こんにちは、オジルです。先日、本業の関係で次年度の研修体制を占うため、Zoomを利用したオンラインセミナーに参加しました。その際にグループディスカッションを行う機会が何度かあったのですが、ほぼリモートワークなしの企業に勤めている私とは異なり、多くの企業が新人教育の軸をオンラインに据えていることに驚きました。まあ、実際そうなんだろうなとは薄々気付いていましたけど。それにしてもリモートワークはすっかり定着してきましたよね。
さて、今回はウインタブでも何度か記事を掲載している「eMeet」社より、ハイエンドモデルである「M2 MAX」の実機レビューをお届けします。製品紹介記事は下記リンクからどうぞ。
eMeet M2 Max - サイズが大きくなりマイク音質も向上!eMeetのハイエンドなスピーカーフォン
本製品は最大15名に対応しており、自宅でのテレワークというよりは拠点間でのオンライン会議や、会社から在宅勤務者とコミュニケーションを取る際の利用に適していると言えそうです。というわけで、今回のレビューでは本製品の性能をしっかり確認するため、実際にYoutube配信やオンラインオフ会を定期的に行っている「あの」エンタメ集団に使ってみていただきました。なお、レビューにあたりメーカーよりサンプル品をご提供いただいております。この場をお借りして厚くお礼申し上げます。
1.スペック
まずは紹介記事のスペック表を再掲します。
正直なところマイクの専門知識がないのでスペック上の集音性能については言及できませんが、気になるポイントを以下にまとめます。
・Bluetooth、USB、AUX(オーディオ)と幅広い接続に対応
・バッテリー搭載、しかも最大12時間稼働なので持ち運び時に電源確保が不要
・一方、188×188×45mmなので気軽に持ち運ぶサイズ感ではない
・4マイク搭載で集音範囲は10~15人、2台連結も可能なので比較的大きな会議でも対応可
・付属のUSBケーブルは300cmあり、別途用意せずとも取り回しが楽
2.筐体
まずは同梱品から。3mのUSBケーブルとBluetoothドングル、ペーパー類です。説明書はページ数こそ多いものの、グローバル対応となっていて各言語での簡易的な説明のみでした。ただしスピーカーフォンですから基本的に接続すれば使えるわけで、そこまで詳細なものでなくても困ることはないと思います。
正面から見たところです。画像だけでは伝わりにくいですけど、直径が20cm弱あるためだいぶ存在感があります。使いたい機能のボタンが視覚的に理解できるシンプルな構成で、物理ボタンではなくタッチにて操作するのです。タッチの反応は良好でした。ボタン類の周りにある白っぽい線はLEDインジケーターで、バッテリー残量や音量の確認ができるほか、集音しているマイクに対応した場所のLEDが連動して点灯するような仕組みです。ボタンに関してはひとつだけ一番上に見慣れないマークがありますけど、これは「Voice IA」という音声以外の騒音を低減する機能で、操作する度にON/OFFが音声と共に切り替わる、言うなれば「マイク版のノイズキャンセル機能」。メーカー説明では下記のようになっています。
新しい音声信号処理技術を搭載した“Voice IAモード” を利用すれば、Luna スピーカーフォンから1m以上離れた音を大きく減衰して収音するため、周囲の話し声や電話の呼び出し音、コピー機やエアコンのノイズ、キーボード音など、会議を妨げる雑音を抑制して相手側に発話者の声を明瞭に届けることができます。周囲に雑音の多いオープンスペースでも快適な会話が可能になります。スマートフォンやタブレットとBluetooth接続すれば、スマートな遠隔コミュニケーションの環境が用意でき、社内・社外問わずミーティングを実施できる便利なスピーカーフォンです。
裏面です。中央部分のラベルには製品情報や各種認証の表示があります。技適マークと認証番号もちゃんと記載されていますね。また3箇所にゴム足があり、安定感を高めます…が、そもそもどっしりとした造りになっているため、そのままでもちょっとやそっとじゃ動きそうにはありません。
上部のくぼみはBluetoothドングルの格納スペースとなっています。こういう小さい物って結構紛失しがちなので、この配慮はありがたいですね。
側面です。両端にあるのがマイクで、90°おきに4つ配置されています。また、ポート類はカバー付きで一箇所にまとめて配置されています。
カバーを外すとこのようになります。左から順にセキュリティーロック、リセット(要ピン)、オーディオジャック、連結用の端子、USB Type-Cですね。本製品は1台で最大15人対応しますが、これを2台連結することで最大30名まで対応します。連結用のケーブルは付属しないため、必要な場合には本製品をもうひとつとケーブルを用意しないといけませんね。
3.使用感
所感
