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H96 Max 実機レビュー - Android 11搭載のTV BoxはYouTubeなど動画視聴が捗る!

アイキャッチ画像
こんにちは、ゆないとです。今回はAndroid TV Box「H96 Max」の実機レビューをお届けします。最近では「OSとしてのAndroid TV」が搭載された液晶テレビも増えてきて、地上波放送に加えテレビでYouTubeやNetflixが楽しめる時代になりました。しかし、私のように地上波放送はほとんど見ないが動画コンテンツを大画面で楽しみたいという人には、Android TV Boxという手もあります。

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操作性はスマートフォンと比べるとやや異なるものの、大画面でAndroid環境を使うことができますし、価格もAndroid TV(OS)の液晶テレビを購入するよりはお安く済みます。今回試用してみて、NetflixやYouTube、PrimeVideoの視聴がとても捗りました。スマホだと小さくてあまり集中できなかったものも24インチの大画面で楽しむことができます。

なお、今回のレビュー機はBanggoodにサンプル提供して頂きました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。ありがとうございます。

1.H96 Maxのスペック

スペック表

H96 Max RK3566
OS Android11
SoC Rockchip RK3566
RAM 8GB
ストレージ 128GB
ネットワーク IEEE802.11 a/b/g/n/ac、Bluetooth 4.0
入出力 USB 3.0 Type-A ×1、USB 2.0 Type-A ×1、HDMI 2.0a、イーサネットコネクタ、光出力端子、DC端子
サイズ 174 × 81 × 14.3mm
重量 約237g

スペックについて

OSは最新の「Android 11」で、RAMは8GB、ストレージは128GBです。従来、Android TV Boxはそこまで性能を必要としないので、RAM 2~4GB、ストレージ64GB程度という仕様のものが多かったジャンルでしたが、この製品はRAM、ストレージとも大きな容量になっています。

SoCにはRockchip社製の「RK3566」を採用しています。主にIoT機器やTV Boxのような映像機器のSoCに使われる省電力なモデルです。そのためエントリークラスの中でもよりエントリーのスペックで、Androidを搭載しているとは言え、スマートフォンと同じ感覚で使用すると操作性に体感差があるかもしれません。

この製品の仕様の中で珍しいのは、イーサネットコネクタと光出力端子があることです。スタンダードなポートとしてはUSB 3.0と2.0が1つずつ、HDMIが1つ搭載されています。Netflixなどは4K画質で視聴できるプランがありますが、Wi-Fi環境だと時間や周囲の状態によっては結構固まったりしますので、イーサネットコネクタの恩恵は大きいと思います。光端子はあまり使う機会は少ないかもしれませんね。オーディオジャックはありませんが、光端子が使えるオーディオ製品であれば活用できそうです。

サイズ、重量ともにコンパクトで軽量なので、外出先への持ち出しも気軽にできます。例えば旅行先のホテル内でも活躍してくれそうです。

2.H96 Maxの外観

付属品
付属品です。HDMIケーブル(画像右上)、リモコン(画像左上)、取扱説明書(画像左下)、電源ケーブル(画像右下)が同梱されていました。電源は日本でも使用できる形状のプラグです。HDMIケーブルは50cmくらいなので、モニターから遠くへ配置したい場合は自分で用意したほうが良さそうです。

リモコン1
この製品にはリモコンが付属しており、基本的に操作はこのリモコンを使用します。メニューボタンやホームボタン、戻るボタンなどのAndroidの操作に必要なボタンは備わっています。

リモコン2
動作には単4電池が2本必要です。

本体天面
本体天面です。デザイン、質感が非常に良いです。梨地に似たマットな質感の部分とヘアライン加工が施された部分のツートンです。左下には本体の製品名が印字されています。「8K ULTRA HD」とありますが、一応Banggoodのスペック表には最大4Kとなっているんですけどね。対応モニターもないですし、お高いので検証できるのは当分先となりそうです。

本体底面
底面です。四隅には脚がありますが、滑り止め加工などはされていないので置いても滑ります。ただし、しっかり安定するのでガタガタすることはありません。左右と下部のエッジにある白い部分ですが、ここにはライトが搭載されています。

