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ThinkPad E14 / E16の選び方【2025年8月最新】- E14は4種類、E16は3種類のCPUから選べる!どれを選ぶ?

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ThinkPad E14 / E16の選び方【2025年8月最新】
「コスパの高いThinkPadが欲しい」「でも品質には妥協したくない」そんな人におすすめなのが「ThinkPad E14 / E16」です。2025年モデルではIntel(IAL / IRL)とAMDの3種類からCPUを選べますが、7月末にはE14にIntel(ILL)も追加されました(※本記事は2025年8月に内容を更新)。ただ、それぞれ特性が異なるため、購入前に特徴を整理しておくのがおすすめです。

この記事ではE14/E16の特徴を説明します。「3/4種類のCPU」についても解説しました。

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1. 製品概要

ThinkPad E16 Gen 3

Lenovo ThinkPad E16 Gen 3 (AMD)

ThinkPad E16 Gen 3

価格:
IAL:105,908円(税込)~
IRL:104,720円(税込)~
AMD:95,502円(税込)~
※2025年8月3日現在

カスタマイズ例:IAL・113,564円
OS:Windows 11 Home / CPU:Core Ultra 5 225U
RAM:16GB / SSD:256GB
ディスプレイ:16インチIPS(1920×1200)
重量:1.63 kg~

カスタマイズ例:IRL・112,112円
OS:Windows 11 Home / CPU:Core 5 210H
RAM:16GB / SSD:256GB
ディスプレイ:16インチIPS(1920×1200)
重量:1.63 kg~

カスタマイズ例:AMD・107,470円モデル
OS:Windows 11 Home / CPU:Ryzen 5 230
RAM:16GB / SSD:256GB
ディスプレイ:16インチIPS(1920×1200)
重量:1.71 kg~

ThinkPad E16 関連リンク

ThinkPad E14 Gen 7

Lenovo ThinkPad E14 Gen 7 (AMD)

ThinkPad E14 Gen 7

価格:
ILL:129,844円(税込)~
IAL:102,256円(税込)~
IRL:88,572円(税込)~
AMD:93,720円(税込)~
※2025年7月12日現在

カスタマイズ例:ILL・129,844円
OS:Windows 11 Home / CPU:Core Ultra 5 226V
RAM:16GB / SSD:512GB
ディスプレイ:14インチIPS(1920×1200)
重量:1.32 kg~

カスタマイズ例:IAL・109,912円
OS:Windows 11 Home / CPU:Core Ultra 5 225U
RAM:16GB / SSD:256GB
ディスプレイ:14インチIPS(1920×1200)
重量:1.34 kg~

カスタマイズ例:IRL・111,540円
OS:Windows 11 Home / CPU:Core 5 210H
RAM:16GB / SSD:256GB
ディスプレイ:14インチIPS(1920×1200)
重量:1.34 kg~

カスタマイズ例:AMD・106,865円モデル
OS:Windows 11 Home / CPU:Ryzen 5 230
RAM:16GB / SSD:256GB
ディスプレイ:14インチIPS(1920×1200)
重量:1.41 kg~

ThinkPad E14 関連リンク

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2. E14/E16の特徴

CPU

E14とE16のスペックはディスプレイを除きほぼ同じなので、まとめて特徴を書きます。E14 Gen 7/E16 Gen 3はThinkPadシリーズではエントリーグレードとなる「Eシリーズ」のニューモデルで、搭載CPUを3種類(2つのメーカー、3つのコードネーム)から選べます。選択肢が多いのはいいことですが、ちょっとややこしくもあるので、まずは搭載CPUの特徴を説明します。

分類 コードネーム 代表型番 Passmark
シングル
Passmark
マルチ
GPU NPU
TOPS
TDP
W
ILL Lunar Lake Core Ultra 5 226V 3,883 18,502 Arc 130V 40 17
ILL Lunar Lake Core Ultra 5 228V 3,866 17,277 Arc 130V 40 17
IAL Arrow Lake-U Core Ultra 5 225U 3,657 18,905 Arc 130T 12 15
IAL Arrow Lake-H Core Ultra 5 225H 4,349 29,091 Intel Graphics 13 28
IRL Raptor Lake Core 5 210H 3,535 18,837 Intel Graphics 非搭載 45
AMD Hawk Point Ryzen 5 230 3,549 20,846 Radeon 760M 16 28

