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Windowsタブレット・2 in 1 機種比較 - (2015年冬)国内メーカー、8インチ編

Windowsタブレット、8インチ日本メーカー製品を比較
こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今回はWindowsタブレット機種比較特集として、「国内メーカーの8インチ」ということで書きます。しかし、今年の冬商戦は8インチタブレットに異変、というか記事の書き手として非常に厳しい環境になっています。まず、新製品が全くありません。そして、「価格の叩き合い」、つまり製品そのものの魅力よりも価格勝負になってしまっています。

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最近ウインタブでよく使う表現として「OSとCPUとOfficeの端境期」というのがあります。これが8インチ市場でどう影響しているのかというと、まずOSについてはWindows 10モデルとWindows 8.1モデルが混在しており、Windows 8.1モデルのほうが値崩れしている傾向が見られます。多少なりともPC知識のある人であれば、来年夏まではWindows 8.1から10へのアップグレードは無償であることを知っているはずなので、OSのバージョンが安値の理由なのであれば飛びつかない理由はありませんね。

次にCPUですが、この記事を書いている時点で新世代「CherryTrail」のAtomを搭載した8インチタブレットを発売した日本メーカー(外資系も含む)はありません。従って日本向けの8インチを購入する場合、BayTrail世代のAtomしか選べない、ということになります。ただし、BayTrailが悪いということはなく、すぐに旧式扱いされて姿を消す、ということもないです。それどころか12月以降もBayTrail搭載のタブレットが新発売される、という情報も入手しています。どうしてもCherryTrailが欲しい、という場合はもう数カ月待つか、中国タブレットなど並行輸入品を購入することになると思いますが、普段使い(Webブラウジング、動画視聴、SNS、ストアアプリ、Officeなど)をするのであればBayTrailでもまったく問題はありません。

最後にOfficeです。WindowsタブレットといえばOfficeがバンドルされているのが当たり前、みたいな話はとっくに終わっていて、Windows 10搭載のタブレットで製品版のOfficeが標準でバンドルされている製品はなく、すべて別売りとなります。代わりにバンドルされているのが「Office Mobile プラスOffice 365サービス」というもので、これはもともと無料のWindowsストアアプリ「Office Mobile」の商用利用を可能にし、OneDrive 1TBなどOffice 365の付帯サービスを1年間無償で使える、というものです。8インチタブレットでの利用シーンをイメージすればOffice Mobileでも十分便利に使えると思いますが、製品版のOfficeと異なり、VBA(マクロ)やピボットテーブルなどは使えないので注意が必要です。

ということで、従来タブレット比較記事では対象機種を列挙した上で、ウインタブなりのおすすめ製品を特定してきたのですが、今回はこれまで書いてきたような事情から、少し構成を変更してみました。ではスタート。

1.質感の高い大手電機メーカー製品

NECや富士通、あと外資ですけどLenovoのThinkPad系はカタログスペック以外のところにもかなりコストをかけている印象があります。筐体の質感は非常に高く、厳しい耐久テストを実施してるので信頼性も高いといえます。しかし、私たちはCPUとかRAMとかの構成を真っ先に見てしまいがちなので、割高に感じてしまいます。品質がよく、信頼性の高い日本の大手電機メーカーの製品は8インチタブレットを長く、大切に使いたい、という人には素晴らしい選択肢だといえるでしょう。

NEC LAVIE Tab TW708/TW508

NEC LAVIE Tab TW708

OS: Windows 10 Home 32ビット
CPU: Intel Atom Z3736F
RAM: 2GB
ストレージ: 32GB(TW508)/64GB(TW708)
ディスプレイ: 8インチ(1,920 × 1,200)
カメラ: イン92万画素 / アウト500万画素
入出力: microUSB、microHDMI、microSD、オーディオ
サイズ: 215 × 126 × 9.9 mm / 370 g

ウインタブ紹介記事:NEC LAVIE Tab W TW708 & TW508 - CPUが新しくなった2015年夏モデル
※現行モデルではなく、Windows 8.1搭載の夏モデルを紹介しています。

