ドスパラ(会社名はサードウェーブ)はノートPC用の第8世代(Coffee Lake)CPUを搭載したゲーミングPCをいち早くリリースしていますが、今度は薄型筐体を採用した15.6インチノート「GALLERIA GCF1050TGF-E / GCF1060GF-E」を発売しました(Coffee Lake搭載のGALLERIAは型番に「GCF」というのがついていますので、それで識別可能です)。ゲーミングPCなので「薄型」と言っても限度はありますが、たしかに少し小さめの筐体になっています。
1.スペック
新しく発売された2機種は同一の筐体を使用しており、異なるのはCPUとGPUの型番のみです。GCF1050TGF-EはCore i5-8300HとGTX1050Ti、GCF1060GF-EはCorei7-8750HとGTX1060、という組み合わせになります。そういえば、ようやくPassmarkにCoffee Lake世代のCPUのベンチマークスコアが公開されました。
Core i7-8750H: 12,651
Core i5-8300H: 9,423
Core i7-7700HQ: 8,866
Core i5-7300HQ: 6,841
※5月11日現在のPassmark公表値。数値が大きいほうが高性能。
これだけ見るとCoffee Lake世代のCore i5はKabylake世代のCore i7よりも高性能ということになります。ただし、単一のベンチマークスコアだけでCPU性能はすべて説明できるわけではありませんし、Core i5-8300Hのスコアは「サンプル数3」と、有意性に疑問が出てしまう状況なので、サンプルの蓄積により公表値が大きく変動する可能性もあります。ただ、参考程度に捉えるとしても、Coffee Lakeの性能ってすごいですよね。
RAMは標準で8GBですが、注文時に4GBから16GBまでの範囲で変更が可能です(4GBにすると標準価格より安くなります)。ストレージも標準だと250GB SSD + 1TB HDDという構成になりますが、SSD + SSDなど、細かくカスタマイズができるようになっています。
ディスプレイは15.6インチでFHD解像度で、リフレッシュレートやG-Sync対応などの説明はありませんでした。そして、入出力ポートはさすがGALLERIAだけあって充実しています。特に映像出力が3系統用意されているというのが「らしい」ところです。
2.筐体
トップ画像を再掲します。すみません、この製品の画像はこれ1枚しか公開されていないんです…。これだけ見て何を書けというのか!と思いましたが、スペック表である程度「わかるところはわかる」んですよね。
まず、この製品の横幅は360 mmです。15.6インチのゲーミングノートやスタンダードノートの場合、標準的な横幅は380 mm程度で、狭ベゼルを謳っているものだと360 mm程度となります。つまり、GCF1050TGF-E / GCF1060GF-Eはサイズを見れば「狭ベゼルである」ということがわかります。実際、ドスパラの説明によれば両サイドのベゼル幅は7 mmとのことです。世界最小の13.3インチ「DELL XPS 13」のベゼル幅が4 mmですから、それには及ばないものの、ゲーミングノートとしては非常にコンパクト、そしてスタイリッシュな筐体であると言えるでしょう。
次に厚さです。スペック表には「27 mm」と記載されていて、「全然薄くないじゃん!」と思ったのですが、最薄部は20 mmということなので、全体的なバランスとして薄いのだ、と理解しておきましょう。また、ドスパラ製品なので冷却性能など、ゲーミングPCとしての品質を下げてまで薄くすることは100%ないと思います。言い換えると薄型の筐体であってもゲーミングPCとしての信頼性は下がっていない、ということです。
キーボードは「メカニカルタッチの光学式スイッチを全面採用。従来のメンブレン方式に対して電気接点を持たない光学式を採用し、応答性と耐久性が飛躍的に向上しました。また、RGB LEDを搭載し鮮やかな光が視認性と操作性を高いレベルで確保し、耐久性から操作性まで高い次元で実現したキーボードです」という説明がありました。「光学式スイッチ」の使用感についてウインタブでは評価できませんが、説明文を見ると期待しても良さそうです。また、「RGB」ということなので、例のレインボーカラーのバックライト(もちろん配色などは設定可能でしょう)がついてますね。
配列については画像を見ないとなんとも言えませんが、上の画像だと「かな」が振ってあるようなので、日本語配列で間違いないでしょう。
3.価格など
ドスパラ GALLERIA GCF1050TGF-E / GCF1060GF-Eはドスパラ公式サイトで販売中で、5月11日現在の価格はGCF1050TGF-Eが149,980円(税込み161,978円)、GCF1060GF-Eが169,980円(税込み183,578円)となっています。
ここでちょっと気になるのが、薄型ではないGCF、つまりGCF1060GFと比較して、どっちがいいのよ?という点です(ちなみにGCF1050TGFという型番はありませんので、比較はできません)。モバイルノートの場合だと、同じ性能なら薄くて軽いほうがいい、という理解でいいと思いますが、ゲーミングノートの場合は筐体の堅牢性とかキーボードの打鍵感とか、そういった部分も評価対象になると思うので、ひたすらコンパクトならいい、ということでもないでしょう。
薄型ではないGCF1060GFはキーボードがSteelSeries製になっていますし、さすがに「頑丈さ」なら薄型タイプより上なんだろうと思います。なので、ゲームに没頭するということなら薄型ではないほうを、クリエイターの人がちょくちょく外に持ち出して使う、ということなら薄型タイプを、あとは…「お好み」でしょうね。