Dynabookが14インチモバイルノート「RJ74」を発表しました。DynabookのPCは個人向けと法人向けがあり、例えば個人向けの「Gシリーズ」は法人向けの「G83シリーズ」に相当し、両者はOSのバージョンや一部の仕様が異なるものの、Dynabook Directで販売されているWebオリジナルモデルだと「GZシリーズ」に一本化されています。
今回ご紹介する「RJ74」は法人モデルなのですが、そう遠くないうちに個人向けにも販売がスタートするものと予想しています。また、Webオリジナルモデルが発売されれば個人顧客も購入できる可能性があります。
1.dynabook RJ74 スペック
スペック表
dynabook RJ74 | |
OS | Windows 11 Pro(10 Pro選択可) |
CPU |
Intel Core i5-1240P/Core i5-1250P Core i7-1260P/Core i7-1270P |
外部GPU | — |
RAM | 8GB/16GB |
ストレージ | 256GB/512GB PCI-e SSD |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 14インチ(1,920 x 1,200) |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.2 |
入出力 | USB4 Type-C(Thunderbolt 4)×2、USB3.2 Gen1 × 2、HDMI、LAN(RJ45)、オーディオジャック、microSDカードリーダー |
カメラ | Webカメラ(92万画素)顔認証対応可 |
バッテリー | 未公開(後報) |
サイズ | 312.4 × 224.0 × 15.9 mm |
重量 | 未公開(後報) |
バリエーションモデル
・Core i5-1240P/8GB/256GB
・Core i5-1250P/8GB/256GB
・Core i7-1260P/8GB/256GB
・Core i7-1270P/16GB/256GB
※左からCPU/RAM/SSDの順
※全モデル512GB SSDを選択可
※Core i5-1250P搭載モデル以外、RAM16GBを選択可
※Core i7-1270PモデルのRAMは16GBのみ
コメント
この製品に先立ち、1月20日に発表された個人向けモデルではCPUが第11世代にとどまっていましたが、RJ74は第12世代(Alder Lake)を搭載しています。ウインタブではゲーミングPC向けの第12世代の高性能版、Core i7-12700Hを搭載するMSI Katana GF66 12Uを実機レビューしていますが、特にPC Mark(PCの総合性能テスト)とCINEBENCH R23(CPU性能のみを見るテスト)では、第11世代Core、および第4世代Ryzen(5000番台)よりも数段高いスコアをマークしていますので、RJ74のパフォーマンスにも期待したいところです。
なお、型番末尾の「P」というのは「従来の型番末尾Hと末尾Uの間くらい」の特性を持っているとのことです。また、Core i5、Core i7とも2種類の型番が設定されていますが、「1240Pと1260PはvPro非対応、1250pと1270PはvPro対応」なので、個人向けモデル、あるいはWebオリジナルモデルが発売される際、個人利用であればvPro非対応の型番で十分だと思いますし、価格も結構変わってくるはずです。
ディスプレイは従来モデルのG(G83)シリーズの13.3インチからひと回り大きく、14インチとなり、解像度もWUXGA(1,920 × 1,200、アスペクト比16:10)と、少し縦方向に長くなりました。最近このアスペクト比のノートPCが増えていますので、「トレンドに乗った」と言えなくもないです。
通信まわりではWi-Fi6に対応し、入出力ポートも軽量モバイルノートとしては非常に充実していると思います。Dynabookは上位モデルであれば「たとえ超軽量モデルであっても有線LANポートは省かない」ですね。
で、サイズですが、先日発表された個人向けモデル、Gシリーズと比較してみましょう。
RJ74:312.4 × 224.0 × 15.9 mm/重量未公開
G6/G8:306.0 ×210.0 × 17.9 mm/888-908 g
ディスプレイサイズが大きいため、若干RJ74のほうが大きくなっていますが、薄さはRJ74が下回ります。また、残念ながら重量がまだ公開されていないものの、プレスリリース上で「1kg 以下の軽量化を目指した」という記載が見つかりましたので、1キロ前後と考えて良さそうです(Dynabookがそう書いておいて「実は1.2 kgです」とかは言わんでしょう)。14インチサイズのビジネスノートとしては文句なしに軽いと言えます。
また、バッテリーについても現状未公開ですが、プレスリリースによれば「バッテリー駆動時間 約 18 時間を予定」「お急ぎ30分チャージ(30分で40%まで充電可能)」という説明がありました。
2.dynabook RJ74 筐体
正面から見たところです。左右ベゼルはとても細くなっていますが、他社の最新モデルとの比較では「割と普通」くらいかと思います。でも、下部ベゼルのDynabookロゴが黒くなっていたりして、ちょっとプロっぽい感じもありますよね?