※ILLはE14のみに設定があり、E16にはありません

製品名に「ILL」がついているものはコードネーム「Lunar Lake」のCore Ultra 5/7を、「IAL」がついているものはコードネーム「Arrow Lake」のCore Ultra 5/7を、「IRL」がついているものは「Raptor Lake」のCore 3/5/7を、AMD版はコードネーム「Hawk Point」のRyzen 3/5/7を搭載しています。

Lunar LakeはCPUとRAMが一体化しており、上の表のCore Ultra 5 226Vと228Vは「基本的に同じもの」ですが、一体化したRAMの容量が異なります(226Vは16GB、228Vは32GB)。Lunar Lake搭載機はCPUが決まると自動的にRAM容量も決まるため、CPUのみ、RAMのみのカスタマイズはできません。

また、Arrow Lakeは「Arrow Lake-H」と「Arrow Lake-U」に分けて考えるべきで、両者は「コードネームは同じだが中身が大きく異なる」ので、この表では別項目として扱います。

表の見方ですが、まずPassmarkスコアに関しては「狭義のCPU性能」の測定結果であり、グラフィック性能(GPU性能)とNPU性能はほとんど反映されません。現代のCPUは狭義のCPU性能だけでなく、グラフィック性能とNPU性能、そしてノートPCの場合は省電力性も含めて評価すべきなので、表にはPassmarkスコアに加え、GPUの型番とNPU性能(TOPS値)、そしてTDP(Intel CPUの場合は「PBP(プロセッサー・ベース・パワー)」)を掲載しました。

この表をどう見るかは人それぞれです。ウインタブではこのように評価します。

狭義のCPU性能:Arrow Lake-Hが最も高く、ついでLunar Lake、あとはほぼ横並び
GPU性能:Arrow Lake-H≒Lunar Lake>Hawk Point>Arrow Lake-U≒Raptor Lake
NPU性能:Lunar Lakeが最も高い(Copilot+ PC対応)、Raptor LakeおよびRyzenの一部はNPU非搭載、あとはほぼ横並び
省電力性:Lunar Lake>Arrow Lake-U>Arrow Lake-H≒Hawk Point>Raptor Lake

ビジネス用途ではどのCPUを選んでも性能不足は感じないと思います。一方でグラフィック系の作業(高度な画像加工や動画編集、PCゲームなど)をする場合はArrow Lake-HとLunar Lakeが最も適しており、次いでHawk Pointかと思います(スコアはありませんが、ウインタブの過去のレビュー経験からそのように考えます)。

NPU性能についてはLunar Lakeが「ダントツ」です。最大40TOPSと、E14/E16に搭載されているCPUの中では唯一Copilot+ PCの要件を満たしています(よって、E14 Gen 7 ILLはCopilot+ PCです)。

注意したいのはRaptor Lakeのみ「NPU非搭載」という点です(後述しますが、AMD版のCPUにもNPU非搭載のものがあります)。NPUは「AI処理チップ」なので、これがないとAI関連の機能が使えないのでは?と思われるかもしれませんが、実際はそうではありません。GPUでもAI関連処理は可能ですし、処理性能だけ見れば高性能なGPUのほうがNPUよりもさらにAI処理が得意、とも言えます。ただし、ソフトウェア側でNPUでの処理を優先する設計になっていたり、どこかのMicrosoftのようにNPUでの処理を強制するソフトウェア(あるいはOSの機能)が増えてくることもありえますので、これからPCを購入する場合、E14やE16のようにCPUの選択余地があるのなら、NPU搭載CPUを選ぶほうがいいかもしれません。

省電力性については、表を見る限りRaptor Lakeが最も不利、Arrow Lake-Uが最も有利に見えます。ただし、PCは常にTDP(PBP)と同じ電力を消費しているわけではなく、ウインタブの経験上では事務作業などに使う場合はTDPによるバッテリー駆動時間の差はそれほど大きくはありません。なので、Raptor LakeはArrow Lake-Uの3倍バッテリー消費が激しい、ということはありません。「一応の目安」くらいに考えておくといいでしょう。

また、ウインタブの実機レビュー経験に照らすと、Lunar Lakeのバッテリー持ちは特筆できます。様々なレビュー機をテストしましたが、バッテリー駆動時間は余裕で10時間を超えており、レビューするたびに「驚異的!」と感じます。すべてのCPU構成を同一条件でテストできているわけではありませんが、体感としてはLunar Lakeが「性能とバッテリー持ち」のバランスにおいて「最強」ではないかと思っています。

それと、AMD版のCPUについてちょっとご注意を。E14/E16で選択できるCPUは「Ryzen 3 210/Ryzen 5 220/Ryzen 5 230/Ryzen 7 250」で、特に「Ryzen 5 220とRyzen 5 230ってどう違うの?」と思いますよね?

