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電子ペーパーAndroidタブレット「BOOX」を、音楽活動の中で便利に活用しています

boox for music
こんにちは、natsukiです。私は日頃、電子ペーパーAndroidタブレットBOOXシリーズの「BOOX Nova Air2」(それまでは「BOOX Nova 2」)を常に持ち歩いて、様々に使っています。中でも、特に便利だと感じるのが、音楽活動の中での活用なので紹介いたします。私は、ながらく主にアマチュアオーケストラで活動しているのですが、使い出すとBOOXは手放せません。音楽活動をしている人には、1つの便利なツールとして、BOOXシリーズは非常にお勧めです。また、とくに音楽活動はしていなくても、BOOXというのがどういうことができるガジェットなのか、という活用例としても参考にしていただければと思います。

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なお、今回の記事では、そもそもBOOXとは何かということには触れません。そのあたりは、下記記事などをご覧ください。

進化を続ける電子ペーパーAndroidタブレット「BOOX」シリーズを、おすすめの用途とともに紹介します(2023年初頭編):ウインタブ

1.演奏用楽譜としては、個人的には必ずしもお勧めしない

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最近は世間でも、だんだんと演奏用楽譜としてiPadなどのタブレット端末を使う人を散見するようになってきました。しかし私は、演奏用としては、正直なところ、BOOXだろうが他のタブレット端末だろうが、今のところ使う気にはなりません。ちなみに、サイズ的には、BOOXも13.3インチ(ほぼA4)の、演奏用楽譜として十分視認可能なサイズのものをラインナップしていて、現行品であれば「BOOX Tab X」が最有力候補になります。

BOOX Tab X - 13.3インチと大型のE-Ink搭載Androidタブレット、独立GPU「BSR」で高速な動作を実現:ウインタブ紹介記事

私が演奏用にBOOXも含めてデジタル楽譜を使おうと思わない理由は、主に次の3点です。第1に、単純に「見開き」で使いたい場合が多いということ(すでに販売終了ですが、見開き対応した「GVIDO」という製品もありました)。第2に、機能性の問題として、私はアマチュアなので、分奏にしろ合奏にしろ、大勢での練習に多くを費やします。そしてそういった練習の場では、「次は練習番号Aから」等のように、練習箇所の大きな跳躍がしばしばあります。頻繁に大幅なページの跳躍を行うには、やはり紙の冊子に勝るものはありません。第3に、やはり管理に注意力を割かれるということです。演奏時は、ともかく演奏に集中したいので、少しでも楽譜の操作などに注意力を割かれたくありません。

もちろん、消し書きが容易だったり、膨大な楽譜を呼び出せたり、暗所でもバックライト点灯可能だったり、ペダルなどで手を使わない譜めくりが可能だったり(ペダルを取り違えて他人の楽譜がめくれたという、笑えない笑い話も聞いたことがありますが)など、デジタル楽譜ならではのメリットもあります。実際、自分のペースでできる個人練習やソロであれば、それなりに使い勝手はいいんですよ。ただ、大勢での演奏となると、何かと不安&不便。これは、各自、自分の演奏環境を想定して選んでもらえれば良い点だとは思います。

2.演奏活動内での活用あれこれ

スコアや他パートの参照、メモ

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スコアや他パートの参照には、非常に便利です。これが最も大きいですね。練習中に、他のパートが何をやっているかの把握が重要なことはよくあります。紙で、演奏会のすべての曲目のフルスコアを持ち歩くとかなりかさばりますが、BOOXであれば、pdfで膨大な数のスコアや、さらにパート譜も持ち運び可能です。特にクラシック音楽の場合は著作権が切れている作曲家も多いので、ミニスコアを買わなくても、フリーの楽譜サイト「IMSLP」からダウンロードすればよいですからね。

あと、私は貧乏性なので、なかなかスコアに書き込むのに抵抗感があったりもします。これも、BOOXであれば、気兼ねなくバンバン書き込めますから。

その場で譜面を書き、印刷

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アマチュア楽団あるあるですが、なかなかパートがそろわず、いない楽器を他の楽器で代奏したりする場合があります。もちろん、曲が決まった時点でそういうのは洗い出して対応しておくんですが、実際には、練習していく中で、ここはやっぱり音が要るよね、というのもよくある話です。そんなとき、BOOXであれば、休憩時間にでもノート機能のテンプレートにある五線譜に、補充の譜面を書いて印刷すればいいんです。

