どうも。ひつじです。私はプロジェクターを時折使用するのですが、その際には長らくAirstick 4Kを使ってYoutubeを見たり動画をキャストするなどしていました。
ただこのAirstick 4Kはカタログスペックは悪くないものの少しトラブルが多い機種で、一部のアプリの強制終了を繰り返したり、2.4GHz帯のWi-FiとBluetoothの併用で後者が干渉を受ける、動作もやや緩慢で青色の描写も私の環境だとやや弱い、といった細かい不満があったんですよね。
そんな時所用で立ち寄ったヨドバシカメラ梅田店にChromecast with GoogleTVが販売されていたんですが、動作がサクサクだったこと、映像品質が良かったこと等から購入に至りました。(その際店員の方に無理を言って給電の検証をお願いしたり4KのTVへ接続をお願いしたりと結構わがままを…。ありがとうございます。)
しばらく使用したのですが、良い製品だと感じましたのでレビューをいたします。おすすめできる製品なので是非気になる方は読んでみてください。
1.良い点と気になった点
Chromecast with Google TVの良い点と気になった点は以下の通りです。
良い点
・動作がとにかくサクサク
・動作の安定感が高い
・リモコンの使い勝手が良い
・赤外線により接続機器の簡易制御が可能
気になった点
・5VのUSBでは給電不足となる
・HDMIに差し込んでぶら下げるには筐体がやや大きい
・赤外線搭載なら学習リモコン機能が欲しかった…。
なお、あくまでHDMI側のスペックを参照した範囲で解像度設定が可能、ということなんだろうとは思いますのでどちらかというとプロジェクターのせいではあるのですが、4K解像度を明示的に設定するには接続機器に依存する面が大きい、という点は付け加えさせていただきます。
2.スペック
Chromecast with Google TV | |
カラー | Snow、Sunrise、Sky |
OS | Android TV OS |
CPU | Amlogic S905X2 |
RAM | 2GB |
ストレージ | 8GB |
入出力 | USB Type-C(電力用)、HDMI(一体型) |
出力可能解像度 | 最大 4K HDR、60FPS |
ビデオフォーマット | Dolby Vision、HDR10 |
オーディオフォーマット | Dolby Digital, Dolby Digital Plus, Dolby Atmos (pass-through) |
ネットワーク | IEEE802.11 a/b/g/n/ac、Bluetooth |
Video Remote(リモコン)スペック | Bluetooth、IR搭載、Google Assistant用マイク、乾電池式、加速度センサー |
サイズ |
Chromecast(本体):162 x 61 x 12.5mm Video Remote(リモコン):122 x 38 x 18mm |
重量 |
Chromecast(本体):55g Video Remote(リモコン):63g |
こちらはゆないと氏がすでに機種紹介記事を執筆してくださっていたので引用させていただきましたが、Android TV OSのUIそのものはSONY Braviaなどに搭載されているものとそう大きな違いがないため、過去にそれらを使っていた方は問題なく操作ができるかと思います。
CPUやRAMはAndroid TV BOXの一部ではより潤沢なスペックを用意している機種も存在しますが普通に動画を見る目的で操作をする場合、まず不満は出ない(ともすれば「もっと削れるのでは?」と思う程度には)動作速度を実現しています。詳細は後述します。ゲームをしたい、といった要望がなければまずもって問題ないレベルでしょう。
入出力はHDMIとUSB Type-C(給電用)です。気になった点で記載した通り、給電はUSB2.0の定格だと不足(エラー画面が出ます)します。Anker等が販売している高速充電対応の充電器等では動作する可能性が高いですがテレビのUSB端子から給電するというのはうまくいかない可能性が高いです。
HDCPは2.2に対応。WideVineはL1をサポートしており端末としても4KおよびHDRでの映像出力に対応しています。これならNetflixも高画質で視聴が可能ですからこの辺りの不満はないでしょう。Bluetoothのバージョンは公式な記載はありませんがWikipedia上では4.2とのことです。