天板です。この製品の筐体色は「ダークテックブルー」という、ビジネスシーンに適した落ち着いたものになっています。天板のロゴも黒だったら良かったかな…。筐体素材は不明ですが、おそらくGシリーズと同様にマグネシウム合金製ではないかと思います。
また、この製品はMIL規格(MIL-STD-810H)準拠のテストをクリアしており、他のDynabook PCと同様、高い堅牢性があります。
キーボードです。「86キー(JIS配列準拠)、キーピッチ:19mm、キーストローク:1.5mm」と開示されており、十分に余裕のあるサイズです。この製品ではアスペクト比が変更されたこともあり、パームレストが大型化されていますが、それに合わせタッチパッドもG(G83)シリーズから38%も大型化されました。
ヒンジは180度開口可能です。
側面と入出力ポートの配置です。Thunderbolt 4(USB Type-C)が2つにUSB Type-Aポートも2つ、有線LANポートやmicroSDカードリーダーもついていて、非常に充実した構成だと思います。
3.dynabook RJ74 価格など
dynabook RJ74は「今春から受注開始、価格は未定」となっています。現時点で法人モデルしか発表されていないのですが、おそらくこの製品がDynabook「春の目玉」になると思います。春(3月?4月?)には個人向けモデル、あるいはWebカスタマイズモデルが発売されるだろう、と予想します。なお、先日オンライン発表会に参加した際、Dynabookの方が「既存のG83シリーズの後継機種ではない。RJ74は全くの別モデル」ということを言われていました。
4.関連リンク
RJ74/KU 2022年1月発表モデル:Dynabook
コメント
PシリーズはTigerlake世代のH35シリーズの後継的な見方で良いんでしょうか?
後継ということだと、同じ型番末尾Hの製品がありますので、ちょっと違うと思います。残念ながらもうしばらくはこの型番をテストできないのですが、記事中にあるように「末尾Hと末尾Uの中間」の「新シリーズ」ということでご理解ください。でも(あくまで私の勝手な予想ですが)Tiger LakeのH35よりもパフォーマンスが高いかも…とは思います。
Alder LakeではvProがEnterpriseとEssentialsに分かれて,従来の1165G7や8250UのようなポジションのプロセッサにはvPro Essentialsが搭載されるようになるという記事を見た覚えがあります。
実は私もそんなによくわかっておりません。すみません。というか、vProについては机上(各種情報の閲覧)でしか理解しておらず、実際に法人等でPC管理をされている方の足元にも及ばない知識です。一応、この記事にvPro EnterpriseとvPro Essentialsについての説明がありましたが、具体的な型番は追えていません。https://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/2201/05/news047.html
一部不適切なコメントがありましたので削除しました。「資本構成で品質を決めつける」とか、「会社がつぶれる」とかのコメントは当サイトでは誹謗中傷と判断しております。
どうしてDynabookさんとNECさんはタッチパットに独立したクリックボタン付けてくれないんだぁ。
この機種なんかタッチパッド縦に広いから付ける余裕あるだろうに。
私は独立ボタンあったらカーソルさばきが200倍 速くなる(‾◡◝)