印刷は、コンビニのWEBプリントサービスを使ってもいいし、私が使っている練習施設では、施設にメールでpdfを送れば印刷をしてもらえるところもあるので(施設として正式にそういうサービスをしているというわけではなく、数枚程度ならお願いしてそのくらいはやっていただいているということです。感謝)、BOOXのノートで書いた楽譜をpdf出力してスマホに送り、スマホから施設にメールで送って印刷してもらう、ということをやったりしています。

3.サイズは7.8インチの「BOOX Nova Air2」か「BOOX Tab Mini C」が特にお勧め

size
私は、常に持ち歩く用途としては、「7.8インチ」というのが最も適したサイズ感だと思っています。6インチクラスになると、そもそもペン入力ができるものが発売されていないというBOOXのラインナップの問題もありますが、こと音楽に関しては、フルスコアなどの細かい譜面が見づらくなります。具体的な製品としては、モノクロ電子ペーパーディスプレイの「BOOX Nova Air2」、カラー電子ペーパーディスプレイの「BOOX Tab Mini C」の2製品が筆頭候補。また、前世代の「BOOX Nova Air」も、「BOOX Nova Air2」との違いは大きくはないので、価格やBOOXシリーズ宿命の慢性的品薄状況を鑑みれば、選択肢に上がってくるかと思います。なお、カラー電子ペーパーディスプレイの機種については、前世代の「BOOX Nova Air C」と最新世代の「BOOX Tab Mini C」では、技術的に大きな進歩があるので、こちらは、極力「BOOX Tab Mini C」をお勧めします。

10インチクラスは、機能面でもラインナップでも、BOOXシリーズの最も充実しているサイズです。ただ、常に持ち歩くとなると、個人的にはやや大きく感じます。一方で、10インチクラスの「BOOX Tab Ultre」「BOOX Tab Ultra C」は、カメラと専用キーボードによって、他のBOOXシリーズに対して劇的に機能性が向上しているので、総合的に見て、携帯性をとるか機能をとるかはとても悩ましい点ではあります。このあたりは、それぞれの使用環境・目的や好みでしょう。
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ちなみに、7.8インチサイズは、いわゆる「ミニスコア」とほぼ同じサイズなので、オーケストラを長く続けている身からすると、もともと親しんできたサイズ感というのもあります。

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まとめると、候補としては、
・7.8インチ
モノクロ電子ペーパータブレット「BOOX Nova Air2」(「BOOX Nova Air」もアリ)
カラー電子ペーパータブレット「BOOX Tab Mini C」
・10.3インチ
モノクロ電子ペーパータブレット「BOOX Tab Ultre」
カラー電子ペーパータブレット「BOOX Tab Ultra C」
の4機種が有力です。それぞれの詳細は、下記記事もご覧ください。

BOOX Nova Air2 レビュー - 電子書籍リーダーに手帳に、ちょうどいいサイズ感で、高精度なペン入力と便利なページめくりボタン付き専用カバーも備えた7.8インチ電子ペーパータブレット:ウインタブ実機レビュー記事
BOOX Tab Mini C - カラーE-ink搭載の7.8インチAndroidタブレット。E-inkの品質が大きく向上しました:ウインタブ紹介記事

BOOX Tab Ultra - 10.3インチE-Ink搭載Androidタブレット、ディスプレイのレスポンスが大幅にアップ!専用キーボードもあります:ウインタブ紹介記事
BOOX Tab Ultra C レビュー - 電子書籍や手書きノート機能はもちろん、もはやWEB閲覧やオフィスアプリの使用も快適、従来品とは次元の違う最先端”カラー”電子ペーパー(E-Ink)タブレット!:ウインタブ実機レビュー記事

