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dodocool 6in1 多機能USB-Cハブ ― PDに有線LAN対応、本体の可能性を引き出す多機能ハブ(実機レビュー:natsuki)

dodocool 6-in-1 多機能USB-Cハブ
こんにちは、natsukiです。このたび、dodocoolより、「dodocool 6in1 多機能USB-Cハブ」をレビューする機会をいただきました。USB Power Deliveryでの給電に対応しているもので、多機能の名に恥じないスキのない構成です。dodocoolには、この場を借りてお礼申し上げます。

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ところで、私は、これまでハブにはあまりお金をかけてきませんでした。現在、もっとも愛用しているハブは、ハイブリッドワークスの「HWMT1」と「HWMT1C」です。詳しくは、ウインタブにも紹介記事がありますので、ご覧ください(紹介記事は「HWMT1」と「HWMT1C」)。 いずれも、Amazonで980円という廉価で、シンプルなUSBハブながら給電能力を持ち、オマケソフトまで付いてくるという、タブレットを持っているならこのどちらかは絶対買っておけ、と自信を持って勧められる素晴らしい製品です。

じゃあ、高価なハブは要らないかというと、もちろんそんなことはありません。単純にいえば「活躍の場」の違いです。今回レビューするこのハブはAmazonで5,499円となっており、そりゃあ「ただのハブ」として見れば高価に見えるかもしれませんが、USB Power Deliveryに対応していて、なおかつ紹介するような機能の幅を考えれば、十分納得のいく価格です。そこで今回のレビューは、ちょっと趣向を変えて、製品をきっちりレビューするのはもちろん、基本性能をしっかり抑えた廉価ハブ「HWMT1」との比較も行って、どんなときにどんなハブが要るのかも考えてみたいと思います。製品性能の参考だけでなく、ハブ選びの一助になれば幸いです。

1.「dodocool 6in1 多機能USB-Cハブ」のレビュー

筐体と製品の構成

dodocool 6-in-1 多機能USB-Cハブ 同梱物
まずは、箱と同梱物です。この辺は、特筆すべき事はないので、サクサク進めますね。説明書はかなり多数の言語で書かれていて、日本語のもありますが中国語からの重訳のようで、Amazonとかでよく見かける怪しい日本語にお目にかかれます。とはいえ、書いてあることは筐体の図面とスペックと、USB3.0特有の電波障害が発生した場合の対処など、お約束の基本的な注意事項だけですので、特にじっくり読むほどのこともないでしょう。

dodocool 6-in-1 多機能USB-Cハブ ポートの説明
サイズ感はこんな感じ。素材はプラスチックです。単なるUSBハブと比べるとデカいですが、ポートの充実からすれば、むしろコンパクトにまとまっていると言えるでしょう。

そして大切なポート構成は次の通り。
接続:USB Type-C
給電:USB Power Delivery対応 USB Type-C
HDMI(4K出力対応)
フルサイズUSB3.0×3
ギガビットイーサネットインターフェイス
(細かい定義の違いはありますが、長ったらしいんで、以後「有線LAN」と略称します)

dodocoolは類似の構成違いの製品を多数ラインアップしていますので、購入の際はよく確認してください。ちなみに、今回のレビュー品に、VGA出力端子を加えたものか、カードリーダーを加えたものが、MAXの構成になるかと思います。今回のレビュー品とおそらく同じ構成で、ポートの位置が変わり筐体素材が金属になったものまであったりします。

性能評価

この製品の最大の特徴は、USB Power Deliveryでの給電に対応しているということです。簡単におさらいしておくと、一般的にUSB2.0給電能力は5V/500mA(2.5W)、USB3.0の給電能力は5V/900mA(4.5W)なのに対して、USB Power Deliveryは最大20V・5A(100W)の給電能力を持ちます。

