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Vernee V2 Pro レビュー - スーツ姿にも映える!センスのよさが光るIP68タフネス・スマホを試す!(実機レビュー)

Vernee V2 Pro
こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今回は私が好きな中華メーカー「Vernee」のIP68対応の高性能スマホ「V2 Pro」の実機レビューです。Verneeについてはここのところ「M5」「M6」といった、それほどスペックは高くないものの、大人向けの美しいデザインの製品をレビューしてきましたが、今回は大型で、どちらかというとゴツいデザインの製品です。

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なお、この製品は中国の通販サイト「TOMTOP」に提供していただきました。TOMTOPにはこの場にて御礼を申し上げます。ありがとうございました。

1.スペック

Vernee V2 Pro
まずはスペック表を確認してみます。OSは最新のAndroid 8.1、CPUはMediaTekのミッドハイクラス、Helio P23で、RAM4GB/ストレージ64GBと、申し分ないくらいのものになっています。欲を言えばSnapdragon 845とかRAM6GBとかになるんでしょうけど、この製品の位置づけ(IP68対応のアウトドアスマホ)と価格帯から考えて妥当なものになっていると思います。

ディスプレイは5.99インチでFHD+(2,160 × 1,080)と大型で、流行の縦長(アスペクト比18:9)タイプです。好むと好まざるとに関わらず、これから購入するスマホはこのアスペクト比もしくはノッチ(切り欠き)ディスプレイタイプ、ということになるんでしょう。

ウインタブのレビュー対象外となりますが、通信バンドは「バンド19」にも対応するというのがうれしいところです。バンド19に対応する中華スマホは一時は増加傾向にあると感じられましたが、実際はまだまだ対応機種が少ないです。

バッテリーは6,200 mAhと、かなりの大容量です。アウトドアタイプの製品ということで、どうせサイズが大きくなるから、ということなのか、あるいは大型バッテリーありきで筐体設計をしたのか、どのへんのところは不明ですが、大柄な筐体との、ある種トレードオフのような格好になっています。

2.筐体

Vernee V2 Pro 同梱物
同献物です。本体のほか、ACアダプター、USB Type-C(オス)- USB Type-A(オス)のケーブル(主に充電用)、USB Type-C(オス)- 3.5 mmオーディオジャック(メス)の変換ケーブル、取扱説明書(英語あり、日本語と中国語はなし)、OTAアップデートのガイダンスが書かれた一枚ものが入っていました。

ACアダプターはEUプラグで日本のコンセントでは使えませんので、TOMTOPが変換プラグ(右上の黒いもの)を同梱してくれました。

Vernee V2 Pro
電源を入れると初期セットアップから開始となりました。当たり前かもしれませんが、中華スマホではいまだに初期セットアップが終わった状態で配送されるケースが散見されますので、この画像のように電源を入れて「Hi There」というのが表示されると少し安心します。もちろん初期セットアップの段階で日本語を選択することができます。

Vernee V2 Pro 前面
正面から見たところです。私はこのサイズの縦長スマホを試用するのが初めてなのですが、ずいぶん大柄に思われました。この画像を見ても上下のベゼルが太めになっていますので、実寸サイズは別として、体感的にはかなり大型、と感じる人が多いだろうと思います。

Vernee V2 Pro 背面
背面です。IP68スマホにしては地味ですよね。あんまり「アウトドアっぽさ」を激しくアピールしていません。もちろんVerneeの他の製品と比較すると相当ゴツいですけどね。背面にはカメラ(デュアルレンズ)とフラッシュ、指紋センサーがあります。また、カメラの左横(フラッシュと逆の位置)になにやらついてますが、これは「心拍数センサー」です。後述しますが、心拍数を測定するアプリもインストールされていました。

Vernee V2 Pro 背面拡大
背面にはディンプル加工が施されています。背面の素材はおそらくプラスティックと思われますが、非常に硬質で、金属製かと思うくらいにしっかりしています。

