スマホの設定画面には普段あまり目にしない項目や、意識しないと一生使わないままになるかもしれない項目が多数存在します。この「Androidの小ネタ」では、そんな「あまり目立たないけれども、覚えておくといざというとき便利」な設定項目を取り上げていく予定です。今回は「緊急時情報の設定」の主要項目をご紹介します。
1.緊急時情報の設定
「緊急時情報の設定」はその名の通り、緊急連絡先、血液型、服用中の薬といった情報を事前に登録しておくことで、病気や事故といった緊急時に医療機関が容易に確認出来るようになる機能です。
端末が物理的に破損した場合など、起動しない状態では使用出来ませんが、ディスプレイが表示される状態であれば、ロックがかかった状態であっても緊急通話画面から登録情報にアクセスできます。
端末がネットワークに接続されている必要はないので、災害時などW-Fiや携帯回線が利用できない完全オフライン環境でも設定できます。
ちなみに海外ではSIMカードを挿していない状態でもロック画面から警察や病院などに連絡できる緊急電話機能が用意されていますが、日本では法律上携帯電話通信網に接続されていない状態で電波放出することが認められていないため利用できません。
2.実際に設定してみる
この記事ではXiaomi 13T(Xiaomi Hyper OS 1.0、Android 14)での設定例を紹介しています。
Xiaomi 13Tでは設定する際Googleの緊急情報サービスアプリが起動しますが、端末によってはOS側で用意されている設定画面が開く場合もあります。いずれの場合も設定する項目は基本的に変わりません。
設定から「安全性と緊急情報」を開き、「緊急情報サービスを開く」ボタンを押下します。
ここからの挙動はメーカーによって異なりますが、Xiaomiの場合はGoogleの「緊急情報サービス」の設定画面が開くので、まずはログインするアカウントを指定します。
「あなたの情報」画面が開くので、緊急時に医療機関などに提供する血液型、服用中の薬、緊急連絡先などの情報を設定していきます。
最後に「緊急時情報へのアクセス設定」から「ロック時に表示」を有効にすれば緊急情報の設定は完了です。
3.緊急時情報を確認するには
登録した情報はロック画面からアクセスできる緊急通話機能から確認できます(この画像のモザイクを掛けている部分の直下「緊急情報を表示」を押せば確認できます)。また、「緊急時情報」は上にご説明した「ロック時に表示」というのを有効にしておけば指紋認証やPINロック、パスコードなどが設定されている状態でもアクセスできます。逆に「ロック時に表示」を無効にすればロック中は表示されません。
「ロック時に表示」を有効にしておけば端末が正常起動し、ディスプレイが操作できる状態であれば、万が一端末を所有している本人の意識がないなどの理由で緊急連絡先や血液型などの情報を聞き出せない状況でも緊急時情報から確認できます。
前述の通り、日本では現状SIMカードが挿入された状態でないと利用できませんが、Googleが提供している「緊急情報サービス」アプリだと電源ボタンを5回押下することで病院に緊急通報できる機能があり、実際の動作を確認できるデモも用意されています。
ただし、今回実際に設定を行ったXiaomi 13T(au版XIG04)だと、電源ボタンを押下した際の動作が「au pay」に割り当てられてしまっているので、残念ながらこの機能は利用できませんでした。
4.まとめ
設定画面で目立つ位置に用意されていますが、実際に「緊急情報サービス」の項目を開いたことがあるという方は意外と少ないのではないでしょうか。
この機能はiPhone(iOS)・iPad(iPad OS)でも用意されていて、かのあゆは準メイン端末として運用しているiPhone 13 miniではかなり前から緊急時情報を登録していましたし、Androidでも項目が用意されていることは認知していたのですが、この記事を執筆するために初めて実際に設定を行っています。
できれば一生使う機会がないのが望ましいのですが、事故・病気に限らず自然災害など、いつ自分の身が危険にさらされるかわからないので、事前に設定しておくといざというとき命を救ってくれることになるかもしれません。設定の際は「個人情報保護との兼ね合い」という点にご注意ください。