ぶっちゃけ、こいつが必要になるのは、世間一般の感覚では、Mac Bookユーザーという事になるでしょう。Amazonの商品名にもそう書いてあるし。しかーし、ここは「ウインタブ」です。林檎製品でレビューをしようなんざ沽券に関わるというもの(?) いや、単に私が持っていないだけとも言いますが。ともかく、今回接続する機器はこちら。

dodocool 6-in-1 多機能USB-Cハブ Cube Mix Plusと
Cube Mix Plus」です。ワコムデジタイザとCore mに128GBのSSDを搭載した10.6インチタブレット。高性能なのはいいんですが、その分、給電が12Vのため、こいつのためだけに専用のアダプターが必要になります。そこを、USB Power Deliveryを使えば、汎用のアダプターで給電ができ、電源まわりがスッキリするというわけです。この辺のいきさつは、以前に投稿したUSB Power Delivery対応給電アダプター「PowerPort+5 USB-C Power」のレビューをご覧ください。ということで、給電アダプターにはAnkerの「PowerPort+5 USB-C Power」を、給電ケーブルにはエレコムの「USB3-CCP10NBK」を使用します。USB Power Deliveryは大電力ですから、ケーブルも専用のものを用意することを忘れずに。

dodocool 6-in-1 多機能USB-Cハブ 接続
基本的な配線図は、こんな形になると思います。有線LANとHDMIは、あまりにごちゃつくのでつないでいませんが。USBメモリを認識し、USB子機を差したワイヤレスマウスに接続し、プラズマボールにもしっかり給電しています。ハブからフルサイズUSBへの給電能力は、3つ合わせて5V/900mAとのこと。これは、ハブに給電を行っていない場合は本体から給電するわけですが、その接続ポートであるUSB Type-Cの給電能力が5V/900mAだからですね。じゃあ、ハブに給電中は、それぞれに5V/900mAが可能かというと、そんな消費電力のデカい周辺機器は持っていないので確認できません。プラズマボールが消費電力5V/300mAなので、理屈の上では、プラズマボールを3つ並べられます。やったね!(?) なお、さすがの多機能ハブもネコには対応していません。

dodocool 6-in-1 多機能USB-Cハブ 実用例
実用的には、こんな感じになります。個人的に惜しかったのは、ハブのケーブルが短すぎて、ご覧のように不安定に浮いた状態になってしまうこと。もうあとちょっと長ければ、ベタ置き状態になって安定したのに。まあ、Mac Bookで使うならポートの位置的に短い方がいいんでしょうし、まさかマニアックな中華タブレットPCで使うことまで想定しろというのは無茶な話ですが、それでも、後述のように、この製品はUSB Power Deliveryを使わない機器とも十分互換性があるので、今後、USB Type-Cポートを備えたタブレットPCが増えていくことを考えると、そういった機器でも使いやすいようにもう少しだけケーブルを伸ばしてくれると、さらに汎用性が広がるのにとは思いました。ただ、USB Power Deliveryに耐えるためか、折り曲げられない硬めのケーブルなので、この辺のバランスは難しいですね。

以下、機能の確認をします。

dodocool 6-in-1 多機能USB-Cハブ 充電と有線LAN
ちゃんと、USB Power Deliveryで給電し、有線LANのインターネット接続も快調です。この、有線LAN対応ってのも重要なポイントですね。

dodocool 6-in-1 多機能USB-Cハブ 外部モニター出力
外部モニターへの出力もこの通り。何も深く考えることなく、差し込めばそのまま表示されました。残念ながら、4Kとかは持っていないのでその部分は試せていません。なお、赤焼けしているのは写真の具合によるものです。

なお、当たり前ですが、映像の外部出力は、そもそも接続機器の方がUSB Type-Cを通じての映像出力に対応している必要があります。このあたりは、ウインタブでも前に記事がありましたが、USB Type-Cって、見た目が同じでも中身が機器によってまったく違うから非常にややこしいんですよね。もし、このハブを使っての映像出力を考えている方は、その辺の確認を忘れずに。

