Blackviewは「タフネス系ガジェット」にノウハウのある中国メーカーで、ウインタブでは2017年からタフネススマホを中心に製品をご紹介したり実機レビューをしたりと、お付き合いをさせてもらっています。取扱製品のジャンルもタフネス系だけにとどまらずどんどん広がっていますし、近年の品質向上には目覚ましいものがあります。日本の法規制に対しての対応もよく、直近レビューしたBlackview製品にはすべて技適マークがついていました。
この記事ではそんなBlackviewの「タブレット」について特徴を解説し、おすすめ製品を3つほどピックアップしてご紹介したいと思います。
なお、BlackviewはAliExpress内に複数の直営店を開設していますが、日本からの購入の場合、下記の2店舗を押さえておけばいいかと思います。
Blackview Official Store:AliExpress
Blackview Global Store:AliExpress
目次
1.Blackviewタブレットの特徴
オリジナルUI「Doke OS_P」を搭載
Blackviewは(XiaomiやOPPOなど、世界的大手ではない)中国メーカーとしては珍しく、独自UIの「Doke OS(スマホ用)」「Doke OS_P(タブレット用)」を搭載しています。もちろんベースはAndroidで、全くの独自OSではありませんが、様々な独自機能を備えています。
ここではタブレット向けのDoke OS_Pに搭載されている「PCモード」について簡単にご紹介します。タブレットはスマホと比べてディスプレイサイズが大きく、製品によっては「小ぶりなモバイルノートPC」くらいのサイズになっています。そのため、時にはキーボードやマウスを接続して文書作成や表計算に使ってみたくなります。Androidタブレットはどの製品でもマウスとキーボードを接続して使えますが、Doke OS_PのPCモードではこの画像のように「アプリのウインドウ表示」ができます。また、タスクバーのデザインも変わり、Windowsのように左下のアイコンを押すとアプリ一覧が表示され、右下の時計やバッテリーの表示もWindowsっぽく見せてくれます。すべてのアプリが対応しているわけではありませんが、「アプリ間のコピー&ペースト」もできます。
PCモードはまだまだ改善の余地がありますが、ウインタブの実機レビューでは「新しい製品が出てくるたびに着実に進化している」と感じられ、今後さらに便利になっていくものと思います。
他にも「凍結室(使用頻度の低いアプリのアイコンをアプリ一覧に表示させない)」や「ワークスペース(プライベート用と仕事用など、アプリを複数のアカウントで使える)」など、たくさんの便利機能を使えます。
Widevine L1のものが多い
動画視聴用としてタブレットの購入を検討される方も多いでしょう。タブレットで動画視聴をする上で押さえておきたいポイントがあります。「Widevine」です。詳しくはこちらの記事を見ていただくとして、要するにWidevineというのがあり、レベル1(L1)からレベル3(L3)にわかれています。タブレット製品の場合はほとんどが「L1かL3」です。
問題なのは「WidevineがL3だとAmazonプライムビデオやNetflix、Huluなどの動画サブスクリプションサービスでHD(720p)以上の画質では視聴ができない」ということです(YouTubeはL3でもHD以上の画質で視聴ができます)。中国メーカーのタブレット製品では「L1のものとL3のものが混在している」のが現状で、ここ1年くらいの間にL1のものがかなり多くなりましたが、現在でもL3の製品が普通に販売されています。また、ウインタブが知る限り「Netflixは他の動画サブスクよりも厳しい」です。他の動画サブスクでWidevine L1という扱いになっていても、NetflixのみL3になってしまう製品が少なくありません。
Blackview製品の場合、現行モデルはほぼ全機種でWidevine L1です(このあとご紹介するタフネス系のタブレットはL3でした)。また、Netflixに関してはL1になるものとL3になるものが混在していますので、特にNetflixユーザーの方はメーカーの製品ページやウインタブのレビュー記事をよく確認するようにして下さい。それと、Blackviewに限らず「Widevineについて製品ページで一切言及していない」製品はL3と考えていいです。
付属品が充実
