こんにちは、ゆないとです。今回はロボット掃除機のレビューをお届けします。床掃除や窓掃除をしてくれるロボットや、空気清浄機ロボットを開発している「ECOVACS ROBOTICS」様より、発売前の床掃除ロボットの最新モデル「DEEBOT OZMO T8」(以降、”T8”と記載します。)を提供して頂きました。素晴らしい製品を提供してくださいましてありがとうございます。この場を借りて厚く御礼申し上げます。
このT8、非常に感動するレベルの体験をさせてくれる製品だと断言します。既にロボット掃除機を使用しているという方はもう慣れているかもしれませんが、私には初めて触れる種類の製品で、自宅で動作している姿やマッピング機能、そして集塵力は、使用を始めてからのここ数日毎日感心しています。何より、ここが重要なのですが、動作している姿が非常に”かわいい”です。はじめてのおつかいの子供を見守るように、「がんばれ〜!がんばれ〜!」と何時間でも見ていられる程、愛くるしい動きが最高です。
ここまで絶賛しているのにはわけがあります。私自身、比較的重めのアレルギー持ちで、特にハウスダストには耐性がありません。そのため、ほぼ毎日掃除機をかけています。これが結構手間で重量もあるので大変です。習慣化しているので慣れたものではありますが、やらなくてよいのであればやりたくないです。この製品が来てからというもの、この手間と時間が減ったことが何より助かりました。もしこういった悩みがあった方には最後まで読んでもらえると嬉しいです。
1. スペック
※このT8を含めて、T8シリーズは3種類が存在しています。T8に自動ゴミ集積装置が搭載された充電ドックのセット版”T8+”と、より高度な障害物回避機能と室内の様子を遠隔で確認できるカメラが搭載された”T8 AIVI”があります。今回レビューするのはそれらではなく、スタンダードなバージョンの”T8”です。
まず、可能な清掃モードが3つあり、通常の清掃を行うオート清掃と、スキャンしたマップの一部のエリアを指定しての清掃、掃除してほしいスポットを自分で指定することができるスポット清掃に対応しています。
基本的な吸引清掃と本体底面後方に装着可能なモップを使った水拭きが可能です。吸引清掃はサイドブラシで集めたゴミを本体底面のメインブラシで吸引します。
機能は様々です。音声による開始・終了の通知、清掃終了後に自動で充電ドックまで帰還、毎分480回モップを前後に振動して強力な汚れにも対応、スマートスピーカーとの連携機能などが搭載されています。
センサーも複数搭載されており動作のサポートをします。特筆すべきは、自動車で車間距離を測定するために利用されている「D-ToF(Direct-Time to Flight)」技術が搭載されていることです。これは対象までの距離を測る技術になります。ロボット掃除機への搭載としては初の事例になるようです。このセンサーのおかげで、室内のスキャン(マッピング)は従来のものに比べて高精度に測定できることに貢献しています。その他、壁や障害物にぶつかった時に衝撃を吸収するためのクッションバンパーもついています。
また、2cmまでの高さであれば段差も乗り越えることが可能です。最近の住宅では段差が無いものも増えてきておりますが、扉に段差が付いているところも多いです。2cmくらいまでの段差なら部屋をまたいで掃除をしてくれることでしょう。
バッテリーにはリチウムイオンで5200mAhのものが搭載されています。最長稼働時間は3時間で、低残量から充電した場合約6.5時間の充電時間が必要です。稼働中、バッテリーが減ると自動で作業を中断して充電ドックに帰還し、充電が完了すると途中から再開することができる機能も搭載しています。
重量は約3.7kg、直径は約35cmで厚さは約9cmです。数値上はそこまで大きく感じませんが、個人的には想像していたよりも大きく感じました。反対に重量は見た目に反して軽く感じる程度でした。
2. デザイン
付属品
このようなものが付属していました。まず、ダンボールの中に収まっているものが、スペアのサイドブラシです。画像のダンボールの右隣のものが集塵ボックスに装着するフィルターです。画像左下の白い布が使い捨てクリーニングモップ、画像中央の青い布がクリーニングモップ(複数回使用)、画像右下がユーザーズガイドでした。サイドブラシ・集塵ボックス用フィルターはそれぞれ画像のようにスペアが同梱されているので、最初の使用ではスペア含めて長く使うことができます。
こちらはスペアではないサイドブラシです。左右で形状に差が無いですが、しっかりと色分けされていて迷わず装着できるようになっています。
これは充電ドックです。銀色の部分が充電用の端子になっていて、本体側にも似た部分があり、そこが接続することで充電が始まります。
画像右側の面が地面に接地します。滑り止め加工されているため、充電に帰還したT8が当たってもズレないようになっています。ただホコリは付きやすいので、定期的に拭いてあげると良いと思います。画像左側の面は、コンセントに挿すコードが接続できます。2箇所の板のような部分には、長過ぎるコードをまとめるため、ぐるぐる巻きつけることができるようになっています。
コードはこのような形状です。ACアダプタのような大きなユニットが付いたコードではないため、省スペースで済むのが便利で嬉しいです。
