こんにちは。かのあゆです。5月23日に日本国内では「Galaxy」ブランドで展開しているSamsungから新型スマートフォン「Galaxy S8/S8+」の日本国内版が正式に発表されました。海外ではSIMフリーモデルも存在しており、実際に海外版がすでに各種ショップでも販売中となっていますが、残念ながら日本国内ではいつも通りキャリアモデルとして投入され、SIMフリーモデルの販売予定は今のところありません。
日本ではドコモからGalaxy S8 SC-01J/Galaxy S8+ SC-02Jとして、auからはGalaxy S8 SCV36/Galaxy S8+ SCV37として日本で投入されます。基本的にウィンタブでは国内キャリアスマートフォンに関しては紹介記事を書かないのですが、一度グローバル版が発表された際に紹介記事を書いているのもあり、auショップで早くも展示が開始されていたau版Galaxy S8の店頭用デモ機を触ってきたので簡単にレビューしたいと思います。グローバル版の購入を検討されている方も参考にしていただければ幸いです。
「Infinity Display」がすごい!!
現在個人的に使用しているメイン端末のGalaxy S7 Edge SC-02Hも筐体両端まで液晶が覆っているエッジディスプレイを採用しており、その美しいデザインも相まって印象に残る端末なのですが、今回のS8世代ではその方針をさらに推し進め、ついにGalaxyの象徴ともいえたホームボタンを廃して画面占有率が84%という驚異的な大画面ディスプレイを実現しています。そのデザインはどのメーカーのスマートフォンにもない個性的なデザインで、一目見れば「それ」とわかる挑戦的なデザインとなっています。
もちろん液晶にはSamsung自社製の有機ELディスプレイであるSuper AMOLEDを採用しており、液晶解像度も前モデルの2,560 x 1,440 QHDから2,960 x 1,440 QHD+に向上しています。正直前モデルのGalaxy S7 Edgeの時点で画面表示は美しいのであまり解像度が向上したという実感は変わりづらいのですが、相変わらず美しい表示を実現していました。
この「ほぼ筐体を覆いつくした画面の広さと表示の美しさ」に関してはぜひとも読者の方にも店頭デモ機を触って体感してもらいたいですね。
スペックは2017年のフラッグシップモデルそのもの
グローバルモデルではSamsung製CPUであるExynos 8895版も存在していますが、日本のキャリアモデルではQualcommの最新ハイエンドCPUであるQualcomm SnapDragon 835を搭載したモデルが販売されます。これは同じく国内キャリアモデルでは自社製のExynos 8890ではなくSnapDragon 820を採用したGalaxy S7 Edgeを踏襲した形になります。
Exynos 8895版のほうがAntutuベンチマークスコアにおいては若干高いスコアをたたき出すようですが、SnapDragon 835もフル版Windows 10をサポートできるほどハイエンドなCPUであり、前世代のSnapDragon 820/821と比較して内蔵GPUの性能も強化されているため、スマートフォンでできることすべてにおいてストレスなく利用することができるはずです。
内蔵RAMは4GB、内蔵ROMは64GBで高速転送規格であるUFS 2.0/2.1に対応。グローバル版では内蔵RAMを8GB搭載し、内蔵ROMが128GB搭載したモデルも存在しますが、現状のスマートフォンにおいてはRAMに関しては4GBあれば十分足りますし、ストレージ用ROM領域に関しても64GBあればまず不足することはないのではないでしょうか。
もちろんmicroSDXCカードの利用も可能であり、最大256GBまでストレージ容量を拡張できるので大容量のアプリケーションを本体にインストールしても容量が不足するということはまずないはずです。
OSはAndroid 7.0を搭載。Samsungの独自UIである「TouchWiz UI」を採用しています。かつてのTouchWizは一般的なAndroidから若干外れた操作性で癖があったのですが、近年のTouchWiz UIに関してはだいぶ癖がなくなった印象があります。