最後に、USBハブがせっかくのUSB3.0なので、ベンチマークを。本体は「Cube Mix Plus」、対象USBメモリはSundiskの「SanDisk Extreme USB3.0 高速フラッシュメモリ SDCZ80-064G」。相当前に買った製品ですが、読み込みシーケンシャル・ランダムともに規格値の245MB/sかそれ以上を安定してたたき出す逸品です。

dodocool 6-in-1 多機能USB-Cハブ ベンチマークスコア
左端のmicroUSB3.0は、Cube純正の変換アダプタによるもの。これがこのUSBメモリのだいたいの基準値です。真ん中が、今回レビューしたdodocoolのハブ。ご覧のとおり、十分な速度が出ます。ハブ経由でのベンチマークの数値かなりバラつきがあり、何度か試した中ではmicroUSB3.0とほぼ同等の数値をたたき出したものもあったのですが、それはズルいかなと思い、あえて1回目のものを載せています。なので、体感差はないと言ってよいでしょう。右端は、参考までにハイブリッドワークスのハブ「HWMT1C」を使って、USB Type-Cポート経由のUSB2.0接続を行った場合のベンチマークです。

なお、USB3.0にありがちな相性の問題は、試用した限りではまったくなく、手持ちの限りではありますが、USBメモリを含むあらゆる機器で正常に動作を確認しました。

PD非対応製品では使えるの?

もちろん、使えます。ただし、注意はあります。

dodocool 6-in-1 多機能USB-Cハブ UMI Zと
例えば、中華スマホ「UMI Z」。この配線で大丈夫です。なお、画像の配線では、Ankerの「PowerPort+5 USB-C Power」の出力ポートのうち、USB Power Deliveryではない方から給電しています。

dodocool 6-in-1 多機能USB-Cハブ PIPO W1 Proと
同様の配線で「PIPO W1 Pro」でもOK。USBハブとして機能することも確認しました。ただ、残念ながら「UMI Z」も「PIPO W1 Pro」もUSB Type-Cポートを通じての画像出力には対応していないようでHDMIからの画像出力はできませんでした。まあ、「PIPO W1 Pro」はmicroHDMIポートが別にありますからね。「UMI Z」は、今回の試用でMHL非対応っぽいということに初めて気付きました。スマホゲームを大画面でやることをちょっと期待していたので、残念。

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それで、注意というのは、「UMI Z」でも「PIPO W1 Pro」でも、ときによって給電されたりされなかったりという状況が発生したということです。実は、これは「HWMT1」なども含む給電機能付きハブ全般で発生する現象で、ネットで検索をかけてみると、この給電したりしなかったりという話題はかなり多く見かけます。どうもスマホやタブレットなどの側の認識の問題と思われますが、給電機能付きハブ全般が抱える問題のようです。そもそも「HWMT1」は、こういった問題に対応するために特殊なキースイッチを備えているという製品だったりします。この件については、これ以上は脱線が長くなるので「HWMT1」のレビュー記事(http://hwmt1.dnki.co.jp)などをご覧ください。とりあえず、先に「ハブと電源アダプタを接続」して、後から「スマホやタブレット本体とハブを接続」するとうまくいく場合が多いようです。ということで、別にこの製品に限らず、給電機能付きハブでうまく給電されない場合は、接続する順序を変えてみるとよいでしょう。ただ、必ずしもそれだけではうまくいかない場合もあるのが困りものなのですが… 一方、「Cube Mix Plus」では、接続の順序にかかわらず給電が不安定になるような事態は発生していません。どうやら、USB Power Delivery機能を使った給電では、この問題は克服されているようです。

話がややこしくなりましたが、まとめると、電源から本体への給電について、USB Power Delivery機能を使った給電については、安定して機能します。USB Power Delivery機能を使わない給電は不安定さが見られますが、これはこの製品に限ったことではないと思われる、ということです。

以上、ということで、全方面スキのない、期待通りの性能を示してくれました。

2.「HWMT1」との比較からみた、多機能ハブの利点

「HWMT1」の特徴

dodocool 6-in-1 多機能USB-Cハブ HWMT1Cと
ここであらためて「HWMT1」との比較を行ってみたいと思います。画像の右側が「HWMT1C」です。「HWMT1」と「HWMT1C」は、接続部分がmicroUSBかUSB Type-Cかと、給電モード切替スイッチの有無の差だけで性能は同じなので、「HWMT1」を基準に話を進めます。それで、まず「HWMT1」の優位点を述べると、もちろん、安いこと。それから、軽くてコンパクトなこと。

