Microsoftから12.4インチサイズのモバイルノート「Surface Laptop Go」が発売されました。「Surface Pro」と「Surface Go」の関係を考えると「サイズを小さくして、価格とスペックを落としたものがGo」というイメージを抱きがちですし、一部の情報サイトを見ると「低価格な」「安価な」という表現が前面に出ているようにも思われます。その表現は別に間違ってはいないと思いますが、Surface GoがSurface Proの「単純な低価格版」ではないように、Surface Laptop Goも「Goならでは」の魅力を感じさせてくれる製品です。
1.スペック
Surface Laptop Go | |
OS | Windows 10 Home(Sモード) |
CPU | Intel Core i5-1035G1 |
外部GPU | なし |
RAM | 4GB / 8GB |
ストレージ | 64GB eMMC、128GB/256GB SSD |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 12.4インチPixelSense(1,536 x 1,024) |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.0 |
入出力 | USB Type-C、USB Type-A、オーディオジャック、Surface Connect ポート |
カメラ | Webカメラ(720p) |
バッテリー | 稼働時間 約13時間 |
サイズ | 278.18 x 205.67 x 15.69 mm |
重量 | 1.11 kg |
OSはWindows 10 Homeの「Sモード」です。Sモードはアプリのインストールに制約があり、Microsoft Store から入手できるアプリとプログラムしか使えません。お子さん用などの場合、好き勝手にアプリをダウンロードできないというのは安全ではありますが、私達が使う場合はいささか不便ですよね?しかし、Sモードは無料で簡単に解除することができますので、実用上特に支障はありません(ただし、一度解除してしまうともとに戻せません)。
CPUは第10世代(Ice Lake)のCore i5-1035G1のみです。Surface Laptop 3にもCore i5の設定はあり、同じIce Lakeではあるのですが、型番は異なります。Surface Laptop 3に搭載されているCore i5は「Core i5-1035G7」で、内蔵GPUが「Iris Plus」です(Surface Laptop搭載のCore i5-1035G1はIntel UHD Graphics)。型番的には「末尾の数字が違うだけ」なんですけど、パフォーマンスは結構な差があり、特にグラフィック処理の性能はCore i5-1035G7のほうがずっと上です。もちろんCore i5-1035G1のほうも一般的なビジネス用とか学習用で不足のない性能ではあるのですが、Surface Laptop 3とは型番が異なっていることは理解しておきましょう。
RAMとストレージにはバリエーションがあります。
RAM4GB/64GB eMMC
RAM8GB/128GB SSD
RAM8GB/256GB SSD
もちろん4GB/64GBのモデルが最も低価格ですが、せっかくのCore i5搭載機なので、4GB/64GBモデルは避けるほうがいいと思います。RAM4GB、ストレージ64GBというのはCore i5用としては明らかに容量が不足していて、使い始めてすぐに不満を訴えることになるでしょう。
ディスプレイは12.4インチと、Surface Laptop 3の13.5インチよりも一回り小さく、解像度も1,536 x 1,024とやや低めです。アスペクト比が3:2というのはある意味Surfaceシリーズのトレードマークとも言えますが、この解像度は一般的なノートPCとの比較だとFHD(1,920 × 1,080)とHD(1,366 × 768)の中間くらい、という感じでしょうか。ただし、発色の良いPixelSenseディスプレイです。
入出力ポートはSurfaceシリーズ共通の不満ポイントです。この製品でもUSBポートは合計で2つ、うち1つはType-Cとなっていて、数が少ない上、HDMIポートやSD(microSD)カードリーダーもありません。そのかわり、Microsoftの独自規格であるSurface Connectポートがついています。充電/給電はSurface Connectから行います。
サイズは「さすがにコンパクト」ですね。一般的な13.3インチモバイルノートよりも小さく、重量も1.1 kgと、持ち運びにピッタリです。このサイズ感がSurface Laptop Goの大きな魅力と言えるでしょう。
2.筐体
アスペクト比が3:2なので、一般的なノートPC(アスペクト比16:9)よりも縦方向に長く見えます。また、ベゼル幅も細くなっています。Surfaceシリーズは本当にデザインが美しいんですよね。
筐体色は「プラチナ(シルバー)」「アイスブルー」「サンドストーン(ゴールドっぽい色)」の3色です。天板のデザインはSurface Laptop 3によく似ています。筐体素材は「上部: アルミニウム、ベース: ポリカーボネート複合樹脂およびグラスファイバー素材、30% の再生素材を使用」と開示されています。
キーボードです。この画像だと英語配列になっていますが、Surfaceシリーズの日本仕様は日本語キーボードになっていますので、この製品のキーボードも日本語配列になるものと思われます。キーピッチについては情報がありませんが、キーボード面ギリギリまで幅をとっていますので、特に狭いということもないでしょう。また、バックライトはついていませんが、電源ボタンには指紋センサーを内蔵しています(4GB/64GBモデルを除く)。
それと、「素材」です。Surface Laptop 3にはキーボード面にアルカンターラ素材が貼り付けられていましたが、Laptop Goにはそれがなく、ツルッとした外観になっています。
ちょっと縮率がおかしいですが、側面と入出力ポートの配置です。右側面にある「あれ、SDカードリーダーかな」というスリットはSurface Connectですね。また、入出力ポートは左側面に集中し、上に書いたとおり数は不十分だと思います。
3.価格など
Surface Laptop GoはMicrosoftストアで10月13日に発売されますが、10月4日現在、予約注文を受け付けています。価格は下記の通り。
4GB/64GB: 84,800円
8GB/128GB: 102,080円
8GB/256GB: 126,280円
※すべて税込み価格
※Microsoft Office Home&business 2019付属
えー、確かにSurface Laptop 3よりは低価格なんですけど、この製品の場合、4GB/64GB版を読者におすすめするのは厳しいと思いますので、実質的に10万円オーバーですね。Office H&Bが付属することを考えれば、これでも高くはないと思います。ただ、ウインタブは中華ノートも紹介したりレビューしたりしているので、この製品を「低価格」とは言いにくいですね。スペックから見て、また「Surfaceである」ということも考慮すると割安ではあると思います。
Surface Laptopとの比較では、性能面で大きなスペックダウンはしておらず、それよりもむしろ「一回り小さくなった」ことの魅力のほうがずっと大きいと感じます。
私は11.6インチサイズのノートPC(WindowsとChromebook)を所有していますが、11.6インチというのはサイズ感的には素晴らしいです。一方で、どうしてもキーボード(キーピッチ)が少々狭かったり、(私は視力が悪いので)ディスプレイがちょっと見にくかったりもします。なので、12.4インチという「11.6インチよりも大きく、13.3インチよりも小さい」サイズ感には惹かれますね。
このスペックでOfficeがついて10万円、というのは「買い」でいいんじゃないでしょうか。筐体品質とデザインの素晴らしいSurfaceシリーズでもありますし。
コメント
なんで今時FHDじゃないんだろ?
安いのはムチャなスペックに見えるけどSモードだとRAM消費とROM使用量少ないの?
ドンキで売るPCじゃ無いんだから
容量よりも(何よりも)Surface Pen対応ではなくなったものを”Surface”と呼んでしまってることが残念。
お、まだSurface Connectサポートしてるんですね
ARMプロセッサの方は電力を食うPCIe通信をサポートしてないから
intelの方も統一してそろそろSurface Connectは切り捨てると思ってた
はっきりとおすすめできない機種と書けばいいのに。
なんで微妙な書き方するんですかね。
こんなんに10万出すなら、Surface Pro 7か
あと少しがんばってNew Inspiron 13 7306 2-in-1
買った方がいい。