ソニーがスマートフォンのフラッグシップモデル「Xperia 1 V」を発表しました。筐体デザインはXperia 1 IVから大きく変わっていませんが、ハードウェア、カメラ、オーディオ面が大幅に強化されています。また、今回はキャリアモデルだけでなく、SIMフリーモデルも同時発売されます。
1.Xperia 1 Vスペック
スペック表
Xperia 1 V | |
OS | Android 13 |
CPU | Qualcomm Snapdragon 8 Gen 2 |
RAM |
国内キャリア版:12GB オープンマーケット版:16GB |
ストレージ |
国内キャリア版:256GB オープンマーケット版:512GB |
ディスプレイ | 6.5インチOLED(3,860 x 1,644)120Hz |
LTEバンド |
5G:n1/3/5/28/41/77/78/79 LTE:B1/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/21/26/ 28/38/39/40/41/42/66 |
SIM | nanoSIM + eSIM |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.3 |
入出力 | USB Type-C、MicroSDカード、3.5mmイヤホンジャック |
カメラ | イン12MP/アウト48MP + 12MP + 12MP |
バッテリー | 5,000 mAh |
サイズ | 165 x 71 x 8.3 mm |
重量 | 187 g |
コメント
OSはAndroid 13です。ソニーでは特にカスタムUIは採用しておらず、素のAndroid OSに準じたUIを採用しています。OSのアップデート保証期間は特に発表されていませんが、Xperia 1 IV以前のモデルは2回アップデートを受け取っており、Xperia 1 VではAndroid 15までは更新可能と思われます。近年Androidスマートフォンでも長期的にアップデートを配信するメーカーが増えてきていて、先日発表されたシャープのAQUOS R8/R8 Proでも3年間に延長されたのでソニーもそろそろ流れに乗ってほしいところではあるのですが。また、ソフトバンク版はOSアップデートが1回で打ちきりになる傾向にあるのでこの点も注意が必要です。
CPUはSnapdragon 8 Gen 2です。発熱対策として強化された独自のヒートマネージメントシステムが搭載され、熱拡散シートの体積を約60%拡大することにより消費電力と放熱性が向上しています。
前モデルのXperia 1 IVで登場した冷却ファン「Xperia Stream」はXperia 1 Vでもそのまま使用できます。装着することでさらに効率的に本体を放熱でき、安定したネットワーク接続を実現するRJ45ジャックや外部モニターに映像出力できるHDMIポート、USB-Cポートも備えています。
RAMとストレージはキャリアモデルが12GB/256GB、オープンマーケット版が16GB/512GBで、他メーカーのハイエンドモデルでは備わっていないことが多くなってきたMicroSDカードスロットも用意されているのでストレージ不足に困ることはないでしょう。
ディスプレイは6.5インチ4K(3,860 × 1,644)で、パネルはOLED(有機EL)です。リフレッシュレートは120Hz表示をサポートしています。ソニーの有機ELテレビ「BRAVIA」の技術を応用した画像処理エンジン「X1 for Mobile」を搭載し、美しい画質で写真や動画コンテンツ、ゲームを楽しめます。動画再生時にフレームごとの輝度や階調を自動的に解析する「リアルタイムHDドライブ」もあり、コントラストのはっきりした映像を視聴できます。
カメラはイン12MP、アウト48MP(広角) + 12MP(超広角) + 12MP(望遠)です。レンズは名門カメラメーカー「ZWISS」のTコーティングが施されています。Xperia 1 IVまで備わっていた3D iToFセンサーはなくなりましたが、新世代イメージセンサー「Exmor T for Mobile」を世界で初めて採用することにより、Xperia 1 Vと比較してより多くの光を取り込めるようになり、ノイズの少ない写真を撮影できるようになりました。
ソニーが販売する一眼レフカメラのUIを継承したプロ向け写真撮影アプリ、「Photography Pro」や本格的な動画を撮影できる「Videography Pro」、「Cinematography Pro」と言ったアプリも健在です。
ウォークマンなどのオーディオ製品も手掛けているソニーらしく、内蔵スピーカーもこだわっています。Xperia 1 Vの内蔵ステレオスピーカーはソニー・ミュージックとソニー・ピクチャーズがチューニングを監修し、パワフルで低ノイズを実現するスピーカーアンプを採用することによりXperia 1 IVと比較してよりダイナミックでクリアなサウンドを実現するとしています。
3.5 mmイヤホンジャックも健在なのでお気に入りの有線イヤホンをそのまま使えます。既存の圧縮音源、ストリーミング音源をハイレゾ相当にアップコンバートする「DSEE Ultimate」も引き続き利用可能です。
バッテリー容量は5,000 mAhです。キャリア版、オープンマーケット版ともにおサイフケータイもサポートしています。
2.Xperia 1 V筐体
前面です。Xperia XZ3以前のモデルでは数年おきに筐体デザインが変更されていましたが、Xperia 1 Vでは2019年に登場したXperia 1のデザインをほぼそのまま継承しています。ゲーミングスマホを除き、今となっては珍しくなってきたノッチレズディスプレイですが、動画コンテンツの視聴時やゲームプレイ時にノッチが気にならないのは魅力的です。
背面は前面と同じくゴリラガラス・ヴィクタスで保護されています。国内版ではFelicaの位置を示すマークが上部に配置されています。筐体色は「ブラック」と「プラチナシルバー」が用意されます。
3.Xperia 1 V価格など
Xperia 1 Vはキャリア版が6月下旬にドコモ、au、ソフトバンクから、オープンマーケット版が7月中旬にソニーストアで販売開始となります。オープンマーケット版の価格は195,000円です。ソフトバンクでは「Xperia Stream」とセットになった「Xperia 1 V Gaming Edition」として販売されます。
キャリア版の販売価格はまだ不明ですが、Xperia 1シリーズは年々高くなっていく傾向にあり、もはや気軽に購入出来るとは言いがたい端末になってしまったのは少し寂しく感じます。ただ今回最初からよりストレージ容量が大きいオープンマーケット版が最初から用意されているのはいい傾向だと思います。
筐体デザインはそろそろ変化があっても良いのでは・・・とは感じていますが、中身は大幅に進化しており、Xperia 1以前のモデルを使用しているのであれば乗り換えを検討しても良いかもしれません。
4.関連リンク
Xperia 1 V:ソニー
Xperia 1 V(XQ-DQ44):ソニーストア
コメント
V筐体は汚れにくさやグリップ力に気合入ってるみたいで
工業デザイン視点の評価では素直に高いみたいですね
Xperiaの筐体デザイン思想は好きです自分は
惜しむはケース無しで使ってこそ発揮できる部分だから
この価格で果たしてそれはメリットと成り得るのかだけど…