Vernee V2 Pro 上面
上面です。こちらには何もありません。この製品はオーディオジャックが廃止されていますしね。

Vernee V2 Pro 左側面
左側面です。電源ボタンと音量ボタンが…、って思いますよね。どっちも違います。画像中央付近にあるのは「スクリーンショット」のボタンです。このようにボタンが余計についている場合、ユーザーが独自操作を割り当てることができるケースが多いと思うのですが、この製品の設定項目のどこを見てもその機能が見当たりませんでした。

Vernee V2 Pro SIMスロット
画像左にある細長いものはボタンではなくSIMスロットです。この製品のSIMスロットはピンを使うものではなく、スロットのところに「手がかり」となるくぼみがあり、そこにツメを引っ掛けてトレイを引き出すタイプです。使用感は特に悪くありませんし、接続がゆるいということもありませんでした。ピンを使わないのはおそらく防水機能を考えてのことだと思います。SIMスロットは「Nano SIM × 2、もしくはNano SIM + microSD」となります。

Vernee V2 Pro 右側面
右側面です。こちら側にあるのが本物の電源ボタンと音量ボタンです。この製品の厚さは12.15 mmなのですが、画像を見ても厚みがあるのがよく分かると思います。

Vernee V2 Pro エッジ
側面はおそらく金属素材ですね。また四隅にバンパーというか、突起があり突起部分はラバー製です。しかし、こうしてみるとかなり頑丈に作られているのがわかります。他のアウトドアスマホのようにカラフルではありませんし、いかにも頑丈さを強調するようなデザインにはなっていませんが、観察してみるとしっかり補強されています。

Vernee V2 Pro 前面ガラス
一方で前面ガラスはエッジ部分がラウンドしていて、高級さを漂わせています。アウトドアスマホでこのようにラウンドした前面ガラスを採用するケースは珍しいんじゃないでしょうか。

Vernee V2 Pro 底面
外観で私が難あり、と感じたのは下面のUSBポートです。この製品はType-Cポートを装備し、イヤホンジャックも兼ねます。にもかかわらず、ポートをパッキンで塞ぐことによって防水・防塵性能を確保しています。つまり、パッキンはしょっちゅう開閉することになります。なので、経年劣化のおそれがあります。せめて一部の最新スマホが対応しているワイヤレス充電の機能があればよかったんですけどね…。

また、スピーカーはモノラルです。上の画像だと右側の穴が本物のスピーカーとなります。モノラルではありますが、音量も大きく、音質も悪くありません。スマホ用のスピーカーとしては十分に合格点をあげられます。

3.システム

Vernee V2 Pro ホーム画面
この製品は「VOS」という独自のUIが使われているとのことでしたが、私が見る限り「素のAndroid」です。どこがカスタムされたUIなのかわかりません。ホーム画面、ドロワー画面(アプリ一覧画面)とも、極めて標準的なものになっています。また、Google関連のアプリは一通りインストールされており、それ以外には「HealthCare」というハート型のアイコンと「Pedometer(万歩計)」くらいですね。


HealthCareのほうは心拍数計(画像左側)です。筐体背面のカメラの横にあるセンサーに指を当てると心拍数が測定されます。「ただそれだけ」です。それ以外の機能はありませんでした…。また、Pedometer(画像右側)は普通に万歩計ですね。


システム情報、ストレージ情報です。OSはAndroid 8.1、セキュリティパッチは2018年4月5日となっていました。また、ここまで読んでいただいて予想がついていると思いますが、ワイヤレスアップデートも潰されていませんので、メーカーのオリジナルROMが搭載されています。

日本語化については「ほぼ完璧」です。というかね、これどう考えても素のAndroidなので、メーカーの独自追加項目みたいなのがなく、したがって日本語化もほぼ完全、ということになります。

4.アプリとカメラ

いくつかゲームを入れてみました。

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Vernee V2 Pro ゲーム
左側が「Galaxy Attack: Alien Shooter」、右側が「カーズ: ライトニング・リーグ」というゲームで、いずれも「普通くらい」のシステム負荷だと思います。それなりに忙しく画面遷移しますが、特に高いCPU性能を要求していないもので、このくらいだとHelio P23搭載のV2 Proは何の問題もなくサクサク動きます。

