レノボが3月23日に発表し、3月26日から直販を開始した14インチと15.6インチのスタンダードノート「ThinkPad T15 Gen 2」と「ThinkPad T15 Gen 2」をご紹介します。同時にT14とよく似た型番の「T14s Gen 2」も発売されていますが、T14sはモバイルノートなので、別記事にてのご紹介とさせていただきます。
1.スペック
スペック表
ThinkPad T15 Gen 2 | |
OS | Windows 10 Home/Pro |
CPU | Intel Core i5-1135G7/Core i5-1145G7/Core i7-1165G7/Core i7-1185G7 |
GPU | なし / NVIDIA GeForce MX450(2GB) |
RAM | 8GB/16GB/24GB/32GB/40GB/48GB |
ストレージ | 128GB/256GB/512GB/1TB/2TB SSD |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | IPS(3,840 × 2,160) IPS(1,920 x 1,080)タッチ IPS(1,920 × 1,080) ※T14は14インチ、T15は15.6インチ |
ネットワーク | 802.11a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth、LTE(オプション) |
入出力 | USB 4 Type-C(Thunderbolt 4)× 2、USB 3.2 Gen1 × 2、オーディオジャック、HDMI、LAN(RJ45)、microSDカードリーダー、SIMスロット(オプション) |
カメラ | Webカメラ(720p)顔認証対応可 |
バッテリー | T14:最大 約14.5時間 T15:最大 約16.8時間 |
サイズ | T14:329 x 227 x 17.9 mm T15:365.8 x 248 x 19.1 mm |
重量 | T14:1.47kg~ T15:1.75 kg~ |
コメント
ThinkPad T14 Gen 2とT15 Gen 2の相違点は「サイズ」です。厳密にはバッテリー稼働時間なども違っていますが、主要スペックは同一と考えていいです。また、この2機種は「カスタマイズしてなんぼ」のThinkPadシリーズの中でも特に広範なカスタマイズ余地があります。
CPUは第11世代(Tiger Lake)のCore i5もしくはCore i7で、法人など組織のPC一元管理に役立つvPro対応の型番「Core i5-1145G7/Core i7-1185G7」の選択も可能です。また、外部GPUのGeForce MX450も選べます。
で、RAMに関してはちょっとややこしいです。「オンボードで8GBか16GB」「RAMスロットで8GB/16GB/32GB」という組み合わせになります。なので、まずオンボード側(こちらは換装不可)で8GBか16GBを選び、さらにRAMスロットに「なし/8GB/16GB/32GB」を追加するという仕組みです。よって、最小構成は「オンボード8GB+RAMスロットなしで8GB」、最大構成は「オンボード16GB+RAMスロット32GBで48GB」となります。
それともう一つご注意を。Tiger LakeのCore i5/Core i7は内蔵GPUが「Iris Xe」で、この点が大きな魅力なのですが、「RAMをシングルチャネルにするとIntel UHD Graphicsに、デュアルチャネルにするとIris Xeに」なります。なので、RAM8GB(オンボードのみ)の場合は内蔵GPUがUHD Graphicsに、16GBの場合は「オンボードで16GBにするとUHD Graphicsに、オンボード8GB+RAMスロット8GBにするとIris Xeに」なる、ということです。この製品でRAM16GBを選択する人は多いと思いますので、その場合は「オンボード8GB+RAMスロット8GB」にされることをおすすめします(価格は変わりません)。
ストレージは選択範囲が非常に大きいです。最小で128GB、最大で2TBです。ただ、レノボはSSDの価格が高く、あまり容量を増やしてしまうと価格が跳ね上がりますのでご注意ください。
ディスプレイはT14とT15で選択できるものが異なります。
T14(14インチ):
HDR DOLBY Vision IPS液晶 (3840 x 2160)
IPS液晶 (1920 x 1080)、タッチ対応、Privacy Guard
IPS液晶 (1920 x 1080)、タッチ対応
IPS 省電力液晶 (1920 x 1080)
IPS液晶(1920 x 1080)
T15(15.6インチ):
UHD HDR DOLBY Vision IPS 液晶 (3840×2160)
IPS 液晶 (1920 x 1080)、タッチ対応
IPS 液晶 (1920 x 1080)
魅力的なのはDolby Vision対応の4K液晶ですが、このタイプを選択すると自動的にWebカメラがIR(赤外線センサー付き、顔認証対応のためです)がセットされます。しかし、標準のFHD・非タッチ液晶からの追加料金がIRカメラ込みで2万円弱(割引後)なので、価格的にはそれほど悪くないように思われます。
また、この製品と同時に発売されたXシリーズ(X1 Carbon Gen 9、X1 Yoga Gen 6、X13 Gen 2)がアスペクト比16:10と、やや縦方向に長くなったのに対し、T14とT15は従来モデルから変わらず、アスペクト比16:9を維持しています。
2.筐体
上の画像がT14、下がT15です。T14、T15とも、Gen 2になっても従来モデル(Gen 1)とほとんどサイズが変わっていません。厳密には「厚さと重量がほんの少し小さくなった」のですが、あんまり気にしなくていいレベル。
タテ・ヨコサイズに関しては、2021年の今となっては、他社製品よりもちょっと大きめです。まあ、並外れて頑丈なThinkPadシリーズなので、ここは仕方ないとして、ベゼル幅は特に細いほうとは言えませんね。
天板です。T14、T15共通の…、いやThinkPadシリーズ共通のデザインです
上の画像がT15、下がT15です。ともにヒンジは水平位置(180度)まで開口できます。また、キーボードは14インチのT14がテンキーレス、15.6インチのT15がテンキー付きで、日本語配列と英語配列、バックライトの有無を選択可能です。ディスプレイサイズもさることながら、テンキーの有無というのもT14にするかT15にするかの判断要素になりますね。
側面と入出力ポートの配置です。T14(上の画像)とT15(下の画像)でほぼ共通のレイアウトになっていることがわかります。Thunderbolt 4が2つ、USB Type-Aが2つ、さらには有線LANと、ビジネスマシンとして十分なポートを確保していると思います。また、ThinkPad用のドッキングステーション接続を考慮した構造になっています。
3.価格など
Lenovo ThinkPad T14 Gen 2とT15 Gen 2はレノボ直販サイトで販売中で、3月28日現在の価格はT14が税込み103,191円から、T15が税込み115,830円から、となっています。この価格は週末セール価格です。最低価格の構成でもCore i5/RAM8GBですが、SSDが128GBになってしまいますので、(せっかくなので)256GB以上にはしておくほうがいいかと思います。
パソコンを外に持ち出す機会が少ないのであればスペックが高く、外部GPUの搭載も可能なTシリーズはとても魅力的です。特にテンキーのつくT15は、がっつり事務仕事をするのにいいんじゃないでしょうか。
4.関連リンク
ThinkPad T14 Gen 2:Lenovo
ThinkPad T15 Gen 2:Lenovo