マイクに関してはこのあとスペシャルゲストが試してくれているので、私はそれ以外で感じたことをお伝えします。まずサイズですが、やはり大きく重量がそれなりにあることから、バッテリー搭載で持ち運びも可能とはいえ、なかなか持ち出そうという気にはならないのかなと。一方で、基本的に据え置き利用メインで「いざという時に持ち運べる」点は評価ポイントですし、稼働時間も最大12時間という公称値からすると単日利用ならほぼ充電不要なので便利ですよね。操作性などについては開封後ドングルを装着しスムーズにBluetooth接続できましたし、直感的に操作できたので特に不満はありません。ちなみに今回試していませんが、専用のアプリケーションがあり、そこから細かい設定ができるようです。こだわりたい方にも満足できる仕様と言えるでしょう。
そしてスピーカーですが、過去の実機レビュー記事での諸氏同様「音楽用としてはイマイチ」という感想は変わらず、特に低域が潰れてしまうのが印象的でした。ただし、作業用BGMをながら聴きするくらいなら気にはならないとは思います。それよりも着目すべきは、こと音声に特化して言及するなら「びっくりするくらい良い」という点。いくつかYoutuberのトークメインの動画やニュース動画を見てみましたけど、声が際立って聞こえてきて、臨場感もあるのには驚きました。イメージとしては映画館で聞く演者の声に近い印象でしょうか。これはオンライン通話で使用すれば、さぞかしクリアな音声だろうと容易に想像できます。
スペシャルゲストが使ってみた
冒頭でもお伝えした通り、私はリモートワークに縁遠い環境で過ごしているため、本製品のパフォーマンスを十分に確認することができません。そこで彼女たち…そう、あやまんJAPANの出番です。あやまんJAPANは日頃からYoutube動画を撮影(場合によってはライブ配信)したり、複数名でZoomを利用したオンラインオフ会を開催しているため、私なんかより余程「マイク・スピーカーの使用感を熟知している」ことでしょう。今回、どうにかお願いして使ってみていただくことが実現した上に、動画を撮影してくれました。ぜひチェックしてみましょう。
と、動画は送っていただけたんですけど、実はアクシデントがありまして…。私も後から調べて知ったのですが、Bluetoothマイクって「通話」は普通にマイク反映されるのが「動画撮影などマイクとして使う」場合にはちょっとコツがいるというか、今回のケースではiPhoneで撮っていただいたものはどうやらM2 MAXではなくiPhoneのマイクを拾い続けてしまったようです。これは外部マイクを選択できる有料の動画撮影用アプリ(MovieProやFilmicProなど)があるらしく、純正のアプリでは選択できない模様。スピーカーフォンとしてではなく、通話以外でマイクとして使う際にはちょっと注意が必要ですね。せっかく撮っていただいたのに申し訳ない…。ただ、だいぶ真面目に(失礼)撮影、しかも編集までしてくれたので、念のためリンクは貼っておきます。サイズ感などは伝わるんじゃないかなと思います。
その後、動画はスケジュールの関係で叶わなかった(もし送ってくれたら記事を更新します)ものの、嬉しいことにあやまん監督が感想を寄せてくれました。
どうやら動画撮影にはそのままでは使えないようでしたけど、試しにZoomで使ってみて相手の方に聞いてみたら、やっぱり今までよりかなりクリアに聞こえるって言ってました!電源入れたらすぐペアリングできたので楽でしたし。それと、マイクから距離が離れていても自動で調整してくれるのかな?こちらが複数名で話していても、音量のバランスが均等になった感じがするみたいです。一番ビックリしたのはマイクのすぐ近くでキーボードをカチャカチャしてみても全然聞こえなかったことです!とにかくスマホやパソコンのマイクとは全然違うって機械音痴な41歳の私でもよく分かりました。オンラインオフ会とかで使うときに良さそうなので早速活用してみますね!コロナ禍で全然活動できず倒産の危機…読者さま、よかったらYouTubeのチャンネル登録してください!
ご協力いただきましたあやまんJAPANには厚くお礼申し上げます。ありがたまぴー!今後ともよろしくお願いしマッスルスティックー!
4.価格など
eMeet M2 MAXはAmazonで販売中で、3月20日時点での価格は34,000円(税込)となっています。
繰り返しになりますが、本製品はリモートワーク時に自宅などで個人利用するというより、社内の別拠点と複数名同士でオンライン会議を行ったり、顧客に対して複数名でオンラインプレゼンを行うような場面でこそ活躍する製品です。私の経験上、Zoomなどで商談を行う際に相手先の環境音が入り込んでいて聞き取りづらいこともありますし、もしかしたら私自身が相手の方を不快にさせてしまったこともあるかもしれません。M2 MAXは価格だけ見ると「音声にそこまで…」と思ってしまいがちですが、使ってみるとビフォーアフターで印象がガラッと変わり、価格に見合うだけの性能を有している製品だと感じました。個人ならずとも企業・チームでリモートワーク環境を整備する際にはぜひ検討してみてください。
5.関連リンク
eMeet M2 Maxスピーカーフォン:Amazon
あやまんJAPAN:オフィシャルサイト(あやまんJAPAN株式会社)
あやまんJAPAN:Youtubeチャンネル