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ハードドライブエンクロージャー付きUSBハブ「HAGiBiS MC30 Pro」レビュー － 希少な2.5インチHDD/SSDスロットを備えるUSBハブ

natsuki natsuki周辺機器実機レビュー

HAGiBiS-MC30-Pro
こんにちは、natsukiです。非常にめずらしい2.5インチSATA HDD/SSDスロット搭載のハブ「Hagibis MC30 Pro」を購入して使っているので、レビューをお届けします。これ、ありそうで無いんですよね。外付けのHDD/SSDドライブを多用する人にとっては、それでUSBを1つ占拠してしまうのが悩みの種かと思います。この「HAGiBiS MC30 Pro」、及びバリエーションモデルの「Hagibis MC30」は、通常の外付けのHDD/SSDドライブよりひとまわり大きいだけの持ち運びにも便利なサイズ感で、ハブが付いているため、接続ポートに困りません。ニッチながら、実質的に唯一無二の製品なので、刺さる人には刺さると思います。

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1.バリエーションとスペック

「HAGiBiS」ブランドについて

「HAGiBiS」は、パソコン周辺機器を主に扱うメーカーで、かなりニッチな製品まで扱っています。メーカーサイトはかなりしっかりしており、ラインナップを見てみると、OEM製品も散見されますが、独自の製品もかなりありますね。

HAGiBiS Official Website

バリエーション:「HAGiBiS MC30」「HAGiBiS MC30 Pro」

この製品には「HAGiBiS MC30」と「HAGiBiS MC30 Pro」の2つのバリエーションがあり、サイズは基本的に同じですが、ポート構成が大きく異なります。違いは、以下の通り。私が購入して使っているのは、「HAGiBiS MC30 Pro」の方です。

筐体サイズ

・サイズ:148×82×21mm(HAGiBiS MC30 Proの実測)
・重量:146.8g(HAGiBiS MC30 Proの実測のため、HAGiBiS MC30は多少異なる可能性あり)

「HAGiBiS MC30」ポート構成

・USB Type-Cポート(パソコンなどとの接続用)
・2.5インチSATA HDD/SSDスロット、厚さ最大15mm
・USB 3.0×2
・USB 2.0×2
・SDカードスロット
・microSDカードスロット

「HAGiBiS MC30 Pro」ポート構成

・USB Type-Cポート(パソコンなどとの接続用)
・2.5インチSATA HDD/SSDスロット:厚さ最大15mm
・USB 3.0×2
・USB Type-C:USB PD 最大100W対応
・SDカードスロット
・microSDカードスロット
・HDMI:4K/30Hz

2.筐体

box
実物を見ていきましょう。とりあえず、箱です。

box_spec
なんと、HDMIとUSB PDのスペックは、記事執筆現在、箱にしか表記されていません(笑)。

bundled items
同梱品一覧です。マニュアル、HDD/SSD固定クッションスポンジ、ケーブル、本体です。スポンジは、3枚あり、それぞれ厚さが違います。ケーブルについては、サードパーティー製のケーブルを使う場合は、「USB PD 100W」「映像転送4K/30Hz」などの高スペックが要求されるので注意。基本的にこの純正ケーブルを使いましょう。なお、製品ページにはUSBケーブルは、パソコン接続側にはUSB Type-A用ソケットも付いているとの表記があったのですが、ご覧のように、USB Type-Cのみです。これは「Pro」ではHDMIとUSB PDに対応しているためですね。おそらく、「HAGiBiS MC30」の場合は、USB Type-A対応ケーブルが付いてくるのではないかと思われます。

front
本体です。側面の表記の向きからすると、こちらが表面のよう。筐体はアルミニウム製なので、放熱も安心。上部に「×」形状の穴がありますが、これは通電インジケーターで、使用時は青く光ります。

back
裏面です。2.5インチSATAスロットの蓋はプラスチック製です。

size
手に持つとこのくらい。カバンにも気軽に放り込めるサイズ感です。厚めの新書本と言ったところでしょうか。

size_2
一般的な外付け2.5インチHDD/SSDドライブとの比較だと、このくらいになります。

weight
重量は公式スペックにはありませんが、ご覧のように実測で146.8gと、機能の割にはなかなか軽量です。

bottom
底面のポート類です。HDMI、USB Type-C(USB PD 最大100W対応)、USB 3.0、USB Type-C(パソコン等への接続)が並びます。

side_1
側面です。SDカードスロットと、microSDカードスロットがあります。

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side_2
反対側の側面です。ここにもUSB 3.0ポートがあります。

slide
2.5インチSATAスロットは、なかなか開けるのが固くて苦闘しましたが、左右の画像のあたりを持って、まっすぐに力をかけるとスムーズに開きます。

open
内部は、特に変哲のないSATAポート。

cushion
サイドにはクッションが設けられていて、しっかり固定されます。厚さは最大15mmまで対応。たいていのSSDは厚さについてはスカスカになるので、同梱のクッションスポンジを挟みましょう。私の手持ちのSSDだと、最も厚いクッションと2番目に厚いクッションを重ねて挟んでちょうどいいくらい。クッションスポンジはシールが付いていますが、私は貧乏性なんで挟むだけにしています。それでも十分に固定されます。

