こんにちは、こうせつです。本日は格安スマートフォン「OUKITEL C21」の実機レビューをお届けします。1万円代前半の割には、しっかりとしたスペックと作りで話題のスマホ。日本円で12,000円台で販売されています。もう1度言います、12,000円台です。それでもこれだけの機能があるんだ、とみなさんにお伝えしたいと思います。
今回取り上げる OUKITEL C21 は、本年8月に紹介記事を掲載済みです。
OUKITEL C21 - ミッドレンジ機に迫るスペックながら価格はおよそ100ドル!超ハイコスパなスマホです
なお、今回の実機レビューはメーカーからの機種提供を受けております。この場を借りて OUKITELにはお礼申し上げます。
1.スペック
OUKITEL C21 のスペックは以下の通りです。
OUKITEL C21 | |
OS | Android 10 |
CPU | MediaTek Helio P60 |
RAM | 4GB |
ストレージ | 64GB |
ディスプレイ | FHD+ 6.4インチ(2,340 x 1,080) |
LTEバンド | B1/3/7/8/19/20 |
SIM | Nano SIM ×2 |
ネットワーク | 802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 5.0 |
入出力 | USB Type-C、microSDカードリーダー |
カメラ | イン20MP / アウト16MPを含むクアッドカメラ |
バッテリー | 4,000mAh |
サイズ | 75.5 mm x 157.3 mm x 8.7 mm |
重量 | 170 g |
8月の記事でも触れられていたので、スペックについては簡単におさらいです。
OSはAndrod 10です。CPUは Helio P60 を搭載し、オクタコア(8コア)・2.0GHzでの動作です。RAMは4GB、ストレージ64GBです。64GBというと少ないという印象があるかもしれませんが、私がメインで使っている OPPO Reno A も64GBで、アプリを気にせずインストールして、ゲームで遊んだり、写真や音楽を保存したり、いろいろ使っていますがまだ20GBぐらい余っていますのでさほど問題ないかと。いざとなったら microSD を追加して写真や動画の保存先にすることも可能です(SIM2との排他利用)。
ディスプレイは2,340 x 1,080のフルHD+、6.4インチ。フロントカメラは左上部分にパンチホール型、AI対応の2000万画素のものが付いています。
リアカメラはメイン(1,600万画素)、マクロ、深度測定、補助という4つのレンズを装備。フラッシュ(ライト)があるのは普通ですが、指紋センサーが同部品になっているのは珍しいですね。
バッテリーは4,000mAh。充電時間は早くもなく遅くもなく、普通です。
2.筐体
OUKITEL C21の液晶部分は「ほぼすべてが画面」というベゼルレスです。前述の通り、パンチホイール型インカメラ搭載。
右側面はボリューム+-、電源ボタン。左側面はSIMスロット(トレイ式)。底面にはスピーカー、USB-C端子、マイクが並んでいます。上部分にはおそらく照度チェックに使うIRセンサーが付いています。
充電や着信をお知らせするライトなどは付いていません。ただ、最近は iPhone も含めてSamsung や OPPO、HUAWEIなどのスマホもライトなしになっているので、そちらのほうが主流なのかもしれませんね(個人的にあると便利だな、と思っています)。
また、スピーカーも底面に1つだけのモノラルなので音楽や動画を楽しむ、ゲームを遊ぶなどの場合はイヤホン必須と言っても良いでしょう。ただし、イヤホン端子は付いていないので市販のUSB-C to 3.5mmイヤホン端子やBluetoothイヤホンを接続しましょう。
今回提供いただいたのはオーシャンブルーです。筐体そのものは光沢とグラデーションがあるプラスティック製です。高級感はありませんが、強い主張もない、持っていてちょうどよいと感じました。
TPUケースが同梱、というか本体にセットしてありました。ただ、100ドルスマホの付属品ですから厚みはありません。落下衝撃を防ぐには無いよりあったほうがよい、という程度のものです。多少の汚れや傷がついても気にしない、という人は落とすのを気にしつつ思い切って外してしまうほうがいいでしょう。
ちなみに付属品はケース以外に簡易説明書、保証書、SIMピン、充電器(海外タイプ)、USB-Cケーブルでした。
3.使用感
システム
OUKITEL C21 には、ほとんど素の状態の Android 10 が搭載されています。ホームアプリは QuickStepで、iOSと同じくホーム画面にすべてのアプリが置かれるタイプです。写真ギャラリーは Googleフォト、SMSアプリ もGoogle純正のものがインストールされているなど、初期状態では本当に必要最低限のアプリのみ、という印象です。
セットアップ直後のストレージ使用状況です。約8GBしか使われていません。かなり余裕がある状況です。
ナビゲーションは変更が可能です。iOS の様にスワイプでホーム画面表示や戻るといった操作をする「ジェスチャーナビゲーション」と従来の「3ボタンナビゲーション」を選べます。さらに3ボタンもボタンの順番の変更や通知パネル表示ボタンのON・OFFも設定可能です。
ディスプレイ
OUKITEL C21 のディスプレイは 6.4インチの フルHD+ で解像度は2,340 x 1,080。メーカー公式サイトによると、輝度450nit、画素密度398ppiとのことでした。
明るさを最大にした際に手持ちの OPPO Reno A のそれと比べると、ちょっと暗いかな?ぐらいで十分の明るさです。100ドル格安スマホの画面は暗いのでは?と思っていましたが、そんなことはありませんでした。また画素密度も同じ6.4インチの OPPO Reno A が403ppi に対しての398ppiということなのでほぼ同等です。少なくとも私の目には画面の粗さという点では違いが分かりませんでした。
