UGREENの「Nexode 300W 充電器」の実機レビューです。ウインタブではこれまでに何度かUGREEN製品のレビューをしていますが、今回のレビュー品は「300W」と大出力です。当然ながらサイズも従来のUGREEN製品よりも大きめで、どちらかと言うと「デスクに一台」という感じの製品ですね。
なお、レビュー機はメーカーであるUGREENから提供を受けています。
・最大300W出力で複数台のノートPCを同時充電可能
・最大5デバイスを同時充電可能
・USB PD3.1規格など、新しい規格にも対応
・高出力の割にコンパクトなサイズ感
ここがイマイチ
・「最大140W/デバイス」は対応するハードウェアが限られる
・急速充電器としてはやや高価
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1.製品の特徴
まずはスペック表をご覧ください。
UGREEN Nexode 300W | |
充電技術 | PD3.1/PPS/QC5.0/SCP/FCP/AFC |
合計出力 | 300W |
出力ポート | USB-C×4 + USB-A×1 |
同時充電可能台数 | 5台 |
サイズ | 111.6 × 93.4 × 53 mm |
重量 | 839 g(実測値) |
備考 | 1.5 mm電源ケーブル、240W USB-Type-Cケーブル付 |
出力ポートを5つ備え、最大出力が300Wという、急速充電器としては大型の製品です。ただし、常に300W出力が可能というわけではありません。
こちらが5つのポートの「最大出力パターン」です。単一ポートでの最大出力は140Wまで、4つのUSB Type-Cポートと1つのUSB Type-Aポートのそれぞれで最大出力が決まっています。また、140Wで充電できるのは、デバイス(PCなど)側でUSB PD 3.1規格に対応していることが条件です。
例えば「ノートPCを3台同時に充電」できます。一般的なモバイルノートやスタンダードノートのACアダプターは65Wか45Wであることがほとんどなので、この画像のように「140W×1、100W×1、60W×1」であれば3台同時に充電は余裕です(ほとんどの場合、65WのACアダプターが付属するノートPCでも60W出力で十分充電可能です)。また、ひとつ上の画像の一番右下にある「5ポート同時使用」の場合だとPC3台にスマホ2台が充電可能で(PCやスマホの仕様にもよりますが)「全部急速充電」できますね。
モバイルバッテリーや急速充電器の場合、「安全性」も重要になってきます。ウインタブとして「UGREEN製品なら絶対安心」とまでは言えません。しかし、この画像にあるように冷却材を内蔵し、各種制御システムも搭載しているとのことなので、信頼性は高いと思います。実際、私やライター(複数)がUGREENの急速充電器を愛用していて、私なんかは2年以上継続使用していますが、今のところノートラブルです。
では、外観から見ていきましょう。
2.外観
同梱物です。日本語の表記もありますが、説明のほとんどは上に掲載した「最大出力パターン」に関するものです。ケーブル類は最大240W対応のUSB Type-C- USB Type-Cケーブル(これ重要、後述します)、あとは電源ケーブルです。
前面です。ポート類はすべてここ、ご覧の通り4つのUSB Type-Cポートと1つのUSB Type-Aポートがついています。上でご説明した通り、Type-Cポートはそれぞれ最大出力が異なります。
背面には電源コネクターがあるのみ。たまに誤解することがありますが、この製品は「急速充電器」であって「モバイルバッテリー」ではありません。そのため、電源接続してなんぼ、と言いますか、電源に接続しないと何もできません。
また、急速充電器の中にはコンセントに直挿しできるタイプのものも多いですが、この製品はケーブルを使って電源接続します。
上面には何もありません。
底面にはゴム足。この製品は横置きでも使えると思いますが、ゴム足はこの面にしかありませんので、「縦置き推奨」ということです。
側面には何もありません。こちらは右側面で「300W」のロゴがあります。一方で左側面には「本当に何もない」ので、掲載を省略します。
3.使ってみた
PCモニターの下にNexode 300W 充電器を設置してみました。まあ、別に「デスクのどこか」に置けばいいんですが、私の場合はサイズ的にこの位置の収まりが良かったので…。