NECの8インチタブレットでCPUはBayTrailですが形式の新しいZ3736Fを搭載しています。またディスプレイ解像度が8インチとしては高く、カメラ性能もアウト500万画素というのは十分なスペックだと思います。筐体の質感は非常に高く、精緻な作りこみがなされていると感じます。NECは季節ごとにニューモデルという触れ込みで型番の末尾を少しづつ変更していくのですが、8インチタブレットの場合は変更点が少なく、あえて旧モデルを購入する、というのも賢いでしょう。

現行の最新モデルの型番は「TW708CAS / TW508CAS」で、価格ドットコムでの最安値(2015年11月22日現在)はそれぞれ税込み35,788円/35,000円です。一方2015年夏モデル「TW710BAS / TW508BAS」はOSがWindows 8.1であるということだけが相違点で、価格ドットコム最安値は税込み30,913円/24,379円です。また、さらに最新モデルはOSがWindows 10プリインストールであるかわり、Officeが製品版ではなく「Office Mobile プラス Office 365 サービス」となっているのに対し、夏モデル(BAS)はTW708がOffice Home & Business 2013、TW508はOffice Personal 2013が付属します。

OSやOfficeの新旧を無視して書けば、Office Home & Businessが付属したストレージ64GBの8インチタブレットが3万円強、というのはNECでなくとも割高感は全くありません。

安値サイト(Amazon):
LaVie Tab W TW508/BAS
LaVie Tab W TW708/BAS
NEC PC-TW508CAS LAVIE Tab W
NEC PC-TW708CAS LAVIE Tab W
※最安値サイトでなく、それに近い価格でクレジットカードが利用できるAmazonにリンクしています。

富士通 ARROWS Tab QH33/S

Arrows Tab QH33/S

OS: Windows 8.1 with Bing 32ビット
CPU: Intel Atom Z3735F
RAM: 2GB
ストレージ: 64GB
ディスプレイ: 8インチ(1,280 × 800)
カメラ: イン126万画素 / アウト500万画素
入出力: microUSB、microHDMI、microSD、オーディオ
サイズ: 215 × 126 × 9.9 mm / 390 g

ウインタブ紹介記事:富士通 ARROWS Tab QH33/S 8インチの日の丸Windowsタブレット、個人ユーザー向けに販売開始!

富士通の8インチタブレットについて品質面の話をダラダラ書いても仕方ないでしょう。当然最高レベルです。富士通はNECと異なり、季節ごとにタブレットの型番変更をしないので、QH33/Sはモデル登場から1年を経過したことになります。CPUはおなじみAtom Z3735FでRAMは2GBですが、ストレージは余裕の64GBです。OSはWindows 8.1モデルしかないので、自分でWindows 10にアップグレードする必要はあります。

富士通のARROWS Tabで最も強調されるべきメリットは、バンドルソフトが充実していることです。Office Home & Business 2013はもちろんのこと、広辞苑第六版やリーダーズ英和辞典第3版といった普通にお金を出して買うと非常に高額な辞書ソフトをたくさんバンドルしていて、これじゃ価格が高くても仕方ないよなあ、と感じたくらいです。

QH33/Sは現在直販サイト「富士通Web Mart」では販売を停止しており、価格ドットコムやAmazonで製品を探すことができます。価格ドットコムでの最安値は税込み29,800円、Amazonでも31,915円となっています。この価格、Officeや高価な辞書ソフトがバンドルされ、ストレージも64GBある「富士通製」のタブレットであることを思えば、非常に割安だと言っていいでしょう。

安値サイト(Amazon):富士通 ARROWS Tab QH33/S

また、NTT-Xストアではバンドルソフトを省いた(つまりOfficeも辞書ソフトもありません)法人向けモデル「Q335/K」というのを販売していて、こちらはなんと19,800円です。Officeや辞書ソフトに全く関心がないのであれば法人向けモデルも検討の余地があるでしょう、というかこれ富士通製なんですけどね。
安値サイト(NTT-X): FUJITSU ARROWS Tab Q335/K

