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Lenovo LOQ 16IRH8 レビュー - レノボの新しいゲーミングブランド「LOQ」の第一弾モデル、いろいろと「グッドバランス」です

Lenovo LOQ 16IRH8
レノボのゲーミングノート「LOQ 16IRH8」の実機レビューです。「LOQ(ロック)」はレノボが「エントリーゲーマー向けの製品として提供してきたIdeaPad Gaming、IdeaCentre Gamingに置き換わる」として5月に発表した新しいゲーミングPCブランドです。そのため、位置づけとしてはエントリークラスとなりますが、システムスペックが良く、また価格も比較的手頃に設定されています。

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ここがおすすめ
・期待を上回る高いパフォーマンス
・ゲーミングノートらしい!個性的で迫力あるデザイン
・頑丈な筐体、使いやすいキーボード
・ゲーミングマウスが付属
ここはイマイチ
・抜き差し頻度の高いUSB Type-Aポートが背面にある
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1.LOQ 16 16IRH8 スペック

スペック表

  LOQ 16IRH8
OS Windows 11 Home/Pro
CPU Intel  Core i5-13420H/Core i7-13620H/Core i7-13700H
GPU NVIDIA GeForce RTX3050/RTX4050/RTX4060
※すべてLaptop GPU
RAM 16GB(DDR4-3200MHz)
ストレージ 512GB/1TB SSD(PCIe NVMe/M.2)
M.2 2242 SSD 増設可
光学ドライブ なし
ディスプレイ 16インチIPS(1,920×1,200)144Hz
ネットワーク 802.11a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.1
入出力 USB3.2 Gen2 Type-C(映像出力、PD対応)、USB3.2 Gen2 Type-A × 2、USB3.2 Gen1 Type-A、オーディオジャック、HDMI2.1、LAN(RJ45)
カメラ Webカメラ(1080p)
バッテリー 60Whr(7-8時間)
サイズ 359.6 x 277.6 x 21-25.9 mm
重量 2.6 kg

バリエーションモデル

・Core i5-13420H/RTX3050
・Core i7-13620H/RTX4050
・Core i7-13620H/RTX4060
・Core i7-13620H/RTX4050(カ)
・Core i7-13620H/RTX4060(カ)
※(カ)はカスタマイズ対応モデル

レビュー機の構成

「Core i7-13620H/GeForce RTX4050/RAM16GB/512GB SSD」という構成で、バリエーションモデル中だと下から2番め、6月24日現在の価格が税込み172,551円のモデルです。

コメント

ブランドの位置づけ上、Core i9やGeForce RTX4070以上のGPUは搭載されません。とはいえ、GeForceはRTX40シリーズとなって性能が大きく向上していますので、ほとんどのオンラインゲームは快適にプレイできると思います。

また、RAMは16GBのみ、SSDも512GB/1TB、そしてディスプレイのリフレッシュレートは144Hzと、非常に高いスペックとまでは言えないものの、ゲーミングノートとしての基本を押さえたものになっています。エントリーゲーマーのみならず、腕のいいゲーマーさんでも満足できる仕様だと思います。

2.LOQ 16 16IRH8 外観と使用感

同梱物

Lenovo LOQ 16IRH8 ACアダプター
まずはACアダプターから。170W出力でその割に薄型の形状になっています。重量は電源ケーブル込みで539 gでした。ちなみにゲーミングノートではない、「普通のモバイルノートやスタンダードノート」の場合、ACアダプターの出力は45Wもしくは65Wであることが多く、重量も200 g台から300 g台です。LOQ 16のACアダプターは普通のノートPCよりは大きく、重いですが、ゲーミングノートとしては比較的軽量と言えます。

Lenovo LOQ 16IRH8 付属のマウス
LOQ 16の同梱物で特徴的なのが「ゲーミングマウス付属」という点です。このマウスは「Lenovo LOQ M100 RGB マウス」というもので、この記事執筆時点では単品販売されていません。ゲーミングマウスなので有線接続専用、筐体上部にはLEDイルミネーションも仕込まれています。

Lenovo LOQ 16IRH8 マウスのイルミネーション
イルミネーションはこんな感じですね。またプログラム可能な7つのボタンを搭載していますので、初めてゲーミングPCを購入されるという人は、当座このマウスを使えばいいと思います。