Ryzen 3 210:NPU非搭載/Radeon 740M
Ryzen 5 220:NPU非搭載/Radeon 740M
Ryzen 5 230:NPU搭載/Radeon 760M
Ryzen 7 250:NPU搭載/Radeon 780M
※左からNPU/内蔵GPU

です。つまり、Ryzen 5 220と230はNPUの搭載有無と内蔵GPUの型番が異なりますので、AI性能とグラフィック性能には結構な差があります。E14とE16のカスタマイズ画面で価格を比較すると、2,500円弱の差しかない(割引後の価格。230のほうが高価)ので、ウインタブ読者は230のほうを選ばれることをおすすめします。

すっかりCPUの話が長くなってしまいました。もちろんThinkPad E14/E16とも「CPUよりも筐体品質をはじめとする製品トータルのバランスが優れた」製品です。

ディスプレイ

Lenovo ThinkPad E14 Gen 7 (AMD)

ThinkPad E14 Gen 7

ThinkPadシリーズは「ビジネスPC」なので、かつてはディスプレイ品質の評価は高くありませんでした。しかし近年は高解像な有機ELパネルや100%sRGBの発色品質を備えたものも増え、パーソナルな用途でも十分満足できる品質になっています。

とはいえ、E14/E16のディスプレイは「標準構成だと『並』クラス」です。解像度は1,920×1,200、発色は45%NTSCでタッチ対応と非対応のものが選べる、というのが全モデル共通の仕様です。

ただし、ILL/IAL/IRLに関しては「E14は2,880 × 1,800解像度、E16は2,560 × 1,600解像度で100%sRGB」のディスプレイを選べ、AMDのE14でも「解像度は1,920 × 1,200ながら100%sRGB」を選べます。特にプライベートな用途(動画視聴など)を視野に入れる場合は少し奮発して高品質なディスプレイに変更されることをおすすめします。

キーボード

Lenovo ThinkPad E16 Gen 3 (AMD)

ThinkPad E16 Gen 3

Lenovo ThinkPad E14 Gen 7 (AMD)

ThinkPad E14 Gen 7

私もThinkPadユーザーですが、ThinkPadシリーズの最大の魅力は「キーボード」だと思っています。キートップは中央が大きく凹んだ立体的な形状でキーストロークは深め、中央にある赤いデベソ(トラックポイント)は極めて優秀なポインティングデバイスです。また、トラックポイントを使う前提でタッチパッド上部に物理クリックボタンがありますが、一般的なノートPCと同様にタッチパッド下部をクリックして使うこともできます。非常によく考えられた構造ですし、打鍵感も素晴らしいです。

堅牢性

Lenovo ThinkPad E16 Gen 3 (AMD)

ThinkPad E16 Gen 3

黒くてそっけない筐体は「とにかく頑丈」です。ウインタブの実機レビューでは「耐久テスト」みたいなことはやりませんが、おそらく他社製品と比較してもトップクラスの堅牢性を備えているのではないか、と思います。

ThinkPad EシリーズはThinkPadの中でも最も低価格な製品ですが、レノボはいい加減な製品にThinkPadの名を冠するようなことはしません。価格が安かろうと高かろうと「ThinkPad品質」であることは間違いないので、安心して購入できると思いますよ。

3. 関連リンク

執筆者:ウインタブ
2014年にサイトを開設して以来、ノートPC、ミニPC、タブレットなどの実機レビューを中心に、これまでに1,500本以上のレビュー記事を執筆。企業ではエンドユーザーコンピューティングによる業務改善に長年取り組んできた経験を持ち、ユーザー視点からの製品評価に強みがあります。その経験を活かし、「スペックに振り回されない、実用的な製品選び」を提案しています。専門用語をなるべく使わず、「PCに詳しくない人にもわかりやすい記事」を目指しています。
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