本体
ボディはこのような円形の形状をしています。まだ保護シールなどを剥がしていない、箱出し直後の状態です。画像は本体後方から見ている事になります。青いラベルの部分ですが、ノートPCを開くようにパカッと上げることができるようになっています。
本体底面はこのような形状をしています。こちらも本体後方から見ていることになります。中央両脇にタイヤが付いており、その間にメインブラシが搭載されています。メインブラシの形状は一般的な掃除機のヘッドに搭載されているブラシと似た形状をしています。
タイヤにクローズアップすると、このような形状をしています。タイヤはプラスチックなどではなく、床を傷つけないようにゴム状の柔軟な素材になっています。さらに、地面を滑らないようになっている事と、しっかりと制動する事に役立っています。試しに手で本体を押してみましたが結構な抵抗を感じます。タイヤの取り付けなどはしっかりしていて耐久力のあるものになっています。また、タイヤは本体内部に沈むようになっており、この仕組みのおかげで本体が持ち上げられていることを認識できる機能があります。
メインブラシ部分はカバーになっていて、2つスライドを動かしてロックを解除することで、カバーを取り外すことが可能です。
カバーを外すことで、ブラシに張り付いたホコリを取り除けるようになっています。気付くとすぐに溜まっていることがあるので、定期的に掃除がしやすいのは良いですね。
こちらは本体の先端側です。方向転換用のローラー型のタイヤとその両脇に充電ドックの接続するための端子が付いています。
ブラシは取り外しが可能です。対応する色の部分に取り付けるだけで大丈夫です。しっかりとハマるのでグラグラしたりすることはありませんでした。取り外しも簡単です。
ブラシは片側3本で、これが回転して中央のメインブラシに入るようにゴミを集めます。外に飛び出ている部分は結構長く、部屋の角にもしっかりと届く長さです。
こちらは本体天面の蓋を展開したところです。手前には集塵ボックスを清掃するためのブラシが搭載されています。普通の掃除機にも装備されていることが多いですね。
画像上部に見える青い部分は、この画像のような簡単な説明が両面に書かれた紙です。実際に使う部分に説明書を挟んでくれているおかげで、ひと目で使い方がわかり、初めての使用でも困りません。
集塵ボックスは中央に収納されていて、取っ手を引き出して持ち上げることで簡単に取り外せます。手前の灰色の蓋はフィルターになっていて、付属品でスペアが用意されています。
赤いスイッチは電源スイッチです。画像ではOFFの方にスライダーがありますので、電源ONにするには右へスライドするだけで大丈夫でした。その隣の灰色の小さなボタンはリセットボタンです。そして、蓋の奥にチラッと見えているパワーのマークはAUTOモードのボタンです。また充電状態を表すLEDインジケータになっています。そして、画像右下のQRコードは専用アプリダウンロードとアプリ起動後の本体登録の時に使用します。
これは本体後方に搭載されている水タンクです。このT8はモップを装備することで水拭きも可能になっています。こちらは後日、別途使用感を記事にしようと考えています。
3. 使用感
清掃機能と充電
基本的にはアプリを起動して、掃除開始をタップすれば自動的に掃除を開始してくれます。デフォルトでは部屋内を掃除するようになっています。というのも、海外の家では段差のある家は少ないと思うので、各部屋の扉が開いてさえいれば、ONにするだけで、そのフロア全体を掃除してくれます。
しかし、最近の住宅を除いて、日本の住宅の多くは各部屋の扉の位置に段差があることが多いと思います。2cm未満であれば乗り越えて掃除をしてくると思いますが、私の家は各部屋に画像のような段差があるので、段差を検知してその部屋のみを掃除してくれています。そのため、このような段差がある住宅に住んでる方で、1階または2階のフロア全体を一度に掃除してほしい場合は、ホームセンターで段差解消スロープを取り付ければ解決するかもしれません。私は今後導入しようと考えています。
掃除の精度については後述しますが、清掃を最初から最後まで観察しましたが、しっかり全体を走ってくれるので取り残した進路はありませんでした。
また、掃除が完了すると音声で「清掃が完了しました。充電ドックに戻ります」という音声通知の後、自動で充電ドックに帰還してくれます。細かく進路を微調整しながらゆっくりと充電ドックにアプローチします。まるで飛行機が駐機状態になるまでを眺めている気分になって楽しいですよ。
音に関しては、吸引力「標準」設定がデフォルトで、この設定時は通常の掃除機よりも静かです。近い音量だと、空気清浄機のフルパワーくらいでしょうか。掃除機としたら非常に静かに感じます。この状態でもお菓子やケーキのカスのような大きなゴミもブラシに残さずしっかり吸ってくれます。その他、「静音/標準+/最大/最大+」といった設定が可能です。最大+でも通常の掃除機の弱モード程度の音量ですので、近所迷惑なども気にしなくて良いのが良いところです。
