こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今回はウインタブで実機レビュー済みのAndroid タブレット「ALLDOCUBE M5」の読者レビューです。レビュアーのtakumiさんはゲーマー(実力の程は私もわかりません)で、PC用のオンラインゲームやゲーミングPCについての知識もお持ちです。ウインタブではゲーミングノートの紹介や実機レビューも手がけていますが、いまひとつゲーマー目線での記事作りができていないと感じますので、この先何回かtakumiさんにゲーミングPC関連の記事をご執筆いただこうと計画しております。
とりあえず今回はWindowsのゲーミングPCではなく、Androidタブレットのレビューとなりますが、記事の中身はゲーマーらしさを感じます。Helio X20というCPUを搭載したタブレットでどのくらいまでのゲームが楽しめるのか、ということが気になっている人も多いでしょう。そんな人にはお役に立てそうな記事だと思います。では、takumiさんのレビューをどうぞ!
0.はじめに
はじめまして、takumiと申します。まだレビューは数をこなしていないので、至らぬ点もあるかと思いますが、温かい目で見ていただけたら幸いです。今回は、中国製10.1インチAndroidタブレットである「ALLDOCUBE M5」の実機レビューをしていきたいと思います。税込み約2万円のこのタブレットはどこまで性能を発揮できるのでしょうか。
なお、この製品は以前にもこちらのサイトでレビュー掲載されています。前回は普段使いを想定したのに対し、今回は主にゲームをプレイしての感想をメインに書いていきますので宜しくお願いします。よって、カメラやシステムの細かい点の表記はこちらでは省略させて頂きますことをご了承ください。
ALLDOCUBE M5 レビュー - 10.1インチのHelio X20搭載LTE対応Android タブレット、満点をあげていいコスパだと思うよ!(実機レビュー)
1.スペック
最初にスペックを確認してみましょう。OSは最新のAndroid 8.0を搭載。CPUはHelio X20で、LTE通信対応となっています。性能としてはSnapDragon625と同等以上と言われています。RAMは4GB、ストレージは64GB、そしてディスプレイは10.1インチで解像度2,560 × 1,600と非常に高いです。
この製品はLTE通信に対応していますが、ウインタブでは原則として中華製品の通信まわりについてはレビューをしていませんので、今回も通信品質等については言及しません。その他、SIMスロットはmicroSIMで、別途microSDカードスロットがついています。USBはmicroUSBポートでType-Cではありません。
バッテリー容量は6,500mAで、最近の一般的なスマホの容量が3,000mA前後であることを考えると、電池の持ちはかなり良く、長時間ゲームをしていても電池が持つような設計がされています。重量は公称510gですが、長時間持っていて重いと感じることはあまりないでしょうが、寝ながら見上げる形で端末を長時間持っていると腕に疲労を覚えてくるかもしれません。
2.アプリを動かしてみて
いよいよアプリ等を動かしてのレビューに入っていきます。AnTuTu等のベンチマークは既に前回行っているので、今回は省略させていただきます。気になる方は前回のレビュー記事をご確認ください。 前回行っていないベンチマークの一つとして個人的にゲーム利用で気になるのが内部ROMの読み込み速度です。今回はA1 SD Benchというアプリで読み込み,書き込み速度を測定してみました。
読み込み(Read):91.81MB/s
書き込み(Write):41.27MB/s
参考までに、私の普段使いのau版Samsung Galaxy S8+[SCV35]では読み込み(Read):471.72MB/s 書き込み(Write):133.47MB/sでした。おそらくコストを抑えるために速度の低いROMを搭載しているのだと思われますが、容量の大きいマルチプレイメインの高負荷ゲームプレイ時には読み込み速度が気になるかなあと思いました。もちろん普段使いなら何も問題はないと思います。
ここから、幾つかゲームをプレイしての感想を述べていきたいと思います。
