こんにちは、natsukiです。メカニカルキーボード、MONKA AE98の実機レビューをお届けします。ご覧の通り、透明感のあるクールなデザインで用途を選ばず使える一方、快適なタイプ感はもちろん、カスタマイズ性も高く、細かいところにも使いやすい機能がそろっている、非常に完成度の高いキーボードです。
なお、レビュー機はキーボード専門の通販サイト「MECHKEYS」にサンプル提供していただきました。この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。
・豊富なカラーと軸のバリエーション
・オフィスワークにもゲーミングにも使える高いデザイン性
・接続は、USB無線ドングル、Bluetooth、有線接続に対応
・各所にあると便利な工夫が凝らされ、タイピング以外の面でも実用性が高い
ここは注意
・キーレイアウト変更やマクロなどの専用アプリは無し
目次
1.MONKA AE98 スペック
MONKA AE98 | |
カラーバリエーション | Black / White / Pink / Tiffany Blue / Blue&Orange / Black&White |
キースイッチ | Sakura Pink / Sea Salt Gateron G Pro – Yellow / Blue / Red / Black (ホットスワップ) |
キー数 | 95 |
バックライト | RGB |
接続方式 | USB有線/USB無線ドングル/Bluetooth×3台 (USB無線ドングルは本体に収納可能) |
バッテリー | 3,000 mAh |
サイズ | 385 × 140 × 42 mm(実測) (高さは足を折りたたんだ状態) |
重量 | 919.9g(実測) |
その他 | 角度2段階調整、Wondows/Mac切り替えスイッチあり |
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メカニカルキーボードとして、勘所を押さえたスペックです。使用感のところで後述しますが、ちょっとした「あると便利」が全部そろっています。接続は無線だけでなく、有線にも対応。デザインはスッキリしていますが、バックライトはしっかりRGBで派手なイルミネーションが可能です。
バリエーション詳細
MONKA AE98は、豊富なカラーとキースイッチのバリエーションを備えます。カラーによってキースイッチの種類が異なるので、記事執筆現在で販売されている組み合わせを列挙しておきます。
Black ― Sakura Pink / Sea Salt
White ― Sakura Pink / Sea Salt
Pink ― Sakura Pink / Sea Salt
Tiffany Blue ― Sakura Pink / Sea Salt
Blue&Orange ― Gateron Yellow / Gateron Blue / Gateron Red / Gateron Black
Black&White ― Gateron Yellow
この他に、BlackとWhiteは、キースイッチ無しのキット販売もされています。「Sakura Pink / Sea Salt」ってのが気になりますが、独自開発の軸だそうで、スペックは次の通り。
Sakura Pink ― リニア、キー荷重:45g、接点深度:1.5mm
Sea Salt ― タクタイル、キー荷重:47g、接点深度:1.5mm
Sakura Pinkは、いわゆるCherry赤軸とほぼ同様で、反応の深さが少し浅いため、多少軽やかなタイピングが期待できます。Sea Saltは、いわゆる茶軸から、荷重を軽くし反応の深さも浅くしているので、かなりタイプ感は独特そうです。
今回レビューするのは、「Blue&Orange ― Gateron Yellow」の組み合わせです。GateronのYellowは、リニアでキー荷重50gのため、キー荷重45gの赤軸に近いタイプ感ながら、少し重めになります。
なお、サイズの違うバリエーションモデルとして、テンキーレスの「MONKA AE75」もあります。こちらもカラーバリエーションは豊富で、Black、Tiffany Blue、White、Purpleの4色。スイッチはすべてSakura Pink / Sea Saltの選択になります。ただし、接続方法について、MONKA AE98はカラーバリエーションによる機能面の違いはなく、すべて無線接続に対応しますが、MONKA AE75の方は基本的に有線接続で、Blackのみに無線接続のバリエーションがあります。
