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Blackview BL9000 レビュー - 背面のサブディスプレイがアクセント!Blackviewの5G対応フラッグシップ・タフネススマホ

Blackview BL9000
Blackviewのスマートフォン「BL9000」の実機レビューです。Blackviewとしては1年以上間を空けての「5Gタフネススマホのニューモデル」となります。性能面、価格面ともにBlackviewのトップモデルと言える製品ですから、張り切ってレビューをしていきたいと思います。

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なお、今回のレビューはBlackviewよりレビュー機の提供を受けて実施しています。


ここがおすすめ

・Dimensity 8020搭載、5Gに対応するタフネススマホ上位モデル
・Antutu 78万点オーバーの高い性能
・背面にサブディスプレイを搭載
・イン50MP/アウト50MPと高いカメラ画素数
・素晴らしいスピーカー音質
・独自UI、Doke OS4.0は便利機能満載
ここはイマイチ
・ディスプレイの発色がやや「派手(濃い)」
・背面ディスプレイの実用性は少し疑問
・人物撮影、飯テロ撮影の画像にややクセあり
・スピーカーは最小音量にしても音が大きい
販売サイトはこちら
Blackview BL9000:Blackview Official Store(AliExpress)

1.製品概要

背景事情

ご存知の通りBlackviewは(最近だとAndroidタブレットにも注力していますが)「タフネス系のスマートフォン」を最も得意としており、タフネススマホが看板のメーカー、と言ってしまってもいいだろうと思います。冒頭に記載した通り、Blackviewは2023年に4G対応(5G非対応)のタフネススマホを多数リリースしたものの、5G機については「小休止」していて、ニューモデルのリリースがありませんでした。2024年1月になって、今回のレビュー機「BL9000」とその下位モデル「BL8000」を同時発売することとなり、2024年は本格的に5Gスマホにシフトしていくものと思われます。

BL9000はSoCにDimensity 8020、RAM12GB(拡張機能により最大24GB)、SSD512GB、FHD+解像度でリフレッシュレート120Hzのディスプレイを搭載と、タフネススマホとしては非常に高いシステムスペックになっているほか、背面にサブディスプレイも搭載する、見どころの多い製品です。

スペック表

  Blackview BL9000
OS Doke OS 4.0 (Android 13ベース)
SoC MediaTek Dimensity 8020
RAM 12GB(拡張機能により最大24GB)
ストレージ 512GB
ディスプレイ メイン:6.78インチ(2,460 × 1,080)120Hz
サブ:1.32インチ(360 × 360)60Hz
LTEバンド 5G:n1/3/5/7/8/20/28/38/40/41/77/78/79
FDD:B1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18
19/20/25/26/28A/28B/30/66
TDD: B34/38/39/40/41
SIM nanoSIM x 2
ネットワーク 802.11a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.1
入出力 USB Type-C
カメラ イン50MP/アウト50MP+13MP
バッテリー 8,800 mAh
サイズ 179.5 × 82.6 × 17 mm
重量 413 g

2.外観と使用感

では、筐体の各部を見ていきます。今回はレビュー機にSIMカードを入れ、メインスマホとして2週間ほど使ってみましたので、普段使いの使用感も含めてご説明します。

同梱物

Blackview BL9000 同梱物
同梱物です。ACアダプターはEUプラグ(そのままでは日本のコンセント形状に合いません)でしたが、AliExpressで(将来的にAmazonも)購入する場合は日本のコンセント形状に合うプラグ、もしくは日本のコンセントで使えるように変換アダプターが付属するはずです。ACアダプターはスマホ用としてはかなりの大型で、120Wの急速充電に対応します。

あとはUSB Type-C – USB Type-Cのケーブル、取扱説明書、「ナイトライトの点灯方法」が書かれた一枚もの、そして右端にギターのピックのようなものがありますが、これはSIMスロット着脱用の工具です。BL9000は防水設計のため、よくある「SIMピン」ではなく、この工具を引っ掛けてSIMスロットを着脱します(操作はごく簡単です)。

前面・ディスプレイ

Blackview BL9000 前面
前面です。インカメラ部分はパンチホールノッチですね。前面ガラスはGorilla Glass Victusが使われています。タフネススマホなので上下左右のノッチは太めですが、低価格なタフネススマホと比較すると少しスッキリした感じではあります。

ディスプレイの使用感

Blackview BL9000のディスプレイは6.78インチのFHD+解像度、リフレッシュレートは最大120Hzと、タフネススマホとしては高いスペックになっています。実際の発色も非常に鮮やかで輝度も高いです。ただし、私の感覚では「ちょっと鮮やかすぎ」でした。最初「これ有機ELだっけか?」と思いました。赤系・黄系の色が強調されていると感じられ、少々「きつく」思われたんですね。

