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ZOTAC ZBOX PI335-GK - Windows 10 Proを搭載する手のひらサイズのPC。使い方をイメージできれば面白そうです

ZOTAC ZBOX PI335-GK
ZOTAC(株式会社ゾタック日本)が手のひらサイズのポケットPC「ZBOX Pシリーズ PI335-GK」を発売しました。この製品はウインタブでしばしば紹介記事や実機レビューを掲載している中華のミニPCや日本のスティックPCなどと同ジャンルとなります。つまり、「超小型のデスクトップPC」ですね。使用目的をはっきりさせてから購入する製品と言えますが、スペック、価格とも魅力的な内容になっています。

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1.スペック

ZOTAC ZBOX PI335-GK
OSはWindows 10 Proです。スティックPC等と同様に、法人向け需要を見込んでいるせいだと思われます。商店などのデジタルサイネージ用、また事務所用にしても、リモートで操作することが視野に入っているんでしょうね。

CPUはGemini LakeのCeleron N4100で、ウインタブでもよく実機レビューしているエントリークラスの型番ですが、4コアでCeleronとしては比較的高性能なので、動画編集や高度な画像加工などをせず、Officeソフトの編集やWebブラウジングなど、比較的ライトな用途に絞れば十分サクサク動きます。

RAMは4GB、ストレージは64GB eMMCと、Windows PCとしてはミニマムな構成です。使い方にもよりますが、マルチタスクでの操作に少し支障が出るかもしれません。また、メーカーの公表資料ではRAMやストレージの増設については触れられていませんでした。

それと、この製品はジャンルとしてはデスクトップPCとなりますが、Wi-FiやBluetoothにはしっかり対応します。また入出力ポートはノートPCとの比較では充実していますが、製品特性上ディスプレイ、キーボード、マウスを接続する必要がありますので、ポートに余裕がある、という感じではありません。なので、キーボードやマウスはBluetooth接続を考えるほうがいいかもしれませんね。

サイズは十分に小さいです。スティックPCと比較するとさすがに大きいですが、仮にこの製品を外出先に持ち出すとしても、全く苦にならないくらいのサイズ感と言っていいでしょう。

2.筐体

ZOTAC ZBOX PI335-GK

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底面の画像がありませんが、一応展開図ということにしておいて下さい。非常にコンパクトな筐体にたくさんのポートがついています。

これも「使い方による」んでしょうけど、デスクに置いて使うことを想定すると、あまりいいポート配置とは言えないような気がします。画像の上側と下側、どっちを手前にしたら使いやすいと思います?あるいは画像の右側が手前に来るんでしょうか?USB Type-Aポートは抜き差しする機会が多いように思いますが、その割にDC-INのすぐそばにありますし、有線LANとかHDMIはいっぺん挿したらそう簡単に抜き差ししないと思うのですが、DC-INの反対側にありますし、Type-Cポートと同じ側面です。

この配置だと、使い始めのうちは少し戸惑うかもしれないですね。

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3.価格など

ZOTAC ZBOX PI335-GK
ZOTAC ZBOX PI335-GKはZOTAC公式サイトで販売中で、2月27日現在の価格は29,800円(税込み32,780円)です。この製品はWindows 10 Proを搭載し、CPUもCeleron N4100と、このジャンルの製品としては比較的高性能なので、価格面では割安感があります。最近は中華のミニPCもOSライセンスに不安を感じるものが多いですし(実際ライセンスなしの製品がゴロゴロしています)、その意味では日本で正規販売されているZBOXは安心感も大きいですね。

4.どう使う?

スティックPCの紹介記事や実機レビューをしていて、いつも少し困ってしまうのが「個人利用の場合、どういう使いみちがあるのか」という点です。この製品やミニPC、スティックPCはどれも非常にコンパクトな筐体サイズながら、「使うためにはディスプレイとキーボードとマウス、そして電源が必要」なので、個人利用(特にモバイル利用)を想定する場合、ノートPC(あるいはタブレット)ほどの便利さを見いだせません。

ウインタブではミニPCやスティックPCの使い方として、以下をイメージします。

●メインPCがモバイルノートという人が自宅でサブPCとしてこれらの製品を使う。最近はデスクトップPCを使う人が減少傾向にあり、ノートPCしか持っていない、という人が増えていると思いますが、少し大きなディスプレイとフルサイズのキーボードを接続すると気持ちよく使えます。ちなみに私はモバイルノートはCore i5/GeForce MX搭載のASUS ZenBook 14を使っていますが、自宅では中華のCeleron搭載のミニPCに23.8インチのディスプレイとメカニカルキーボードを接続して使っています。

●NAS(ネットワークに接続することができるストレージ)として使う。正確には「デスクトップPCとしてもNASとしても使える」というべきでしょうか。NASオンリーならわざわざPCを買う必要がないので。ただし、この製品はストレージが64GBしかないので、NASとして使う場合は外付けのSSDやHDDが必要になるでしょう。ウインタブではライターのnatsukiさんが「ミニPCをNAS(ファイルサーバー)として4ヶ月間運用してみたら、実用性は高かった! - 気になる電気料金も計測しました(natsuki)」という記事を書いてくれていますので、ご参考になさって下さい。

●予備機として使う。これは少々消極的な用途です。お手持ちのデスクトップPCのトラブル時のためにデスクの引き出しに入れておく、という感じですね。また、予備機ということなら出張時に携行するというのもありでしょう。

ZOTAC ZBOX PI335-GK

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これはメーカーサイトにあった画像です。このようにWebカメラを装着した上でネットワーク接続しておけば、自宅の様子を監視できます。外出時にペットの無事を確認する場合などに便利でしょう。また、ビジネス用として、プロジェクター接続を前提として事務所などで使う、というのも便利だと思います。

個人的には一番最初の「自宅用サブPC」という使い方が一番ピンときます。この使い方を軸に、あとは使用頻度の低い用途(予備機であるとか出張に持っていくとか)をいくらかでもイメージできれば購入する意義が出てくるんじゃないかと思います。また、普段はNASとして使い、予備機としても考える、というのもいいかもしれませんね。

中華の変態PCとか変態スマートウォッチの場合、それなりに尖った仕様、尖ったデザインなのでガジェット好きなら「とりあえず買ってみる」でいいと思うんですが、ミニPC系は、外観とか仕様が特に尖っているわけでもないので、ある程度使い道をイメージしておくほうがいいのでは?と思います。あとは読者の皆さんのご判断かと。

5.関連リンク

ZBOX Pシリーズ PI335-GK:ZOTAC公式サイト

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