2.MONKA AE98 筐体
それでは、実機を見ていきます。MONKAというのは聞いたことないブランド名ですが、キーボードのジャンルでは、軸さえしっかりしていればさほど気にしなくてもよいでしょう。
同梱品一覧です。ケーブルは、ちゃんとフェライトコア付きです。
このキーボードは、キースイッチそのものを交換可能なホットスワップのため、キープラーは、キーキャップ用(針金)の他にピンセットのような軸用のものも付いています。
換えキーと、予備のキースイッチです。
マニュアルは、英語と中国語。チェックするところは、ファンクションキーによるショートカット一覧と、Bluettothのペアリング方法くらいですかね。とは言っても、キーキャップのアイコンは直感的に分かりやすく、またペアリングも要するに長押しするだけなので、一般的なメカニカルキーボードとして特別な操作はありません。
本体全体です。この機体は「Blue&Orange」のカラーリングですが、ご覧のように非常に爽やかなデザインで、オフィスなどでも違和感なく使えると思います。海外通販のキーボードなので、配置は英字配列となります。素材はプラスチックながら、マットな表面でしっかり作ってあり、十分な高級感があります。
キーボードごとに個性が出がちな右はじ部分です。テンキー付きで、フルサイズキーボードから「Home」などのある島を抜いたタイプです。「Shift」は大きく、矢印キーも独立したレイアウトになっているため、このあたりの打鍵は慣れがなくても快適に行えます。好みですが、「Delete」キーが「Back Space」直上なのも、ノートパソコンに慣れた人にとっては打ちやすいでしょう。
右上には透明なロゴマークがあり、このキーボードのデザイン上のアクセントになっています。ここはライトアップ可能で、しかもキー部分とは独立して色やパターンを調整できるというこだわりよう。さらに、画像のように取り外し可能になっていて、MECHKEYSの商品ページには、ここのロゴを好きにカスタマイズできるよ、みたいなことが書いてあるのですが、いったいどうすればいいのかはよく分かりません。プラ板焼いて作ってみますかね(笑)
側面です。ちゃんとステップスカルプチャー構造です。
裏面の足です。ご覧のように、2段階で高さを調節できます。
裏面全体です。中央部には、「Windows – Mac」「Bluetooth – USB有線 – 2.4GHzUSB無線ドングル」という、キーレイアウトと接続方法の切り替えボタン、それからUSB無線ドングルの収納スペースがあります。無線キーボードって、ドングル収納スペースがないものが多いので、これはありがたい。
重量は、実測919.9g。頑強な造りで、わざとかなり強くタイピングしても、ビクともしません。
3.MONKA AE98 使用感
快適なタイプ感と、メカニカルにしては小さめのタイプ音
今回レビューした機体は、Gateronの黄軸。リニアタイプの押荷重50gです。タイプ感は、スペック通り、やや重めの赤軸ですね。押荷重は重めではありますが、その分反発力もあるので、赤軸とどちらがいいかは好みでしょう。押下感はスムーズで、クリック感はありません。キーストロークの安定感も高く、カチャつきのない快適なタイプ感を得られます。キーキャップはオーソドックスな形状で、マットな手触りも良し。指紋も付きません。約1週間、このキーボードをメインで使ってみましたが、リニアなタイプ感とあいまって、タイピング内容に集中できる、道具としての利便性も十分に高いキーボードです。
タイプ音は、クリック感が無いので、メカニカルキーボードとしてはかなり静かめ。素材のせいか、底打ち音もさほど大きくなく、静音とまでは言わないまでも、強打しなければメンブレンかと思うくらいのタイプ音です。少なくとも、一般的なオフィスで使う分には気になることはまず無いでしょう。
ホットスワップで簡単に軸を交換可能
キースイッチそのものの交換は、実際やってみましたが、付属のキープラーで引っこ抜くだけ。とても簡単です。Realforceの変荷重タイプを真似して、小指で打つキーを荷重が低めの赤軸などに変更するのも一興かもしれません。こういうカスタマイズ欲を刺激されるのも、このMONKA AE98の魅力の一つですね。なお、記事執筆現在、Gateron赤軸はAmazonで20個約1,500円くらいです。
スイッチで分かりやすい接続切り替え
