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Lenovo ThinkBook 13s Gen2の実機レビュー - 13.3インチモバイルノート。パフォーマンス、デザインとも高水準な「もうひとつのThink」

Lenovo ThinkBook 13s Gen2 レビュー
Lenovoのビジネス向けモバイルノートパソコン、ThinkBook 13s Gen2の実機レビューです。ThinkBookシリーズはお手頃価格、いや激安価格のIdeaPadシリーズと、高品質なビジネスマシンのThinkPadシリーズの中間に位置し、比較的購入しやすい価格ながらクオリティが高く、高級感のある筐体が魅力です。

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1.スペック

  ThinkBook 13s Gen 2
OS Windows 10 Home / Pro
CPU Intel Core i5-1135G7 / Core i7-1165G7
外部GPU なし
RAM 8GB/16GB
ストレージ 256GB / 512GB /1TB SSD
光学ドライブ なし
ディスプレイ 13.3インチIPS (1,920 x 1,200)
ネットワーク 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.0
入出力 USB Type-C(Thunderbolt 4)、USB 3.1 Gen1 × 2、HDMI、オーディオジャック
カメラ Webカメラ(720p)
バッテリー 稼働時間15.7-18.7時間
サイズ 299 x 210 x 14.9 mm
重量 1.26kg

バリエーションモデル

ThinkBook 13s Gen2は複数のバリエーションモデルがあり、一部のモデルは注文時に構成のカスタマイズが可能です。

4月11日現在のバリエーションモデルは下記の通り。

●Home/Core i5/8GB/256GB
●Home/Core i5/8GB/256GB(カスタマイズ可能)
●Pro/Core i5/8GB/256GB(カスタマイズ可能)
●Home/Core i7/16GB/512GB
●Home/Core i7/16GB/512GB(カスタマイズ可能)
●Pro/Core i7/RAM 16GB/512GB
※左からOSのバージョン、CPU、RAM、ストレージ
※この他にOffice搭載モデルがあります

販売ページには、WQXGA(2,560×1600)解像度の、マルチタッチディスプレイを搭載したモデルが選択可能とされていますが、現在直販モデルには設定がなく、WUXGA(1,920×1,200)解像度のタッチ操作非対応ディスプレイのみ選択できるようになっています。

今回実機レビューを行う機体は「Core i5/RAM 8GB/256GB SSD/Office 2019搭載モデル」です。

ポイント

●TigerLake世代Core i5 / i7搭載
●画面比率が16:10で、一般的なノートPCよりも縦方向に長い形状
●Thunderbolt4を搭載し、高速なデータ伝送や、外部GPUの利用が可能
●Wi-FI 6への対応により高速データ通信が可能

3.筐体と使用感

付属品など


セットアップガイドなどのペーパー類とACアダプターが付属します。このあたりは普通ですね。特にペーパー類が多い方でもありません。

天板と底面

ThinkBook 13s(1)
天板です。ThinkBook 13s Gen2は「ミネラルグレー」というIdeapadでよく採用されている、ねずみ色っぽいシルバーの筐体色のみです。「Think」ですがThinkPadのような黒い筐体色ではありません。

ThinkBook 13s(4)
ThinkBookのロゴが入った下半分は筐体色が少し異なり「少し控えめなツートンカラー」になっています。中国系のスマホメーカーでは若干トレンドとなり始めている、大きめのロゴを筐体に入れるデザインですが、個人的には結構好きですね。むしろ今回のThinkBookに関しては「もっと大きくてもいいんじゃない?」と感じます。

ThinkBook 13s(9)
底面です。上部中央に通気口、下部の左右にスピーカーグリルがそれぞれ一つずつ配置されています。

側面

ThinkBook 13s(10)
前面です。ここにはポート類やボタン類はありません。

ThinkBook 13s(6)
しかし、持ち手の部分に「THINKBOOK」のロゴが刻印されています。

ThinkBook 13s(11)
背面です。ヒンジがあるのみで、こちらにもポート類などはありません。

ThinkBook 13s(3)
右側面です。画像左からUSB Type-Aポートが二つと、セキュリティロックスロットがあります。

ThinkBook 13s(2)
左側面です。画像左からUSB Type-C (Thunderbolt 4)、 HDMIポート、イヤホンジャックです。USB Type-Cポートは充電/給電ポートを兼ね、USB PDでの充電に対応しています。

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キーボード

ThinkBook 13s(12)