天板と底面

Lenovo LOQ 16IRH8 天板
天板です。筐体素材は…すみません、確証がありませんが、全体が樹脂製(これは正しいと思います)、天板のみ金属製かと思いました。ただし、筐体の質感は高く、MIL規格(MIL-STD-810H)の耐久基準を満たしていますので、素材はあまり気にしなくていいかと。

筐体色は「ストームグレー」のみで、他の色は設定がありません。

Lenovo LOQ 16IRH8 底面
底面です。中央に大きな通気口があり、左右にはスピーカーグリルがあります。

…天板、底面とも「一部が黒い」ですよね?ここはLOQ 16のデザイン上の大きな特徴と言えます(この後ご説明していきます)。

側面

Lenovo LOQ 16IRH8 前面
前面には中央にヒンジ開口用の「手がかり」があるのみで、ポート類やボタン類はありません。

Lenovo LOQ 16IRH8 背面
背面です。左右に大きな通気口があり、中央にはポートも配置されています。ポートは画像左からUSB Type-A × 2、有線LAN、HDMI、そしてDC-INジャックです(DC-INジャックはUSB Type-Aポートっぽく見えますが、レノボの独自規格のコネクターになっていて、USBポートではありません)。

通気口付近は派手です。スカイブルーの樹脂製パーツが取り付けられ、ゲーミングノートとしての迫力を演出しています。ただし、このパーツはLEDなどが仕込まれておらず、発光はしません。

Lenovo LOQ 16IRH8 左側面
左側面です。画像左側に通気口、その右側にUSB Type-Cポートとイヤホンジャックがあります。

Lenovo LOQ 16IRH8 右側面
右側面にはWebカメラの切り替えスイッチ(LOQ 16はWebカメラに物理シャッターを備えており、シャッターのオン/オフを切り替えるスイッチです)、とUSB Type-Aポートがあります。

LOQ 16IRH8はUSBポートが合計で4つあり、Thunderbolt 4の搭載はないものの4つ中3つのUSBポートがGen 2規格(伝送速度10Gbps)と高規格、また、USB Type-Cポートが映像出力に対応しますし、HDMIに有線LANポートもありますので、充実したポート構成だと思います。しかし、抜き差しの頻度が多い(であろう)USB Type-Aポート2つが背面にあるのは使いやすさという点ではイマイチかと思います。

キーボード

Lenovo LOQ 16IRH8 キーボード

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キーボードです。「84 キー(Fn キー+Windows キーを含む、テンキーは含まず)、JIS 配列」と開示されており、アルファベットキーのキーピッチは手採寸で約19 mmと標準的、配列は概ね素直ですが、ゲーミングノートらしく方向キーが大きめ(アルファベットキーと同じ大きさ)になっており、一方で英語配列の名残か、Enterキー周辺のキーが小さめだったり形状が少しいびつだったりします。

Lenovo LOQ 16IRH8 キーボード
キートップは指のかかりを良くするために中央に小さな凹みがあります。また、バックライトは「ホワイトのみ」でゲーミングノートによく見られるRGBバックライト(カラフルなバックライト)ではありません。

キーボードの使用感

使い始めのうち、右Shiftキーが小さめなのと、BackSpaceキーが小さめなのがちょっとネックで、しばしばミスタイプしましたが、割と早く慣れました。ノートPCのキーボードは多かれ少なかれくせがあるので、この程度は仕方ないでしょうね。

キーストロークや押下圧(キーの重さ)はノートPCとして標準的です。ゲームプレイに関してはもう少しストロークが深いほうがいいのではないか、と感じましたが、ここは人それぞれでしょう。

テキスト入力はしやすく、打鍵感もいいと思います。また「ゲーミングノートあるある」な話として、キーボード面が頑丈にできているため、打鍵音はかなり静かですし、多少強打してもたわんだりしませんので、これもまた気持ちよく打鍵できる要因かと思います。

ディスプレイ

Lenovo LOQ 16IRH8 正面
ディスプレイです。16インチのIPS液晶のノングレア(非光沢タイプ)、解像度は1,920 × 1,200と、最近よく見かけるアスペクト比(画面の縦横比)16:10の形状です。リフレッシュレートは144Hzと、240Hzなどの超高速なものではありませんが、このクラスのゲーミングノートとしては標準的な仕様です。

また、ディスプレイのベゼル幅も細めで、ゲームプレイの際に(視覚的に)邪魔にもなりません。

ディスプレイの使用感

今回のレビューでは実際にゲームプレイもしてみましたし、YouTubeの動画を見たり、仕事でテキスト入力などもしてみましたが、発色品質については特に不満を感じることはありませんでした。