すべてのBlackviewタブレットが、ということではないのですが、中上位クラスの製品は付属品が充実しています。この画像はTab 18の同梱物ですが、タブレットケースやガラスフィルム、イヤホンが含まれていました。また、製品によってはスタイラスペン(イラストやマンガの制作には向きません)が付属したりもします。特に「ケースとガラスフィルム」は実用性が高いので、とてもありがたいと感じられます。
購入はAliExpressかAmazonで
別記事でご紹介したTeclastの場合は「日本のAmazon」がベストな購入サイトですが、Blackviewの場合はAliExpressでの購入が便利です。傾向として、新製品はAliExpressで先に発売され、セール価格、特に発売記念セール価格はかなり低めに設定されます。AliExpressからの発売後しばらくしてからAmazonで発売されることが多いですが、価格は「すごく高いというわけではないが、AliExpressのほうがお買い得」ですね。ただし、Amazonでの購入の場合は配送が早く、初期不良の返品・交換もスムーズにできますので、安心感はAmazonのほうが上かと思います。ただ、私なら「Blackview買うならAliExpress」です。
2.おすすめ製品3選
Tab 18
基本スペック
OS:Doke OS_P4.0(Android 13)
SoC:Helio G99
RAM:12GB(拡張機能により最大24GB)
ストレージ:256GB
ディスプレイ:12インチIPS(2,000 × 1,200)
カメラ:イン8MP/アウト16MP
サイズ:277.6 × 173.2 × 7.9 mm / 632 g
※LTEモデル
12インチと大きめサイズのタブレットで、Blackviewでは上位のモデルです。モデルとして新しいですが、他にMEGA 1やこのあとご紹介するOSCAL ELITE 1がリリースされているので「最新」ではありません。
この製品はウインタブでもレビューしており、個人的な感想ですが、「この製品は中国タブレットでベストな選択」だと思っています。SoCはHelio G99(レビュー機でのAntutuスコア約38万点)でRAM/ストレージ容量も十分、ディスプレイの発色品質も高いです。そしてこれ…
HARMAN KARDONの4スピーカー。ウインタブでは市販されているタブレット製品のすべてをレビューしたわけではありませんが、Tab 18のスピーカー品質は間違いなく「ウインタブ史上最高性能」だと感じました。とてもタブレット製品のスピーカー品質とは思えず、これだけで「買い」と言いたくなります。
12インチサイズと大きめの画面と超高品質なスピーカーで動画を楽しむのもよし(Netflixも含め、Widevine L1です)、PCモードを駆使して仕事に使うのもよし、かと思います。ケースとガラスフィルム、イヤホンも付属しますし、別売りで4,096段階の筆圧に対応するペン入力もできます。
実売価格は3万円台前半から半ばくらいですが、それだけのお金を出す価値のある製品です。
AliExpress製品ページ:
Blackview Tab 18:Blackview Official Store
Blackview Tab 18:Blackview Global Store
ウインタブの実機レビュー:
Blackview Tab 18 レビュー - 12インチと大きめサイズのタブレット、進化したPCモードを搭載し、動画サブスクで高画質視聴も可能です
OSCAL ELITE 1
基本スペック
OS:Doke OS_P4.0(Android 14)
SoC:MediaTek Helio G99
RAM:8GB(拡張機能により最大24GB)
ストレージ:256GB
ディスプレイ:12.1インチIPS(2,560 × 1,600)
カメラ:イン13MP/アウト12MP+0.08MP
バッテリー:8,800 mAh
サイズ:278.45 × 180.45 × 7.4 mm /587 g
※LTEモデル
Blackviewには「OSCAL」というサブブランドがあり、以前はもっぱらエントリーモデルがOSCALブランドからリリースされていましたが、最近はそうでもなくなりました。このOSCAL ELITE 1は上でご紹介したBlackview Tab 18とスペックやサイズが似通っています。つまり上位モデルということです。