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2.付加機能のついた8インチ

8インチタブレットでニーズが高い付加機能といえばまずは「デジタイザー」です。小型サイズなので快適に手書き入力ができる、というのは大きな魅力になります。また、「専用キーボード」というのもありますね。8インチの場合、10インチサイズなど大型のものと比較するとキーボードの使用頻度は高くないと思いますが、そうはいっても「本物のパソコン」なので、いざというときのためにキーボードは用意しておきたいものです。

EPSON Endeavor TB01S

EPSON Endeavor TB01S

OS: Windows 10 Home 32bit
CPU: Intel Atom Z3735F
RAM: 2GB
ストレージ: 32GB
ディスプレイ: 8インチIPS(1,280 × 800)
カメラ: イン200万画素 / アウト500万画素
入出力: microUSB、microHDMI、microSD、オーディオ
サイズ: 211 × 124 × 10 mm / 350 g

ウインタブ紹介記事:EPSON Endeavor TB01S - 待望のデジタイザつき8インチWinタブ、日の丸ブランドで登場!

EPSONも日本の大手メーカーですね。なので品質面には不安がありません。TB01Sはデジタイザーを搭載しており、筆圧(1,024段階)を検知した手書き入力が可能です。デジタイザーがついていなくてもスタイラスペンで手書き入力は可能ですが、書き味が完全に別物となります。従って手書き入力の頻度が高い場合、デジタイザーがついている製品のほうが圧倒的に快適です。

TB01SはOSをWindows 10に換装したため、残念ながら発売当初付属していた製品版のOfficeはなくなり、Office Mobile プラス Office 365 サービス」に切り替わりました。それでもデジタイザーのついたEPSON製品が税込み35,370円というのは十分に安いと思いますけどね。

直販サイト:Endeavor TB01S

東芝 dynabook Tab S68

dynabook Tab S68

OS: Windows 8.1 with Bing 32 ビット
CPU: Intel Atom Z3735F
RAM: 2GB
ストレージ: 64GB
ディスプレイ: 8インチ(1,280 × 800)
カメラ: イン120万画素 / アウト800万画素
入出力: microUSB、microSD、オーディオ
サイズ: 210.7 × 132 × 9.6 mm / 395 g

ウインタブ紹介記事:TOSHIBA dynabook Tab S68 / S80 / S90 - 高精度デジタイザつきWindowsタブレット

もちろん東芝も日本の大手電機メーカーなのですが、NECや富士通と異なり、米国ではかなりの激安タブレットを販売したりしていて、ちょっと製品の方向性が異なる印象があります。S68はCPUはAtom Z3735ですが、ストレージが64GBとなっているほか、独自のデジタイザーを搭載しており、これがかなりの高性能だと評判です。また、OSがWindows 8.1のままであることから分かる通り、直販サイトでは販売を停止しています。逆にOSがWindows 8.1のままだからこそ、というわけでOffice Home & Business 2013が付属しています。価格ドットコムやAmazonでの最安値も35,753円~38,330円となっていて、Officeとデジタイザーがついている割にかなりお買い得です。

安値サイト(Amazon):東芝 dynabook Tab S68/NG

ドスパラ Diginnos DG-D08IWB

Diginnos DG-D08IWB 32GB

OS: Windows 8.1 with Bing 32 ビット
CPU: Intel Atom Z3735F
RAM: 2GB
ストレージ: 16GB / 32GB
ディスプレイ: 8インチ(1,280 × 800)
カメラ: イン200万画素 / アウト200万画素
入出力: microUSB、microHDMI、microSD、オーディオ
サイズ: 214 × 128 × 8.9 mm / 360 g

ウインタブ紹介記事:ドスパラ Diginnos DG-D08IWB 32GB - 超絶コスパの8インチタブレット、最強キーボードもついてるよ(実機レビュー)

ドスパラは自分のことを「中小企業だ」と言ってますが、富士通とかNECより小さい会社ではあっても、PCのBTOメーカーとしては十分大手企業だと思います。ウインタブでも実機レビューをしたDiginnosタブレットですが、この製品はOSにWindows 10をプリインストールしていることから分かる通り、順調に生産を継続している、バリバリの現行モデルです。ストレージ32GBのモデルがしばらく在庫切れになっていましたが、追加生産により現在は在庫が復活しています。

