Lenovoは6月4日にゲーミングブランド「Legion」のノートPCニューモデルを発表しました。「Legion Y540」という製品名で、ディスプレイサイズが15.6インチのものと17.3インチのものがラインナップされます。15.6インチに関しては従来モデル「Legion Y530」の後継機と言え、17.3インチは先に発売された「Legion Y740」の下位モデルという位置づけです。
1.スペック
15.6インチモデルと17.3インチモデルのスペック上の相違点は非常に少なく、ディスプレイサイズ(と筐体サイズ)のみです。また、Y540には「カスタマイズモデル」も設定されていて、限定的ではありますが注文時にシステム構成を変更することができます。
OSはWindows 10 HomeとProで、「英語版」です。Windows 10の直近のバージョンは言語パックを導入すれば「元言語がわからないくらい」高度に日本語化することができますので、実用上はほとんど問題ありませんが、実はLegionはあえて日本市場向けにローカライズしていない部分を残しています。具体的にはキーボードで、英語配列しか選べません。なので、ゲーマーはともかく、この製品を文書作成などのビジネスにも使いたいという場合は注意が必要です。
CPUは第9世代のCore i5-9300HとCore i7-9750Hが選択できます。いずれも開発コードネームはCoffee Lakeで、ゲーミングノートに一般的に使われている高性能なものです。外部GPUはGeForce GTX1650(VRAM4GB)もしくはGTX1660Ti(VRAM6GB)で、上位のGPUであるRTXシリーズは搭載されません。RTXシリーズ搭載モデルが欲しい、という場合は上位モデルの「Y740」を選ぶことになります。
RAMは標準で8GB、最大で32GBまで増設可能で、ストレージは基本的にSSDのみとなりますが、SSDの容量はカスタマイズでき、さらにHDDの増設もできます。ディスプレイは15.6インチ、17.3インチともIPS液晶、FHD解像度でリフレッシュレートは144 Hzですから、FPSなどの動きの激しいゲームプレイにも対応できると思います。
入出力ポートはゲーミングノートらしく充実しています。外部映像出力用としてHDMIとminiDPを備えるほか、USB Type-Cポートも映像出力に対応します。
筐体サイズは15.6インチ、17.3インチともゲーミングノートとしては小さめで、特に横幅は最近のトレンドである「ナローベゼル」に対応すべく、かなりコンパクトなものになっています。ただし、15.6インチに関しては従来モデルのY530と全くの同寸なので、筐体は変更されていないと思われます。
2.筐体
この記事では15.6インチを中心に紹介します。基本的に15.6インチと17.3インチの筐体デザインは同一で、サイズが異なることによりキーボード面が少し異なる程度の差になっています。ディスプレイ面のベゼルは非常に細く、ここだけ見てもスタイリッシュです。
デザイン上、大きなアクセントと言えるのは筐体後部のヒンジ付近ですね。ヒンジをやや前進させています。これによりディスプレイと目の距離が小さくなり、画面への没入感が増すほか、筐体後部に冷却ファン、そして通気口を配置することにより、ゲーム中の「熱風」を気にせずにプレイができます。
キーボードです。英語配列のみが設定され、日本語配列は選べません。また、上位モデルのY740がRGBバックライト(ゲーミングノートらしい、カラフルなものです)であるのに対し、Y540のバックライトはホワイトのみとなります。
キーボード面の一部だけですが、こちらが17.3インチのキーボードです。サイズが大きいぶん、左右の余白(余地)が大きくなっていますが、基本的には15.6インチと変わりません。
ちょっと見にくいですが、上の画像が15.6インチ、下の画像が17.3インチのポート配置です。セキュリティキーホールの位置が異なるだけで、基本的には同じ配置になっています。ゲーミングノートなので背面をポート用に活用していて、主に映像系とネットワーク系が背面にあるのがわかります。
また、この画像で側面のデザインが確認できますが、かなり尖ったデザインですよね?
3.価格など
Lenovo Legion Y540はLenovo直販サイトで販売中で、6月8日現在の価格は15.6インチが税込み117,936円から、17.3インチが税込み116,899円から、となっています。ともに週末のセール価格で、17.3インチのほうが割引率が高めになっているため、なぜか安く買えてしまいます。
この製品は外部GPUの型番構成を少し落としてエントリーゲーマーや中級ゲーマー向けとしているほか、キーボードのバックライトもRGBではなく単色にするなどのコストダウンを行い、そのぶん購入しやすい価格になっています。また、好き嫌いがわかれるとは思いますが、デザインも非常に個性的、前提的なものになっているので、人と違うデザインの高性能ノートを探しているビジネスマンやクリエイターにも向くと思います。