XPERIA 5 II(au版SOG02)のジャンク品が激安で販売されていたのでついつい購入してしまいました。Zeissとの提携が始まった最初の世代のモデルで、XPERIA 5と比較してオーディオ性能、カメラ機能が大幅に強化されています。
・通常中古でも2万円台で購入可能
・リフレッシュレート120Hz表示をサポートするディスプレイ
・Xperiaらしい充実したオーディオ機能
・ポケットにすっぽり入るコンパクトサイズ
ここがイマイチ
・au版はドコモのプラチナバンド非対応
・OSアップデート期間が他社フラッグシップモデルと比較すると短い
販売サイト
au/Xperia5 II SOG02:イオシス
目次
1.XPERIA 5 II SOG02スペック
スペック表
Xperia 5 II SOG02 | |
OS | Android 10(Android 12までアップデート可能) |
CPU | Qualcomm Snapdragon 865 5G |
RAM | 8GB |
ストレージ | 128GB |
ディスプレイ | 6.1インチ(2,520 x 1,080)OLED 120Hz |
LTEバンド |
5G:n77/78 LTE:B1/3/26/28/41 |
SIM | nanoSIM |
ネットワーク | 802.11a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.1 |
入出力 | USB Type-C、MicroSDカード、3.5mmイヤホンジャック |
カメラ | イン8MP/アウト12.2MP + 12.2MP + 12.2MP |
バッテリー | 4,000 mAh |
サイズ | 158 x 68 x 8.0 mm |
重量 | 163 g |
コメント
工場出荷時にインストールされていたOSはAndroid 10でしたが、ドコモ版、au版、オープンマーケット版はAndroid 12まで、ソフトバンク版はAndroid 11までアップデートされています。OSアップデート期間が終了したためAndroid 13以降は提供されていませんが、大きなUIの差はないので特に気になることはありません。
CPUはSnapdragon 865です。3年前のハイエンドCPUですが、今でも高い性能を備えていて重量級ゲームも快適にプレイできます。RAMは8GB、内蔵ストレージは128GBで、MicroSDカードによるストレージ拡張も利用できます。ハイエンド機でMicroSDカードスロットを備えている端末は今やXPERIA1/5シリーズのみになってしまいました。
この頃のXPERIAは通信バンドが販売元のキャリアに最適化されていたので、今回購入したau版SOG02の場合ドコモのプラチナバンド帯であるB19は非対応となっています。ただ、もともとau系回線で利用することを想定して購入したのでこの点は特に問題ありませんでした。
国内版XPERIA 5 IIはキャリア版、オープンマーケット版ともにおサイフケータイ(Felica)に対応します。ただしワンセグ/フルセグチューナーはこの世代のモデルから搭載されなくなりました。
2.Xperia 5 II SOG02(ジャンク品)筐体と使用感
今回購入したXperia 5 IIは本体のみなので付属品は元箱なども含めすべて欠品です。前面は21:9の縦長デザインです。ジャンク品なのでよく見ると上部ベゼルに割れが見られるのですが、表示部分まで達しておらず、ガラスフィルムを装着してしまえば気になりません。
※画像の下部に模様のようなものが見えますが、これは影です。申し訳ありません。
背面です。筐体デザインは現行モデルとなるXperia 5 IVも大きく変わってはいないので古くささは感じられません。鏡面加工が施されていて所有欲を満たしてくれます。au版ではキャリアロゴの表記もなく、比較的オープンマーケット版に近い見た目になっているのもうれしいところです。今回購入した個体の筐体色は「グレー」です。
左側面にはSIMトレイがあります。
右側面には電源キー、ボリュームキー、シャッターキーがあります。電源キーには指紋認証センサーが組み込まれています。
上部には3.5 mmイヤホンジャックがあります。前モデルとなるXperia 5では非搭載でしたが、2020年発売モデル以降は復活しています。ウォークマン譲りの強力なオーディオ機能も売りの一つとしているだけにお気に入りの有線イヤホンを変換ケーブルなしで利用できるのは助かります。
下部にはUSB-Cポートがあります。
システム
工場出荷時はAndroid 10がプリインストールされていましたが、2022年6月15日にはAndroid 12へのアップデートが配信されています。Xperiaは現状OSアップデート保証期間が延長されておらず(2年間のまま)、ソフトバンク版に至ってはAndroid 11で打ち切られてしまっていて、この点はかなり不満に感じています。せっかく端末性能も高く、長寿命バッテリーを売りにしているのであればそろそろ他メーカーに倣ってOSアップデート保証期間を延長してほしいところです。
上記画像は環境構築後のものになってしまいますが、au版Xperia 5 II SOG02ではAndroidシステム標準、Googleアプリのほか、キャリアアプリ(一部アンインストール不可)がインストールされています。