8インチタブレットで純正の専用キーボードを備えるケースは少数派で、メーカーの直販サイトなどでサードパーティー製のキーボードをセット販売している事例をたまに見かける程度です。しかし、ドスパラの8インチは純正でキーボード(別売り)を用意してくれていて、ケース一体型の構造になっています。私も試用したことがありますが、さすがにサイズが小さいため、慣れないとスピーディーには入力できませんが、打鍵感が非常によく、出張のお供にはおすすめできます。

なお、DG-D08IWBにはストレージ16GBというモデルもありますが、Windowsマシンでストレージが16GBというのは初心者が快適に使える構成とは言いがたく、それなりの裏ワザが必要になってきますので、購入する場合は32GBモデルを強くおすすめします。価格はドスパラ直販サイトで(2015年11月22日現在)32GBモデル、キーボードなしが税込み19,980円、キーボード込みが22,680円、16GBモデル、キーボードなしが17,258円、キーボード込みが19,958円となっています。実用性を考えて32GBモデルのキーボードつきを選んでも2万円ちょっと、というのは大きいですね。

直販サイト: Windowsタブレット

3.価格勝負なら!激安タブレット

最近の流れにのっとり、「とにかく価格は安い」という製品も少し紹介しておきます。いずれもRAM1GB、ストレージ32GBという構成ですが、タブレットとしての日常使い(Webブラウジング、動画視聴、SNS、ストアアプリなど)には全く問題がなく、低予算で購入できるのが魅力ですね。

TJC StarQ Pad W01J

TJC StarQ Pad W01J

OS: Windows 8.1 with Bing 32 ビット
CPU: Intel Atom Z3735G
RAM: 1GB
ストレージ: 32GB
ディスプレイ: 8インチIPS(1,280 × 800)
カメラ: イン30万画素 / アウト200万画素
入出力: microUSB、microSD、オーディオ
サイズ: 213 × 129 × 10 mm / 340 g
販売価格:14,980円(税込み)

注)この製品はウインタブ読者限定で税込み14,980円となります。セール期間は11月23日23:59までで、下記のリンクを経由した場合のみ割引が適用されるので、ご注意下さい。
特設セールページURL: http://www.starq-online.com/shopdetail/000000000041/

geanee WDP-081-32G-10BT

gaenee WDP082

OS: Windows 10 Home 32ビット
CPU: Intel Atom Z3735F
RAM: 1GB
ストレージ: 32GB
ディスプレイ: 8インチIPS(1,280 × 800)
カメラ: イン200万画素 / アウト200万画素
入出力: microUSB、microSD、オーディオ
サイズ: 206 × 126 × 11 mm / 378 g
販売価格: 16,800円(税込み)

安値サイト(NTT-X):Windows10 8インチ タブレット WDP-081-32G-10BT

4.結論

この記事を書くのにあたり、念頭にあったのはやっぱり「コスト・パフォーマンス」です。しかし、絶対的に安い、ということも重要ですが、「え?あのメーカーの製品がこんなに割安なの?」という視点も加味してみたつもりです。その意味では富士通、NEC、東芝といった大手電機メーカーの製品が実はかなりお買い得であることがわかりました。

個人的にもっとも割安感を感じたのは富士通の「ARROWS Tab QH33/S」です。直販サイトでは取り扱いを終了している、やや期間が経過してしまったモデルではありますが、カタログスペックに現れない、大手電機メーカーならではの精緻な作りこみがなされ、高額なバンドルソフトを満載して実売価格3万円強、そしてバンドルソフトを省いたモデルなら2万円切り、というのは衝撃的ですらあります。

今回は前回の記事「Windowsタブレット・2 in 1 機種比較 - (2015年冬)中国タブレット、8インチ編」とは視点が180異なる記事になりました。でもそれはそれで、読者の方々の機種選びのお役には立てるんじゃないか、という気がしています。

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