鉄拳
次に「鉄拳 ‐ TEKKEN ‐」です。このゲームは「システム最低要件:Android 5.0、メモリ2GB、CPU Samsung Exynos 8890/Qualcomm Snapdragon 820以上」という但し書きがあります。つまり、Helio P23だとうまく動作しない可能性があるということです。

実は私、最近このゲームで遊んでいまして、レビュー用に最初の1~2ステージだけやってみる、というよりももっと長く試してみました。結論から言うとSnapdragon 821搭載機と比較してローディング時間などが若干長くなるものの、ちゃんと遊べます。Snapdragon 821機と挙動の差を確認しながら試しましたが、大きな差はありません。ただし、このゲームのリアルな上級者だと私の感想とは異なり、挙動に不満を感じる可能性はあります。あくまで私のレベルでは大丈夫だったよ、ということです。

次にカメラを試してみます。


すみません、レンズを塞いでスクリーンショットを撮ったので、英文で注意メッセージが表示されています。

カメラアプリは割と素直なUIで、「Facebeauty(いわゆる美白)」とか「Blur(ボケ)」などのモードがあります。また、アウトカメラの画素数は「21MP」と表示されます。

LeEco Le Pro 3の写真1
Vernee V2 Proの写真1
上段がウインタブの実機レビューでレファレンス機として使用しているLeEco Le Pro 3(アウトカメラ16MP)の写真、下段がVernee V2 Proの写真です。

LeEco Le Pro 3の写真2
Vernee V2 Proの写真2
同じく、こちらも上段がLeEco Le Pro 3の写真、下段がVernee V2 Proの写真です。

屋外で撮影した樹木の画像ですが、どちらも「オート」で撮影していて、ライターの壁さんなんかだと露出などの微調整をすると思いますので、かなり「手抜き」しています。ただ、実際のところ、スマホで写真を撮るのに細かい調整なんかしない、という人も多いと思うので、これはこれで…。

LeEcoのほうは明るすぎて少し不自然になっています。個人的にはV2 Proのほうが自然に撮れていると感じます。

続いて室内で撮影したダイソンの扇風機です。こちらはLeEcoのほうが輪郭がくっきりしていると感じますし、周辺部分もしっかり写っていますが、V2 Pro(下段)のほうは周辺部分が白くなっているものの、しっかり色が出ている(特に被写体の青い扇風機)ように思います。

これまでウインタブで中華スマホの実機レビューをする際にLeEcoとの画質比較をしてきましたが、LeEcoを越える画質の製品はほとんどなかったと思っています。私は視力が悪く、必ずしも写真の撮影品質を正しく評価できていないのかもしれませんが、V2 ProのカメラはLeEcoと互角以上の品質だと思います。画素数も21MPありますし、このカメラであれば撮影技術のある人でもある程度は納得できるのではないか、と思います。

Vernee V2 Proの写真3
ただし、ボケ画像は不自然です。中心部だけジャストでピントが合っていて、周囲を無理やりぼかしている感じになってしまうので、トイカメラ風に使うにはいいと思いますが、ポートレートなどの本格的な用途には向かないと思います。

5.性能テスト

Vernee V2 Pro Antutuスコア

参考 :
Samsung Galaxy S9 SM-G960F (Exynos 9810): 250,018
Samsung Galaxy S8 Duos SM-G950FD (Exynos 8895) : 194,363
Samsung Galaxy S8 SC-02J (Snapdragon 835) : 194,096
Sony Xperia X Performance F8132 (Snapdragon 820) : 157,502
Chuwi Hi9 Air(Helio X20): 95,498
Chuwi Hi9 (MT8173) : 88,330
ALLDOCUBE X1(Helio X20): 85,170
Huawei P10 Lite(Kirin 658) : 78,986
HOMTOM HT70(MT6750T): 59,460
Blueboo S3(MT6750T): 57,837
Nomu S10 Pro (MT6737T) : 51,425
Vernee M6 (MT6750); 50,186
T-bao X101A (MT8783): 40,933
VKWorld Mix Plus (MT6737) : 44,558
PIPO N8(MT8163A):39,785