XiaomiのMIUIに代表される中華スマートフォンに搭載されている「iPhoneに影響された独自UI」と比べると、元のAndroidの操作性に近づいてきているので他機種から移行した人も違和感なく利用できるのではないでしょうか。もちろんTouchWiz標準ホームが気に食わないのであればGoogle Play Storeで配布されているランチャーアプリを利用すれば標準のAndroidそのものの操作性を実現することも可能です。
国内キャリアモデルではグローバル版とは異なりフルセグ・ワンセグ受信機能とおサイフケータイもしっかりサポートしています。
ただしキャリアモデルでは不要なキャリアアプリが大量にプリインストールされており、一部に関しては無効化できるものの、この辺に関しては国内向け機能に対応しない代わりに極力シンプルなソフトウェアを実現しているグローバル版とトレードオフの部分なのではないかなぁと感じました。
Galaxy S8世代最大の特徴ともいえるアシスタンス機能「Bixby」は日本でも一部機能は利用可能です。具体的にはスマートフォンの利用方法を解析し、適切なタイミングでお勧めの機能を紹介してくれる「Bixby Home」、カメラを向けるだけで様々な情報を取得できる「Bixby Vision」は日本国内でも利用することができます。
ただしiOSの「Siri」やWindows 10 Mobileの「Cortana」に似た音声アシスタンス機能は日本キャリアモデルに関しては残念ながら発売当初は利用できません。
またWindows 10 Mobileの「Continuum For Mobile」と似たGalaxy S8/S8+を外部ディスプレイと接続してPC感覚で利用する「Dex」に関しても残念ながら日本では対応ドッグが販売されないため、日本国内では利用できないということになります。
まとめ
今回触ったのが店頭用デモ機であるため、一部項目に制限がかかっており、ベンチマークアプリなどの導入や設定メニューへのアクセスなども制限され、深い部分まで試用することはできませんでしたが、その刺激的なデザインや2017年のフラッグシップモデルにふさわしい性能も含め、昨年発売したGalaxy S7 Edgeを使用している自分でも「乗り換えたいかな…」と思うくらい魅力的な端末になっていると感じました。
グローバルモデルに関してはExpansysにてGalaxy S8が86,900円、Galaxy S8+が100,900円で販売中となっています。また国内キャリア版に関しても各種サポート割引を除いた場合の端末販売価格は同程度に設定されています。
中華スマートフォンでは同性能のXiaomiの「Mi6」が約6万円で販売されているため、人によってはこの価格は非常に高く感じるかもしれません。
ただし所有欲を満たす筐体デザイン、最先端の機能、フラッグシップモデルにふさわしい性能など、すべてを総合すると現時点でのこの価格設定も仕方ない部分があるかもしれません。
このスペックであれば本当に「2年間戦える」スマートフォンであるため、長期間使って満足できるスマートフォンが欲しいというのであればGalaxy S8/S8+はその期待に十分こたえてくれるスマートフォンなのではないでしょうか。
また国内モデルに関してはドコモ版だとそのままMVNO運用も可能ですので、価格が落ち着いたころに中古白ロムを購入するというのも「非常にあり」なのではないかと思います。
とにかく前モデルのS7 Edgeよりさらに魅力的に進化したGalaxy S8/S8+は本年度一番注目度の高いAndroidスマートフォンであるのではないのでしょうか。
関連リンク
Samsung Galaxy S8 & S8 Plus ー 挑戦的なデザインに生まれ変わったフラッグシップモデル(かのあゆ)
Galaxy S8/S8+ : Galaxy Mobile Japan
Samsung Galaxy S8 Dual-SIM SM-G950FD : Expansys Japan
Samsung Galaxy S8+ Dual-SIM SM-G955FD : Expansys Japan
コメント
記事中で、液晶と有機ELがごちゃ混ぜになって書かれていますが、液晶は液晶で、有機ELは有機ELです。
Galaxy S8とS8+の画面は有機ELパネルで、液晶ではありません。S7 EdgeやS6、S5等も同様です。
ストレージのUFS2.1/2.0/eMMC混在問題は解決したのかな?折角高いお金を出して買うならUFS2.1のものであって欲しいけど、入手した端末は実はeMMCでした!なんて事になったら怖いな