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Xiaomi Redmi Note 5Aの実機レビュー - 5.5インチの100ドルスマホ、さすがのXiaomi品質!MIUI 9もきっちり日本語化できます

Xiaomi Redmi Note 5A
こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今回はXiaomiのエントリークラスのスマホ「Redmi Note 5A」の実機レビューです。ウインタブではこれまで、Xiaomi製品を積極的に紹介することは控えていました。その理由は独自UIの「MIUI」が日本語に対応しておらず、中国の通販サイトが「ショップカスタムROM」を使って(不自然な)日本語化をし、しかもそのせいでOTAアップデート(Windows Updateのように自動的に各種のアップデートを受け取れる)の機能が塞がれていることが多く、そのまま使うには少しばかり問題があると思っていたためです。Xiaomiファンの人はスマホのroot化をした上で、日本語に対応するカスタムROMを導入していると思いますが、その方法は決して初心者向けとは言えず、不特定多数の読者におすすめできるようなものではありません。

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今回Xiaomiの、しかもMIUIを搭載する製品の実機レビューをするのは、MIUIがバージョン9になって日本語に対応するようになった、という情報を読者からいただいたためです。なので、今回のレビューは、Redmi Note 5Aという製品そのものの品質を確認する目的と、MIUI 9がしっかり日本語に対応しているのか、ということを確認する目的と、2つの目的があります。

なお、この製品は中国の通販サイト「Banggood」に提供していただきました。また、今回は機種選定の際、MIUIのバージョンなど、事前にいろいろな確認をさせていただきました。このレビューを公開できるのはBanggoodのご協力あってこそだと思っています。Banggoodにはこの場にて御礼申し上げます。

1.MIUI 9について

MIUI 9
Xiaomiは中国でも大手のスマホメーカー(家電メーカー)で、自社のスマートフォンには「MIUI」という、独自のUIを採用しています。MIUIそのものの出来はいい「と思います」。実は私、以前に私物でXiaomiのスマホを購入したことがあります。そのスマホは中国の通販サイトで購入したのですが、「極めて中途半端にしか日本語には対応しない」状態で、めちゃめちゃ使いにくかったため、とっとと見切りをつけて、「息を吐くようにしてROMを焼く男」かのあゆさんに「CyanogenMod」を焼いて(導入して)もらいました。

「MIUI 8」までは日本語に対応していなかったので、中国の通販サイトでXiaomi製品を購入された場合、Xiaomiファンのスマホ上級者は別としても、初心者の人はガッカリされたのではないかと思います。

それがMIUI 9(2017年11月配信開始)となり、ほぼ完璧に日本語に対応することを今回確認しました。もともとMIUIそのものは優れたUIだと思うので、このMIUI 9があれば日本のユーザーもその使いやすさを享受できるようになります。

なお、日本語化は大丈夫なのですが、地域選択でまだ「日本」がありません。なので、この先のアップデートに期待するとして、当面は時差のない「韓国」に地域設定するしかありません。実用上はこれで問題はないでしょう。

この製品、デフォルトではMIUI 8なのですが、OTAアップデートでMIUI 9にバージョンアップすることができます。というか、Windows Updateと同様に、「朝起きたらMIUI 9にアップグレードされていた」という感じになります。詳細な説明は控えますが、このレビューでは「日本語化されたMIUI 9」という状態で進めていきます。

※なお、日本語化が可能なMIUI 9は「グローバルエディション」のみです。MIUI搭載機を購入する場合、グローバルエディションと明記されているものを選ぶようにして下さい。

2.スペック

Xiaomi Redmi Note 5A スペック表
では、レビューを開始します。XiaomiのRedmi(紅米)シリーズというのは、エントリークラスのスマホに使われる製品ブランドで、この製品もBanggoodでは100ドル強で販売されている、いわば「100ドルスマホ(1万円スマホ)」です。OSは上に書いたように、デフォルトではMIUI 8ですが、OTAでMIUI 9にアップグレードできます、というか勝手にされます。

CPUはSnapdragon 425で、Snapdragonシリーズとしては下位に位置するモデルとなります。また、RAMは2GB、ストレージは16GBと、これまた典型的なエントリークラスの構成になっています。ディスプレイも「Note」という名称になっているものの、今となっては特に大型とも言えない5.5インチサイズで、解像度もHD(1,280 × 720)にとどまります。

カメラは、割と高性能ですね。アウトカメラ13MPというのは、数値通りに受け取ればエントリークラスの製品としてはいいほうです。

要するにこの製品、Xiaomiブランドではあるものの、Mi 6とかMi Mix 2とかのハイスペックモデルではなく、典型的な低価格スマホのスペックを持つ、お手軽なスマホです。

