記事にアフィリエイト広告を含みます

Windows タブレット機種比較 - 10.1インチ、こだわりの大手メーカー製品から選ぶ(2016年冬版)

NEC LAVIE Tab TW710/EAS
こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。2016年冬版のWindowsタブレット機種比較特集、10インチサイズとしては3回目となりますが、今回は「大手メーカーの10.1インチ」ということで比較してみます(すいません、ひとつだけ10.8インチが混ざってます)。価格が割と高く、「キーボード込みで10万円弱」くらいの製品をイメージしています。大手メーカー製品はスペック表のデータだけ見ると割高に見えますが、細かいところまでしっかり手が加えられており、十分に価格に見合う価値のある製品が多いです。

スポンサーリンク

1.富士通 arrows Tab WQ2/X

富士通 arrows Tab WQ2/X キーボード接続

価格: 74,908円~

※富士通の直販価格。キーボードは別売り

OS: Windows 10 64ビット
CPU: Intel Atom x5-Z8500
RAM: 4GB
ストレージ: 64GB/128GB eMMC
ディスプレイ: 10.1インチIPS(1,920 × 1,200)
ネットワーク:  802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 4.1
カメラ: イン200万画素 / アウト800万画素
入出力: USB3.0、USB 2.0、microHDMI、DC-IN、オーディオ、microSD
バッテリー稼働時間: 約10.3時間
サイズ: 
(タブレット)264 x 170.7 x 11.8 mm / 重量 685 g
(キーボード込み)264 x 205.7 x 22.1 mm / 重量 1,355 g

富士通の10インチは直販限定のこの製品と、主に量販店向けの「arrows Tab QH35/W」がありますが、両者は全然異なる性格で、より富士通らしいのはこのWQ2/Xのほうです。キーボード別売りなので、キーボード込みの価格は86,745円となります(20%オフキャンペーン適用後)。富士通の直販サイト「富士通Webマート」のみの取り扱いとなっており、かなり「プロっぽい」仕様になっています。筺体に厚みがありますよね?でもこれには理由があり、防水・防塵設計となっている上、富士通らしく過酷な耐久テストもクリアしています。

さらに、ワコムデジタイザーも搭載していて、筆圧対応の手書き入力も可能です。これまで紹介してきた10インチのWindows タブレットとは少し毛色が違う、といいますか、大きくて重いというのは確かですが、いかにも富士通らしい、信頼性抜群の製品だと思いますし、筺体の仕上げも高い水準(実機は手にとって確認したことがあります)であることは間違いないですね。

紹介記事:富士通 arrows Tab WQ2/X - 防水・防塵、ワンランク上のスペックを備えた10.1インチタブレット
製品ページ(富士通):arrows Tab WQ2/X
icon

2.Microsoft Surface 3

Microsoft Surface 3にWi-Fiモデル

価格: :69,123円~

※12月15日現在の価格ドットコム最安値。タイプカバー別売り

OS: Windows 10 64ビット
CPU: Intel Atom x7-Z8700
RAM: 2GB/4GB
ストレージ: 64GB/128GB
ディスプレイ: 10.8インチIPS(1,920 × 1,280)
ネットワーク:  802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 4.0
カメラ: イン3.5 MP / アウト8 MP
入出力: USB3.0、microUSB、miniDisplayPort、オーディオ、microSD
バッテリー稼働時間: 約10時間
サイズ: 
(タブレット)267 x 187 x 8.7 mm / 重量 622 g / 641 g
(タイプカバー)268 x 188 x 4.9 mm / 重量 265 g

ご存知Surfaceです。SurfaceといえばCore mやCore iを搭載した12インチサイズの製品を思い浮かべますが、それはSurface Proで、この製品は「Surface(無印) 3」という、スペックが異なるものです。CPUはCherryTrail世代のAtomでは最上位のZ8700を搭載し、ディスプレイサイズも10.8インチとSurface Proより小ぶりです。しかし、筺体はほぼ同じデザインですし、当然「Surfaceっぽい」ではなく、「Surfaceそのもの」です。筆圧対応(256段階)のSurfaceペン(別売り)で快適な手書き入力も可能です。

バリエーションは「Wi-Fiモデル」と「LTEモデル」に大別され、それぞれRAM2GB / ストレージ64GBのものとRAM4GB / ストレージ128GBのものがあります。しかし、現在Microsoft直営のMicrosoftストアではLTEモデルの取り扱いしかなく、価格ドットコムなどでWi-Fiモデルの2GB/64GBを目にするのみです。ただし、Wi-Fiモデルの2GB /64GB版は上に書いたように6万円台まで値崩れしているため、かなりお買い得感はありますね。

