Microsoftが人気のデタッチャブル2 in 1、Surface Proシリーズのニューモデル「Surface Pro 9」を発表しました。外観は従来のSurface Pro 8とほぼ同じですが、CPUの世代が新しくなり、5GモデルはARM CPUのMicrosoft SQ 3を搭載します。
なお、ウインタブでは従来モデルのSurface Pro 8およびSurface Pro Xの実機レビューをしています。筐体構造はSurface Pro 9とほぼ同じなので、こちらの記事も合わせてご覧ください。
Microsoft Surface Pro 8の実機レビュー - ディスプレイサイズが大きく、イケメンになった新しいSurface
Microsoft Surface Pro Xの実機レビュー - ARMプロセッサー搭載のWindowsマシンを試す!ARMのメリットを感じられるかな?
1.Surface Pro 9 スペック
スペック表
Surface Pro 9 | |
OS | Windows 11 Home Windows 11 Home ARM |
CPU | Intel Core i5-1235U/Core i7-1255U Microsoft SQ 3 |
外部GPU | なし |
RAM(メモリ) | 8GB/16GB/32GB |
ストレージ | 128GB/256GB/512GB/1TB SSD |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 13インチPixelSense Flow(2,880 × 1,920)タッチ リフレッシュレート最大120Hz |
ネットワーク | 802.11a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.1(5G/LTE) |
入出力 | USB4 Type-C(Thunderbolt 4)x 2、オーディオジャック、Surface Connect ポート、タイプカバーポート ※SQ3搭載モデルはThunderbolt 4ではなく、USB3.2 |
カメラ | イン5MP(顔認証対応)/アウト10MP |
バッテリー | 15.5(Intel)-19(SQ3)時間 |
サイズ | 287 x 209 x 9.3 mm |
重量 | 878-879 g |
バリエーションモデル
本体
・Core i5/8GB/128GB:162,580円
・Core i5/8GB/256GB:174,680円
・Core i5/16GB/256GB:219,780円
・Core i7/16GB/256GB:248,380円
・Core i7/16GB/512GB:291,280円
・Core i7/16GB/1TB:334,180円
・Core i7/32GB/1TB:391,380円
・SQ3/8GB/256GB:216,480円
※Office Home & Business 2021付属
キーボード等
・Proキーボード:18,040円
・Signatureキーボード:21,890円
・スリムペン2付きSignatureキーボード:33,660円
・スリムペン2付きLiberty キーボード:43,780円
・Surfaceスリムペン2:15,950円
※税込み価格
従来のSurface Pro 8ではCPUがIntel Coreのみのラインナップで、Microsoft SQ(ARM CPU)を搭載するモデルはSurface Pro Xという製品名でした。Pro 9となり、両者は事実上統合され、Pro 9という単一の製品の中でIntel CoreとMicrosoft SQが並立する形となっています。
Surface Pro 9はBTOパソコン(注文時に好みのシステム構成にカスタマイズできるもの)ではありませんが、上記のように比較的広いバリエーション展開となっています。ただし、SQ3搭載モデルは10月13日時点でRAMとSSD容量の選択肢はなく、8GB/256GBのみです(法人向けではRAM16GB、512GB/1TB SSD搭載モデルもあります)。
CPUは第12世代の省電力タイプ(Alder Lake-U)のCore i5/Core i7と「Qualcommとのパートナーシップのもとに構築された」新型番、SQ 3です。SQ 3はARM系プロセッサーなので、SQ 3搭載モデルは「WoA(Windows on ARM)機」となります。以前のWoA機は「ほぼ32ビットアプリしか動かない」ものでしたが、Windows 11環境になり、多くの64ビットアプリも動かせるようになりましたので、アプリ対応という点はIntel CPU搭載機とほとんど差がなくなりました。
