DELLの14インチコンバーチブル2 in 1「Inspiron 14 2-in-1」をご紹介します。CPUにAMD Ryzenを搭載するのが「7425」で2月発売、Intel Coreを搭載するののが「7420」で4月発売と、ともに発売直後のニューモデルです。「Inspiron 14シリーズ」はDELL製品の中でも高いコストパフォーマンスで人気のシリーズです。
目次
1.Inspiron 14 2-in-1 スペック
スペック表
Inspiron 14(7420/7425) | |
OS | Windows 11 Home/Pro |
CPU | Intel Core i3-1215U / Core i5-1235U / Core i7-1255U AMD Ryzen 5 5625U/Ryzen 7 5825U |
外部GPU | なし |
RAM(メモリ) | 8GB/16GB |
ストレージ | 256GB/512GB/1TB PCIe SSD |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 14インチ(1,920 x 1,200)タッチ |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.2 |
入出力 | USB 3.2 Gen2×2 Type-C(映像出力可)※、USB 3.2 Gen1、HDMI、SDカードリーダー、オーディオジャック (※AMD版はUSB 3.2 Gen 2 Type-C) |
カメラ | Webカメラ(1,080p) |
バッテリー | 54WHr |
サイズ | 314 × 227.5 × 15.7-18.5 mm |
重量 | Intel:1.57kg/AMD:1.63kg |
バリエーションモデル
Intel版(7420)
・Core i3/8GB/256GB
・Core i5/8GB/256GB
・Core i7/16GB/1TB
AMD版(7425)
・Ryzen 5/8GB/256GB
・Ryzen 5/8GB/512GB
・Ryzen 7/16GB/512GB
※左からCPU/RAM/SSD
コメント
Intel版のCPUは第12世代(Alder Lake)のCore i3/Core i5/Core i7で、いずれもベンチマークスコアがまだあまり出回っていない「型番末尾U」の省電力タイプです。パフォーマンスについては「Tiger Lakeの省電力タイプよりは高いであろう」と思いますが、注意したいのは内蔵GPUで、Core i3-1215UはIntel UHD Graphics、Core i5-1235Uは本来Intel Iris Xeですが、この製品の場合、RAMがシングルチャネル(8GB×1)のため、DELLの製品ページではIntel UHD Graphicsと表記されています(ベンチマークテストなどをすると、Iris Xeと表記されることもありますが、性能にはIris Xe本来のものにはなりません)。よって、この製品ではCore i7-1255Uを搭載するモデルのみ内蔵GPUがIris Xeとなります。UHD GraphicsとIris Xeではグラフィック性能に大きな差が出ますので、この点はご注意下さい。
一方、AMD版のCPUはRyzen 6000番台ではなく、5000番台の新しい型番、Ryzen 5 5625U/Ryzen 7 5825Uが搭載されます。6000番台ではありませんが、Zen3アーキテクチャを採用していますので、ビジネス用としてなら十分すぎるパフォーマンスを見せてくれるでしょう。ただし、これはウインタブの経験上の話ですが、グラフィック性能について、ベンチマークソフト3D Markのスコアは第11世代Intelで内蔵GPUにIris Xeを搭載するものよりも低くなる傾向があります。
RAMはCore i7/Ryzen 7モデルのみ16GB(8GB × 2)で他は8GBのみ、ストレージはIntel版が256GB(Core i3/Core i5)もしくは1TB(Core i7)と、「中間がない」設定、AMD版は256GB(Ryzen 5)もしくは512GB(Ryzen 5/Ryzen 7)と、「大きいのがない」設定です。さすがにIntel版は後日512GBモデルも追加されると思います。
ディスプレイは14インチで解像度は1,920 × 1,200(画面の縦横比16:10)で、コンバーチブル2 in 1筐体なので全モデルタッチ対応します。
通信まわりではWi-Fi6に対応しますが、LTE/5Gモデルはありません。また、サイズは先にご紹介したクラムシェルノート(普通のノートPC)の「Inspiron 14(Intel版 / AMD版)」とほぼ同サイズで重量もほとんど変わりません(AMD版はちょっと重いですけどね)。
2.Inspiron 14 2-in-1 筐体
正面から見たところです。左右ベゼルは細めですが、全体的に2022年のノートPCとしてはそれほどナローベゼルとは言えない感じですね。また、このモデルからディスプレイのアスペクト比(画面の縦横比)が16:9から16:10に変更されていますので、心なしか画面が縦方向に長くなったように見えます。
キーボードです。この画像は英語配列ですが、日本仕様は「日本語 バックライト キーボード」となります。14インチサイズなのでもちろんテンキーはなく、スピーカーグリルや通気口もないので、非常にあっさりしたデザインだと思います。
コンバーチブル2 in 1筐体なので、テントモード(画像左)やスタンドモード(この記事のトップ画像)、タブレットモード(画像右)に変形させて使うこともできます。また、別売りとなりますが、DELLアクティブペン(PN5122Wという型番、ワコムAES方式、筆圧最大4,096段階)に対応しますので、タブレットモードでイラストやマンガの制作も可能です。
これまで掲載してきた画像の筐体色は「ペブル グリーン」といい、AMD版に設定されています。一方、この画像は「プラチナ シルバー」で、Intel版に設定されています。つまり、「CPUのブランドによって筐体色が決まる」ということになります。
側面と入出力ポートの配置です。この画像はAMD版のもので、Intel版も同じ配置ですが、USB Type-Cポートの規格が異なります。AMD版は「Gen 2(データ伝送速度最大10Gbps)」で、Intel版は「Gen 2×2(データ伝送速度最大20Gbps)」となります。「2×2」という規格、めったに見ませんよね…。
3.Inspiron 14 2-in-1 価格など
DELL Inspiron 14 2-in-1(7420/7425)はDELL公式サイトで販売中で、4月5日現在、AMD版(7425)が税込み107,984円(割引後)から、Intel版(7420)が121,980円から、となっています。また、AMD版はすでに割引クーポンが発行されているのに対し、Intel版はまだ割引が始まっていません。出荷についてもAMD版には即納モデルが設定されていますが、Intel版は4月29日以降の配送(お住まいの地域によって若干変わります)です。このことから、AMDは今すぐ購入してもよく、Intel版は4月下旬以降、割引が受けられるようになるまで待ち、というのがいいんじゃないかと思います。
高性能で新しい型番のCPUを搭載し、ディスプレイはタッチ対応、そしてコンバーチブル2 in 1筐体ということで、以前のInspiron 14ほど「激安」というイメージはありませんが、ビジネスに、エンターテイメントに、メインPCとして付き合っていける製品だと思います。
4.関連リンク
Inspiron 14 7420 2-in-1(Intel):DELL公式サイト
Inspiron 14 7425 2-in-1(2022年2月8日発売):DELL公式サイト