で、「HWMT1」に何ができるかというと、「USB2.0でのデータのやりとり」「電源接続時は最大で各々5V/500mAまでの周辺機器への給電(本体からの給電時は総量5V/500mAまで)」「5V/500mAまでの本体への給電」です。なお、本体への給電5V/500mAというのは、本体を使用中の場合、状況にもよりますが、基本的には「充電」は望めない量です。つまり、使いながらバッテリー残量が増えることはなかなかないということです。それでも、この価格で給電能力を持っているだけで御の字ですが。

まとめると、「HWMT1」にできるのは「USBポートの増設(データのやりとりと基本的な周辺機器への接続)」「最低限の本体への給電能力」となります。

ハブが必要な状況って? ― 状況別の使い分け

一方で、ハブが必要になる状況というのは、大きく3つの場合に分けられるかと思います。まず、大前提として出力ポートの少ないPCを使用しているということ。これは、タブレットのようなハード上の制約の場合と、Mac Bookのような製品コンセプトの場合があるでしょう。

dodocool 6-in-1 多機能USB-Cハブ データのやり取り
第一のパターンは、一時的にデータのやりとりなどがしたい場合。特にタブレットPCの場合、取り回しのよさのために拡張性を犠牲にしているため、USBメモリやフルサイズSDカードのデータを読み取りたい、といった場合にもハブが必要になります。この点において「HWMT1」とdodocoolのハブの差は、転送速度です。とはいえ、この差を体感できるのは、数GBを越えるような大規模なデータのやりとりのときのみでしょう。したがって、そのような大規模なデータをやりとりするのでなければ、「HWMT1」で十分、ということになります

dodocool 6-in-1 多機能USB-Cハブ ジョイスティックと
第二のパターンは、出力ポートの少ないPCを、デスクトップ的にコンテンツ生産型の作業に使用したい場合。Mac Bookなんかはまさに、コンテンツ生産型でありながらハブ使用前提の製品です。また、タブレットPCでも、オフィスソフトや基本的な作業については、十分使用に耐えうる性能を持っています。というか、そのような汎用性こそが「Windows タブレット」の魅力でもありますよね。

ちょうど先日、8インチタブレットの「VivoTab Note8」と、以前にご紹介した「HWMT1」をふくむ出張セットに、上海問屋のキーボードをカバンに突っ込んで、出張に行ってまいりました。周りに、Mac Bookを持って行っている人もいましたが、内心「こっちは総額約3万円、総重量1Kg以下だぜ!」などとしょうもない対抗心を抱きつつ(笑) で、宿泊先での、限られた時間での個人的な作業であれば、このセットでそこそこ作業できます。文書作ったり、データのやりとりしたり、データの変換かけたり、くらいですが。しかし、これはとても「落ち着いた環境」とは言えません。あくまで、出張先での限定された作業だからこれで用が足りているのであって、落ち着いて作業するには、やはり、本体へも周辺機器へも安定した給電能力は欠かせません。プラズマボールは冗談にしても、例えば外付けBDドライブなんかはけっこう電力喰いますからね。

この場合、割り切った条件下で使うなら「HWMT1」でもかなり使えるが、デスクトップに近いちゃんとした環境を築きたいなら、やはり多機能ハブ、ということになります。

dodocool 6-in-1 多機能USB-Cハブ 有線LAN接続
第三のパターンは、その他、特定の用途に使用する場合です。プレゼンだったり、テレビ画面でゲームをしたり、有線インターネット接続が必要な場合などなど。これらを、第三のパターンとまとめてしまうのは問題があるかもしれませんが、まあ、要するにケースバイケースの特殊な事態ということですね。これは多機能ハブの独壇場。4K映像出力もさることながら、特に有線LANは、そのためだけに変換ポートを持ち歩くのも手間ですし、必要な状況が想定されるなら、この恩恵はことのほか大きいと思います。