暗所でのライティング
暗いところで電源をONにすると、画像のように青く光ります。

背面
背面です。左からDC IN、光出力端子、イーサネットコネクタ、HDMI、USB 3.0、USB 2.0 があります。

オーディオジャックは搭載していません。テレビとの接続を前提としているのでしょう。私のようにスピーカーを搭載しないモニターを使う場合はUSB経由での接続を検討したほうが良いです。

正面
正面です。ここは黒いクリアパーツになっていて、内部は見えませんが中央辺りには起動中に時刻が表示されるようになっています。

左右側面
左右はスリッドが空いていて、ここから排熱されているわけではなさそうなのでデザインの一部でしょう。

3.H96 Maxの使用感

UIは独自。ホテルのテレビや飛行機のメディアシステムにありそう

ホーム画面
これがホーム画面です。UIはAndroid TVに非常に近いです。Android TVより洗練されているわけではありませんが、リモコンの方向キーで操作しやすいようなデザインになっています。見た目はまるでホテルのテレビや飛行機の座席のモニターなどに搭載されているシステムです。下部の緑の部分はショートカットのようなもので好みやよく使うアプリを設定しておくことができます。

アプリ一覧
これはアプリの一覧です。Chrome、GeForce NOW、Gboard、Netflixは自分でインストールしましたが、それ以外はプリインストールされているアプリです。ブラウザのFirefoxはアンイストールできず無効化できる仕様になっていたりします。その他、AirScreenやCetus Playなどの独自のアプリが入っています。

AirScreen
このAirScreenというアプリは非常に使い勝手の良いアプリです。ミラーリングアプリなのですが、iOS、macOS、Android、Windowsそれぞれで使用することができます。

AirScreen2
例えばAndroidではGoogle Homeを使います。

AirScreen3
WindowsではChromeで開いているページをミラーリングすることができます。どちらもAndroidまたはChromeの標準機能を使うことで実現しています。

CetusPlay1
CetusPlayというアプリもほとんど同じでChromecastのようにミラーリングをすることができるアプリのようですが、スマートフォンをリモコンとして使うことができます。スマホにも同じくCetusPlayをインストールして連携をすることで使えるようになります。

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RKMC
RKMCというアプリは、映像が画像など各メディアを管理するアプリのようです。動画コンテンツだけではなくて、例えばプライベートで撮影した動画や画像などを保存しここから確認することができます。

設定項目
設定項目も普通のAndroid端末と変わりません。また、始めから言語に日本語が選択できるので、設定も特に困りませんでした。

ショートカット配置
ホーム画面の下部には、ショートカットを配置しておけます。本来は画面上部にある「アプリ」というアイコンからアプリ一覧を開くのですが、ここに選択をしておけば一覧を開かずともアクセスが可能です。

セキュリティアップデート
OSバージョンがAndroid 11なだけあって、セキュリティアップデートも比較的最近のものが適用されていました。ただし、今後のアップデートについては中華端末なので望めないでしょう。

操作は基本的に付属のリモコンで!

リモコン操作
操作は基本的に付属のリモコンです。UIがタイル状に並んでいるので、リモコン操作は難しくありません。また、親指で操作しやすいボタン配置なので、使いやすいです。ただし、リモコン操作では目的のアイコンに辿り着くまでに何度も方向ボタンを押さないといけないので慣れが必要だと感じました。

マウスモードによる文字入力
文字入力は大変です。使い始めたときは方向ボタンで入力したい文字を決定するのかと考えていましたが、そのままの状態では入力ができません。リモコンの一番下、マウスのアイコンが印字されたボタンを押して、マウスカーソルモードに変更してあげる必要があります。有効になると画面にマウスカーソルが表示され、方向ボタンでカーソルを動かします。カーソルの動きは滑らか、高速ではないため、文字入力は非常にやりづらいです。もし文字入力を多くするのであれば、キーボードなどは別途用意しておくほうが良いかもしれません。

アプリの起動や操作性もサクサク

SoCにはIoTなどで採用されるRockchip社製の「RK3566」が搭載されています。スマートフォンのエントリー向けSoCよりもさらに控えめなSoCであるため、使う前は動きがもっさりしていたりするのではないかと思っていましたが、カーソル移動やアプリの起動は結構サクサクです。重めのAndroidゲームやChromeの起動では少し時間がかかる印象ですが、Android TV Boxとして考えれば十分にサクサクだと思います。

