こんにちは、かのあゆです。ASUSは7月28日にオンライン発表イベントを開催し、最新スマートフォン「Zenfone 9」を正式に発表しました。事前のリーク情報通り、回転式フリップカメラを搭載する「Flip」シリーズは発表されず、コンパクトモデルの「Zenfone 9」のみ発表されています。
前モデルのZenfone 8と同じくコンパクトなサイズ感を実現しながら、最新のハイエンドCPUを搭載しており、小型スマートフォンが好きな方にはたまらない一台に仕上がっています。
1.Zenfone 9スペック
スペック表
ASUS Zenfone 9 | |
OS | Android 12 |
CPU | Qualcomm Snapdragon 8 + Gen 1 |
RAM | 8GB/16GB |
ストレージ | 128GB/256GB |
ディスプレイ | 5.9インチAMOLED(2,400x 1,080)120Hz |
LTEバンド | 出荷される地域によって異なる |
SIM | nanoSIM × 2 |
ネットワーク | 802.11a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.2 |
入出力 | USB Type-C、イヤホンジャック |
カメラ | イン12MP/アウト50MP + 12MP |
バッテリー | 4,300 mAh |
サイズ | 146.5 x 68.1 x 9.1 mm |
重量 | 169 g |
コメント
OSはAndroid 12です。公式サイトのスペック表では記載されていませんが、おそらく現行モデルのZenfone 8と同じく独自UIとして「Zen UI」が採用されているものと思われます。2014年に登場した初代Zenfone 5 LTEに搭載されていた頃はかなり独自性が強いUIを採用していましたが、現在では素のAndroid OSに準じたUIになっています。コンパクトモデルと言うことで、今回新たに片手でも快適に利用できる「ワンハンドモード」が搭載されています。
Zenfone 9ではコンパクトモデルながら最新のハイエンドCPUであるSnapdragon 8+ Gen 1を搭載します。2022年現在ではハイエンドなコンパクトスマートフォンは減ってきており、現行モデルとして販売されているのはかのあゆが知る限りApple A15 Bionicを搭載するiPhone 13 miniくらいしか存在しないため、希少な存在と言えます。もちろん現時点で最強クラスの性能を持ち合わせているCPUなので、「原神」や「APEX Legends Mobile」といったタイトルも最高画質で快適に楽しむことができます。発熱対策としてはZenfone 8で採用されていたヒートパイプ式の冷却システムからベイパーチャンバー式の冷却システムに変更されています。RAMは8GB/16GB、内蔵ストレージは128GB/256GBという構成で、MicroSDカードによるストレージ拡張には対応しません。
ディスプレイは5.9インチサイズのAMOLED(有機EL)で、解像度はFHD+(2,400 × 1,080)です。リフレッシュレートは120Hz表示に対応しており、流れるような画面スクロールを体感できます。強化ガラスはZenfone 8から引き続きコーニング・ゴリラガラス・ヴィクタスが採用されています。
カメラはイン12MP、アウト50MP(メイン) + 12MP(超広角)という構成です。今回のZenfone 9ではなんと6軸ハイブリットジンバルスタビライザーが内蔵されているため、別途スタビライザーなどを用意しなくても安定した写真や動画を撮影可能です。ウインタブでも実機レビューを行ったZenfone 8ではカメラ性能も満足度が高いものになっていましたが、Zenfone 9ではメインカメラにOPPOの「Find X3 Pro」でも採用されていたソニーのCMOSセンサー「IMX766」が採用されており、カメラ性能はさらに満足できるものになりそうです。
ワイヤレスネットワークは802.11a/b/g/n/ac/axとBluetooth 5.2に対応します。対応バンドについては公式サイトで確認すると「Aバージョン」「Bバージョン」「Cバージョン」が存在しており、投入される地域によって仕様が異なるものと思われますが、日本国内キャリアのバンドに関してはすべてのバージョンでサポートされています。
Zenfone 8から引き続きスピーカーはオーディオメーカー「Direc」がチューニングを担当しています。Zenfone 8の内蔵スピーカーはスマートフォンとは思えないほどクリアな音質となっていたため、Zenfone 9の音質についても期待してよさそうです。
バッテリー容量は4,300 mAhで、最大30W出力の急速充電に対応します。またIPX5/8準拠の防水・防塵性能にも対応します。国内向けZenfone 8ではおサイフケータイに対応していたため、今回も投入されるのであれば搭載される可能性は高そうです。
2.ASUS Zenfone 9 筐体
前面はZenfone 8から変更されておらず、ディスプレイ左側にパンチホールノッチが配置されています。
Zenfone 8ではディスプレイ埋め込み式の指紋認証が採用されていましたが、Zenfone 9では左側面に配置された「ZenTouch」ボタンに組み込まれています。ZenTouchはボタン押し込みだけでなくスライド動作にも対応しており、Google Pay等の認証操作を行うことが可能です。
背面です。かつて採用されていた「スピン加工」はもはや見られなくなってしまったため、Zenfoneらしさは薄れてきてしまったかな…とは思うものの、これはこれで魅力的なデザインに仕上がっていると思います。カメラバンプ周りのデザインはHuaweiのP50シリーズやnova 9に似たような印象を受けます。筐体色は「ムーンライト・ホワイト」「サンセット・レッド」「スターリー・ブルー」「ミッドナイト・ブラック」の4色が用意されます。
3.ASUS Zenfone 9 価格など
Zenfone 9は7月28日にグローバルで販売が開始され、価格は799ユーロ(約11万円、8GB/128GBモデルの場合)からです。発表イベントでは日本国内向けモデルの投入アナウンスは行われませんでしたが、近いうちに国内向けモデルが正式発表される可能性は高そうです。
コンパクトサイズのスマートフォンと言えばかつては「Xperia Compact」シリーズや「AQUOS Compact」シリーズが存在していましたが、いずれも新モデルが投入されておらず、現在販売されているiPhone 13 miniに関しても次期モデルでは廃止されるという噂が出ていることもあり、Zenfone 8から引き続き5.9インチサイズの筐体を採用したZenfone 9の存在はかなり希少な存在といえます。かのあゆ自身コンパクトなスマートフォンは好みなのですが、選択肢がかなり限られてきてしまったと言うこともあり、今年もこのラインを継続してくれたASUSには感謝しかありません。
ただし、Zenfone 8は発売当時8GB/128GBモデルが79,800円(税込)で購入できたのに対し、Zenfone 9では10万を越える価格設定になってしまったのが少し残念に感じています。他社ハイエンドスマートフォンだと20万程度に設定されている機種も増えてきてしまったこともあり、これでも「安い」ことには変わりないのですが…。国内ではハイエンドスマートフォンの価格が上昇し、購入しづらい状況になりつつあるので、Zenfone 9の国内価格には期待したいところです。
4.関連リンク
Zenfone 9:ASUS(Global)