別視点 ― 多機能ハブは本体のポテンシャルを限界まで引き出す

ちょっと視点を変えてみます。ここまでは、ハブを、「接続機器本体のそれまでの使い方を拡張するもの」という観点から見てきました。それが普通の考え方だと思います。が、このハブを使ってみて、多機能ハブは「本体性能を拡張する」というよりも、「本体性能を限界まで引き出す」という見方をした方が正しいんじゃないか、と考えるようになりました。

dodocool 6-in-1 多機能USB-Cハブ PIPO X10と
たびたびの卑近な例で恐縮ですが、私が「PIPO X10」を激推ししているのは、これがまさにタブレットと多機能ハブが一体化した構成になっている(フルサイズUSB×4、フルサイズHDMI、有線LAN、microSDカード、3.5mmイヤホンジャック、DC-IN)からで、おかげさまで日々、実質メインマシンとして「酷使」しています。「PIPO X10」のAtom x5-Z8300にRAM4GB、ストレージ64GB(eMMC)という構成は、タブレットとしては標準的で、もちろん様々な面で力不足ではあるのですが、この外部拡張性の高さゆえに、常に「Atomにそこまで要求しないで!」という悲鳴が聞こえてきそうなくらい、性能の限界でフル稼働しています。

一方、性能では圧倒的に上のタブレットである「Cube Mix Plus」(CPUはCore mだし、ストレージも128GBのSSD)は、「お絵かきタブレット」としてイラスト専用機の地位に甘んじてきました。なぜか? 独立したDC-INを持っているので、電源ケーブルと「HWMT1C」を両方つなげば拡張性は高まるんですが、私のように自分専用の机を持たず、居間で作業しているような環境にとって、接続が1本か2本かというのは、取り回しに大きな差があるんですよ。と、このように「PIPO X10」と「Cube Mix Plus」のすみ分けができていたのですが…

dodocool 6-in-1 多機能USB-Cハブ Cube Mix Plusと
今回のレビューを機に、「Cube Mix Plus」にこのdodocoolのハブをつないでメインマシン的に使ってみたら、おおっ? 「Cube Mix Plus」が異様に使いやすいぞ? 取り回しも外部拡張性も十分だし、やはり、Core mとSSDは伊達じゃない。起動からソフト立ち上げから画像・音源処理から、何をするにしても、「PIPO X10」よりも「Lavie L」(CPU:Core i7-3610QM、RAM:8GB、ストレージ:1TB(HDD))よりも速い、ともかく速い。こいつ、こんなに高性能だったのか!! と、「Cube Mix Plus」をあらためて再評価することになりました。今までは、拡張性の差で割を食ってたんだなぁ。いや、「PIPO X10」の拡張性が凄すぎるのか。

唯一の難点は、先述のように、ハブが「ブラーン」となってしまうことくらい。ここに、メインマシンをめぐる新たな葛藤が生まれました。

3.まとめ

この製品は、現在、Amazonで5,499円となっています。はじめに書きましたように、USB Power Delivery対応で、これだけの多機能という性能からすれば、この価格で文句の付けようはないでしょう。今回は比較しませんでしたが、正直なところ、この製品のメインの競合製品は、Mac用のApple純正ハブ「USB-C Digital AV Multiportアダプタ」でしょう。HDMI、フルサイズUSB、USB Type-Cの3つのポートで7,400円(税別)。Apple純正で多機能な外部拡張機器としては、ちょっと製品特性も違ってきますが「Belkin Thunderbolt 3 Express Dock HD」なんてのもあります。こちらの価格は驚愕の42,980円(税別)。いや、Apple純正品はコスパとは別次元で評価すべきということは重々承知していますが、この辺をみてるとdodocoolの製品は激安に感じてしまいますね。

または、「多機能ハブ」という特性から考えてみます。

もし、ハブに単純なデータのやりとりと「Bluetoothでもいいけど信頼性が欲しいかな」程度の周辺機器の接続のみを期待するなら、「HWMT1」で十分でしょう。この場合は、当然ですが、ハブは接続機器本体のそれまでの使い方を拡張するものという事になります。