BOOX全体のサイズ別ラインナップに関しては、はじめにも挙げた、以下の記事をご参照ください。ただし、下記の記事は今年2月に執筆したものですが、その後、10.3インチカラー「BOOX Tab Ultra C」、6インチモノクロ「BOOX Poke5」、7.8インチカラー「BOOX Tab Mini C」、7インチモノクロ「BOOX Page」と、4機種もの新製品が発売されているので、あくまでサイズごとの特徴をおおまかに捉えるものとしてご覧ください。

進化を続ける電子ペーパーAndroidタブレット「BOOX」シリーズを、おすすめの用途とともに紹介します(2023年初頭編):ウインタブ

4.自分で何かとカスタマイズする心意気は必要

使いこなせれば非常に便利なBOOXシリーズですが、難点もあります。率直に言って、以前よりかなり扱いやすくなったとはいっても、BOOXシリーズは一般的なAndroidタブレットやiPadと比べると、そうとうに「尖った」製品です。そのため、やはり万人向けとは言いにくいのも事実です。まず基本的な姿勢として、「自分で使い方を探す」「やりたいことがあったら、実現する方法を自分で見つける」ことは求められます。

例えば上の活用例で、さらりと「pdfをスマホに送り」と書いていますが、具体的にどうやるかという話ですね。BOOXシリーズはLTE非対応です。音楽活動を行う施設の場合、フリーWi-Fiが使える場合も多くあるでしょう。その場合は、「BOOXのデータ転送アプリを使う」「クラウドストレージを使う」や、上記のケースであればBOOXからメールアプリやブラウザ経由で施設にメールを送る、といったことが考えられます。Wi-Fi環境が無い場合は、「ニアバイシェアなどAndroidの基本的な機能でBluetooth通信を行う」「スマホと有線でつなぐ」「USBメモリなど外部ストレージを介す」などの方法があります。ニアバイシェアが最もスマートでしょうが、やってみると分かりますが、BOOXだと画面がつぶれて設定が非常に見づらく、またアプリでないため表示調整もきかず、使い慣れていないととまどいます。まあ、音楽は関係無く、BOOXを使いこなすなら、BOOXでのニアバイシェアの扱いには慣れておいた方がよいとは思いますけれど。

なお、BOOXからニアバイシェアでデータを送る分には、ファイルから共有手段でニアバイシェアを選択すればいいんですが、BOOX側でデータを受け取る場合に、ニアバイシェアをONにして受信範囲の選択などをしようとしても、私が知る限りBOOXシリーズは、デフォルトでは上からスワイプのクイック設定パネルにニアバイシェアのアイコンが設置されておらず、自分で設定して表示させる必要があり(一度設定すればよい)、また、設定画面からはニアバイシェアにアクセスできません。そもそもがAndroidのニアバイシェアって、iPadのAirDropに比べてあんまり直感的じゃないですからね。

このように、やりたいことに対して、自分で状況に応じた手段を選択判断実行する、ということは求められます。

5.あえて「BOOX」を選ぶ理由

え?「iPad」+「Apple Pencil」でいいじゃんって?それを言っちゃあ、オシマイよ(笑)。機能性、汎用性で見れば、そりゃiPadの方がはるかに上ですから。現実的に、iPadか、BOOXか、というのは、比較してどっちが優れているというものではなく、「電子ペーパーの個性」をどのくらい気に入るかにかかっているでしょう。

pen-writing
最大のライバルは、iPad miniになると思います。BOOXのiPad miniに対する優位性は、まずは、もちろん、直射日光下で十分視認可能な「紙のような電子ペーパーディスプレイ」です。他には、ペンの描き心地も、カツカツとしたiPadに対して、BOOXは書きやすい摩擦感が追求されています。紙のミニスコアと同様な感覚で、見て、書き込める、これぞ至高。それから、電池保ちはBOOXが圧倒的に上ですね。