なお、この製品の購入時に注意すべきこととして、キーボード(タイプカバー)が別売りで16,934円と高価なこと、また、製品版のOffice Home & Business Premium(PowerPointつき)が付属することが挙げられます。ともあれ、Surface 3は現在品薄(売れているというよりはモデル末期という意味です)状態ですし、年内で製造中止されることになっているため、購入される方はお早めに。

紹介記事:Microsoft Surface 3に「納得の」Wi-Fiモデルが追加されたよ
製品ページ(Microsoftストア):Surface 3
icon
※最安値サイトは価格ドットコム等で検索してください

3.NEC LAVIE Tab W TW710

NEC LAVIE Tab TW710/EBS

価格: :68,408円 / 74,652円

※12月15日現在の価格ドットコム最安値。キーボードなし、ありの順で価格を記載しています。

OS: Windows 10 64ビット
CPU: Intel Atom x7-Z8750
RAM: 4GB
ストレージ: 64GB
ディスプレイ: 10.1インチIPS(1,920 × 1,200)
ネットワーク:  802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 4.0
カメラ: イン120万画素 / アウト500万画素
入出力: USB3.0、microHDMI、DC-IN、オーディオ、microSD
バッテリー稼働時間: 約10時間
サイズ: 
(タブレット)256.5 × 177 × 9.1 mm / 重量 597 g
(キーボード込み)256.5 × 197.4 × 16.95~23.95 mm / 重量 1,147 g

この製品はキーボードが付属するものとキーボードなしのものがあります。実売価格の差額が6千円程度なので、キーボードつきのモデルのほうが現実的な選択肢になると思います。CherryTrail世代のAtom Z8700を搭載してリニューアルしてから1年以上経ちますが、現在ではより新しいAtom Z8750にCPUを換装するなどして、細部の見直しをしながら現在に至っています。

製品はLenovoのThinkPad 10と兄弟機、と呼べるスペック、筺体になっています。キーボードのデザインもほぼ同じですね。ただし、オプション群は異なりますし、例えばこの製品だと2,048段階の筆圧に対応するデジタイザーペンが標準で付属するなど、細部の取り扱いが異なります。また、そんなことよりもこの製品がNEC製であることのほうが重要かもしれませんね。やっぱ信頼性とか安心感が違いますよね!

紹介記事:NEC LAVIE Tab W TW710 - 最新Atom搭載の10.1インチWindows タブレット
製品ページ(NTT-X):
(タブレットのみ):LAVIE Tab W – TW710/EAS(タブレットのみ)

(キーボードつき):LAVIE Tab W – TW710/EBS(キーボードセット)

※最安値サイトは価格ドットコム等で検索してください

4.EPSON Endeavor TN21E

EPSON Endeavor TN21E

価格: 64,584円/73,224円

※EPSON直販価格。キーボードなし、ありの順で記載しています

スポンサーリンク

OS: Windows 10 Home 64ビット(Pro版選択可)
CPU: Intel Atom x5-Z8350
RAM: 2GB
ストレージ: 128GB
ディスプレイ: 10.1インチIPS(1,280 × 800)
ネットワーク:  802.11a/b/g/n、Bluetooth 4.0
カメラ: イン192万画素 / アウト503万画素
入出力: USB3.0、miniHDMI、DC-IN、オーディオ、microSD
バッテリー稼働時間: 約8.2時間
サイズ: 
(タブレット)262 × 176 × 12 mm / 重量 640 g
(キーボード込み)262 × 185 × 26 mm / 重量 1.3 kg

EPSONの10.1インチタブレットで、他の製品とは少し性質が異なり、個人向けというよりは商店や工場など、業務用としても使えるようにオプション品が用意され、おそらくは筐体の堅牢性などが高くなっていると思われます。キーボードが付属するモデルと付属しないモデルが用意されており、キーボード付属のものにはデジタイザーペンも付属します。

スペックのほうはこの記事で対象としている製品の中ではCPU性能がやや見劣りし、RAMも2GBとなっているものの、ストレージは128 GBとゆとりがあります。個人の趣味用としていろいろなことをさせるというよりは定型業務をしっかりこなす、という感じでしょうか?