2.筐体

Xiaomi Redmi Note 5A 同梱物
同梱物です。スマホ本体の他、英文オンリーの説明書、ACアダプター(EUプラグなので日本で使う場合は変換アダプターが必要です。100均でも買えます)、主に充電に使うUSB(オス)- microUSB(オス)のケーブル、SIM着脱用のピンがついていました。同梱物の数は少なく、かなりシンプルだと思います。

Xiaomi Redmi Note 5A
前面は「すげえ普通」です。最新の中華スマホはベゼルレスというか、上部や左右のベゼルが極端に細くなっていたり、アスペクト比18:9の縦長ディスプレイを採用していたりするのですが、この製品はそういうデザインではありません。昔ながらの、と言うと叱られるかもしれませんが、どこにでもある、普通のスマホって感じです。

Xiaomi Redmi Note 5A 前面下部
前面下部にはセンサーボタンが3つ。左から「メニュー」「ホーム」「戻る」ボタンとなります。

Xiaomi Redmi Note 5A 上面
上面です。画像右側にあるのがオーディオジャック、中央にある黒い丸は赤外線センサーです。この製品は「Mi Remote」アプリがインストールされており、家電用のリモコンとして使うことができます。ただし、もともと日本向けの製品ではないので、日本にある全ての家電製品に使えるわけではなく、一部のテレビなどに限って使うことができます。なので、この機能についてはあまり期待しないほうがいいかと思います。

Xiaomi Redmi Note 5A 右側面
右側面です。オーソドックスに電源ボタンと音量ボタンがあります。ともに立て付けはよく、確実に押すことができます。

Xiaomi Redmi Note 5A 下面
下面です。中央にmicroUSBポートがあります。この製品はUSB Type-CではなくmicroUSBを採用していて、先進性という点ではイマイチですが、手持ちのモバイルバッテリーをそのまま使えるのがありがたいですね。

また、両サイドにスピーカー穴がありますが、この製品はモノラルスピーカーで、左側はダミーです。右側しか音が出ません。

Xiaomi Redmi Note 5A 左側面
左側面です。この面にはSIMスロットのみがあります。

Xiaomi Redmi Note 5A SIMスロット
SIMスロットはNano SIM × 2とmicroSDカードを挿入できます。スロットが合計3つなので、SIM2枚挿し+microSDを同時に使うことができます。

Xiaomi Redmi Note 5A 背面
背面です。素材はプラスティックですが、質感は決して悪くありません。また、ご覧のようにこの製品には指紋センサーは装備されていません。

一通り筐体をチェックしましたが、質感はよく、決して安っぽくは感じられません。また、筐体は薄型(厚さ7.55 mm)で見た目の印象よりも軽量です。スペック表の重量は150 g、実測値は147 gでしたが、最近の中華スマホは比較的重いものが多く、この製品は5.5インチとしては薄くて軽い、と感じました。低価格な製品ですが、仕上がりは「しっかりXiaomi」だと思います。

3.システム

Xiaomi Redmi Note 5A ホーム画面1
ホーム画面です。一般的なAndroidの「ドロワーアイコン(アプリ一覧を表示するためのアイコン)」はありません。アイコンのデザインも独自のものが使われていて、非常にスッキリした感じです。また、日本語化は完璧と言っていいレベルで、もともとアイコン名がアルファベットのものを除くとホーム画面に英語はほぼ残りません。画像にあるように、気になるのは日付表示がちょっと変なのと、天気の表示が英語のまま残るくらいですね。

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Xiaomi Redmi Note 5A ホーム画面2
この製品は「グローバルエディション」なので、Google関連サービスは一通りインストールされています(画像左)。また、Xiaomiの「ツール」も充実しています。これらのアプリを開くとほぼ全て独自のインターフェースになっています。素のAndroidの標準アプリのスキンを変えただけなのか、あるいは完全に独自アプリなのかはわかりませんが、少なくとも「ことごとく素のAndroidではない」という感じがしました。ちなみに、たまにコメント欄に質問がある「FMラジオは使えるのか?」という点ですが、周波数が87MHz以上でないと対応しないので、一般的な日本のFM局には使えません(私がよく使うFM横浜は84.7MHzなので無理です)。