Blackview BL9000 色温度と画面最適化
ディスプレイの発色についての感想は人それぞれだと思います。BL9000の画面が「鮮やかでいいねえ」と感じられる方もいるとは思いますが、私の場合は設定項目の「色温度と画面最適化」のところで寒色を強くし、ディスプレイ輝度を低めにして使いました。

Blackview BL9000 グローブモード
タフネススマホには、手袋をしたままでも画面操作ができる「グローブモード」を搭載している製品があります。BL9000もグローブモードに対応しており、メーカー説明では「精度が30%向上した」ということなので、手袋をして操作をしてみました。確かに操作は可能でしたが、そこまで精度が高いとは思いませんでした。「使う手袋による」という感じで、割と快適に使える手袋もあれば、あんまり反応してくれない手袋もありました。なので、冬のキャンプなどで使う場合は、事前に「手袋との相性」を確認しておくほうがいいですね。

背面・サブディスプレイ

Blackview BL9000 背面
背面です。上部のサブディスプレイが目を引くデザインです。ただし、サブディスプレイ付近を除けばタフネススマホとしてはシンプルで、カチャガチャした装飾が全くありません。

Blackview BL9000 背面
角度を変えてみました。下半分の「黒無地」の部分は「ちょっとレザーっぽい」感じの加工(シボ加工)がされていますが、レザーとは全然別物で、どちらかと言うと滑り止め的な効果や質感の向上を期待しての加工だと思います。また、下側にある「Blackview」のプレートもちょっと高級感があります。個人的には非常に好ましい背面デザインだと思いました。

サブディスプレイの使用感

Blackview BL9000 背面サブディスプレイ
言うまでもなく背面のサブディスプレイはBL9000の大きな特徴です。サブディスプレイは背面を上にすると自動的に点灯し、通常時には時計が表示されます。

Blackview BL9000 背面サブディスプレイ

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時計のデザインは全部で6パターンあり、時計の他に署名(任意の文字列)やお好みの画像を表示させることができます。また、サブディスプレイに表示させることができるのがこの画像の右側にあるもののみです。また、電話の着信も通知されます。ちなみにRakuten Link(楽天モバイル用の通話アプリ)を使っている場合、着信表示はされませんでした。標準の電話アプリのみが対応するようです。

で、しばらく使ってみた感想です。個人的には「デザイン面では好感を持てるが、実用性が高いかどうかは人による」と評価します。読者の方々、スマホをテーブルに置く際に、ディスプレイ面を下にしますか?私は(ディスプレイに傷が付く可能性があるので)ディスプレイ面を上にして置きます。この場合、背面に時計が表示されることに価値はありません。天気予報も歩数計もいらないですね。ただ、「これはいい!」と思ったのが「背面カメラのファインダーとして使えるので、背面カメラで自撮りができる」という点でした。しかし、私は日頃自撮りなんてほとんどやらないので、個人的にはそこまでありがたみは感じませんでした。逆に言えば、自撮りをする機会が多い人なら便利に使えると思います。

なお、「スマホの置き方」についてXでアンケートを取ってみたところ、こんな結果になりました(アンケートにご協力いただいた方々、ありがとうございます。この場を借りて御礼を申し上げます)。

側面

Blackview BL9000 上面

上面

Blackview BL9000 下面

下面

上面と下面です。BL9000は上下にスピーカーを搭載し、上面には「HARMAN」のロゴも見えます。なんと、タフネススマホながらHARMANチューニングのステレオスピーカーを搭載しているんですよね!

下面にはUSB Type-Cポートがあり、パッキンで覆われています。これ、防水のために必要なのはわかるんですが、充電のたびにパッキンを外すのはちょっと面倒です。また、繰り返しパッキンを着脱しているうちに防水性能が劣化しないだろうか、ということも心配ですね。できれば(そんなに高速でなくてもいいので)ワイヤレス充電機能を搭載してほしかったところです。

スピーカーの使用感

音はいいです。はい、めちゃめちゃいいです。中華のタフネススマホとは到底思えません。低音から高音までクリアに聞こえ、音圧も強く、個人的には満点をあげられます。

…ただ、夜寝る前に布団に入って「ちょっと動画でも観ようか」というときには「音が大きすぎ」なんですよね。つまり、最小音量でも夜間の利用にはちょっと音が大きいんです。この点はメーカーなら割と簡単に対応できると思いますので、できれば対処してもらいたいところです。

