サイトで予約を受け付けています。価格はWi-Fiモデルが税込み82,500円、セルラーモデルが税込み99,000円です。なお、この価格にはキーボードとキックスタンドを含み、USIペンは含みません。
Microsoft Surfaceシリーズによく似たパッケージングのChromebookで、ウインタブとしては未知のCPUを搭載し、日本向けのChromebookではまだ数が少ないLTEモデルをラインナップするなど、とても興味深い製品だと思います。ただ、Chromebookとしてはそこまで低価格ではないので、どこぞでレビュー記事が公開されてから購入検討したい、というのもありますね…。