レノボが13.3インチモバイルノート「ThinkBook 13s Gen2」を発売しました。「レノボのThink」ということで発売当初話題となったThinkBookシリーズですが、9月に「天板がE-Ink」の「ThinkBook Plus」が追加されたものの、最近ではイマイチ話題にのぼりにくいというか、影が薄かったように思います。Thinkを名乗りつつも、筐体デザインはThinkPadシリーズとは共通点が少なく、どちらかというとIdeaPadシリーズに近い雰囲気の製品でした。
新しいThinkBook 13s Gen2は「第11世代のCoreプロセッサー搭載」が最大のセールスポイントに思われたのですが、実は筐体もまるっきり新しくなっています。とても魅力的かつ購入しやすい価格のモバイルノートに仕上がっています。
1.スペック
ThinkBook 13s Gen 2 | |
OS | Windows 10 Home / Pro |
CPU | Intel Core i5-1135G7 / Core i7-1165G7 |
外部GPU | なし |
RAM | 8GB / 16GB |
ストレージ | 256GB / 512GB /1TB SSD |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 13.3インチIPS (1,920 x 1,200)/(2,560 × 1,600) |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.0 |
入出力 | USB Type-C(Thunderbolt 4)、USB 3.1 Gen1 × 2、HDMI、オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(720p) |
バッテリー | 稼働時間15.7-18.7時間 |
サイズ | 299 x 210 x 14.9 mm |
重量 | 1.26kg |
ThinkBook 13s Gen2は注文時に構成のカスタマイズが可能です。OSはHome版とPro版を選べますが、これはカスタマイズ項目ではなく、ベースモデルの段階でバージョンを選ぶ方式になっています。CPUは第11世代(Tiger Lake)のCore i5もしくはCore i7で、どちらを選んでも内蔵GPUが「Iris Xe」となりますので、特にグラフィック性能が第10世代Coreプロセッサーよりも大きく向上しているものと思われます。
標準搭載のRAMはCore i5モデルが8GB、Core i7モデルが16GBです。Core i5モデルは16GBに増量できますし、Core i7モデルは8GBに減量できます(この場合、カスタマイズによって価格が下がります)。ストレージはCore i5モデルが標準で256GB、Core i7モデルが512GBとなりますが、最低で256GB、最大で1TBまでの範囲でカスタマイズができます。RAMの場合と同様、Core i7モデルでストレージを256GBに減量する場合、価格は安くなります。
ディスプレイは13.3インチのIPS液晶で、解像度は1,920 × 1,200、アスペクト比(縦横比)16:10です。一般的なノートPCのディスプレイは1,920 × 1,080(アスペクト比16:9)なので、それよりも少し縦方向に長い形状となっています。WindowsやAndroidのタブレットと同じアスペクト比ですね。また、製品ページには「2,560 × 1,600のタッチ液晶が選択可能」と記載されていますが、11月1日現在だとまだこのディスプレイは選べません。後日追加されるものと思います。
通信回りではWi-Fi6に対応し、入出力ポートもUSB Type-CがThunderbolt 4に対応しますので、規格としては最新のものが搭載されています。Thunderbolt 3対応機すら持っていない私としては「Thunderbolt 4」と言われてもピンとこない、というのが正直なところです。しかし、PC Watchにとてもわかりやすい説明がありましたので、興味のある人はこちらをご覧ください。
Intel、USB4準拠の「Thunderbolt 4」を次期CPUに搭載:PC Watch
サイズは従来モデルから大きく変わりました。
Gen2:299 x 210 x 14.9 mm / 1.26 kg
従来モデル:307.6 x 216.4 x 15.9 mm / 1.34-1.38 kg
ディスプレイのアスペクト比が変更になったので、横幅が小さくなるのはわかります。でも、逆に奥行きは大きくなってしまうはず…なんですけど、奥行きも小さくなってますね…。また若干ですが薄くなり、重量も軽くなりました。要するにモバイルノートとして非常に好ましい進化を遂げた、ということです。
2.筐体
正面から見たところです。ThinkBook 13sはもともと左右のベゼルがかなり細かったのですが、Gen2になって上下のベゼルも非常に細くなりました。その関係でWebカメラ周辺が少し盛り上がった形状になっています。
天板です。ThinkBookシリーズはもともと「どちらかと言うと若いユーザー層」を狙っていた関係で、天板のロゴが大きめにプリントされていましたが、Gen2ではさらに「おとなしめのツートンカラー」になりました。筐体素材は不明ですが、従来モデルが「マグネシウムとアルミニウムの合金」という説明を受けていますので、Gen2でもその素材を引き継いでいる可能性はあります。
キーボードです。この画像では英語配列になっていますが、日本仕様は「日本語キーボード(バックライト付)」となります。また、メーカーのスペック表には「指紋センサーあり」と記載されていましたので、右上の電源ボタンが指紋センサーを兼ねているものと思います。
キーボード面を見る限り、Gen2でもThinkPadシリーズの面影はない、というか要するに「赤デベソ(トラックポイント)」はありません。赤デベソさえあればなあ…、というのがThinkPad推しである私の個人的感想です。
側面と入出力ポートの配置です。13.3インチノートとしては「並」くらいの構成ですね。ただし、SD(microSD)カードリーダーの装備はありませんので、この点ご注意ください。
3.価格など
Lenovo ThinkBook 13s Gen2はレノボ直販サイトで販売中で、11月1日現在の価格は税込み89,100円から、となっています(週末セール価格です)。この価格は従来モデルの最低価格税込み76,780円(Core i5モデル)よりもやや高価です。
全般にスペックが高く、そして新しくなり、ディスプレイ形状も少し個性的なものになりました。これまでは「ThinkBook」という製品ブランドの特徴がいまひとつ弱かったように思われますが、Gen2となり、IdeaPadっぽさが薄れ、かといってThinkPadにも似ておらず、ThinkBookとしての個性が強まったように思われます。
4.関連リンク
ThinkBook 13s Gen 2:Lenovo