Blackview BL9000 右側面

右側面

右側面には画像左から音量ボタンと電源ボタンがあります。音量ボタンは大きめの凹凸があり、タフネススマホらしいと感じられますし、おそらく手袋をしていても操作しやすいように、という配慮かもしれません。また、電源ボタンは指紋センサーも兼ねています。実際に指紋を登録してみましたが、認識の精度は良好でした。

Blackview BL9000 左側面

左側面

左側面です。画像左にSIMスロット、中央にスマートキー(カスタムキー)があります。

Blackview BL9000 スマートキーの機能割当

スマートキーの機能割当

スマートキーには「短押し(クリック)」「2度押し(ダブルクリック)」「長押し」それぞれに各種ショートカット(画像左)もしくはアプリ起動(画像右)を割り当てることができます。

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Blackview BL9000 SIMスロット

SIMカード

上でもご説明しましたが、BL9000は一般的な「ピンを挿してSIMスロットを取り外す」のではなく、「付属の工具をSIMスロットに引っ掛けて取り外す」方式です。まあ、この構造でも特に便利だとか不便だとかはありませんね。工具をなくしたらギターピックとか下敷きの角などで代用することもできます。

サイズ感

上に書いた通り、私は2週間ほどBL9000をメインスマホとして運用し、毎日持ち歩きました。使い始めのうち「でかいわ」と思いましたが、しばらくすると慣れてきました。慣れとはすごいもので、400グラムオーバーのBL9000でも特に邪魔だとか、重くて大変とは思わないようになりましたね(外出時はズボンの前ポケットにBL9000を入れてました)。

でも、本来のメインスマホであるGoogle Pixel 8に持ち替えてみると「うわ、薄い!」と思いましたw 手で持った感覚が全然違います。BL9000はメインスマホとしても十分なスペックを備えているので、普段使いにも悪くはないと思いますが、「私なら」Pixel 8のほうが使いやすいです…。ただ、昨年からキャンプに出かけることも増えたので、格安SIMを入れてアウトドア用スマホとして使うと(スペックがいいだけに)最高!だと思います。

3.ソフトウェア

Blackview BL9000 ホーム画面

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ホーム画面です。右の画像の右上に大きなフォルダが見えますが、Doke OS 4.0ではホーム画面のカスタマイズ余地が大きく、(例えば)このように大きなフォルダを表示できます。

Blackview BL9000 アプリ一覧

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アプリ一覧です。おかしな広告系のものではありませんが、Blackbiew独自のアプリが相当数入っています。

Blackview BL9000 システムスチュワードとゲームモード

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独自アプリの一部をご紹介します。この画像の左側は「システムスチュワード」といい、RAMの解放、各種節電モード(バッテリーセーバーや充電保護機能など)の設定、アプリの権限設定などができます。また、画像右側は「ゲームモード(システムスチュワード上はゲームアクセラレーション)」という機能で、通知や着信のブロックなどが可能です。

Blackview BL9000 ツールボックスと凍結室

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この画像の左側は「ツールボックス」という、タフネススマホではおなじみの、アウトドアで役立つツールを集めたものです。画像右側は「凍結室」というもので、ここにアプリを登録すると、そのアプリはホーム画面・アプリ一覧画面からアイコンが消えます(よって起動できません)。

Blackview BL9000 フィ0カスモード

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こちらは「フォーカスモード」。画像右側は「ノープレイモード」にしたもので、この画面にアプリを登録するとモード中はそのアプリが起動できなくなります。また、「仕事」モードにすると、画面には「あらかじめ登録しておいた仕事に必要なアプリ」のみが表示され、登録していないアプリは仕事モードを解除するまで使えなくなります。

Blackview BL9000 ワークスペース

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なにげに便利なのが「ワークスペース」です。これはスマホの環境を「個人用」と「仕事用」に分けるもので、アプリ一覧画面に表示されるアプリが変わります(仕事用として登録したアプリしか表示されません)。また、例えば「個人用」にインストールした「あるゲームアプリ」を「仕事用」に登録すると、そのゲームアプリは「クローン」になります。「個人用」のほうでプレイしたゲーム環境やユーザーアカウントは引き継がれません。なので、複数のアカウントでゲームなどのアプリを運用することができます(アプリ側の規約には注意してください)。

つまり、必ずしも「個人用」「仕事用」という位置づけではなく「メインアカウント」と「サブアカウント」という位置づけで単一のアプリのアカウント情報を分けて使える、ということです。他社のスマホ(Xiaomi MIUIのデュアルアプリとかOPPOのクローンアプリなど)でも見られる機能ですが、Doke OS 4.0の場合は複数のクローンアプリを「独立したアプリ一覧画面にひとまとめにして」運用できるので、より便利かと思います。