まずはPUBG Mobileです。Alldocubeホームページの製品ページでSSが掲載されてるのを見るに、このゲームが快適にプレイできるのをアピールしているのかと思われますが、結論から申し上げると「辛うじて動くかな」レベルでした。ゲーム中常にフレームがガックガクで紙芝居状態というわけではないのですが…、この手のシューティングゲームは敵に照準を合わせるために視点を激しく動かすのですが、その際のフレーム飛びが激しく、どうしても行動が遅れてしまいます。マルチプレイのみであるこのタイトルでは快適に遊ぶのはちょっと厳しいかなあという印象です。ただ、この挙動の原因がもし内部ROMの読み込み能力に起因するものであれば、処理速度の速い高性能SDカードにゲームファイルを割り当てることで改善されるかもしれません。
ちなみに画像品質の自動設定では最軽量の[快適画質]になっています。画質はこれ以上下げようがないので、やはりそのままだと快適なプレイは厳しそうです。
続いてレースゲームのNeed For Speed:No Limitsです。エフェクトが幾つか簡略化されるだけでゲームそのものは快適に動くのですが、ゲーム内解像度が恐らく1600×900辺りまで下げられているので、端末自体との解像度の差で粗が少し目立つかなあといった印象です(このゲームには画質調整オプションが搭載されていません)。
余談ですが、このレビューを書いている当日に最新レースゲーム「アスファルト9:レジェンド」の配信が行われた為、性能テストを行いたかったのですが、プロセッサの最適化が追いついてないのか、根本的に性能が足りていないかといった原因でゲームが起動しませんでした。
続いてはマルチプレイスポーツゲームのFIFAサッカーです。解像度は体感1920×1080程度といったところでした。エフェクトが幾つか簡略化されていますが、プレイには支障はなく、快適に遊べました。ゲーム中のフレームレートが体感20~27fps程度であることをどう受け取るかはプレイヤー次第だと思います(私はFIFAプレイヤーでは無いので)。
国内で人気の高いアイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ(通称デレステ)では3Dモードでは描画処理にもたつきがあり、ノーツ(タップするオブジェクト)の流れが不自然になるという現象が起きました。低難易度ではあまり気になりませんが、ノーツの数が多い高難易度ではプレイ中に違和感を覚えるかと思います。まあ音ゲーガチ勢の方はきっと設定を「2D軽量」にするかと思いますのでさほど気に留めないかとは思いますが…。
画質の初期設定は「3D標準」でした。ゲーム内解像度は体感1920×1080、ゲーム内フレームレートは体感20~24fps程度でした。
ちなみに、端末によっては音ゲーをプレイする際、相性等の問題でノーツのタップ判定にズレが生じる(ゲームを長時間プレイして端末に負荷がかかるとその現象はより顕著になります)のですが、この端末でのプレイ時にはそれが感じられませんでした。長時間プレイを続けてもノーツの判定に違和感が出ないのは音ゲーマーの方には大きな魅力を感じるのではないでしょうか。
世界で最も人気の高いマルチプレイストラテジー、クラッシュロワイヤルではアプリの負荷が低いため、もたつきも無く大画面で快適にプレイ出来ます。ユニットの配置が重要なこのゲームでは大画面でのプレイが向いているような気がします。解像度は体感1920×1080です。
3.使ってみての評価
主にゲームをプレイしてみての感想となりますが、値段対性能比を考えると、重量級のゲームをプレイしないのであれば非常に魅力的な1台なのではないかと思います。デレステやガルパ、スクフェスなどの音ゲー(デレステ、ミリシタは2Dでの運用を想定)や、クラロワやFIFA、FGOなどの軽量〜中量級のゲームを10.1インチというモニタサイズで快適に、しかも比較的安価にプレイすることが出来ると思います。反面、PUBGMobileやWoTBlitzなど、高いグラフィックス処理能力を求められるゲームをプレイしたいという人にはこの製品は向いてないと思います。しかし、仮にゲームを抜きにしたとしても10.1インチという大画面とHelio X20+4GB RAMという組み合わせは様々なシーンで幅広く活用できるのではないかと思います。
こちらの製品は中国の通販サイト「Banggod」にて179.99ドル(20,700円)にて販売中です。あらゆるシーンで軽快に動いてくれる大画面タブレットをお探しの方にはかなりオススメできる1品なのではないかと思います。