ただ、手持ちのモニター(27インチ、100%sRGBのもの)と比較すると発色品質はやや落ちます。例えば「真っ赤なチューリップ」とか「青空とひまわりの花」のように鮮やかな画像を表示させると全体的に色味が淡く、くすんで見えます。メーカー開示でも発色品質に関する情報として45%NTSCと開示されており、これは(ざっくり)sRGB60%強に相当します。45% NTSCというのは「標準的なノートPCの発色品質」と言えますので、決して悪くはないのですが、近年上位クラスのノートPCでは100%sRGB(72% NTSC)のものが普通、という感じになっていますので、繊細な色の識別が必要な人、色味にこだわりのある人には物足りなく感じられると思います。

筐体その他

Lenovo LOQ 16IRH8 ヒンジ開口
ヒンジを開口してみました。LOQ 16はLegionシリーズと同様、ヒンジがやや前方に取り付けられており、後部にオーバーハングがあります。上でご説明した天板と底面の黒い部分がそれです。

Lenovo LOQ 16IRH8 ヒンジ最大開口
ヒンジを最大開口したところです。開口角度はかなり大きいですが、最近流行の「180度開口」はできません。

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スピーカーの使用感
Lenovo LOQ 16IRH8 Nehimic

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音響アプリにNahimicが入っており、デフォルトでオンになっています。また、Nahimicは音質調整項目が多く、グラフィックイコライザーもついていますので、お好みの音質に仕上げることができます。

ゲーミングPCのため筐体が大きめ、重めなこともあり、音質はクリアで低音から高音までバランスがいいものになっています。ノートPC用スピーカーとして高く評価できます。

3.LOQ 16 16IRH8 性能テスト

ベンチマークテスト

Lenovo LOQ 16IRH8 Lenovo Vantage

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LOQ 16 16IRH8は設定アプリ「Lenovo Vantage」でパフォーマンスの調整ができます。上の画像の「サーマルモード」、「GPUのクロックアップ」そして「GPU動作モード」です。ベンチマークテスト実施に際し、まずサーマルモードを「パフォーマンスモード(電源接続して使う際のみ有効にできる、ファン風量と供給電力を最大にするモード)」にし、「GPU動作モード」をdGPUモード(GeForceのみを使う)に設定しました。GPU動作モードはほかにiGPU(CPU内蔵のGPU)のみを使うようにしたり、ハイブリッド(PC側でシステム負荷に応じてdGPUとiGPUを自動切り替えする。ほとんどの場合、このモードで十分です)にしたりできます。

Lenovo LOQ 16IRH8 Lenovo Vantage

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GPUクロックアップもオンにはしましたが「何かあっても自己責任ですよー」という警告が出たので最大のクロックアップはしておらず、画像のとおりGPUクロックオフセットを150MHzに、VRAMクロックオフセットを200MHzにしています(クロックアップをオンにしたときのデフォルトの数値で、特にいじっていません)。

で、ちょっと思うんですけど、メーカー側で保証もできない機能を純正アプリに盛り込むのはいかがなものかと。これはレノボに限った話ではなく、他社製品でもしばしば「クロックアップの際の保証条件」みたいな記述を見かけるのですが、それなら保証できる水準まで調整範囲を絞るべきでしょう。ハイエンド機ならまだ理解できますが、LOQ 16はゲーマーの裾野を広げるのがミッションのエントリーモデルという位置づけですし。それ以上やりたい人は自己責任でどこかでツールを見つけてきて使えばいいわけですしね。

