BTOパソコンメーカーのFRONTIERが10.1インチサイズのWindows タブレット(2 in 1)「FRT220P」を発売しました。日本市場ではめっきり見かけなくなった低価格帯のWindows タブレットですが、この製品はタブレット単体としての利用のほか、ヒンジ付きのキーボードが付属し、CPUもAtomではなくCeleronになっていますので、モバイル用サブPCとしても活躍してくれそうです。
1.スペック
FRT220P | |
OS | Windows 10 Pro |
CPU | Intel Celeron N3350 |
外部GPU | なし |
RAM | 4GB |
ストレージ | 64GB eMMC |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 10.1インチIPS(1,280 × 800) |
ネットワーク | 802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 4.2 |
入出力 | USB 3.2 Gen1 Type-C、USB 3.2 Gen1 、miniHDMI、microSDカードリーダー、オーディオジャック (キーボード側にUSB 2.0) |
カメラ | イン2MP/アウト2MP |
バッテリー | 3000mAh/22.2Wh/7.4V |
サイズ |
タブレット:260 × 174 ×10 mm キーボード:260 × 174 × 13 mm |
重量 |
タブレット:635 g キーボード:500 g |
OSはWindows 10 Proです。「エントリー機になぜ?」と思うのですが、最近このパターンが多いですね。ドスパラのVF-AD4とか、中華PCでもBMAX製品なんかはPro版が搭載されていることが多いです。
このFRT220Pには「FRT210P」という前身モデルがあり、FRT210PのCPUがAtom Z8350だったのに対し、FRT220PではApollo Lake世代のCeleron N3350になりました。AtomからCeleron、ということで、かなりの性能アップを期待される人もいるかも知れませんが、N3350というのは2コアCPUで、性能はそれほど良くありません。Atom Z8350よりは「少しパワーアップした」くらいに考えておくといいでしょう。
タブレットとしてシングルタスクでWebブラウジングや動画視聴をするぶんには悪くないと思いますが、キーボードを接続して文書作成などをする場合は、割とライトなものでないと少しストレスがあると思います。
RAMは4GB、ストレージは64GB eMMCと、こちらも2020年のWindows PCとしてはミニマムな水準です。ストレージの64GBという容量に関しては、使っているうちにちょくちょく容量不足の警告が出てくるものの、不要なアプリやデータをこまめに削除するようにすれば使えないことはありません。
ディスプレイは10.1インチのIPS液晶で、解像度は1,280 × 800なので、特に高精細とは言えませんが、使っていて画面の粗さが気になる、というほどではありません。実際、エントリークラスのノートPCではまだまだ1,366 × 768という解像度のものも多いです。
入出力ポートは、10.1インチのタブレットとしては「こんなもん」でしょう。また、キーボード側にもUSB 2.0ポートが1つありますのでノートPC形態で使う場合もサイズの割に拡張性があると思います。
サイズは前身モデルから変更がありません。しかし、重量は少し重くなりました。
FRT220P:
タブレットのみ:635 g
キーボードのみ:500 g
FRT210P:
タブレットのみ:595 g
キーボードのみ:480 g
おそらく筐体(外装)は変わっていないと思われますが、CPUが変更になった関係で内部の仕様が変わっているのでしょう。なお、バッテリーに関してはmAh表示だと前身モデルの6,000 mAhから小さくなっていますが、前身モデルの数値算出に用いる電圧が3.7Vになっていたため、実質的には新旧でバッテリー容量は変わっていません。
2.筐体
この製品の大きな魅力はヒンジのついたキーボードが付属していることです。キーボードを接続すれば、このように「10.1インチモバイルノートそのもの」として使えます。
タブレット本体のキーボードの各部説明です。FRONTIERは製品情報の開示姿勢が素晴らしい、といつも思いますが、この2枚の画像を見ていただければもはや筐体説明は不要ですよね。
3.価格など
FRONTIER FRT220PはFRONTIER公式サイトで販売中(出荷は9月中旬以降)で、定価32,800円(税込み36,080円)のところ、8月27日現在、発売記念特価として29,800円(税込み32,780円)となっています。
CPU性能が高くないので、「メインで使うノートPC」には向かないものの、持ち出し用あるいはテレワーク時のサブPCとして、またタブレット単体での動画視聴やWebブラウジング用としては便利に使えそうです。筐体構造やサイズが異なりますが、ドスパラの14インチノート「VF-AD4」と価格がほぼ同じなので、ご自身の利用シーンを想定しつつ両者を比較すると、ニーズが見えてくるかも知れませんね。
4.関連リンク
FRT220P:FRONTIER
コメント
スペック表のディスプレイ解像度が間違っています。
誤 (1,280 × 1,080) → 正 (1,280 × 800)
Jさん、すみません、修正しておきました。ご指摘ありがとうございました。