接続は「USB無線ドングル」「Bluetoothによる3台マルチペアリング」「有線接続」の3種類に対応。無線接続可能なキーボードの場合、有線接続には対応していないものも多いんですが、とっさのときに、有線でもつなげるというのは何かと便利です。また、バックライトを常用したいなら、有線の方がいいでしょうね。Bluetooth接続でも使ってみましたが、基本的に問題なく使えるものの、一般的なBluetooth接続のご多分に漏れず、一定の間が開いたときの1回目の入力がやや遅れます。パソコンで使う場合の通常の使用であれば、USB無線接続か有線接続が、最もレスポンス良く快適に使えます。
ガンガン打ち込みたいパソコンは有線か無線ドングルで、スマホやタブレットにもBluetooth接続しておく、というような使い分けが合うでしょう。先に見たように、接続方法切り替えは物理的なスイッチによって行うので、接続先を間違うことはありません。
豊富なライトアップ
ライトアップは、単色ではなく多色、パターンは豊富で、光量調整も可能と、いっぱしのゲーミングキーボードと同様の高機能を備えます。もちろん、単色点きっぱなしのパターンにすれば、単なるバックライトとしても使えます。その場合はライト無しとの切り替えが、豊富なパターンから選択しなくちゃいけいないのでちょっと面倒ですが(笑)。本体のデザインは、ゲーミングとしてはシンプルなので、派手な雰囲気を演出したいときにはバックライトで盛り上げましょう。
使いやすさへの細かな気遣いが光る
上記の接続方法もそうですが、このMONKA AE98は、実際に使ってみると、タイピング以外の部分でも、あると便利な機能が一通りそろっていることが分かります。列挙してみましょう。
・USB2.4GHz無線、Bluetoothで3台マルチペアリングに加え、有線接続が可能
・USBドングル収納スペースあり
・角度を2段階で調整可能
・Wondows/Mac対応をスイッチで切り替え可能
これらは、それぞれ個別であればめずらしくもない機能ながら、全部きっちりそろっているキーボードって案外に少ないんですよね。この1週間、パソコン以外にも、スマホだったりBOOXだったり、いろいろな機器とつないで、またそのため作業場所も机だったりちゃぶ台だったりしたのですが、いや、これは扱いやすい。作業環境や接続先が変わってもいつでも快適に使用でき、またその切り替えも簡単です。
レイアウト変更やマクロなどのソフトは無し
ゲーミングキーボードなどだと、マクロやキーレイアウト変更などの機能を提供する専用ソフトがある場合もありますが、そのようなソフトの付属はありません。必要であれば、汎用的なソフトなどを利用するとよいでしょう。
4.価格と販路
このMONKA AE98は、基本的にはオーソドックスなタイプのメカニカルキーボードです。ビルドクォリティは高く、タイプ感もメカニカルキーボ-ドとして十分な品質です。クールなデザインで、環境を選ばず使える他、豊富なカラーバリエーションや簡単にキースイッチを交換できるなど、好みによるカスタマイズの余地も大きくなっています。ユーザビリティを高める細かな工夫が多く入っているのが、好印象。
販売は、キーボード専門通販サイトMECHKEYで販売されています。価格は、カラーバリエーションによって異なりますが、今回レビューした「Blue&Orange」や「Black&White」「Tiffany Blue」「Pink(記事執筆現在品切れ)」は、本体99.99ドルになります。キーが単色の「Black」「White」は、やや安く本体89.99ドル。また、キースイッチとキーキャップの付いていないキットは本体69.99ドルです。なお、テンキー無し75%サイズの「MONKA AE75」は、有線接続タイプが本体69.99ドル、無線接続タイプは本体79.99ドルです。
MECHKEYSは円決済に対応していないため、円での価格は支払い方法のレートによって異なり、海外配送となりますので、本体価格の他に送料+諸手数料・税金見合いとして20ドルがかかります。また、ウインタブ読者向けにクーポン「MECHKEYSHIFIGO5」をいただいていますので、上記価格から5ドルOFFで購入できます。
しっかりとしたメカニカルキーボードとしては、特段安くも高くもなく、ボリュームゾーンの価格帯です。ただ、見てきたように、使用者のことを考えた細かな気遣いが行き届いた造りになっているので、実際に使ってみての満足感が非常に高い「間違いの無い」製品です。これなら、オフィスワークにもゲーミングにも、オールマイティに永く活躍していけるでしょう。
5.関連リンク
MONKA AE98:MECHKEYS
MONKA AE75:MECHKEYS
※クーポンコード「MECHKEYSHIFIGO5」で5ドルOFF