Lenovo LOQ 16IRH8 3D Mark
グラフィック性能を測定する3D Markのスコアです。ゲーミングPCでは最も重要になるテストと言えます。

参考(ハイスペックゲーミングノート):
MSI Titan GT77 HX 13V(i9-13980HX、RTX4090):22,052、38,273、15,196
ASUS ROG Strix SCAR 17 G733ZX(i9-12900H、RTX3080Ti):12,849、28,768、7,999
Lenovo Legion 760(Ryzen 9 5900HX、RTX3080):12,070、26,488、7,622
ASUS ROG Strix G15 G513RW(Ryzen 9 6900HX、RTX3070Ti):11,088、26,107、6,904
MSI Katana GF66 12U(i7-12700H、RTX3070Ti):10,516、23,619、6,589
GIGABYTE A7(Ryzen 9 5900HX、RTX3070):10,393、23,177、6,394
ASUS ROG Strix G15 G513RM(Ryzen 7 6800H、RTX3060):9,359、21,320、5,363
MSI Katana 15 B13V(i7-13620H、RTX4050):9,278、21,399、4,986
ASUS Vivobook Pro 15 OLED K6502VV(i9-13900H、RTX4060):9,013、20,391、4,833
ASUS TUF Gaming A17 FA706QR(Ryzen 7 5800H、RTX3070):8,981、21,434、5,488
MSI Bravo 15 C7V(Ryzen 7 7735HS、RTX4050):8,767、20,659、5,037
ASUS ROG Flow X13 GV302(Ryzen 9 7940HS、RTX4060):8,629、19,292、4,915
ASUS ROG Strix SCAR 15(i9-10980HK、RTX2070SUPER):8,435、20,017、5,049
MSI Stealth 15M B12U(i7-1280P、RTX3060)):8,023、18,153、4,491
ASUS TUF Dash F15(i7-11370H、RTX3070):7,767、17,671、5,136
MSI Pulse GL66 11U(i7-11800H、RTX3060):6,974、15,408、4,088
HP ENVY 15(i9-10885H、RTX2060 Max-Q):5,597、13,382、3,150
※左からTime Spy、Fire Strike、Port Royalのスコア

サンプル数は多くありませんが、GeForce RTX4050搭載機としては妥当~やや高めのスコアとなりました。ちなみに過去データにあるMSI Bravo 15とMSI Katana 15(いずれもRTX4050搭載)はMSIの設定アプリMSI CenterでGPUのオフセットを最大にして測定していますので、ウインタブの数少ないRTX4050の測定データはみな優秀なはずですw

特にリアルタイムレイトレーシングの性能を測定するPort Royalのスコアは前身型番のRTX3050を大きく上回ります(RTX3050は下手するとPort Royalのスコアが1,000点未満でした)。

プレイするゲームタイトルにもよりますが、このスコアであれば一部のAAAタイトルを除けば高画質以上でのプレイが可能と思います。

Lenovo LOQ 16IRH8 FF15ベンチ
次に個別ゲーム「ファイナルファンタジー15」のベンチマーク結果です。

参考:
MSI Titan GT77 HX 13V(i9-13980HX、RTX4090):19,307
ASUS ROG Strix SCAR 17 G733ZX(i9-12900H、RTX3080Ti):11,839
MSI GP66 Leopard 11U(i7-11800H、RTX3080):11,658
ASUS ROG FLOW X13(Ryzen 9 5900HS、RTX3080):10,371
MSI Katana GF66 12U(i7-12700H、RTX3070Ti):9,451
ASUS ROG Strix G15 G513RM(Ryzen 7 6800H、RTX3060):9,349
GIGABYTE A7(Ryzen 9 5900HX、RTX3070):9,063
ASUS ROG Strix SCAR 15(i9-10980HK、RTX2070SUPER):8,946
ASUS TUF Gaming A17 FA706QR(Ryzen 7 5800H、RTX3070):8,879
MSI Katana 15 B13V(i7-13620H、RTX4050):8,846
ASUS Vivobook Pro 15 OLED K6502VV(i9-13900H、RTX4060):8,838
MSI Bravo 15 C7V(Ryzen 7 7735HS、RTX4050):8,557
MSI GE66 RAIDER(i7-10875H、RTX2070):8,230
ASUS ROG Flow X13 GV302(Ryzen 9 7940HS、RTX4060):8,017
MSI Stealth 15M B12U(i7-1280P、RTX3060)):7,513
ドスパラ GALLERIA GCR2070RNF(i7-9750H、RTX2070):7,440
MSI Pulse GL66 11U(i7-11800H、RTX3060):7,138
マウス DAIV 6P-RT(i7-12700H、RTX3050Ti):5,328
MSI GF63 Thin 10U(i5-10500H、RTX3050):4,179

FF15でも前世代のRTX3060をしのぎ、RTX3070に迫るスコアとなりました。スコアは「快適」という評価になっていますが、品質を標準品質に落とせば「すごく快適(10,000点以上)」にはなると思います。

Lenovo LOQ 16IRH8 PC Mark
表計算ソフトやビデオチャット、画像加工など、実際のビジネスシーンをシミュレートしたテスト、PC Markのスコアです。どちらかというとビジネス系のPCの性能測定で重視すべきベンチマークテストと言えますね。このテストではCPU性能の影響が大きいとされますが、テスト内容にグラフィック系のシミュレーションも含むため、外部GPUの性能も少なからず影響します。