それに対し、デスクトップに近いような「オールインワン」の環境を作りたいなら、このような多機能ハブが必要となります。というよりも、「多機能ハブを使うことで、接続機器本体が持っていたポテンシャルを最大限に引き出すことが可能となる」というのが正しい表現であると感じています。

この製品を検討する、すなわち、USB Power Deliveryが必要になる時点で、対象となる機器は、相当のポテンシャルを持っているはずです。USB Power Delivery対応で、単なるUSBハブなら、もうちょっと安価なものもあります。しかし、せっかくの製品性能を活かしきるなら、やはり多機能ハブをお勧めしたい。ちょっとキャッチコピーっぽく結論づけると、

私にとって多機能ハブとは ― 「タブレット」すら「デスクトップ」にする。

ということですね。

4.関連リンク

dodocool 6in1 多機能USB-Cハブ:Amazon
※dodocoolのご好意で、クーポンコード「SYZSSPNO」をいただきました。8月29日までの間、このクーポンを使用すると20%オフとなります。

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コメント

  1. えみり より:

    はじめまして、いつも興味深く拝見させて頂いております。
    数日前にやっとMatebookを手に入れたのですが、
    結構癖の有る機種のようですね…調べが足りませんでした。
    これでMatebookは充電?給電?可能でしょうか
    Matebook自体は対応機種には入っているのですが、
    確認が可能だったらお願いできたりしませんか?

  2. うぃる より:

    キジ白にゃんこ可愛い(最初が、それか~い笑)
    外出してヘロヘロなので後日改めてコメントします。

  3. えみり より:

    コメント頂き有難うございます。
    色々見たつもりでしたが、調べきれていませんでした
    どれが充電しつつ、使えるハブなのか探して居た所に
    丁度こちらで紹介されてたので質問させて頂きました

    dodocoolさんのやつどれも良さそうなので悩みます
    クーポン使える間だったら使わせていただきますね
    色々と教えて貰いまして、有難うございました!

    • natsuki より:

      あまり力になれずすみません。少しでも参考になれば幸いです。あと、今気付きましたが、MateBookシリーズは、立てた時にUSB Type-Cが低い位置に来るデザインなので、中途半端にぶら下がることもなさそうですね。

  4. しろくま1970 より:

    natsuki様 役に立つ記事をありがとうございます。私もMateBookを最近手に入れたばかりで、周辺機器などをいろいろ調べておりました。USBケーブルはPDの事を忘れて、無駄な買い物をしてしまいました。多機能ハブですが、悩んだのですが結局純正品にしました。アマゾンで安く出ていたので。これからからも楽しみにしています。

    • natsuki より:

      コメントありがとうございます。ほんとだ、純正品値下がりしていますね。
      USB Type-C接続は、PDだったり、急速充電だったり、中身によってケーブルまで変えないといけないことが多くてややこしいですよね。

  5. 匿名 より:

    高機能なモバイルハブが必要でないなら
    PD対応モバブには一応簡易USBハブ機能もついてます
    最近手に入れたZMI製のQB820は40W出力でお気に入り
    banggoodでも買えますよ

    • natsuki より:

      情報ありがとうございます。PD対応モバイルバッテリーって、ASUSのめちゃくちゃ高いやつくらいしかないと思っていたら、少しずつ出はじめているんですね。教えていただいたZMI製のQB820を気になって見てみたら、BanggoodもGeekbuyingも完売でした。人気製品のようです。他にないかと調べてみたら、ラブパワー製の似たような製品特性のをAmazonが扱い始めていて、出力はQB820に劣るようですがこちらも気になりますね。

      • 匿名 より:

        私も一代目は定番のRAVPにお世話になりました
        相性問題と旧製品のアダプタ部分がチラホラみたいです

        Ankerについては・・・まあ最近メディアで紹介されてるんで省略
        QB820についてはGearBestで特売してます(ショック
        ttp://www.gearbest.com/power-banks/pp_662137.html

        後はWorldPlusというノートPC互換バッテリーを作ってるメーカーの
        ww.amazon.co.jp/dp/B073W53S71
        なんとQB820同等のPD40W級で激安で国内メーカー(爆