Tab 18との相違点として、まずベースOSのバージョンが挙げられます。発売時期が新しい(この記事執筆時点で発売記念セール中です)のでAndroid 14を搭載しています。一方でRAM容量はTab 18の12GBから8GBに減っていますが、SoC性能から見て8GBで不足はないと思います。
そしてここが大きな相違点ですが、ディスプレイ解像度が2,560 × 1,600と高精細になり、そのかわりスピーカーがHARMAN KARDONではなくなりました。「画面のキレイさを取るか音質を取るか」という感じ(ただし、いすれも他社のタブレットよりも高水準ではあります)。もちろんWidevineは(Netflixも含め)L1です。
また、付属品にも少し違いがあり、ケースとガラスフィルムに加えスタイラスペンも付属します。ただし、このスタイラスペンはメモなどの書き込み用としては使えますが、筆圧の効き方がワコムなどとは異なりますので、イラストやマンガの制作には向きません。そして、Tab 18には付属していたイヤホンはつきません。
価格のほう、Tab 18といい勝負くらい(3万円台半ば)です。なので、Tab 18とどっちがいいか、というのはわかりません。ただ、ウインタブとしては実機レビューをしているTab 18のほうにちょっと肩入れしているんですよね。
AliExpress製品ページ:
OSCAL ELITE 1:Blackview Global Store
ウインタブの紹介記事:
Blackview OSCAL ELITE 1 - Helio G99と高精細なディスプレイを搭載する12インチタブレット、PCモードも使えます!
Active 8 Pro
OS:Doke OS_P 3.0(Android 13ベース)
SoC:Helio G99
RAM:8GB(拡張機能により最大16GB)
ストレージ:256GB
ディスプレイ:10.36インチ(2,000 x 1,200)
カメラ:イン16MP/アウト48MP
バッテリー:22,000 mAh
サイズ:256.3 × 165.8 × 16.8 mm / 976 g
※LTEモデル
Blackviewと言えばタフネススマホ、ということで、若干マニア向けのような気もしますが、このActive 8 Proを避けては通れないでしょうw タブレットとしてのスペックは高く、SoCはHelio G99、RAMは8GB、ストレージも256GBと上にご紹介したTab 18やOSCAL ELITE 1とほぼ同じです。ディスプレイサイズが若干小さく、10.36インチです。それと、この製品のWidevineはL3なので、動画視聴が主目的の方はご注意下さい。
で、ディスプレイは小さいんですが、筐体はデカいし厚いし重いです。厚さ16.8 mmで重さ976 gというのは10インチ級タブレット2台分ですね。MIL規格(MIL-STD-810H)準拠の堅牢性とIP68/IP69Kの堅牢性を備えたタフネス設計というのもありますし、バッテリー容量が22,000 mAhと超巨大なのもゴツい理由です。このバッテリーはリバースチャージ(この製品をモバイルバッテリー代わりにして、スマホやイヤホンなどのデバイスを充電できる)にも対応していますので、アウトドアでも「モバイルバッテリーいらず」です。
また、タブレット製品としては数が少ない「アウトカメラ48MP」というのもいいですね。タブレットってそんなにカメラを使う機会がないんですけど、アウトドアではActive 8 Proの48MPカメラは役立つと思います。
あと、こんなバンドもついていますので、多少なりともこの重い筐体をうまく取り回せるかと思います。というか、デザイン性が高いですよね、これ。
この製品にはケースや液晶保護フィルムは付属しませんが、なぜかスタイラスペンが付属しますので、メモ取りなどには便利かと思います。
Active 8 Proの実売価格も上の2機種と大差なく、3万円台半ばくらいです。万人向けの製品とは言えないかもしれませんが、Blackviewらしい、「刺さる人には刺さる」タブレットですよね。
AliExpress製品ページ:
Blackview Active 8 Pro:Blackview Official Store
ウインタブの実機レビュー:
Blackview Active 8 Pro レビュー - アウトドア派は必見!Helio G99と48MPカメラを搭載するタフネス・タブレット
3.関連リンク
Blackview Official Store:AliExpress
Blackview Global Store:AliExpress