Xiaomi Redmi Note 5A 独自アプリ
このレビュー記事でMIUIの何たるかを全て説明するのは無理ですが、面白い独自アプリを2つほど。画像左側が上の方に書いた「Mi Remote」です。この製品を家電製品のリモコンとして使えるようにするアプリですね。ただし、日本国内の家電製品の全てに対応するわけではないので、お手持ちのテレビとかエアコンとかをうまく操作できる可能性はあまり高くないと思います。

画像左側が「Mi Drop」というファイル交換アプリです。同じアプリをインストールしたスマホやタブレットとデータ交換をすることができます。これがWindows PCにも対応してくれていたら最高だったんですけど、私が確認した限り、「まずPCにBluestacksなどのAndroidエミュレーターをインストールし、その後このアプリをインストールすれば利用可能」ということでした。これだとかなり面倒なので、PCとのデータ交換は今まで通りOnedriveなどのクラウドストレージを経由した方法のほうが良さそうです。

Xiaomi Redmi Note 5A システム情報
システム情報です。ベースとなるAndroidのバージョンは「7.1.2」です。MIUIのバージョンは「9.2 Stable(安定版)」となっています。セキュリティパッチもごく新しいですね。

ストレージの空きはシステム領域とプリインストールアプリを除き8.2GBでした。これだとたくさんゲームをインストールしたり、カメラを多用する人にはちょっとつらいかもしれません。特に写真などはクラウドストレージと連携して、内蔵ストレージをこまめに掃除する必要があると思います。ニュースアプリとかSNSを使うのがメイン、という人ならそんなに問題はないでしょう。

Xiaomi Redmi Note 5A カメラアプリ
カメラアプリです。美顔モードなどもあり、多機能なものになっています。また、レディーメードのエフェクト機能もついていました。

Xiaomi Redmi Note 5A 画面分割
MIUI 9から、ということらしいですが、画面分割にも対応しています。

4.使用感

ディスプレイ

この製品は5.5インチで解像度はHD(1,280 × 720)となっています。つまり、普通のエントリークラスの解像度とディスプレイ形状(アスペクト比)となります。

普通のディスプレイ品質、という前提にたてば、かなり出来はいいと思います。輪郭がくっきりとしていますし、発色もいいほうです。なので、スペック表を見ての印象よりも実際の品質のほうが上である、と思います。この点は中華製品らしくない、ということが言えるでしょう。

スピーカー

この製品のスピーカーは背面下部にあり、モノラルです。スマホとしては相当大きな音がでます。ただし、ボリュームを最大にすると音は割れてしまいます。常識的な音量で使うぶんには音質は決して悪くありません。YouTubeでちょっと音楽を聴く、というくらいなら使えると思います。まあ、モノラルスピーカーですし、どちらかというと実用品寄りですけどね。

バッテリー

トータルの印象としては長持ちする方だと思います。これは先日レビューしたOukitel C8と比較しても明らかに上です。SIMカードを挿入していないため、実際の利用シーンよりも長持ちしている、というのはあるにせよ、「普通に終日充電なしで行ける」くらいです。スペック表上だと3,000 mAhですが、体感的にはもっと大きいバッテリーを積んでるんじゃないか、と感じました。このあたりも中華らしくないというか、さすがXiaomi、って思います。

カメラ

ウインタブでの大魔神「LeEco Le Pro 3(アウトカメラ16MP)」と比較してみます。

Xiaomi Redmi Note 5Aの写真1
LeEco Le Pro 3の写真1
上段がRedmi Note 5A、下段がLeEcoです。明るさと色味はLeEcoに軍配が上がると思いますが、Redmi Note 5Aはかなり健闘していると思いました。

Xiaomi Redmi Note 5Aの写真1
LeEco Le Pro 3の写真1
こちらも上段がRedmi、下段がLeEcoです。すいません、私の眼力だともはや甲乙つけられません。画質にはそれぞれ個性が出ていると思いますが、カメラ品質そのものはもはやほとんど差がないと思います。

LeEcoが16MP、Redmiが13MPなので、場合によってはいい勝負になる、というのは理解できますが、ウインタブがこれまでレビューしてきた中華スマホで「13MP」を謳っているエントリークラスの製品が、ことごとく「イマイチ」な画質になっていたので、個人的にはこの製品のカメラ品質の高さにはちょっと驚きました。ちなみに私はLeEcoのカメラ品質を非常に高く評価しており、LeEcoを持ち歩くようになってから写真撮影の頻度が増えています…。

ゲーム

Xiaomi Redmi Note 5A ゲームアプリ
ここのところレビューでよく試す「シノビマスター 閃乱カグラ NEW LINK(シノマス)」で少し遊んでみました。このゲームは低スペックなスマホでも動作することは確認できていますが、ハイスペック機と比較すると描画が乱れがちになります。