ゲーミングノートPC(レビュー用にお借りしていたLegion Pro 5i Gen 8)とタフネススマホ、そしてなぜかLEDランタンを充電しているところです。
ゲーミングノートPC:標準付属のACアダプターは300Wでした。Nexode 300W 充電器で普通に充電でき、充電電力は概ね95W程度でした。140Wでの充電ができなかったのはPC側がPD3.1規格に対応していなかったためと思われます。
スマホ:画像に映っているもののほか、Google Pixel 7も充電しました。電力は18W程度でした。Pixel 7の急速充電は最大20Wと開示されていますので、概ね妥当な出力だと思います。
LEDランタン:充電電力2Wくらいですねw まあ、安価なものですし、急速充電には対応していないはずなので、こんなものでしょう。
手持ちのPCやタブレット、スマホはほとんどがUSB Type-C充電に対応しています。ただし、製品に付属している充電ケーブルの一方の端子がUSB Type-A、というものもありますし、ここで試したLEDランタンは充電ポートがUSB Type-Aです。なので、 Nexode 300W 充電器にUSB Type-Aポートがついているのはなにげにありがたいと思いました。
私の場合、「5台同時充電」のニーズはあまり高くありません。PCとスマホを同時充電し、たまにタブレットも一緒に…くらいですね。LEDランタンはキャンプに出かける前の晩くらいしか充電しないですし。
ただ、お借りしていたLegion Pro 5iはACアダプターの重量が1キロ越えとかなり大きく、ゲームプレイ中はちょっと不安なので純正のACアダプターを使うとして、普段使いではUSB Type-CポートからNexode 300W 充電器で充電するほうがずっとラクでしたし、場所も取りませんでした。また、私は(ガジェクラさんには叱られそうですが)スマホは「気づいたときに充電する」スタイルなんで、デスクに向かっているときにサッと充電できるのが便利でしたね。
ともあれ、純正のACアダプターを並べるよりもNexode 300W 充電器一台にまとめてしまう方がずっと便利ですし、デスクまわりもスッキリします。スッキリ使うにはケーブルをうまくまとめておく必要がありますけどね。
4.ここに注意!
例えばスマホを充電する場合、純正ケーブルを使えば適切な充電電力が得られるはずです。一方で、今回私が試したように、パソコンを純正のACアダプターではなく、サードパーティのUSB Type-Cケーブルを使って充電するような場合、「ケーブルの規格」に注意が必要です。
Nexode 300W 充電器には標準で240W出力に対応するUSB Type-Cケーブルが付属するので、これを使えばほとんどのパソコンを充電できます(ただし、パソコン側がUSB PD対応である必要があります)。しかし、お手持ちのUSB Type-Cケーブルは高出力に対応しないものが多いですし、そもそも「充電できないType-Cケーブル」というのもあります。今回Pixel 7の純正Type-Cケーブルを使ってLegionの充電を試みたところ、全く出力が足りず、充電ができませんでした。なので、特に高出力(45Wとか60Wとか)を要するデバイスを充電する場合、必要に応じて高規格なUSB Type-Cケーブルを用意する必要があります。
5.レビューまとめ
UGREEN Nexode 300W 充電器はAmazonで9月5日に発売され、通常価格26,980円のところ、9月18日までの期間、発売特別価格として18,980円で購入できます。
ウインタブ読者の場合、「PC2台にスマホ3台、あとタブレットも1台」という人は珍しくないでしょう。そういう人にNexode 300W 充電器はおすすめです。特に複数台のノートPCを同時に充電するニーズがある人には最適な製品かと思います。この製品であれば「複数台を同時に急速充電」できますし。
数日間この製品をデスクに置いて仕事をしてみましたが、とにかくラクでしたし、デスク周りもごちゃごちゃせず、とても気持ちよく過ごせました。また、「せっかくレビューするんだから、ケーブル類もうまく束ねてスッキリさせよう」という準備をしていたのも功を奏したと思います。
私達がイメージする急速充電器の価格帯よりもワンランク高価ではありますが、300W出力で5台のデバイスを同時急速充電できる便利さを思えば、「買い」でいいんじゃないか、と思います。
6.関連リンク
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