クリックで拡大します

キーボードです。LenovoのThinkPadシリーズは、言わずと知れたキーボードの評価の高いブランドですが、このThinkBook 13s Gen2のキーボードはどちらかというとIdeaPadに近いデザインと操作感です。ただ、キーストロークが若干IdeaPadシリーズのキーボードよりも深く、打鍵感に不満を感じることはないと思います。

上部には指紋認証センサー付きの電源ボタンが配置されています。反応速度も早く、ワンタッチで電源OFFの状態からデスクトップまで起動できます。

トラックパッドの操作性は高く、マウスがなくてもしっかり使える印象です。

ディスプレイ

ThinkBook 13s(14)
ThinkBook 13s Gen2のディスプレイはノングレア(非光沢)タイプで、メーカー公称だと「sRGB100%対応」の発色性能になっています。実際に使ってみると、一般的な低価格PCが採用しているノングレアディスプレイより彩度が高く、グレア(光沢)ディスプレイに近い色の再現が可能なディスプレイと感じられました。

また、Dolby Visonがインストールされており、4Kコンテンツの再生中に画像モードが変更できるようになっています。

スピーカーの使用感

ThinkBook 13s(8)
筐体にもプリントされている通り、ハーマン製のスピーカーを搭載しており、音質設定用アプリとしてドルビーオーディオがインストールされています。

音質は可もなく不可もなくといった印象で、作業中にSpotifyなどのストリーミングサービスで音楽を楽しむなどの用途では問題なく利用できると思います。ただ、最大音量が若干小さいので、大人数でコンテンツを楽しむとなると若干厳しさを感じる場面もあると思います。

バッテリー

コロナ禍においてネット会議など、普段の文書作成などの用途よりバッテリーの消費が激しい作業を出先で行うことも増えてきているので、モバイルノートを購入する上でバッテリーの持ちを意識する必要性が高くなってきていると感じます。

私は学生ですので、Zoomでの授業やレポート課題など、一日数時間PCを触っている生活をしているのですが、一日ThinkBook 13s Gen2を持ち歩いて使用(3時間Zoom+2時間文書作成)してみた結果、35%以上バッテリーが残っていました。

自分のPCだとこの使い方でいつも「残りギリギリ」となってしまいますので、この製品はバッテリー持ちについては割と優秀な部類だと感じました。

さらにこの製品はUSB PDでの充電となるので、最悪の場合18W出力のスマホ用モバイルバッテリーさえ持ち歩けばある程度の延命もできます。実際にモバイルバッテリーで給電してみたところ、かなり充電速度はゆっくりですが、充電できているのを確認できました。

3.ベンチマーク

CPU

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文書制作やブラウジングなど、日常的な使用用途をシミュレートするPC Mark 10のスコアです。この製品のCPUは第11世代のCore i5-1135G7ですが、スコアがおよそ4,000点ということで、第10世代のCore i7あたりといい勝負かと思います。このスコアであれば日常利用で不満を感じることはほとんどないと思われます。

参考:
ASUS ZenBook 14 UM4125IA(Ryzen 7 4700U): 5,014
MSI GF75 Thin(Core i7-8750H、GTX1050Ti): 5,009
ドスパラ GALLERIA GCF1060GF-E(Core i7-8750H、GTX1060): 4,976
ASUS VivoBook S15 M533IA(Ryzen 7 4700U): 4,975
ドスパラ GALLERIA Mini 1060(Core i5-7500、GTX1060): 4,906
ドスパラ GALLERIA GCF2070GF-E(Core i7-8750H、RTX2070): 4,893
HP ENVY x360 15(Ryzen 5 4500U) : 4,738
ASUS ZenBook 15 UX534FT(Core i7-8565U、GTX1650): 4,709
HP ENVY x360 13(Ryzen 5 4500U) : 4,678
ドスパラ GALLERIA GCF1050TGF-E(Core i5-8300H、GTX1050Ti): 4,545
ASUS ROG Zephyrus G GA502DU(Ryzen 7 3750H、GTX1660Ti): 4,365
OMEN X by HP(Core i7-7820HK、GTX1080): 4,290
iiyama STYLE-17FH054-i7(Core i7-8750H) : 4,281
HP Spectre x360 13(Core i7-8565U): 4,223
dynabook GZ83(Core i7-10710U): 4,193
Lenovo ThinkPad T490(Core i7-8565U、MX250): 4,158
ASUS VivoBook S15 S531FA(Core i7-10510U): 4,155
Lenovo ThinkPad X1 Carbon(Core i7-8665U): 4,132
ASUS TUF Gaming FX505DT(Ryzen 5 3550H、GTX1650): 4,124
Lenovo ThinkPad X1 Yoga(2019)(Core i7-8665U):4,120
ASUS ZenBook 14 UX434FL(Core i5-8265U、MX250):3,933
Lenovo ThinkPad X280(Core i7-8550U): 3,909
HP Elite Dragonfly(Core i5-8265U): 3,843
dynabook NZ65(Core i7-10710U、MX250): 3,820
ドスパラ Altair F-13KR(Core i5-8350U): 3,778
HP Spectre 13(Core i5-8265U): 3,766
ドスパラ DX-C5(Core i5-10210U): 3,737
HP ENVY X360 13(Ryzen 7 3700U): 3,728
Lenovo ThinkPad E595(Ryzen 5 3500U): 3,714
NEC LAVIE Direct NEXT(Core i7-8550U): 3,704
ドスパラ Critea VF-HEKS(Core i7-8550U、MX150): 3,704
dynabook GZ83(Core i7-10710U): 3,661
マウス m-Book X400B(Ryzen 5 3500U): 3,659
HP ENVY x360 15(Ryzen 3500U): 3,617