簡単に記載はしていますが、部屋全体をむら無く走ってくれるので、正確さは十分以上の性能があると実感しています。障害物さえなければ、角もしっかりとブラシが届き高速回転しているので同じ箇所を連続で補足してくれます。しかしながら、障害物があるとやはり避けてしまうので、掃除して欲しい場合は障害物をどけてから、アプリでスポット指定清掃を実行すれば大丈夫です。
アプリ(各種設定/3Dマッピング)
これは設定項目です。右上の丸く見えるアイコンは、T8がどこにいるのかわからなくなった時、音声で声を上げてくれる機能です。現在は上記の設定で使用しています。清掃予約は決められた時間に掃除を開始するように設定ができて、おやすみモード有効時は清掃予約のタイミングを回避することができます。
言語設定ではT8本体が発する音声の言語を変更できます。複数言語が用意されており、デフォルトでは”English”英語が選択されています。日本語に設定することもでき、女性の聞き取りやすい声になります。
この画像は、各部屋あるいはフロアの清掃ログです。左側は自室でして、右下にデスクや椅子、フットレストがあるためT8が動いた軌跡はありません。画像左下あたりにベッドを配置していますが、こちらはしっかりむら無く走っていることがわかります。アプリでは、壁付近の軌跡に隙間があるように感じますが、しっかり壁にギリギリまで近づいて走っています。
反対に右側の画像は1階フロアです。この時はまだ学習段階だったのか、段差を物ともせず乗り越えて、フロア全体をほぼ掃除してくれました。乗り越えて段差の上で身動きが取りにくくなっても、うまい具合にタイヤなどを動かして脱出していました。ここも素晴らしいなと感じる1つです。1階には玄関もあるのですが、落下防止センサーのおかげで、端まで近づいてはピタッと止まって方向転換してしっかりと掃除しています。
乗り越え可能な段差はスペック通りでした。この画像の段差は3cmでしたが、部屋全体が掃除完了しているもののこの段差を乗り越えることができず、ずっと目の前をうろうろしている状態だったので、手で持ち上げて段差を越えた先に置いてあげると掃除完了の通知が鳴りました。(※本来であれば目盛りを参照する際は水平が正しいですが、水平な位置からの撮影が難しかったのでご容赦ください。)
こちらの段差は部屋の扉部分にあるものですが高さは2cmです。この高さの段差は物ともせず乗り越えてくれました。反対側の高さも2cmなので行ったり来たりも問題ありません。しかしながら、乗り越える動作中は本体底面と段差が当たってガタガタ音がするので、傷つくのが心配な自分はホームセンターで貼り付けるタイプのスロープを付けてあげたいと考えています。ガタガタしますが、故障をするほどの衝撃が当たっている様子は見受けられず、段差を乗り越える際の本体に受ける衝撃は気にしなくて良いと判断しています。
また、マルチフロアマップをONにすると、別の部屋だったり、1階と2階でマッピングしたデータを登録しておくことが可能です。掃除を開始すると掃除しながらマッピングもしてくれるのですが、こうすることで、本体と充電ドックを1階から2階あるいは2階から1階に移動させた時、すぐに位置情報を検出して本体の現在位置を更新してくれて便利です。
音声だけでなく、アプリにメッセージも飛ばしてくれます。定型文ではありますが、状態や動作結果がひと目でわかります。また、プライバシー設定の必要はこれだけです。
「その他の設定」から参照できる清掃ログでは、前に説明したT8の軌跡を見ることができ、完了時間などが閲覧できます。またとてもありがたい機能として、おそらく実際の稼働時間から算出していると思うのでどのくらい正確なのかわかりませんが、各部品の残りの耐久力がわかります。これを元に交換のタイミングがわかるので便利ですね。
お手入れ
お手入れはブラシについたホコリを簡単に払うことに加えて、本体内部の集塵ボックスを定期的にお手入れしてあげる必要があります。方法は集塵ボックスに記載されているので見ながらで良いので簡単です。通常の掃除機よりは容量が少ないですが、フィルターを傷めないためにも1週間に1回程度は掃除したほうが長持ちするかもしれません。
4. まとめ
ECOVACS「DEEBOT OZMO T8」は、Amazonにて販売中で、6月28日現在の価格は税込み76,800円です。なお、ECOVACSよりAmazonで使える5,000円オフのクーポンコードを頂いております(この記事の最後、「関連リンク」のところをご覧ください)。
私にとって初のロボット掃除機は驚きの連続でした。豊富な機能とむら無く掃除してくれる正確さは非常に満足感が高いです。
特に掃除機をかけるのが手間だったり、時間が合わずご近所迷惑が気になるなどの悩みを持っていた方には非常におすすめできる製品です。少なくとも私はここ数日非常に快適な生活ができています。あとは、各部屋の段差に貼り付け式のスロープを購入してくれば全部屋掃除も夢ではありません。そして何より、頑張る姿が可愛くて毎日ほっこりしています。
まだまだモップによる水拭きやGoogle HomeやAlexaのようなスマートスピーカーとの連携を試していないので、近日中に試して紹介したいと思います。
5. 関連リンク
ECOVACS DEEBOT OZMO T8(製品ページ):メーカーサイト
DEEBOT OZMO T8:Amazon
※プロモーションコード「ECOVACST8」を使うと5,000円オフで購入ができます(7月31日まで)