3.データ転送速度

ssd drive
2.5インチSATAスロットのデータ転送速度を見てみましょう。シーケンシャルアクセス、ランダムアクセスともに、書き込み速度が伸び悩んでいますが、まあ、実用には十分でしょう。

microsd
ついでに、microSDカードスロットもチェック。microSDカードは、SandiskのExtreme Proブランドのものです。おっと、これは優秀。USBハブは、USBの転送速度は速くても、microSDカードスロットはUSB 2.0相当になっている場合も多いんですが、ちゃんと速度が出ていますね。

4.競合製品との比較 ― ロジテック(エレコム)「LGB-DHUPD」

LGB-DHUPD_2
このような、USBハブのついた2.5インチHDD/SSDスロットで、比較的コンパクトな製品というのは、私が知る限りでは、このHAGiBiS MC30以外には、ロジテック(エレコム)の「LGB-DHUPD」くらいしか知りません。もうワンサイズ大きい「ドッキングステーション」ならばそれなりに選択肢はあるものの、もはやモバイルするにはきついサイズになり、価格も1万円超えとなってきます。

LGB-DHUPD_port_2
ロジテック(エレコム)「LGB-DHUPD」は、ポートが
・2.5インチSATAⅢ HDD/SSDスロット
・USB 3.2(Gen1)×2
・USB Type-C 3.2(Gen1) (USB PD 最大100W給電対応)
・HDMI:最大4K(3840×2160)/30Hz
で、「HAGiBiS MC30 Pro」よりmicrSDカード/SDカードスロットが少ない構成です。本体からPCなどへは、USB Type-Cケーブルが分離不可能で付属して、ケーブルは巻きつけて収納ができる構造になっています。サイズは、HAGiBiS MC30よりひとまわり大ぶりになります。

HAGiBiS M30 Pro:148×82×21mm、重量146.8g
ロジテック LGB-DHUPD:130×130×29mm、重量225g

使用環境に応じて選べばよいですが、「LGB-DHUPD」は国内メーカーのロジテックなので、国内販売の販路が多様かつ価格も実売3,000円台半ばと、価格と入手性はこっちの方が良いですね。もっとも、サイズ感は「HAGiBiS MC30」の方が優秀で、カバンに気軽に突っ込めるかどうかで考えると、「HAGiBiS MC30」ならまあ行けるけど(実際にビジネスバッグに突っ込んで持ち歩いています)、「LGB-DHUPD」のサイズだときついものがあります。

ハードディスク　LGB-DHUPD:ロジテック
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5.販路と価格

「HAGiBiS M30(Pro)」の販路は、やはり安価なのはAliexpressです。私もAliexpressの「HAGiBiS Official Store」から購入しました。この出品者は、トップブランドマーク付きで、HAGiBiSのメーカーサイトからもリンクしているのでメーカー直売店と思われ、安心です。価格は、「HAGiBiS M30」より「HAGiBiS M30 Pro」の方がひとまわり高く、おおむね5,000円～6,000円程度ながら、セール状況によってかなり変動します。ニッチな製品だけあって、それなりに値は張りますね。比較的頻繁に、クリックして獲得するタイプの割引クーポンが発行されているようなので、購入する際は忘れずにチェックしましょう。例によって、複雑な割引次第ではもう一息安くなると思います。

なお、日本のAmazonにも出品はあるようですが、マーケットプレイスの出品で品薄気味、「HAGiBiS M30」のみで「Pro」は無し、価格は7,000円台くらいのようです。記事執筆現在は品薄のようで価格が不当に高騰しており、Amazonでの購入はお勧めできない状態のため、リンクは張りません。Proでない方の「HAGiBiS M30」は、かつてクラウドファンディングサイトMakuakeでも出資を募っていたことがあり、その時の出資額も7,980円からだったので、ローカライズするとそんなものでしょう。

ご覧のような、2.5インチSATA HDD/SSDスロットを備えるUSBハブというのは非常に少なく、持ち運びが苦にならないコンパクトなサイズ感を求めると、この「HAGiBiS M30(Pro)」は実質的に唯一無二と言ってよい製品かと思います。余ったHDDの活用や、最近はSSDが値崩れしてきていることもあって、案外に活躍の場は多いのではないでしょうか。

6.関連リンク

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USB-C Hub with Hard Drive Enclosure:HAGiBiSメーカーサイト(「Pro」は記事執筆現在なし)

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