2019年以降Xperiaではソニー独自アプリからGoogle純正アプリへの移行を進めていて、個人的に使いやすいと感じていた「フォト」アプリは「Googleフォト」に、日本語入力ソフトのPoBOXは「Gboard」に置き換わってしまいましたが、ウォークマンのUIを継承したミュージックアプリなど一部の独自アプリは引き続きプリインストールされています。2曲ほどサンプル曲が含まれているので機会があったらじっくり聞いてみようと思います。
この世代のXperiaハイエンドモデルよりゲーム支援機能、「ゲームエンハンサー」が用意されています。他社ゲーミングスマホと同じく画質設定の変更や電話の着信、各種通知を無効化する機能、ゲームプレイ中にWEBブラウザをサブウィンドウで開いて攻略情報を確認する機能などが利用可能です。
動画配信機能も備わっているのでYouTubeにそのままライブ配信することも可能です。ちなみにPlayStation 4のワイヤレスコントローラー(DUALSHOCK 4)もサポートしているので対応するタイトルであれば家庭用ゲーム機と同じ感覚でプレイできます。
Xperia XZ3から実装された「サイドセンス」も健在で、登録したアプリを二画面で即座に起動することができます。
システム情報です。au版Xperia 5 II SOG02では既にセキュリティアップデートの提供が終了していて、最終ファームウェア「58.2.C.3.127」ではAndroidセキュリティパッチは2022年11月1日付けのものが適用されています。
環境構築後のストレージ情報です。オープンマーケット版ではストレージ容量が512GB搭載されていますが、国内キャリア版は128GBです。
MicroSDカードスロットがあるので動画や画像はそちらに保管できますが、後述する「Cinema Pro」アプリはプロジェクト関連のファイルを内蔵ストレージにしか保存できないのでがっつり使いたい方には物足りない容量です(後継モデルのXperia 5 III以降は保存先に外部ストレージを指定できるようになりました)。
ディスプレイ
ディスプレイは6.1インチサイズで、解像度はFHD+(2,520 × 1,080)です。パネルはOLED(有機EL)で、強化ガラスはコーニング社の「ゴリラガラス6」ですが、今回購入した個体はジャンク品なので上部ベゼル側が割れていて色合いが若干おかしくなる表示不良も発生しています。ただ(最近かのあゆが購入したジャンク品の)Galaxy S22 Ultra、HUAWEI P30と比較すると画面割れの程度は軽微で、ガラスフィルムを貼ってしまえば気になることはありません。マスターモニターとしても使える美しい画面表示は活かせませんが、こちらもダークモードに設定すれば気にならないレベルでした。
先に投入されたXPERIA 1 IIはリフレッシュレートが90Hz表示でしたが、XPERIA 5 IIでは120Hzに向上しています。CPU性能も高いので安価なゲーミングスマホとしても実は優秀だと思います。
スピーカー
スピーカーはステレオ出力です。Xperiaは昔から内蔵スピーカーの音質に力を入れていて、Xperia 5 IIでも迫力のあるサウンドを楽しめます。またXperia XZ2シリーズから搭載された「ダイナミックバイブレーション」もあり、動画やゲームなどのコンテンツで音に合わせて本体が振動します。個人的には面白い機能だと思っていたのですが、最新モデルとなるXperia 1 Vでは非搭載となってしまいました。
有線ヘッドフォン接続時のみになりますが、ウォークマンにもある「DSEE Ultimate」により既存の圧縮音源やストリーミング音源をハイレゾ相当にアップコンバートできます。オーディオ関連の機能は相変わらず充実しているのでXperia 5 IIがあればウォークマンを買い直す必要はないかな、と感じています。
カメラ
Xperia 5 IIではカメラアプリが2つプリインストールされています。一つはミッドレンジモデルのXperia 10/Aceシリーズにもある標準カメラアプリで、シャッターボタンを押した場合こちらが優先的に起動します。Xperia 1 Vでは後述するPhoto Proアプリに統合されてしまいましたが、取りたいタイミングで気軽に撮れるという意味では標準カメラアプリの方が使いやすいかな、と思っています。
2013年に登場したXperia Z1シリーズから存在する「クリエイティブエフェクト」も健在ですが、Xperia XZ1シリーズからXperia 1/5まであった「自分の顔を3Dデータとして取り込む機能」は残念ながら削除されてしまいました・・・
もう一つのアプリはソニーが販売する一眼レフカメラ、αの操作性を継承した「Photo Pro」です。Xperia 1/5では「Photography Pro」という名称でしたが、Xperia 1 II/Xperia 5 II以降では変更されています。プロ向けカメラのUIそのものなので初心者にはわかりにくいイメージがあったのですが、「AUTO」モードが新たに用意されたので標準カメラアプリと同じ感覚で気軽に写真撮影できるようになりました。
映画撮影用ビデオカメラ、CineAltaのUIを継承した「Cinema Pro」アプリもあります。さすがにこちらは慣れるまで時間がかかりそうですが、使いこなせれば本格的な動画を撮ることが出来ます。ただしXperia 1 II/Xperia 5 IIまではプロジェクトファイルの保存先が内蔵ストレージしか指定できないので、この点は残念に感じます。
