Ulefoneがスマートフォン「Armor 23 Ultra」を発売します。5G通信に対応するタフネススマホで、つい先ほど紹介記事を掲載したBlackview BL9000のライバルになりそうな、タフネススマホとしては非常にスペックの高い製品です。
1.スペック
スペック表
Ulefone Armor 23 Ultra | |
OS | Android 13 |
SoC | MediaTek Dimensity 8020 |
RAM | 12GB(拡張機能により最大24GB) |
ストレージ | 512GB |
ディスプレイ | 6.78インチ(2,460 × 1,080)120Hz |
LTEバンド | 5G:n1/2/3/5/7/8/20/25/28/38 40/41/66/71/77/78/79 FDD:B1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18 19/20/25/26/28A/28B/66/71 TDD: B34/38/39/40/41 |
SIM | nanoSIM × 2 |
ネットワーク | 802.11a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.1 |
入出力 | USB Type-C |
カメラ | イン50MP/アウト50MP+50MP+64MP+8MP |
バッテリー | 5,280 mAh |
サイズ | 177.4 × 81.5 × 12.75 mm |
重量 | 332 g |
※この製品は技適マークがない可能性があります
コメント
OSはAndroid 13で、メーカーによれば「Pure Android System」とのことなので、Blackview製品のようにカスタマイズされたものではないと思われます。ただし、アウトドア用のツールボックス(コンパスやライトなどのアプリ群)はプリインストールされています。
SoCはDimensity 8020です。Blackview BL9000と同じ型番で、Antutuスコアは75万点ほどと、5G対応の型番としてはそこまで高性能ではありませんが、タフネススマホ用としては十分すぎる実力がある、とウインタブでは思っています。RAMは12GBで拡張機能により最大24GBとして使え、ストレージも512GBと大容量、microSDカードも使えます。
ディスプレイは6.78インチのFHD+解像度で、リフレッシュレートは120Hzです。
…ここまでのところ(SoC、RAM、ストレージ、ディスプレイ仕様)はBlackview BL9000と全く同じです。異なるのはBL9000がDoke OS4.0というカスタムUIを搭載している点と、Armor 23 UltraがmicroSDカードによるストレージ拡張に対応している、という点ですね。
しかし、カメラは相当ヤバいです。イン側が50MPと高く、アウト側も50MP(メイン)+ 64MP(ナイトビジョン)+ 50MP(超広角)+ 8MP(望遠)という構成になっています。
しかもアウト側メインカメラのセンサーは1/1.31インチ。この記事を書く前にライターのかのあゆさんにも聞いてみたところ「各社のハイエンドスマホだと1インチセンサーを搭載するものがありますが、タフネススマホでこの大きさのセンサーは相当スゴいんじゃないでしょうか?」とのことでした。私も同感です。画質のほうが気になりますね!
また、Blackview BL9000では省かれていたナイトビジョンカメラ(モノクロになるが暗闇でも鮮明な写真・動画撮影ができるカメラ)も64MPという高い画素数のものが搭載されています。
一方で「あれ?」と思ったのがバッテリー容量です。5,280 mAhって普通じゃん?と思ってしまいました…。10,000 mAh越えが当たり前のタフネススマホとしてはずいぶん小さな容量です。
しかし、120Wの急速充電(有線)と50Wのワイヤレス充電(ワイヤレス充電器は別売りです)、そしてリバースチャージにも対応していますので、利便性は高そうです。また、バッテリーが小さいってことは筐体も薄くて軽い…ということで、製品の厚さは12.75 mmと(タフネススマホにしては)非常に薄く、重量も332 gと「比較的マシ」です。
2.筐体
まず、筐体色がかなり個性的です。画像左が「Elite Black」でケブラー調(Kevlar Textureと説明されていますが、正確な素材はわかりません)、画像右が「Umbra Orange」でレザー調の素材感になっています。Elite Blackのほうは「かっこいいし、まあわかる」という感じですが、Umbra Orangeのほうは色使いが強烈ですよね。
前面ノッチはパンチホール、ガラスはゴリラガラス・ヴィクタスが使われています。
この製品、オプションに「スタンバイモード」というのがありまして、衛星機能を設定できます。メーカーによれば、「テキストベースのメッセージの送受信、ロケーションの共有に加えて、衛星SOSサービスが利用可能です。 危険で生命に関わる状態が発生した場合、sosボタンを使用すると、専用の24/7国際対応センターに迅速に連絡して緊急支援を受けることができます。」とのことです。このサービスはBullitt(英国企業、Bullitt Satellite Connect)のものを使い、日本でも2024年から対応できるようなのですが、オプション料金や法的な規制などの問題があるものと思われ、日本でも使えるかどうかは不明です。
各部名称です。肝心の64MPナイトビジョンカメラの記載が漏れてますね…。ご覧の通りタフネススマホとしては薄型で、よくあるカスタムキー(ユーザーが任意の操作を割り当てることができるボタン)のほかに独立したSOSボタンがついています。
Ulefoneのタフネス系製品は周辺機器も充実しています。この画像はカラビナのついたケースですが、他にアームバンド(上腕にスマホを取り付けられる)や自動車・バイク用のマウントも用意されています。
3.価格など
Ulefone Armor 23 UltraはAliExpress内のUlefone Official Storeに製品ページがあり、1月8日から発売記念セールが予定されています。この記事執筆時点でセール価格は明らかになっていません。衛星通信機能はアウトドアシーンではかなり安心、という気がしますが、上でご説明した通りオプション料金やそもそも日本で使えるのかといった点が気がかりです。タフネススマホとして非常に魅力的であることは間違いないものの、製品価格のほうは「結構なレベル」になりそうですね。
4.関連リンク
Ulefone Armor 23 Ultra:Ulefone Official Store(AliExpress)