こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。私はSurface 3が国内販売を開始した際、個人向けにはLTEモデルしかなく、それも、あたかもワイモバイル専用であるかのような販売手法であったことが気に入らず、批判的な記事を書いています。多くの人が楽しみに待っていたSurface 3でこういう売り方はないんじゃないか、と思いました。しかし、ついにSurface 3にWi-Fi専用モデルが追加されることになりました。
デザインとか使い勝手とか、賛否両論はありますが、やはりMicrosoftのハードウェアを象徴するような製品ですし、「Surface Pro 4」が発表された現在でも、比較的購入しやすい価格で普段使いには十二分な性能を持つ無印Surfaceは非常に魅力的だと思うので、今回のモデル追加を歓迎します。
Surface 3:Microsoftストア
1.スペック
まず、LTEモデルのスペック表を掲載します。
もちろんOSはWindows 10となりますが、Surface 3 Wi-Fiモデルの基本的な構成は従来のLTEモデルと同じです。CPUはCherryTrailのAtomでは最も高性能なx7-Z8700ですし、RAMは最低2GBから最大で4GBまで、ストレージも128GBモデルが選べます。個人的には非ゲーム的な用途であればこのスペックで十分な性能を発揮してくれるんじゃないか、と思います。
また、10.8インチディスプレイは、最新のSurface Pro 4の12.3インチよりは一回り小さいサイズになりますが、普段10.1インチのacer Aspire Switch 10でウインタブの記事を書いている私に言わせると「モバイル機としてはこれで十分」です。
サイズは実寸ではLTE版Surface 3と差はありません。しかし、LTEモジュールがない分だけ軽量化され、622gとなっています。タイプカバー(265g)をつけても合計で887gとなり、単体でも10インチWindowsタブレットの水準からみて決して重くはありませんし、キーボードつきでの重量は10インチクラスでは最軽量級となります。いま思ったんですけど、Surface 3って意外に軽いんですね。
2.デザイン
デザインも特に変更はありません。「見るからにSurface」ですね。Surfaceの象徴とも言えるカラフルなタイプカバーは打鍵感については評判がよく、ノートPCとしての使い勝手もいいと思います。ただ、キックスタンドでタブレット本体を支える構造の場合、狭い場所(新幹線のテーブルなど)とか不安定な場所(膝の上など)では入力が困難だったり不可能だったりします。あくまでも安定した、やや広いスペースを確保できれば、という条件がつきます。これはSurfaceシリーズ全般に言われていることなので、今回のSurface 3 Wi-Fiモデルに限定された話ではありません。
でも、カラフルなタイプカバーをつけたSurfaceのデザインはやっぱり魅力的ですし、人気があるのもわかるような気がしますね。
3.性能
Surface 3はCPUにCherryTrailのIntel Atom X7-Z8700を搭載し、特にグラフィック性能が大幅に改善されています。私はもともと旧世代(便宜的にこう書きます。すみません)のBayTrailのAtomであってもMicrosoft Officeや動画視聴、Webブラウジングをする上で全く問題ないと思っていますが、(Windowsストアアプリではない)ゲームをするにはちょっと厳しいものがあると思っています。Surface 3のドラクエベンチを見る限り、BayTrailの2倍強のスコアになっているようですが、だからといってオンラインゲームは快適には遊べないと思います。そのため、実用上でCherryTrailの恩恵を受けられる場面というのは、何かの動作をする際のキビキビ感とか、アプリ起動が速いとか、そういう些細でありながらも実はストレス要因になりやすいところが大きく改善される、ということなのかもしれません。
4.価格
Surface 3のWi-Fiモデルで一番うれしいのが価格です。LTEモジュールを省いたことにより、実売価格が大きく下がりました。Microsoftによれば、Wi-Fiモデルには下記の2種類があります。
RAM 2GB、ストレージ 64GB: 税抜き71,800円(税込み77,544円)
RAM 4GB、ストレージ 128GB: 税抜き81,800円(税込み88,344円)
タイプカバー: 税抜き15,680円(税込み16,934円)
Surfaceペン: 税抜き5,980円(税込み6,458円)
Surfaceはタイプカバーが付属しません。別売りです。しかし、タイプカバーがないともはやSurfaceとは言えないと思うので、よほどのことがない限り、タイプカバーは一緒に購入することになります。あと、Surfaceペンは筆圧に対応し、手書き入力をする場合には強力なツールになりますから「一応つけとこうか」となるケースが多いと思われます。
そこまで考慮した場合、RAM2GBのモデルでも税込みで100,936円となり、RAM4GBモデルの場合は111,736円となってしまいます。しかし、この価格が割高か、といえば実はそうでもありません。Surface 3には「Office Premium Home & Business プラス 365 サービス」がついていて、製品版のOffice Home & Businessを(Surface 3を使っている限り)永続的に無償で最新版にアップグレードできる権利がついている上、1年間限定でOneDrive 1TBとSkypeの国内通話60分/月が無料になるOffice 365サービスもついています。
似たようなスペックの10インチタブレットだとThinkPad 10がありますが、ThinkPad 10をRAM4GB、ストレージ128GB、Office Premium Home & Businessの構成で購入するとキーボードなしで税込み113,400円となります。これにキーボードをつけるとさらに価格が上昇し、Surface 3の上位モデルよりもかなり高くなりますね。一応弁護しとくと、Lenovoはちょくちょくクーポンセールをやっており、実際にはこれよりも10%くらい安く買えることも多いんですけどね。
Wi-Fi専用モデルのSurface 3、Atom機としてはトップスペックですし、独特の「頭がよさそうに見える」デザインも魅力です。そしてどうやら価格競争力も高いみたいです。Surfaceというブランド(機能とかデザインとかいろんな意味で)が好きな人は迷わず購入してもいいと思いますし、この秋冬に他社から出てくるであろうSurface対抗馬とじっくり比較してから、というのもアリだと思います。
コメント
モバイル用途ならなかなかいい。
しかし家から持ち出さないから性能はこのままで画面サイズ&解像度をアップしたものが欲しい。
Proのスリットがデザイン的に嫌。
こんにちは、コメントありがとうございます。私はいつもSurfaceについてネガティブなことばかり書いているので、若干控えめに書かせていただくと、外に持ち出さないのであれば、他にもいろんな製品が…
他はいまいち魅力を感じる製品が無いんですよねー
CPUはどうでもいいからファンレスでメモリ4GB以上、ストレージ256MB以上、ディスプレイ12インチ以上、ドッキングキーボード不要(愛用のフルサイズキーボードを使うので)、でデザインが良くて10万円未満のものが欲しー
こんにちは、コメントありがとうございます。確かにおっしゃる条件だと選択肢がなさそうですね。特に難しいのが「キーボード不要でデザインがいい」というところで、Windowsタブレットって本体だけだとデザイン性が皆無ですからね。あと、ストレージ256MBで10万円以下、というのも厳しいかな。そうするとやっぱりサーフェスのデザインんって素晴らしいですもんね。