この製品でもきちんと動作し、ゲームそのものは遊べますが、やはりCPUの性能なり、というか、描画品質は少し落ちます。キャラクターの境界線が少しギザギザになってしまいますね。この製品のベンチマークスコアは後述しますが、ほとんどのゲームが遊べそうに思うものの、グラフィックの凝ったものなどは少し苦しいかもしれません。SNSとかニュースアプリであれば全く問題はないと思います。

5.性能テスト

いつものようにAntutuベンチマークテストをやってみました。

Xiaomi Redmi Note 5A Antutu
参考:
LeEco Le Pro 3(Snapdragon 821): 161,331
LeEco Le Max 2(Snapdragon 820): 135,484
Lenovo ZUK Z2(SnapDragon 820): 132,410
UMI Z(Helio X27): 110,070
Vernee Apollo(Helio X25): 93,251
Elephone S7(Helio X25): 92,543
Ulefone T1(Helio P25): 67,409
Ulefone Armor 2(Helio P25): 66,331
Ulefone T1 Premium(Helio P25): 64,775
Xiaomi Mi A1(Snapdragon 625): 63,577
Blackview BV8000 Pro(Helio P20): 63,473
DOOGEE MIX(Helio P25): 61,975
DOOGEE Y6 MAX(MT6750): 45,070
CoolPad Max A8(Snapdragon 617): 43,832
Elephone P8 Mini(MT6750T): 42,593
VOYO i8 Plus(MT6753): 39,030
Nomu S10 Pro (MT6737T) : 37,349
※マウス MADOSMA Q501(Snapdragon 410): 35,663
ZOJI Z7(MT6737); 30,616
Ulefone U008 Pro(MT6737): 30,103
※Cube WP10(Snapdragon 210): 29,273
VKWorld Mix Plus(MT6737):27,127
※ドスパラ Diginnos Mobile(Snapdragon 210): 23,785
※FREETEL KATANA 01 (Snapdragon 210) : 22,724

この製品のCPUであるSnapdragon 425はこれまでウインタブでテストしたことはなく、当初「4万点くらいかな」と思っていましたが、実際にはそれよりも少し低いスコアとなりました。MediaTekのCPUだと「MT6737Tといい勝負、MT6737とMT6750の中間くらい」という感じです。

スコア的にはエントリークラスと言っていいでしょう。ただし、試用中のシステム挙動は非常に快適で、もっさりとした感覚はありませんでした。PC負荷の高い、凝ったゲームをするのでなければ必要十分な性能は確保されていると思います。

6.まとめ

Xiaomi Redmi Note 5Aは中国の通販サイト「Banggood」で販売中で、1月15日現在の価格は104.99ドル(11,980円)です。広義の「1万円スマホ」ということになります。

この製品には派手さはありません。デザインにせよスペックにせよ、取り立ててスゴい!と感じさせるような要素はないです。しかし、スペック表から読み取れるイメージを「いい意味で」裏切ってくれました。特にバッテリー、カメラはこれまでウインタブがレビューしてきた低価格な中華スマホの水準を大きく上回っていると思います。唯一Antutuスコアがそれほどよくなかった、というのはありますけど、さすがXiaomiは違う!と感じさせてくれました。1万円スマホであることを考慮すれば満点をあげられると思います。

また、MIUI 9の日本語対応はほぼ完璧と言っていい水準でした。これからはウインタブでもXiaomi製品をしっかり紹介することができる、と確信しています。

この製品であればメインスマホとしても、サブ機としても期待を裏切ることはないでしょう。このスマホは派手なギミックを望まない、大人な読者には強くおすすめできます。

7.関連リンク

Xiaomi Redmi Note 5A:Banggood

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コメント

  1. 匿名 より:

    ロケーションに日本ありました?
    私無かったから韓国で設定してるんですけど

  2. 匿名 より:

    以前、TCJがXiaomiの代理店をするというニュースがウインタブさんでもあったので、スマホが日本に上陸するのかなと思っていたのですがバッテリーくらいしか来ませんでしたよね。

    MIUIに日本設定が追加されたと言うことは、期待しても良いのかなあ。

  3. 匿名 より:

    言語 日本語【あり】/地域 日本【なし】ですね。
    ただ、最近買った Xiaomi Redmi Note 4X グローバルモデルでは、V9.0.5.0.NCFMIEI(MIUI9 最新の公式安定版ROM)で、地域日本がありました。