レノボがIFA2023(ドイツ・ベルリン)の開催に合わせ、同社初のWindows ゲーム ハンドヘルド デバイス「Legion Go」を発表しました。コンセプトとしてはONE-NETBOOK社のONEXPLAYER 2シリーズに似ていて、左右のコントローラーが分離できる構造になっているのと、ディスプレイサイズが8.8インチと大きめであるのが特徴です。
なお、ウインタブではこのジャンルの製品を「ゲーミングUMPC」と呼んでいますので、以下のご説明ではこの表現を使わせていただきます。
1.Legion Go スペック
スペック表
Legion Go | |
OS | Windows 11 Home |
CPU | AMD Ryzen Z1 Extreme |
GPU | なし |
RAM | 16GB(LPDDR5X 7500MHz, オンボード) |
ストレージ | 256GB/512GB/1TB SSD(PCIe 4.0 NVMe M.2 2242) |
ディスプレイ | 8.8インチIPS(2,560 x 1,600)タッチ、144Hz |
ネットワーク | W2 x 2 Wi-Fi 6E (802.11 ax) 、Bluetooth 5.2 以降 |
入出力ポート | USB4 Type-C × 2、microSDカードリーダー、オーディオジャック |
バッテリー | 49.2WHr、コントローラー部900 mAh |
サイズ | ベースモジュール:210 x 131 x 20 mm コントローラー接続時:299 x 131 x 41 mm |
重量 | ベースモジュール:640 g コントローラー接続時:854 g |
コメント
OSはWindows 11 HomeでCPUはRyzen Z1 Extreme、外部GPUは非搭載です。Ryzen Z1 ExtremeはASUS ROG Allyにも搭載されていますし、直近で発売されたゲーミングUMPCの多くが搭載するRyzen 7 7840Uとほぼ同性能です。また、外部GPUも搭載しておらず、このあたりは競合製品と同等の構成と言えると思います。
RAMは16GBのみで32GBの設定はありません。また、SSDは256GBから1TBまでのバリエーションが存在します。microSDカードリーダーも備えています。
ディスプレイは8.8インチと、同タイプのゲーミングUMPCとしては最大クラスのサイズで、ONEXPLAYER 2 Proの8.4インチよりも若干大きいです。解像度はONEXPLAYER 2 Proと同じですね。また、リフレッシュレートが144Hzと高速で、ROG Allyの120Hzを凌ぎます。
2.Legion Go 筐体
冒頭記載の通り、Legion Goは左右のコントローラー部分が分離できる構造になっています。…ちょっと見た感じ、やっぱりONEXPLAYER 2シリーズによく似ていますね。ただし、レノボのプレスリリースによれば「2年以上前に Lenovo Legion Go の設計を開始しました」とのこと。
しかし、コントローラーは左右非対称ですし、ボタン類はかなり充実しています。また右コントローラー(画像だと左側)にはマウスホイールもついてますね。
ゲーマーにはうれしいのがこれ。右コントローラー用にマグネット接続の「コントローラーベース」が付属しており、「コントローラーの下部にある光学アイにより、マウスを使用するのと同じように、FPSゲーム中により正確な照準と制御が可能になります。(レノボのプレスリリースより)」とのことです。
右コントローラーにはタッチパッドも装備しています。
背面にはキックスタンドも装備されています。コントローラーが分離できる構造であることと、ディスプレイサイズが8.8インチと大型であることから、キックスタンドは「ぜひ欲しい」装備ですよね。
プレスリリースでは「Legion Glasses」というVRグラスも同時発表されています。以前読者の方からコメントを頂いているんですけど、ゲーミングUMPCとVRグラスは親和性が高いと思われます。私は両者を併用したことはないんですけどね。
3.Legion Go 価格など
Lenovo Legion GoはEMEA(ヨーロッパ、中東及びアフリカのこと)にて11月に発売される予定で、価格は799ユーロ(約126,000円)から、とアナウンスされています。日本での発売については不明ですが、おそらく発売されると思います(ウインタブの予想)。
ここに来てASUSに続きレノボと、世界的な大手メーカーが相次いでゲーミングUMPCジャンルに参入することとなりました。当然製品ジャンルの認知度も高まり、この先ゲーミングUMPCが一段と人気になっていくんじゃないか、と思います。個人的には中国の新興メーカー製品についても従来どおりご紹介し、微力ながら応援していきたいと思います。
4.関連リンク
Gaming on the Go: Lenovo Unveils a New Legion Gaming Handheld Device and Accessories that Untether PC Gaming:レノボ プレスリリース
Lenovo Legion Go:レノボ 特設ページ
※いずれも英語ですが、ブラウザーの翻訳機能でほぼ内容を理解できます
コメント
最近の傾向だと海外より少し高くなるよね。Lenovoがどれぐらい日本市場に本気かによるけど。
はい、ただROG Allyの前例とか、そもそもレノボの場合は「定価ってなんだよ?」みたいな値付けになることが多いので、定価だと168,000円だけどセール価格で129,800円とかはありそうな気もします。