続いてCPUのスコアのみ計測するCINEBENCH R23です。Core i5搭載機としてはかなり高水準なスコアだと思います。

参考:
dynabook GZ/HP(Core i7-1165G7):1,424、5,335
dynabook VZ/HP(Core i7-1165G7):1,361、4,765
ASUS VivoBook S15 K513EA(Core i7-1165G7):1,342、5,788
Lenovo Yoga Slim 750i Carbon(Core i7-1165G7):1,227、3,363
Lenovo IdeaPad Slim 750i(Core i7-1065G7):1,183、4,174
Lenovo IdeaPad Flex 550 14(Ryzen 7 4700U):1,140、6,710
MSI Modern 15 A10RBS-600JP(Core i7-10510U):1,136、3,249
※左からシングルコア、マルチコアのスコア

GPU

3DMarkにて計測したスコアです。 Fire Strikeのスコアを過去データと比較すると、Core i5としては非常に高いスコアになっています。Core i5-1135G7の内蔵GPUはIris Xeですが、期待を裏切らないパフォーマンスを見せてくれました。

dynabook VZ/HP(Core i7-1165G7):4,908
ONE-NETBOOK OneGx1 Pro(Core i7-1160G7):4,349
Lenovo Yoga Slim 750i Carbon(Core i7-1165G7):3,419
dynabook GZ/HP(Core i7-1165G7):3,402
ASUS VivoBook S15 K513EA(Core i7-1165G7):3,304
ASUS VivoBook S15 S533EA(Core i7-1165G7):3,296
Lenovo IdeaPad Flex 550(Ryzen 7 4700U): 3,255
ASUS ZenBook 13 UX325EA(Core i7-1165G7):3,184
MINISFORUM EliteMini X400(Ryzen 5 PRO 4650G):3,012
ASUS ZenBook 14 UM4125IA(Ryzen 7 4700U):2,925
ASUS VivoBook S15 M533IA(Ryzen 7 4700U):2,834
※FireStrikeのスコア

ThinkBook 13s Gen2
最後に、ストレージの速度を計測するCrystaldiskMarkのスコアです。PCIe x2接続と思われますが、ビジネス用や学習用として普段使いする上では全く問題のない(あるいは必要以上に速い)スコアとなっています。

4.まとめ

Lenovo ThinkBook 13s Gen2はLenovoのオンラインショップで販売されており、4月11日現在の価格は税込み84,920円から、となっています。ちなみにレビュー機はOfficeが付属していますので、これよりも高価(税込み109,890円)ですが、Officeが付属する以外は84,920円のモデルと同一の仕様です。

同じLenovoのIdeaPadシリーズと比較すると少し高価ですが、ディスプレイの仕様(アスペクト比16:10、sRGB100%など)が高く、筐体のデザインにもこだわりが感じられます。持ち運んで使うモチベーションが上がるPCだと感じました。

基本的なスペックも高く、バッテリー持ちも悪くないので、社会人の方だけではなく、学生が授業の受講やレポートを書くためのPCとして購入する上でもお勧めできると思います。

5.関連リンク

ThinkBook 13s Gen 2:Lenovo

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