Antutu Ver.7のスコアです。これを見ると、Helio X20よりも若干劣り、MT6750Tよりは断然いい、という感じです。やはりSnapdragon 820や835といったトップクラスのCPUには大きく水を開けられる結果となりました。実際の使用感は上の「ゲーム」のところで書いたとおり、私の試用ベースでは全く不自由を感じませんでした。おそらくグラフィックの凝った音ゲーとか、あるいは上級レベルのゲーマーが鉄拳をやったりする場合、Snapdragon 820以上のCPUと比較して体感差が出てくるのではないかと思います。シューティングゲームとかレースゲームなら大丈夫でしょうね。

6.その他

デカいがバッテリーは長持ち

一般的な5.5インチくらいのスマホを使っている人にしてみれば、V2 Proはデカいと感じるでしょう。私も最初少し面食らいました。ただし、現在すでに6インチクラスの縦長スマホを使っているのであれば「大きさ」という点ではそれほど違和感はないと思います。しかし、「重い」です。重すぎて通常利用に支障をきたすというレベルではないですが、手に取るとズッシリ、という感じですねw

その分バッテリーは頼もしいです。ウインタブでは中華スマホのレビューでSIMを入れた通信やWi-Fi通信についてはレビュー対象外としていますので、バッテリー稼働時間については具体的な数値を示すことができません。なので、体感ベースですが、「普通のスマホの2倍は持つ」と感じました。ホントに減りません。これならある程度ヘビーに使ったとしても、朝に満充電にしておけば終日バッテリー切れにはならないと思います。

NFC

Vernee V2 Pro NFC
この製品はNFCを搭載しています。と言ってもおサイフケータイとしては使えないのですが、NFCを利用するアプリが使えますし、対応端末同士であればデータ交換も可能です。この画像は「マルチ残高リーダFree」というアプリを使って私のPASMO(東京近郊で使える私鉄用のSUICAみたいなものです)の残高を表示させたものです(失敗した。記事にするならせめて2,000円くらいはチャージしとくべきだった…)。

肝心のおサイフケータイとしての機能がないので、使いみちには限界があると思いますが、これはこれであって便利な機能だと思います。

生体認証

最近の中華スマホはエントリークラスの製品であっても「指紋認証」と「顔認証」のダブル生体認証が可能です。V2 Proも両方に対応します。指紋認証については精度が高く、ロック解除も容易にできましたので、(私の指だけかもしれませんけど)かなり実用性は高いと思います。

一方の顔認証です。実は私、顔認証ができるスマホを使うのは初めてなんです。なので、他機種との比較はできませんが、V2 Proの顔認証機能については非常に満足できました。あまり暗いと認証できませんが、ある程度の明るさが確保されていればメガネを掛けていようと外していようと、一発でロック解除できます。また、(かつてウインタブでライターさんが報告していたように)うちの子の顔でロック解除できるということもありませんでした。もちろん顔認証の精度にはまだまだ未熟なところがあると思いますので、100%安全とは言えないかもしれませんが、少なくとも私の家族がこっそりV2 Proのロックを解除して、私の知られたくない秘密にアクセスできるということはなさそうです。これね、いっぺん使ったらやめられないかも…。

7.まとめ

Vernee V2 Proは中国の通販サイト「TOMTOP」で販売中で、7月16日現在の価格は248.99ドル(27,777円)です。

私はもともとVernee製品が大好きなのですが、この製品に関しても「買い」でいいと思います。しかし、もう少し具体的に言うと、「IP68レベルの防水、防塵性能があるタフネス系のスマホを探しているが、『いかにも』なアウトドアスマホはイヤ。スーツで使っても違和感のないものにしたい」とか「バッテリーが大容量なものが欲しい。でも10,000mAhまではいらない。デザイン性も犠牲にしたくない」とか「アウトドア系のスマホでもスペックが高く、最新のOSや縦長ディスプレイを装備していて欲しい。できれば安いほうがいい」みたいなニーズにはぴったりだと思います。もちろん「Verneeである程度スペックの高いスマホが欲しい」というのもアリか、と。

一言で言うと「スーツで使える大人向けのアウトドアスマホ」って感じでしょうか。Verneeらしくセンスのよい、高品質な製品だと思います。

8.関連リンク

Vernee V2 Pro IP68 4G Smartphone 6200mAh:TOMTOP

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