カメラはイン8MP、アウト12.2MP(標準) + 12.2MP(広角) + 12.2MP(望遠)という構成です。スペック自体はXperia 5から大きく変わっていませんが、名門レンズメーカーZeissとのコラボレーションが始まりアウトレンズ側に「T*(ティースター)」コーティングが施されています。
発売当時カメラの評価サイトDxOMarkの評価は同世代のフラッグシップモデルと比較してあまり高くありませんでしたが、個人的には「いつものXperia」らしい色合いできれいに撮れていると思います。
ズームは10倍までですが、望遠レンズのおかげで拡大しても劣化が抑えられて細部のディティールもうまく表現できていると思います。
夜景はGalaxyのように「めちゃくちゃ明るく撮れる」というわけではないのですが、目に見えるものを忠実に再現しているという意味ではXperiaの方が優れていると感じました。
3.Xperia 5 II SOG02(ジャンク品)性能テスト
参考:
ROG Phone 6(Snapdragon 8+ Gen 1):1120,013
ROG Phone 6 Pro(Snapdragon 8+ Gen 1):1108,020
Zenfone 9(Snapdragon 8+ Gen 1):1079,196
Xiaomi 12 Pro(Snapdragon 8 Gen 1):971,423
ASUS ROG Phone 5s(Snapdragon 888+):846,862
POCO X4 GT(Dimensity 8100):798,752
ASUS ZenFone 8(Snapdragon 888):785,280
Google Pixel 6a(Google Tensor):738,170
POCO F4(Snapdragon 870):658,456
Galaxy S20 SC-52A(Snapdragon 865):655,707
Galaxy S21 SC-52B(Snapdragon 888):624,772
Mi 11T(Dimensity 1200 Ultra):582,178
Xiaomi Pad 5(Snapdragon 860):566,309
realme GT Master Edition(Snapdragon 778G):542,182
Xperia 1 SOV43(Snapdragon 855):511,163
Huawei nova 9(Snapdragon 778):500,881
Xiaomi Mi 11 Lite 5G(Snapdragon 780):500,573
既にAnTuTu Benchmark v10がリリースされていますが、ベンチマーク項目が変更されている関係でスコアに変動が見られ、アプリ自体まだ動作が不安定なので旧バージョンのv9.6.2でベンチマークテストを実施しています。
Snapdragon 865 5Gは本来65万点をマークするはずなのですが、Xperia 5 II SOG02では503,502点と低めのスコアを計測している点は少し気になります。この数値だとSnapdragon 855を搭載するXperia 1とそこまで変わりません。数回ベンチマークを実行して一番高かったのがこのスコアだったのですが、個体差でしょうか。
それでも実利用は快適で、現在リリースされているAndroid向けゲームもほとんどは快適にプレイすることが出来ます。今後Snapdragon 888以上を要求する超重量級ゲームがリリースされる可能性もありますが、発売から3年が経過した2023年現在でもメイン端末として不満なく運用できる性能です。
4.XPERIA 5 II SOG02(ジャンク品) 実機レビュー まとめ
今回実機レビューを行ったXperia 5 II SOG02のジャンク品はワールドモバイル秋葉原店にて12,100円(税込)で購入しました。最初ガラスケースに入っているのを見たときは「確かに安いけどこの価格だし液晶のダメージは相当酷いんだろうなぁ」と思っていたのですが、予想以上に良コンディションだったのでほぼ即決で購入してしまいました。通常中古も下がってきており、イオシスでは中古ランクC品が26,800円(税込)で購入出来ます。
3年前の端末ですが、基本性能は今でも高く、OSもAndroid 12までアップデートできるのでお買い得感は高いと思います。筐体デザインも現行Xperia 5 IVとほぼ共通ですし、実質Xperia Compactの後継モデルなので(横長ですが…)ポケットに入るサイズ感は好きな人には刺さるでしょう。ジャンク品としても相場より大幅に安く入手できたので購入して良かったと思っています。
5.関連リンク
Xperia 5 II:ソニー
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コメント
ZwissじゃなくてZeissでは?
>>匿名さん
普通にスペリング間違えてました・・・お恥ずかしい限りです。ただ今修正いたしました。これからもよろしくお願いいたします。
ズミクロン-T?
SUMMICRONはライカのレンズですよ
>>匿名さん
ティースターコーティングですね・・・修正しておきます。ご指摘ありがとうございます。
(*´︶`*)
端末がバンド26に対応していれば、MFBIでドコモのバンド19を掴むはずです。
DSEE Ultimate なので、ワイヤレスイヤホンでも、ハイレゾ相当までアップコンバート可能です。