Dynabookが15.6インチスタンダードノート「C7」を発売します。この製品は3月4日にリリースされた「C8」の姉妹機で、C8がスタンダードノートとしてはハイエンドなスペックになっていたのに対し、それより若干スペックを落としつつも「高性能ノート」と言える水準を維持して比較的購入しやすい価格を実現しています。
1.スペック
DynabookのPCには店頭向けモデルとWebモデルがあり、「C7」というのは店頭向けモデルの名称です。4月20日現在、C7に相当するWebモデル(「NZ」という名称になるはずです)がまだ発売されていませんので、この記事では店頭モデルのスペックをご紹介します。
いまのところC7は単一スペックで、主要構成は「Windows 10 Home/Core i7-10510U/RAM8GB/256GB SSD + 1TB HDD」です。上位モデルのC8は「Windows 10 Home/Core i7-10710U/GeForce MX250/RAM16GB/32GB Optane+512GB SSD」という構成なので、CPU、GPU、RAM、ストレージのいずれもC8のほうがワンランク上ということになります。
しかし、C7のスペックはスタンダードノートとしては十分に高水準と言えます。仕事用(テレワーク用も含む)とか、家庭で動画視聴をしたりネットショッピングをしたりといった「スタンダードな用途」であればC8はむしろオーバースペックと言えるかもしれません。オンラインゲームや高度な画像加工や動画編集なんかを別とすれば、C7の性能で不満を感じることはまずないと思います。
ディスプレイは15.6インチのFHD(1,920 × 1,080)解像度・IPS液晶でノングレアタイプです。dynabookの上位モデルは液晶品質が非常に高いので、この製品のディスプレイにも期待していいでしょう。ただし、ディスプレイの仕様もC8とは異なり、C8にはIGZOが使われていますので、それよりはワンランク下、ということになります。
通信まわりでは無線がWi-Fi6(ax規格)に対応していますし、有線LANポートも装備しています。現状ご自宅でWi-Fi6対応のルーターを使っている人はまだ少ないと思いますが、これからPCを購入するのなら高速で途切れにくいとされるWi-Fi6対応機にしておくと安心かと思います。
入出力ポートはC8と同じ構成で、15.6インチノートとしては必要十分なものになっていると思います。上に書いたように有線LANポートもありますし、SDカードリーダーもmicro規格ではなくフル規格です。ただし、光学ドライブはありません。
サイズは2020年の15.6インチとしては標準的です。しかし、重量が1.79 kgと軽量で、C8の1.84 kgよりもさらに軽くなっています。性質上、毎日バッグに入れて持ち運ぶようなものではないと思いますが、たまに外出先に持ち出したりするのは十分可能ですし、室内での移動なども容易でしょう。
2.筐体
外観はC8と同じだと思います(見分けがつきません)。ディスプレイ面のベゼルも細く、日本メーカー製品らしく美しいデザインになっています。なお、上部ベゼルにいくつか穴のようなものが見えますが、これは顔認証用のIRカメラを搭載しているためです。
それと、この画像にマウスが写っていますが、店頭モデルには無線マウスが付属します。
筐体色は「リュクスホワイト」と「スタイリッシュブルー」の2色。天板を見るとなにやら水玉模様みたいになってます…。
天板を拡大してみました。正確には「水玉」ではなく「非常に小さなDynabookのロゴ」が入っています。筐体素材は開示されていませんが、ウインタブが以前でこの製品の展示機に触れたときにはプラスティック製でした。また展示機は質感がよく、光沢が美しいものでした。
キーボードです。キーピッチは18.7 mm、キーストロークは1.5 mmと開示されています。日本メーカー製品はキーボードへのこだわりが強く、この製品の場合、文字(アルファベットや数字)をキートップ中央に配置し、フォントも太くして視認性を上げています。最近dynabook製品の実機レビュー機会がないのですが、dynabookのキーボードはとても使いやすいと感じています。
側面と入出力ポートの配置です。左側に多くのポートが配置されていますが、右側にもUSBポートが一つありますので、マウス接続なんかにも便利です。
3.価格など
dynabook C7は4月28日の発売予定で、店頭予想価格は17万円半ば(税抜き)となっています。また、この価格には「Office Home & Business 2019」を含みます。
先行販売されている上位機種「C8」のWebモデル「NZ65/M」の「Core i7-10710U/MS250/8GB/32GB Optane + 512GB SSD/IGZOディスプレイ」がdynabook Directで税込み184,800円で販売されています。この価格は非会員の価格なので、会員登録(無料)をすればさらに安くなります(この記事を書いている時点で、dynabook Directに不具合があるのか、会員ログインができす、会員価格を見ることができませんでした)。
C8のWebモデルの価格を考慮すれば、C7のWebモデルが発売され、「Officeなし」の「会員価格」であれば14万円弱くらいになるんじゃないかと思います。
個人的な印象として、在宅勤務も含めた仕事用マシンとしてはC7でも十分すぎるくらいの性能になっていると思いますし、15.6インチスタンダードノートというのは「日本メーカーの牙城」でもあります。快適に使えるスタンダードノートとしてdynabook C7はおすすめできますね。
4.関連リンク
dynabook C:Dynabook公式サイト 製品紹介