参考(過去データから一部抜粋):
MSI Titan GT77 HX 13V(Core i9-13980HX、RTX4090):9,187
MSI Katana 15 B13V(Core i7-13620H、RTX4050):7,955
ASUS ROG Ally(Ryzen Z1 Extreme):6,654
HP Pavilion 15-eh(Ryzen 7 5825U)5,954
VAIO SX12(2022)(Core i7-1260P):5,761
富士通LIFEBOOK NH WN1/H1(Core i7-12700H):5,614
VAIO F14(Core i7-1355U):5,553
dynabook AZ/HV(Core i7-1260P):5,503
MSI Prestige 13 Evo A12M(Core i7-1280P):5,500
VAIO SX14(Core i7-1280P):5,452
MSI Modern 14 C12M(Core i7-1255U):5,366
VAIO SX14(Core i7-1195G7):5,278
Lenovo ThinkPad X13(Core i7-1165G7):5,205
Lenovo IdeaPad Slim 550 14(Ryzen 5 5500U):5,076
ASUS Zenbook 17 Fold OLED UX9702(Core i7-1250U):5,074
DELL Inspiron 14 AMD(Ryzen 5 5625U):5,031
DELL XPS 13 Plus(Core i5-1240P):4,980
dynabook MZ/HS(Core i7-1165G7):4,967
dynabook SZ/MV(Core i7-1255U):4,902
HP Spectre x360 14(Core i7-1255U):4,834
HP ENVY x360-bf(Core i7-1250U):4,833
富士通LIFEBOOK CH WC1/G3(Core i5-1240P):4,613
Microsoft Surface Laptop Go 2(Core i5-1135G7):4,066

ここは「ちょっと高すぎ」のスコアになったかも…。GPUオーバークロックの影響が出ましたかね?直近テストしたノートPCとしてはトップレベルの数値となりました。個人的には「PC Markが想定するビジネスシーンであれば、スコア4,000点もあれば十分」だと思っています。

Lenovo LOQ 16IRH8 CINEBENCH R23
続いてはCPU性能のみを測定するCINEBENCH R23のスコアです。このテストではGPU(GeForceなど)の搭載有無は影響を受けないとされています。

参考(過去データから一部抜粋):
MSI Titan GT77 HX 13V(Core i9-13980HX、RTX4090):2,149、30,358
MSI Creator Z16P B12U(Core i9-12900H):1,918、17,827
VAIO F14(Core i7-1355U):1,837、7,400
マウス DAIV 6P-RT(Core i7-12700H):1,814、12,873
dynabook AZ/HV(Core i7-1260P):1,809、8,940
ASUS Vivobook Pro 15X OLED K6501ZM(Core i7-12650H):1,806、14,632
MSI Katana 15 B13V(Core i7-13620H、RTX4050):1,802、11,620
MSI Modern 14 C12M(Core i7-1255U):1,797、8,791
ASUS ROG Ally(Ryzen Z1 Extreme):1,784、13,962
VAIO SX12(2022)(Core i7-1260P):1,769、9,334
富士通LIFEBOOK NH WN1/H1(Core i7-12700H):1,754、11,953
MSI Prestige 13 Evo A12M(Core i7-1280P):1,667、9,514
VAIO SX14(Core i7-1280P):1,661、9,354
MSI Stealth 15M B12U(Core i7-1280P):1,659、13,793
dynabook GZ/HV(Core i7-1260P):1,655、7,586
富士通LIFEBOOK AH(Core i7-1260P):1,646、9,012
dynabook RZ/HV(Core i7-1260P):1,634、8,524
ASUS ROG Strix G15 G513RW(Ryzen 9 6900HX):1,580、14,830
dynabook SZ/MV(Core i7-1255U):1,551、5,160
ASUS ROG Flow X16 GV601(Ryzen 7 6800HS):1,543、13,832
ASUS Vivobook 15 OLED K512EA(Core i7-1165G7):1,497、5,555
MSI GP66 Leopard 11U(Core i7-11800H):1,491、12,210
ASUS Vivobook Pro 15 OLED(Ryzen 7 5900HX):1,482、12,108
dynabook MZ/HS(Core i7-1165G7):1,477、5,526
ASUS M3700WY(Ryzen 7 5825U):1,454、9,046
MSI Bravo 15 B5(Ryzen 7 5800H):1,422、11,241
DELL Inspiron 14 AMD(Ryzen 5 5625U):1,364、8,013
Lenovo Legion 560(Ryzen 7 5800H):1,348、11,419
富士通LIFEBOOK CH WC1/G3(Core i5-1240P):1,304、5,260
Lenovo IdeaPad Slim 550 14(Ryzen 5 5500U):1,170、6,973
ASUS ZenBook 14(Core i5-8265U):1,023、3,691
HP Pavilion x360(Core i5-7200U):790、1,740