また、オプションの「タブレットアーム」「タブレットスタンド」「シリコンケース」などは他の製品にはない、業務用っぽいもので、特にタブレットアームは無駄に欲しくなってしまうようなデザインです。

紹介記事:EPSON Endeavor TN21E - 久しぶりに日本メーカーから登場した10.1インチ Windows タブレット 頑丈そう…
製品ページ(エプソンダイレクト):Endeavor TN21E

5.Lenovo ThinkPad 10

Lenovo ThinkPad 10

価格: :71,280円~

※Lenovo直販価格。キーボードを含まない最低価格のもの。

OS: Windows 10 home / Windows 10 Pro(ともに64ビット)
CPU: Intel Atom X7-Z8750
RAM: 2GB / 4GB
ストレージ: 64GB(128GBまで増設注文可)
ディスプレイ: 10.1インチIPS(1,920 × 1,200)
ネットワーク:  802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 4.0
カメラ: イン120万画素 / アウト500万画素
入出力: USB3.0、microHDMI、DC-IN、オーディオ、microSD
サイズ: 
(タブレットのみ):256.5 x 177 x 9.1 mm / 597g
(ウルトラブック・キーボード):256.1 × 196.5 × 26 mm / 535 g

この製品は上に紹介したNECのLAVIE Tabと兄弟機種で、基本スペックはほぼ同じです。ただし、付属品やオプション品についてはNEC、Lenovoとも独自の構成をとっており、そこで差別化されます。どちらかというとNECのほうが構成がシンプルなので、購入はしやすいのですが、この製品のほうが選択できるオプションの範囲が広く(例えばストレージを128GBにするなど)、タブレット選びにこだわりのある人向けです。

ThinkPadのタブレットはもともとAtom機としては最高性能の製品なのですが最近は影が薄く、あまり話題になることもありません。しかし、そこは腐ってもThinkPad、きわめて頑丈な筐体、Atom機としてトップランクの性能は健在なので、製品としての魅力は全く衰えていないと思います。

紹介記事:Lenovo ThinkPad 10 - 個人向けモデル、ついに登場!
製品ページ(Lenovo直販サイト):ThinkPad 10

6.価格を比較してみる

今回の対象機種はキーボードが別売りだったり、RAMやストレージの構成をカスタマイズできるものが多く、記事を書いている私もわけがわからなくなってしまいます。なので、ここで、「常識的に購入者が選びそうな構成」ということで価格を比較してみたいと思います。

・富士通 arrows Tab WQ2/X(ストレージ64GB、本体⁺スリムキーボード):86,745円
・Microsoft Surface 3(RAM4GB/ストレージ128GB、LTE、本体⁺タイプカバー):116,078円
・NEC LAVIE Tab W TW710(本体+キーボード):81,594円
・EPSON Endeavor TN21E(本体+キーボード):73,224円
・Lenovo ThinkPad 10(RAM4GB/ストレージ64GB、本体+キーボード):90,720円
※LAVIEのみNTT-Xストアの価格。それ以外は直販価格

ここで「常識的に」としたのは「RAMは4GBを選べる限り4GBで、ストレージは64GBが選べる場合は64GBに、128GBしか選べない場合は128GB、Wi-FiモデルとLTEモデルがある場合はWi-Fiモデル優先」ということです。この場合、SurfaceはRAM4GBモデルだとLTEの128GBしか選べない、というのが現状です。また、EndeavorのみRAMが2GBとなります。arrows TabとThinkPadはストレージ128GBも選べますが64GBモデルを優先しました。

そういうわけで、Surfaceが割高になってしまうのは仕方のないことかな、というか、割高であることの根拠はありますね。Surfaceだけは製品版のOfficeも付属しますし。

純粋に価格だけでみるとEndeavorが最も安いですが、CPUのスペックは最低ですし、RAMも2GBということなので、やや物足りなさを感じます。ただしストレージは128GBと最も余裕がありますけどね。

意外にもLAVIEに割安感があります。その理由としてLAVIEのみ量販店での取り扱いが主力で、それなりに値崩れしている、というのが大きいです。ウインタブでよくセール情報を紹介しているNTT-Xストアの価格を表記していますが、価格ドットコムなどでは、(クレジットカードすら使えませんけど)もっと安いショップがあります。

一方で思ったよりも高いのがThinkPad 10です。週末セールなどでもう少し安く買えると思いますが、この製品はLenovoお得意の大幅割引の対象になることはほとんどありません。同じThinkPaddでもXシリーズなんて普通に4割引きとかになるんですけどね。

