中国メーカーのUlefoneがアウトドアスマホのニューモデル「Armor 9」を発売しました。「UlefoneのArmor」と言えば、ウインタブ的には「中華アウドドアスマホの名門」という感じですね。2017年に「Armor 2」の紹介記事を掲載して以来、実機も何度かレビューしていますし、ニューモデルが登場するたびに紹介記事を書いてきました。
新しい「Armor 9」は、特にカメラが面白いですよ!
1.スペック
Ulefone Armor 9 | |
OS | Android 10 |
CPU | MediaTek Helio P90 |
RAM | 8GB |
ストレージ | 128GB |
ディスプレイ | 6.3インチAMOLED(2,340×1,080) |
LTEバンド |
B1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18 19/20/25/26/28A/28B/66 |
SIM | Nano SIM × 2 (SIM2はmicroSDと排他) |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac、Bluetooth 5.0 |
入出力 | USB Type-C、microSDカードリーダー、オーディオジャック |
カメラ | イン8MP/アウト64MP+5MP+2MP |
バッテリー | 6,600mAh |
サイズ | 168.2 × 82 × 15 mm |
重量 | 320 g |
OSは最新のAndroid 10で、メーカーいわく「Pure Android System」ということなので、カスタムUIなどが使われていない「素のAndroid」と考えていいでしょう。それと、当たり前ではありますが「No Ads」という但し書きもありましたw
CPUはHelio P90です。このCPUはAntutu(Ver.8)のスコアが約16万点ということなので、Ver.8だとおよそ20万点くらいとなる、ミッドレンジ(ウインタブ的にはミッドハイ)クラスの性能です。まあ、ゲーム専用に使うのでなければ十分でしょう。この製品はアウトドアスマホなので、これだけの性能があれば全く問題ないと思います。
RAMは8GB、ストレージは128GBと十分な容量で、ストレージに関してはmicroSDカードの利用も可能です。
ディスプレイは6.3インチのFHD+(2,340 × 1,080)で、ゴリラガラスなどの強化ガラスについては説明がありませんでした。水滴型ノッチが採用されています。今となっては「パンチホール型のほうがいいなあ」という気もしますが、これアウトドアスマホなんで…。
通信では非常に幅広いバンドに対応します。中華スマホで言う「グローバル対応」ですね。ただし、5Gモデルではありません。
この製品の特徴はカメラである、と書きましたが、
アウト側にサーマルカメラを搭載しています。
これがアウトカメラの配置ですが、メインとなるのが64MPカメラで、アウトドアスマホとしてはトップクラスの高画素数と言えます。上の2つがサーマル関係で、左上がサーマルセンサー、右上がサーマル撮影用の5MPカメラです。なお、世の中的には「体温」が非常に重要視されていますが、36度と38度を敏感に見分けてくれるようなものなのかどうか、私は残念ながら知識がなく、ご説明ができません。センサーのメーカーであるFLIRのサイトにはこんな記事がありましたが、Armor 9にはそれほど高級なセンサーは使われていないと思いますので、実用性についてはやはりなんとも言えませんね。
サイズはかなり大きいです。厚さは1.5センチ、重量は堂々の300グラムオーバーです。IP68レベルの防水・防塵性能を持ち、ミルスペック(米国国防総省物資調達基準、MIL-STD-810G)準拠のタフネスさを備えた製品なので、ここは仕方のないところでしょう。
2.筐体
前面と背面です。前面は上に書いたとおり水滴型ノッチが採用され、ノッチも小さめです。背面は「Armorシリーズにしてはあっさり」デザインだと思います。また、7月26日現在カラーバリエーションもありません。
この画像で側面の様子がわかると思います。右側面(画像右側)の中央に電源ボタン、その下にある凹んだ部分が指紋センサーです。
左側面(画像左側)には上部に丸い音量ボタンが2つ、その下にカスタムボタン、そしてその下になにやらコネクターが…。この2つについては説明が必要でしょう。
まずはこれ。コネクターに接続されるのは「Endoscope」です。直訳すると「内視鏡」ですが、本来この用語は医療器具に使われるものなので、適切とは言えません。しかし、ほとんどの人に意味は通じると思いますので、この記事では内視鏡という表現を使わせていただきます。
先端部にライトが付いていて、アタッチメントでフックとかマグネットも装着できますので、狭い場所にものを落としてしまった際などにはかなり役に立つように思われます。ただ、使用頻度は高くないでしょうけど。
具体的な使い方はこんな感じです。右上の排水口の画像は「うん、わかる」って言いたくなりますね。ただし、この内視鏡は別売りで、Ulefoneの直販サイトで販売されています(49.99ドルでした)。
それともうひとつ、カスタムボタンです。このボタンはPPT(ドランシーバーのように、ボタンを押しながら通話すること。日本では使えません)、緊急通報、フラッシュライト、スクリーンショット、録音といった機能を割り当てて使うことができます。
3.価格など
Ulefone Armor 9は中国の通販サイト「Banggood」でプレオーダー中で、先着200台が449.99ドル(48,906円)です。一方、記事内にご紹介した「Endoscope」はUlefoneの直販サイトで販売されており、こちらは49.99ドル(約5,400円)です。Ulefoneの直販サイトでは本体とのセットなども選べるのですが、本体価格に関してはBanggoodのプレオーダー価格のほうが「100ドル安い」ので、ちょっと面倒ですが、別々に購入するのがいいのではないか、と思います。
この記事を書くために、最初に製品画像をチェックしたのですが、「Armorの9にしてはなんだか新鮮味がないなあ」と思いました。しかし、カメラまわりの機能はかなり個性的ですし、新鮮味がないとは言ってもスペック面ではアウトドアスマホとしてトップレベルに高いと言えますので、「Armorのニューモデル」にふさわしい製品だと言えるでしょう。
4.関連リンク
Ulefone Armor 9:Banggood
Ulefone Armor 9:Ulefone公式ストア
Waterproof 3 in 1 Endoscope:Ulefone公式ストア