ここも非常に高いスコアが出ています。LOQ 16が搭載するCore i7-13620Hは(これも最新ゲーミングノートではポピュラーと言える)Core i7-13700Hよりもコア数/スレッド数が少なく、パフォーマンスはやや劣るとされていますが、そういう懸念を払拭してくれる結果になったと思います。

Lenovo LOQ 16IRH8 Crystal Disk Mark
最後にSSDの読み書き速度を測定するCrystal Disk Markのスコアです。PCIe4.0接続と開示されているだけあって、十分に高速と言えます。

発熱とファン音

ゲーム以外、と言いますか、事務仕事なんかに使う場合は発熱とかファン音は全く気にしなくて大丈夫です。ほとんど無音ですね。

一方で、Lenovo Vantageのモードをパフォーマンスモードにしてゲームをプレイする場合は当然発熱、ファン音とも大きくなります。結論から言うと、発熱、ファン音ともゲーミングノートとしては妥当で、異常性は感じられません。発熱についてはキーボード面が50℃弱、左側面と背面の排気口付近で50℃を少しオーバーするという程度です。

Lenovo LOQ 16IRH8 サーマルカメラの映像
これはベンチマークテスト中にサーマルカメラでキーボード面を撮影したものです。ちょっと面白いのが「スペースキー付近の温度が高めになる」という点ですね。キーボード面の上部が発熱するのが「普通」ですけど。

ただ、サーマルカメラの画像を掲載すると「スペースキー付近がめっちゃ熱い」と感じられてしまいますが、実際そうではなく、周囲に比べて少し温度が高い、という程度で、使用感に影響はないと感じました。

一方でファン音ですが、こちらもパフォーマンスモードにしてベンチマークテストを繰り返し実施しても55dB程度に収まりました。まあ、多少耳障りではあるのですが、ゲーミングノートとしては特に騒々しいほうではありません。

バッテリー駆動時間

LOQ 16IRH8は外部GPU搭載のゲーミングノートなので、基本的に電源に接続して使うことになります(バッテリー駆動だとGeForceは実力を発揮できません)。ですが、ここではゲーム以外の用途でバッテリー駆動させた場合の駆動時間を測定してみました。

Lenovo Vantageのサーマルモードを「静音」にし、GPUオーバークロックはオフ、GPU動作モードをハイブリッドに、ディスプレイ輝度70%、音量30%にして、下記の作業をしてみました。

・テキストエディタで文書作成を約35分
・画像加工ソフトGIMPで簡単な画像加工を約25分
・ブラウザーでYouTubeを開き、音楽・動画を約20分
・ブラウザーでWebブラウジングを約15分(この際のみディスプレイ輝度100%)
※トータル使用時間は95分

この作業でバッテリー残量は90%から43%となりました。バッテリー消費量は47%ということです。まあ、1時間半で47%のバッテリー消費ですから、バッテリー駆動時間は「ざっくり3時間」ですね。まあ、ゲーミングノートなのでこんなものかと思います。

4.LOQ 16 16IRH8 レビューまとめ

Lenovo LOQ 16 16IRH8はレノボ直販サイトで販売中で、税込み124,850円から、となっています。また、レビュー機の構成「Core i7-13620H/GeForce RTX4050/RAM16GB/512GB SSD」だと税込み154,880円です。なお、価格は購入時期により変動する可能性があります。

冒頭に書いたとおり、LOQはエントリーゲーマー向けのゲーミングノートです。この製品を購入する人にとって「初めてのゲーミングノート」になることも多いと思います。その意味では「おすすめ」ですね。スペック面で著しく尖ったところはありませんけど、逆に言えばスペックのバランスがいいと思いますし、価格帯から考えてパフォーマンスは十分に高く、筐体の仕上がりの良さにも好感が持てます。また、ゲーミングマウスを同梱してくれるというのも初めてのゲーミングPCオーナーにはうれしいところでしょう。

あと、この製品のパフォーマンスを見るに、「そろそろゲーミングPCを買い替えをしようかなあ」と思っているゲーマーさんにもおすすめできますね。

5.関連リンク

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