7.バランスのいいLAVIE

スペックを見てみると、最もおさまりがいいと感じるのはLAVIEとThinkPadです。というかスペックは両者同じです。CPUは対象機種中最高性能ですし、RAM4GB/ストレージ64GBと実用性も十分、筆圧対応のデジタイザーもつきます(ThinkPadはオプション)。もし、機種選びに際して特段の要望がないということならこの2機種がいいと思います。

次に富士通のarrows Tabですが、この製品はCPU性能がLAVIEなどと比較してやや劣るものの、RAM4GB/ストレージ64GBと互角で、ディスプレイもFHD解像度になっています。また、防水や防塵機能のある堅牢な筐体なので、そういうニーズのある人にはおすすめですね。ただし、筐体は結構ゴツイです。

続いてSurfaceです。この製品は価格比較をすると割高に見えてしまいますが、LTE対応でストレージが128GBあることと、製品版のOfficeが付属する、ということでほぼ説明がつきます。また、Surfaceタイプの製品が現状人気が高いことを思えば、このデザインに惹かれる人も多いでしょう。絶対的な支払額はやや大きくなりますが、それに見合う価値はあると思います。また、この製品は間もなく製造終了となりますので、購入を検討している人は「待ったなし」だと思ったほうがいいです。

最後にEndeavorです。対象機種中では最も低価格ですが、CPUがAtom Z8350で、他製品の多くに搭載されているZ8700(Z8750)とはかなりの性能差があります。また、RAMも2GBなので、ノートPCとしていろいろなことを試していくと他製品との性能差を体感してしまう可能性はあるでしょう。ただし、タブレットとしての普段使いであればそれほど大きな性能差は感じないと思います。低価格でストレージ128GBという点は魅力ですし、もともと業務用としての性格が強い製品なので、定型の作業を確実にこなしたい、という場合だと安心して使えると思います。

8.まとめ

大手メーカーの製品はどれを買っても間違いはありません。また、それぞれのメーカーで独自の機能を盛り込んだりしていますし、品質面でも心配がいりません。その意味では「好きなのを買ったらいいんじゃない?」ということなのですが、最後に私の個人的な感想を書きます。

今回はLAVIEだろ、と思います。ただ、LAVIEだけは量販店価格にしていて、その分価格面の比較で有利だった、というのはあります。しかし、この製品はThinkPad 10の兄弟機ですし、NECブランドでの品質管理もなされているので、製品としての安定性や信頼性が非常に高い上、CPU、RAM、ストレージのバランスがよく、さらにデジタイザーペンが付属して(若干不公平ですが)価格も割安感があります。

というかね、NECのパソコンで「割安感がある」とかって、普通ないですよね?

あと、富士通のarrows Tabに関しても割高感はありませんね。富士通製のPCとしては低価格な部類に入ると思いますけど、しっかり富士通のこだわりみたいなものが伝わってきますし、ちょっとゴツイですが筐体品質もハイレベルです。

そしてSurfaceです。この製品については絶対的な価格が高くなってしまうものの、それに見合う構成であることは間違いないですし、なにしろデザインが独特で、ファンも多いと思います。まもなく入手不可能になると思われますので、実はこの製品こそ焦って買っておいたほうがいいのかもしれません。

9.関連リンク

Windows タブレット 機種比較 - 8インチは選択肢が少ないので選びやすいか?(2016年冬版)
Windows タブレット 機種比較 - 9インチは実質2機種のみ!しかしここに本命が潜んでいる?(2016年冬版)
Windows タブレット 機種比較 - 10.1インチ、キーボード込みで「予算3万円」コース!意外に選べる!(2016年冬版)
Windows タブレット 機種比較 - 10.1インチ、4GB/64GB縛り、5万円コース(2016年冬版)

スポンサーリンク

コメント

  1. 匿名 より:

    YOGABOOKはこのジャンルじゃないのかな?

    • wintab より:

      こんにちは、コメントありがとうございます。一応年内にキーボード非分離型の特集をやろうと思っていますが、YOGABOOK入れちゃうと記事としてすごく難しい書き方になるかもしれんと思っています…

  2. 匿名 より:

    今の所、ドスパラのDiginnos DG-D10IW3Sがどこのカテゴリーにも入れずあぶれてしまってますね。

    • wintab より:

      こんにちは、コメントありがとうございました。あれ、気づきました?実は私も困ってまして…