一方、リモコンはChromecast本体の操作に加え、テレビやサウンドレシーバー等の操作も可能な赤外線を搭載しています。この信号はChromecastをセットアップする際、メーカーを選択するのですが日本では製品販売されていないであろうかなり多くの会社を網羅している一方で、マイナーなプロジェクターなどはさすがに範疇外。ここは素直に学習リモコンの要領で信号を覚えさせる方式の方がよかったのでは?と思わなくもないです。Chromecastの場合、既にYoutubeの視聴機能が搭載されているテレビよりそうでないPC用モニターとかプロジェクターに差し込まれるシーンが想定される場合も多いでしょうし。
3.筐体
シンプルなデザインなので簡単に。
気になる点としては本体がドングルとしてはやや大きいことでしょう。テレビの裏面等が混み入っている場合、配置が厳しくなりやすいかと思いますがそういった際に取り回しが負担だと思う人もいるかもしれません。
一方リモコンは比較的使い勝手がよく、電池持ちも悪くありません。最初は充電式の方がよかったのに、と思っていたのですがこれなら充電式ではないとしても問題ないでしょう。
4.使い勝手
操作のサクサク具合は動画を見て頂いたら分かると思いますのでご参照ください。
見ての通り、ボタン操作やアプリの読み込みなどは一般的なスマートTV等と比較してもかなり優秀です。SHIELD TV等の旧来ハイエンドクラスのAndroid TV BOX等と比較しても優位なのではないか、と思える程度には動作が素早いです。これなら文字入力もゲーム機等と遜色ない動作をするので、キーボードなしでもそれほどストレスを感じません。
動画のみならず、Chromecast With Google TVを常に起動させておき、接続が自動で切れないBluetoothスピーカー等を用意しておけばほとんどスマートスピーカーと変わらない操作感で音楽再生もできますし、Googleのスマートスピーカーとスピーカーグループを作成し音楽再生することも可能(動画は不可)です。また、Googleのスマートホームデバイスの一環なので、Google Homeデバイスの音声アシスタントで連携させて動画を見ることも可能。動画のキャストも電源さえ入っていれば常時受け付けしてくれるのでスマホから簡単に視聴環境の切り替えができます。
また、対応する動画サービスも何気なく優秀。NetflixやHulu、U-NEXT、dTV等はもちろん、Amazon Prime VideoやApple TV+にも対応しているため利便性は高いです。サービスに関する変な囲い込みがない、というのはありがたいところ。またABEMAやTVer、FOD、TELASA、GYAO、TSUTAYA TV、Rakuten TV等、「え、こんなにビデオオンデマンドサービスってあるの?」って位いろんな動画配信アプリに対応していますから、これ1台あれば大体問題なく何でも視聴できるかと思います。無いのはニコニコ動画位ですかね(※そもそもアプリ配信が限定的です)。
他の部分を見ていくと一般的なスマートフォン用Android程細かい設定はできないものの、複数アカウントを管理したり、使用するアプリを制限したりアカウント設定をロックすることも可能。あまり見せたくない趣味が視聴履歴に反映されるタイプの人ならばともかく、そうでないならば端末を共有しても特に問題はないと思います。
なお、ストレージが大きくはないので私のように動画と最低限の音楽アプリだけを入れる人であればいいのですが、いろんなアプリを使ってみたい、という方にはそういった部分でやや不向きな側面もあります。あくまでスマホの補助端末として活用するのが良いんじゃないかなと思いますね。
5.価格など
Chromecast with Google TVはGoogle Storeやヨドバシカメラ、ビックカメラなどで販売されています。基本的に価格は税込7,600円で統一されていますね。そうなるとオマケやポイントの差異が購入の決め手になるかもしれません。ちなみに私はヨドバシカメラの余っていたポイントを使って購入をしました。(こういう定価がきっちりしていてポイント割合が低くなりがちな製品にこそポイントを使いたくなるんですよね。)
ただ、特にビックカメラはGoogle製品のセールに積極的な傾向があります。まだまだ発売されたばかりといっていい製品なのですぐの値下がりは狙えないかと思いますが、頭の片隅に入れておけばお得な機会もあるかもしれません。
とはいえ、このサクサク動作でYoutube等を楽しめるならば7,600円は買いでしょう。手放しでおすすめできる製品でした!
6.関連リンク
Chromecast with google TV : Google store