MSIがポータブルゲーミングPC(ゲーミングUMPC)「Claw 8 AI+ A2VM」「Claw 7 AI+ A2VM」をグローバル発表しました。この記事を執筆している12月5日現在だとMSI Japanからの発表はありませんが、日本での発売も期待できます。
従来モデル「Claw A1M」はゲーミングUMPCジャンルでは珍しくCPUにCore Ultra(シリーズ1)を搭載していましたが、ニューモデルClaw 8 AI+ A2VM/Claw 7 AI+ A2VMではCore Ultra シリーズ2を搭載します。
Claw 8 AI+ A2VM/Claw 7 AI+ A2VM | |
OS | Windows 11 Home |
CPU | Intel Core Ultra 7 processor 258V |
外部GPU | なし |
RAM | 32GB(LPDDR5x-8533, オンパッケージ) |
ストレージ | 最大1TB SSD(PCIe Gen4) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 7型(1,920 x 1,080) 120 Hz, タッチ 8型 (1,920 x 1,200) 120 Hz, タッチ |
ネットワーク | Wi-Fi 7(11be)、 Bluetooth 5.4 |
入出力 | USB Type-C(Thunderbolt 4)× 2、microSDカードリーダー、オーディオジャック |
カメラ | なし |
バッテリー | Claw 7:54.5 Whr Claw 8:80 Whr |
サイズ | Claw 7:290 x 117 x 21.2 mm Claw 8:299 x 126 x 24 mm |
重量 | Claw 7:675 g / Claw 8:795 g |
製品名が示す通り、Claw 8 AI+ A2VM(以下、Claw 8と言います)はディスプレイが8型、Claw 7 AI+ A2VM(以下、Claw 7と言います)は7型です。筐体サイズ的にはClaw 7が従来モデルClaw A1Mとほぼ同じ、Claw 8は少し大型化しています。サイズ比較をすると下記の通りになります。
Claw 8:299 x 126 x 24 mm/795 g
Claw 7:290 x 117 x 21.2 mm/675 g
Claw A1M:294 x 117 x 21.2 mm/675 g
Claw 7は従来モデルからサイズ的にはほとんど変わっていませんが、横幅が少し小さくなり、ポート構成も変更されているので新筐体と思われます。また、Claw 8には同サイズの従来モデルはありません。
システムスペックはClaw 8/Claw 7でほぼ同じです。OSはHome版、CPUはCore Ultra シリーズ2のCore Ultra 7 258Vを搭載します。で、パフォーマンスの方ですが、現在ウインタブで同型のCPUを搭載するノートPCをレビュー中で、(まだレビュー途中ですが)PC Mark(実際のビジネスシーンをシミュレートしたベンチマークテスト)ではCore Ultraシリーズ1とシリーズ2でほぼ同等、3D Mark(グラフィック性能を測定するベンチマークテスト)ではシリーズ2が若干上、という感じです。シリーズ2は「全体的にパフォーマンスが飛躍的に向上した」というよりは「NPU性能と省電力性が向上した」CPU、という性格が強いです。
実際、MSIのニュースリリースでも「17Wで動作し、同じ電力条件下で(競合製品に対し)113%高いピークFPSと平均20%高いFPS」を実現しているとの説明がありました。
ウインタブで従来モデルをレビューした際、「RAM容量が16GBというのが結構なボトルネックになるように思われる」と書きましたが、Claw 8/Claw 7はRAM容量が32GBになりました(CPUにパッケージ化されたRAM)ので、ゲームプレイの快適性は大きく向上しているのではないか、と思われます。
Claw 7については現状公開されている製品画像が少ないです。この1枚だけ。これを見ると従来モデルA1Mとはほぼ同じ外観ですが、上でご説明した通りサイズが違っているのと「スティック、バンパー、D-パッド、ホール効果トリガーが再設計」されており、ゲームプレイ時の使用感が向上しています。
Claw 8のほうは筐体色が「Sandstorm」という、ゲーミングUMPCではちょっと個性的なものになっており、ディスプレイも8型で解像度1,920 × 1,200(アスペクト比16:10)と従来モデルよりも大型化しています。また、Claw 7/8とも100%sRGBの発色品質と120Hzのリフレッシュレートに対応します。
それと、従来モデルでは「Thunderbolt 4が1つだけ」だった入出力ポートが「Thunderbolt 4が2つ」になりました。1つから2つに、というのは「倍増」ですよねw 実際、倍増という表現にふさわしいくらいに利便性は向上すると思います。
なお、「Copilot+ PCか」という点についてはニュースリリースに「a perfect Mini PC with Copilot+ capabilities」という表現がありましたので、おそらくCopilot+ PCとして認定されるものと思われます。
冒頭に記載した通り、MSI Claw 8 AI+ A2VM / Claw 7 AI+ A2VMの日本国内での発売は未定(未発表)ですが、このジャンルは日本でも人気が高いので、日本発売の可能性も高いと予想します。
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2014年、低価格な8インチWindowsタブレットに触発されサイト開設。企業でユーザー側代表としてシステム開発や管理に携わっていました。「普通の人」の目線で難しい表現を使わず、様々なガジェットを誰にでもわかりやすく紹介・レビューします。
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