ほとんどのAndroidタブレットに対しては、少なくともペン入力の精度でBOOXに大きな優位性があります。8インチクラスでは、十分な精度のペン入力を持つAndroidタブレットは、なかなかないのが現状です。10インチクラスだと、10.4インチの「Galaxy Tab S6 Lite」あたりが競合相手でしょうか。Android派生OSでペン入力に注力した機種であれば、「Fire Max 11」や「HUAWEI MatePad 11.5-inch」がありますが、いずれもOSに独特のクセがあるので、ここでは比較しません。「Kindle Scribe」との比較では、機能的にはBOOX(特にTab Ultraを関する製品)の方がほぼ完全に上位互換です。機能で見るなら、BOOXに対して、できることを制限してとっつきやすくしたのが「Kindle Scribe」、という認識でよいでしょう。

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あと、これはきわめて非論理的な観点ですが、所詮アマチュアとはいえ(趣味のアマチュアだからこそ)、音楽に取り組むということは非常に感性的なもので、そこには道具ひとつひとつに至るまでの感傷的な「こだわり」もとても大切だと思っています。アマチュア音楽を長くやっている人には「うるさ型」の人が多いというのは多分本当で(笑)、私も常々そうならないよう自戒してはいますが、それがダメだってのは他人に押しつけちゃイカンというコミュニケーション上の話であって、自分自身のこととしては「こだわり」がなくちゃ音楽は成り立ちませんから。そういう、一種のマニアックさやロマンや、あるいはノスタルジーを求めるような感覚と、BOOXの電子ペーパー表示やデザイン性というのは、とてもマッチしていると思うんですよ。本音を言えば、私が、音楽をやっている人こそBOOXを!と思う最大の要因は、ここかも知れません。

6.販路

BOOXシリーズは、最近は家電量販店などでも扱うようになってきましたね。ただやはり、非常に個性的なガジェットであることは間違いないので、購入するなら、電子ペーパー専門店の「SKTNETSHOP」をお勧めします。ウインタブでの実機レビューなどにも協力していただいている販売店ですが、私は個人的に購入もしていて、電子ペーパーのことをよく分かっている専門店としての信頼感があります。そのことは、サイトの情報を見ていただいても一目瞭然かと思います。特に、SKTの企業サイトの方の「サポート>よくある質問」ページは、はじめてBOOXを使うなら必読といってもよいでしょう。

よくある質問:SKT

従って、下記の各製品へのリンクは、SKTSHOPのものを貼っておきます。なお、SKTSHOPは、Amazonや楽天市場、Yahooショッピングなどにも出品していますが、直販サイトで買うと専用カバーの割引など特典が付くものもあります。あとは、BOOXシリーズはまだまだ日本ではマイナーなので、国内販売だとSKTSHOPも含めて、どこも基本的に品薄なんですよね。こればかりは、いかんともしがたいところです。

7.関連リンク

BOOX:BOOXメーカーサイト
BOOXシリーズ:SKTSHOP

7.8インチ

BOOX Nova Airシリーズ:SKTSHOP
BOOX TabMiniC:SKTSHOP

10.3インチ

BOOX Tab Ultra:SKTSHOP
BOOX Tab Ultra C:SKTSHOP

13.3インチ

BOOX Tab X:SKTSHOP

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コメント

  1. masahiro より:

    何やら見たことがある楽譜だと思ったら、ヒンデミットのソナタじゃないですか!
    私もアマオケでトランペットを演奏しています。
    以前からクラシック音楽をされているのだな、と思っていましたが、まさか楽器まで同じとは。

    私は10.5インチの安物タブレットにスコアを入れていますが、いかんせん重いのが難点です。
    それでもバカでかいスコアを持ち歩くよりも随分とましですが、紙の利便性との比較に悩むところです。
    今回の記事を今後の参考させていただきます。

    natsuki様の今後の演奏生活が充実されることを願いつつ、
    新たな便利グッズのご紹介を楽しみにしています。

    • natsuki より:

      ありがとうございます。
      同志がいらっしゃいましたか。やはりヒンデミットは楽しいですよね。難点は、伴奏弾ける人がなかなかいないこと(笑)
      書き込むなら、BOOXの書き味はいいですよ〜。
      サイズ感は、記事に書いたように、私は7.8インチがおすすめです。使用感はまんまミニスコア。ただ、10インチクラスのBOOX Ultraシリーズは、機能性は圧倒的に高いので(その分価格も高いですが)、ここは本当に悩ましいところです。