メインの使用用途であるYouTubeやNetflixの操作感は良好ですが…

YouTube
YouTubeはプリインストールされています。UIはスマートフォンやタブレット仕様ではなくAndroid TVと同じUIに見えます。検索は文字の入力が大変ですが、表示された動画を巡回していくことには何も問題ありません。

Netflix
Netflixの方も操作性はほとんど変わらず操作は難しくありませんでした。しかし、メニューを展開する場合はリモコン側のメニューボタンを押しても反応せず、マウスモードを有効にして直接Netflix側のメニューをクリックする必要がありました。このように、アプリによっては癖のある操作感になります。

widvine
さて、Androidで動画ストリーミングを楽しむために最も重要なものが”widevine”でしょう。「DRM Info」というアプリを導入して確認をしてみたところ、このH96 Maxはセキュリティレベルが「L3」でした。ということは、残念ながらNetflixやPrimeVideoにおいてはHD再生ができない端末ということです。

Netflix2
NetflixではやはりHD再生にならず、くっきりはっきりとした映像ではなくてややぼやけた映像になってしまいます。

PrimeVideo
PrimeVideoについても同様で、シークバーの下に「HD」の文字は表示されずHD再生は出来ませんでした。

ただし、思ったほど画質が荒いわけではないので、気にしない方にとっては問題なさそうなクオリティな気がします。

YouTube2
YouTubeはwidevineが関係なく、1080pでも2160pでも再生が可能です。YouTubeがメインで使いたいという人には何も問題ありません。

最近使ったアプリ一覧や通知ドロワーは使えない

Android TV Boxという仕様上、普段使い慣れた「最近使ったアプリ一覧」や「通知ドロワー」はありません。

特に最近使ったアプリ一覧はアプリの切り替えをするときに便利なものですが、H96 Maxの場合は一度ホームに戻ってから別に起動したいアプリを選ぶ必要があります。家族がメインで使っている液晶テレビはAndroid TVを搭載していて、私も初めて使わせてもらった時は使いにくいと感じましたが、慣れてしまえばあまり気になりません。

GeForce NOWでPCゲームはできるのか試してみた

GeForce NOW_H96Max
もしこの製品でGeForce NOWを利用してPCゲームがプレイできたらすごいですよね。今回試してみました。起動は問題なく、ゲームの起動も若干時間がかかる印象ではありますが、しっかりと起動します。

NW品質
事前にネットワーク環境のテストがGeForce NOWのアプリ側でできるので確認したところ、問題なく推奨値に達していました。また、GeForce NOWのシステム要件自体も一応クリアしています。

ゲーム内
しかしながら、実際にゲームを操作しようとすると、ネットワークには問題ないのにネットワークに関する警告が表示され、視点移動さえ大きく遅延してプレイできる状態ではありませんでした。念のため数日に分けて混雑しないような時間帯にも試してみましたが変わりませんでした。おそらくですが、ネットワークではなく搭載しているSoCが影響しているのかもしれません。

GeekBench
また、気になってベンチマークを実行しようとAntutuベンチマーク(バージョン8も9も)を導入してみましたが、なぜか時間が経っても進捗が0%から動かず完了できませんでした。Geekbenchは正常に完了できましたが、上記の画像のようにエントリークラスのスマートフォンよりもさらに控えめな結果となりました。

4.H96 Maxの価格など

H96 Maxの「RAM 8GB/ストレージ 128GB」はBanggoodにて84.99ドル(約9,469円)で販売中です(8月4日までのセール価格です)。

やはりYouTubeやNetflixなどのストリーミングアプリを楽しむことに特化している印象です。リモコン操作であることやIoTなどの低消費電力な製品向けのSoCを搭載していることからも、この製品でブラウジングをしたりゲームをしたりすることにはあまり向いていないように思います。そうは言っても、動作は軽くマウスやキーボードを繋ぐことはできるので使い方次第でもっと使いやすくなります。

それ以上のメリットとして、軽量コンパクトであることや有線LANを搭載するなどの接続性の良さで、Android TVを搭載していないテレビをAndroid TV化することや、旅先のホテルなどにあるTVサイズの画面で動画コンテンツを楽しむことができる点は魅力だと感じました。

価格もお手頃ですし、手持ちのモニター、液晶テレビをAndroid TV化して思いっきり動画コンテンツを楽しんでみては如何でしょうか。

5.関連リンク

H96 Max(Banggood)

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