カメラ
OUKITEL C21 を持って、秋晴れの日に外に出て撮影してみました。拡大していただくと分かりますが、逆光に透ける葉脈がしっかり見えます。
バラを撮影しました。手前の花びらにしっかりとフォーカスがあたり、それ以外のところは自然なボケになっているのがわかると思います。
ズームのチェックです。OUKITEL C21 はデジタル4倍ズームに対応しています。さすがに4倍ズームにするとノイズが出ますが、普通に撮影するのではわからない葉のギザギザや虫食いの部分までしっかりと表現されていました。
OUKITEL C21 は静止画・動画の撮影はもちろん、ビューティーモードや各種フィルター、マクロ、マニュアル撮影に対応しています。とくにマニュアル撮影は数年前だとミドルハイエンドモデル以上でないと対応する機種がなかったぐらいの機能です。普段はオート撮影だけれども、少しだけ凝った撮影がしたい、という写真好きにもおすすめできますね。
カメラの設定画面です。グリッド線の表示やサイズ変更が可能です。撮影サイズは6種類。一番大きいサイズは4:3の4608×3456、一番小さいのは16:9の1280×720です。フィルターも9種類用意されていますが、SNSのアプリ側でもフィルター加工できるので使われる機会は少ないかもしれません。
高いスマホだともっと表現力のある写真が取れるのでしょうが、1万円台の格安スマホでこのレベルであれば、もう十分どころかコンパクトデジカメを買わなくてもいいレベルになっています。
4.性能テスト
ベンチマークはAntutu Benchmark v8.4.3で実施しました。
参考:
nubia RedMagic 5G(Snapdragon 865): 610,070
ASUS Zenfone 7(Snapdragon 865):601,169
nubia RedMagic 3S(Snapfragon 855+): 497,776
ASUS Rog Phone 2(Snapdragon 855+) : 487,784
Xiaomi Mi9(Snapdragon 855): 414,693
Samsung Galaxy S10e SM-G9700(Snapdragon 855) : :10,899
Sony Xperia XZ2 Compact SO-05K:(Snapdragon 845) : 289,484
Sony Xperi: XZ1 Compact SO-02K(Snapdragon 835):257,717
Samsung Galaxy S8 SC-02J(Snapdragon 835)):237,841
Huawei Mate 10 Pro(Kirin 970) : 210,485
Blackview BV9800(Helio P70):188,265
Sumsung Galaxy A51(Samsung Exynos 9611) :184,566
UMIDIGI S3 Pro(Helio P70):179,103
CUBOT X20 Pro(Helio P60) :170,560
Smartisan U3 Pro(Snapdragon 660) : 167,968
Teclast M30(Helio X27) : 116,771
UMIDIGI Z2(Helio P23): 107,355
Ulefone Armor X5(Helio P23) :102,062
Rakuten Mini(Snapdragon 439):94,364
Dragon Touch NotePad 102(UNISOC SC9368A):93,806
Xiaomi Redmi 6(Helio P22) : 83,181
OUKITEL WP5(Helio A22):75,720
CUBOT King Ko)g Mini(Helio A22) :74,165
KYOCERA Android One S4(Snapdragon 430): 68,802
格安スマホらしく、スコアは低めです。重量級のスマホゲームは行わないほうが良さそうです。
人気ゲームの「Fortnite」をインストールしようとしましたが、非対応のデバイスとのことでインストールできませんでした。公式の必須スペックはAndroid 8.0以上、メモリ4GB以上なので条件は満たしているはずなのですが、おそらくGPUのスペック不足だと思われます。
同じバトルロイヤルゲームのPUBGモバイルはインストールできましたが、起動までの遅さや行動時のカクカクさを見て、すぐにプレイを止めてしまいました。ゲームメインで考えている方はおとなしく別の機種にするほうが賢明かと思われます。
5.まとめ
OUKITEL C21 は格安スマホとしてはネットサーフィン、SNS、動画視聴などの最低限の作業には必要十分条件を満たす機種でした。動作をチェックしていても画面OFFからの立ち上げやアプリの起動などにはワンテンポ待つようなこともありますが、値段の割にはよく動いてくれるという印象です。メイン機を使いつつ、サブ機として使うといった用途にぴったりです。ただ、メイン機として使うとなると、使い道を選ぶ必要がありそうです。
OUKITEL C21はAliexpress内のOUKITEL Official Storeにて119.99ドル(12,775円)で販売中です(2020年11月1日時点)。また、間近に迫ったシングルデー(11月11日)セールでは109.99ドルで販売されることが予告されています。うん、安い。4~5年前ならこのスペックと品質のスマホに3万円ぐらい出していたような気がします。技術革新も目覚ましいですが、メーカーのOUKITELの企業努力には脱帽です。1万円強でここまでの技術を詰め込めるのだ、と理解するという意味でもおすすめの逸品です。
6.関連リンク
OUKITEL C21:メーカーサイト
OUKITEL C21:OUKITEL Official Store(Aliexpress)