Intel Core搭載モデルとSQ 3搭載モデルの大きな相違点は「モバイルネットワーク対応」です。Intel Core搭載モデルがWi-Fi機であるのに対し、SQ 3搭載モデルは5G/LTE機で、個人向けにはLTEとSub 6に対応、法人向けにはミリ波対応モデルもあります。
Microsoftの製品ページではIntel Core搭載モデルとSQ 3搭載モデルの差についての説明があまりありません。この画像の部分くらいですかね。これによるとIntel Coreモデルは「プロ用ソフトウェアとローカルゲームに最適」、SQ 3モデルは「場所を問わずに発揮される優れたパフォーマンス、クラウドゲーミング、機能強化されたAI対応のカメラ効果に最適」という説明になっています。
それと、Intel Core搭載モデルとSQ 3搭載モデルはディスプレイの仕様が若干異なるようです。PixelSense形式、サイズや解像度、最大リフレッシュレートについては同じですが、Intel Core搭載モデルにある「動的リフレッシュレート」「アダプティブ カラー」「自動カラー マネジメント対応」「Dolby Vision IQ 17 対応」といった文言がSQ 3搭載モデルにはありませんでした。
また、USB Type-Cポートの仕様も異なります。Intel Core搭載モデルはThunderbolt 4ですが、SQ 3搭載モデルはUSB3.2となります。
あとはバッテリー駆動時間ですね。ウインタブではMicrosoft製品に限らず、メーカー公称のバッテリー駆動時間をあまり信用していない、というか全然信用していませんが、Surface Pro 9ではIntel Core搭載モデルが最大15.5時間、SQ 3搭載モデルが最大19時間と長く、特にSQ 3モデルはWoA機らしく長時間駆動が可能のようです。
2.Surface Pro 9 筐体
筐体はSurface Pro 8とほぼ同じです。一応サイズを比較してみます。
Pro 9:287 x 209 x 9.3 mm/879(Intel)-878(SQ3)g
Pro 8:287 x 208 x 9.3 mm/891 g
すごくシビアに見ると「短辺が1ミリ大きくなって、12 g軽くなった」のですが、「まあ同じ」と言っていいでしょう。
筐体色はIntel Core搭載モデルが「サファイア(新色)」「フォレスト(新色)」「プラチナ」「グラファイト」の4色とカラフルになり、SQ 3搭載モデルは「プラチナ」のみです。
3.Surface Pro 9 価格など
Microsoft Surface Pro 9は11月29日リリース予定で、10月13日現在、Microsoftストアで予約販売がスタートしています。価格は下記のとおりです。
本体
・Core i5/8GB/128GB:162,580円
・Core i5/8GB/256GB:174,680円
・Core i5/16GB/256GB:219,780円
・Core i7/16GB/256GB:248,380円
・Core i7/16GB/512GB:291,280円
・Core i7/16GB/1TB:334,180円
・Core i7/32GB/1TB:391,380円
・SQ3/8GB/256GB:216,480円
※Office Home & Business 2021付属
キーボード等
・Proキーボード:18,040円
・Signatureキーボード:21,890円
・スリムペン2付きSignatureキーボード:33,660円
・スリムペン2付きLiberty キーボード:43,780円
・Surfaceスリムペン2:15,950円
※税込み価格
残念ながら、と言いますか、この円安だし仕方ねえだろ、とも言えますが、Surface Pro 8よりも価格は上昇しています。例えば「Core i5/RAM8GB/256GB SSD」モデルはPro 8では153,780円(10月13日現在のセール価格だと136,340円)ですが、Pro 9では174,680円です。また、Surfaceシリーズはタイプカバー(キーボード)が別売り、というの出費という点では痛いところでもあります。
あと、5G/LTE対応にしたい場合、WoAになってしまう、というのは賛否がわかれそうですね。
4.関連リンク
Surface Pro 9:Microsoft
コメント
ProX:287x208x7.3 mm
Pro9:287x209x9.3 mm
ずいぶん厚くなったな
言われてみれば確かに…。どうですかねー、今度のWoA。個人的にはPro XはIntel版と比べてメリットが小さいように思われましたが…。