Blackview BL9000 デバイス情報とWidevine

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さて、システム情報です。Doke OS 4.0のデバイス情報画面(画像左側)は視認性がいいです。画像右は「DRM INFO」の画面ですが、残念ながらWidevineはL3でした(動画サブスクリプションサービスでHD以上の画質で視聴ができません)。

4.カメラ

Blackview BL9000 カメラアプリ

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カメラアプリです。ウインタブではよく中華スマホのレビューをしていますが、カメラアプリについては「中華スマホとしては普通」という感じですね。一通りの撮影機能があり、ズームは10倍まで(50MPモードのときはズームは効きません)、美顔モードやマクロモード、プロモードなども搭載しています。

何枚か撮影してみました。オリジナルの画像サイズはすべて4,080 × 3,072ピクセル(12.5MP)です。

Blackview BL9000

Blackview BL9000

Blackview BL9000

Blackview BL9000

Blackview BL9000
神社とかユニクロの店内の写真はキレイに撮れていると思います。これならアウトドアでの写真撮影も楽しめるでしょう。一方で夜景はちょっと詰めが甘いように思います。照明の部分がややブレて写っています。

それと、BL9000で家族の写真を撮ったのですが、色味はよくありませんでした(すみません、作例は掲載できません)。美顔モードにしても顔がやや黄色が強くなってしまいます。また、Blackview製品でよく見られる傾向として「食物(要するに飯テロ)」の写真もやや黄色が強くなります。この製品については後日補足的なレビュー記事を掲載するつもりなので、その際にもう少し詳しくレポートしたいと思います。

現時点の評価として「景色とか建築物の撮影画質は十分なものと評価できるが、人物や飯テロ写真での発色が今ひとつ」ということになります。

5.性能テスト

Blackview BL9000 Antutuスコア
Antutu Ver.10のスコアはご覧の通り、78.6万点でした。ただ、GPUテストがLiteバージョンになってしまっていますけど…。

BL9000をゲーミングスマホとして使う人は少ないと思いますが、「たまにゲームでも…」と考えることはあると思います。これだけのスコアが出るのであれば、個別ゲームでの相性問題はあると思いますが、性能的にはほとんどのゲームを快適にプレイできると思います。

実際にゲームもやってみました。

オーディン:ヴァルハラ・ライジング
まず「オーディン・ヴァルハラ・ライジング」です。このゲームは「かなり重い」と思います(SoCの推奨型番はなく、RAMは8GB以上が推奨されています)が、

オーディン:ヴァルハラ・ライジング

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初期のグラフィック設定はこんな感じです。高画質が選ばれ、美しい画質でプレイができました。

カートライダー・ドリフト
次に「カートライダー・ドリフト」です。このゲームはそこまで重いわけではなく、RAM3GB以上が推奨されています。

カートライダー・ドリフト

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初期のグラフィック設定です。最高設定ではありませんが、割と高めの設定が選ばれ、フレームレートを120Hzにしても問題なくプレイができました。

繰り返しになりますが、個別のゲームとの相性、というのはあると思います。しかし、そういうのを別とすればほとんどのゲームを楽しむことができると思います。

5.レビューまとめ

Blackview BL9000はAliExpress内のBlackview Offical Storeに製品ページがあり、12月17日午後5時(日本時間)より発売記念セールが開催されます。セール価格は299.99ドル(先着500台のみ)です。また、12月17日はAliExpressの「ブランドデー」セールのため、同時発売の5Gタフネススマホ「BL8000(セール価格199.99ドル)」、4Gタフネススマホ「BV9300 Pro(199.99ドル)」なども安く買えます。

中国メーカーのタフネススマホとして非常にスペックがよく、メインスマホとしても十分使える製品だと思います。今回私はレビュー機にSIMカードを入れ、メインスマホとしてしばらく運用してきました。記事中に少々厳しいことも書きましたが、総合的に見て「とても楽しく、とても頼りになる製品」だと評価できます。そして、「ウインタブの2024年のあり方」として、この製品については2回目のレビューをやってみたいと思っています。「この製品にはそれだけの価値があるから」というのと「機能がもりだくさんで、Doke OSについての説明もカメラ品質についての説明も不十分だと感じている」というのと「普段使いの使用感について、もう少し突っ込んで確かめてみたい」というのがその理由です。

今々の評価として「この製品が300ドル前後で買えるのなら、それは大バーゲンプライス」だと思っています。

6.関連リンク

Blackview BL9000:Blackview Official Store(AliExpress)

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